ここではニコンFEのカメラ修理でよくある症状等をご紹介します。
個人的にはシルバーがFEらしいなぁ・・・と思ってしまいます。
・・・とはいえ黒もカッコ良いですね!
「シンプルニコン」・・・
FEが発売開始になったときに付けられたキャッチコピーです。
後継モデルとなるFE2にも同じキャッチコピーが付けられていました。
マニュアル露出と絞り優先オートが使用できる
とても使いやすいカメラだと思います。
当店にもよく修理が依頼されるモデルでもあります。
電子シャッター搭載機なので修理不能なことも多いのではないかと
思われがちですがFEは基本的に電子部品も丈夫で
分解品やショック品でない限り修理不能ということはまずございません。
中級機といえど「さすがニコン!」ですね。
ただし販売開始からかなりの期間が経過しているため
トラブルを持った個体は多いです。
シャッターは切れるけど実際は開かない(特に高速シャッター)
電池を入れていてもミラーアップしてしまう
わかりやすいのはこの2点が多いと思われます。
もちろん、オートやシャッタースピードの狂いも多いですが
そのあたりになるとカメラテスターにかけてみないと
わからないものが多いです。
上記2点はいずれもミラー駆動部、あるいはシャッター羽根自体が
何らかの理由で動きが悪くなって出てくる症状です。
かなり深いところまで分解整備する必要はありますが
キチンとメンテナンスすれば再び快適に使用できます。
ところでこれまで質問されたことも多いのですが
このFEやFM(いずれも2ではなく初代)は
非Aiのオートニッコールを装着することができます。
(オートは使用不可、露出は絞込み測光)
ただしそのままではレンズ末端の枠がボディ側の爪に干渉してしまいます。
![](img/IMG_3979.jpg)
非Aiニッコールを装着する場合は赤矢印の爪が干渉してしまうので
青ボタンを押しながら赤矢印の爪を起こして避けさせます。
これで装着はOKですが、この爪がレンズの絞り値を
ボディに伝えているので、この場合絞り優先オートは使えません。
露出計表示も絞込み測光しないと正しい値にならないので
注意が必要です。
さらにAiレンズも併用される方の場合は
Aiレンズ装着の際に必ず爪を戻さなくてはなりません。
爪が起き上がったままでオート撮影あるいは露出計を頼りに
マニュアル撮影をするととんでもなく露出オーバーになるので
気を付けてください。
話は逸れましたがこのFE、非常に使いやすくて良いカメラです。
兄弟機種の機械式シャッターのFMも良いですが
いざというときにオートが使えて露出計もわかりやすい指針式
「隠れた名機」だと思っている方は私だけではないと思います。
ただ、さすがに年数が経っているので
キチンとしたメンテナンスは必須です。
お手元にニコンFEをお持ちの方は
メンテナンスやカメラ修理と合わせて是非ご相談くださいませ。