オリンパス35DCのカメラ修理

今日は「中秋の名月」でもありますが
10月1日は「日本酒の日」ですよ。
美味い日本酒を入れた盃に月を映して
お月見なんてお洒落ですねぇ。。。
今夜、一人でベランダでやってみようかな(笑)
私は「塩で酒が飲める」というタイプではなく
美味いものをより美味しく食べるためのお酒であることが多く
その考え方で行くと
磨き上げて香りが芳醇でお酒単体で楽しめる大吟醸酒よりも
魚介類の味を引き上げてくれる純米酒のほうが好みです。
あまり肴の味わいを邪魔しないものがいいですねぇ
。。。とはいえ。。。
お腹が落ち着いたころにシンプルなあてで
吟醸酒ならではの香りと味を楽しむ。。というのもいいですよねぇ
まぁ、なんにしても日本酒が好きなんだな(笑)
朝は霧雨が降っていましたが
午後からは天気が回復するようです。
お月見しながら晩酌できるといいなぁ

さてさて

本日は「オリンパス35DC」のカメラ修理を行っています。
1971(昭和46)年に発売されたレンズ固定型のレンジファインダー機です。
搭載されるレンズは40mmF1.7の大口径レンズです。
今では明るいレンズ(大口径レンズ)というと
開放時のボケ味が話題になることが多いですが
この時代、特にレンズ固定式のコンパクトカメラに搭載される
大口径レンズの役目は「朝夕や室内等の光量の少ない場面で
手振れを起こしにくいシャッタスピードを確保する」ということです。
実際問題、この時代のフィルムはASA100(ISO100)が主流ですから
少し暗めの降りだしそうな曇天(例えばLV10)でも
ASA100・1/125・F2.8とかになってしまうわけですから
室内撮影等になってくると
F2クラスの大口径レンズが必要となってくるわけですね。
そもそも「35DC」の場合はプログラムシャッターなので
意図して絞りをコントロールできるカメラではないので
大口径レンズの役目はやはり「速いSSの確保」なのです。
もちろんフラッシュを使えば真っ暗だったとしても撮影できますし
「35DC」はフラッシュマチック機能も付いているのですが
まだこの時代はフラッシュは外付けですし
「気軽に撮れるコンパクト」の立ち位置的にも
なるべくカメラ単体で対応できるほうが望ましいですものね
絞りコントロール云々はともかく
この「35DC」に搭載されるF.ズイコー40mmF1.7の写りは
非常に評価が高く、独特のシャッター音のセイコーESLシャッターや
気持ちよい巻上等の操作感も併せて
なかなか使っていて気持ちの良いカメラです。
F2.8クラスのレンズを搭載する同時期のコンパクトカメラに比べると
どうしてもレンズの出っ張りは大きいですが
それでも非常にコンパクトな
オリンパスらしいカメラであることは間違いありません。
現在でも非常に人気の高いこともうなづけます。

お預かりしている「35DC」は
距離計の二重像が大きくずれています。
製造されてから50年近く経つとはいえ
こんなに自然にズレるわけないでしょう?というほどです。
多少のことなら微調整で済ませられますが
おそらくこの35DCは分解歴もありそうなので
ファインダーブロックを降ろした際に
大きくズレたのではないかな。。。と推測されます。
落下とか衝撃でファインダーブロックの立て付けがズレたり
ファインダー内のミラーやレンズが取れたりズレたりということもあり
それだと修理も大変なこともあるのですが
今回はそこまでの重症度ではないようです。
他、ファインダーの汚れや多少の露出計のズレ
オート露出時の制御のズレ等も散見されますので
全体的な分解整備を行います。
その際にどちらにしてもファインダーブロックは取り外すので
立て付けや距離計の設定も最初からやり直します。

写真は一通り整備が終わった状態でのものです。
あとは最終チェックを残すのみの状態です。
貼り革がお洒落ですね。
これは当店で張り替えたものではなくて
もともと受付時からこの貼り革だったものです。
分解整備時には裏蓋はともかく
前板の貼り革はまず間違いなく剥がします。
で、貼り革が交換されているものだと
剥がす際に少々神経を使います。
通常、カメラの貼り革に多く使われている材質のものだと
接着や両面テープを剥がす際に
エタノール等を使っても全く問題ないのですが
交換されているものだとそういうアルコールや溶剤等に
耐性のあまりないものの場合もあるのですね。
なのでこういう交換されている貼り革の場合には
アルコールや溶剤が使えないことも多く
剥がすのに少々苦労します。
今回はそんなことはなかったのですが
明らかに弱そうな材質のものが貼ってあるときに限って
強烈な接着剤で貼ってあることがたまにあるのです(汗)
ちなみにたまにジャンク品で見かけますが
貼り革を瞬間接着剤で貼っているようなものはアウトです。
もうその貼り革は再利用できません。
下手をするとボディ側にもダメージが残ります。
貼り革交換はカメラのイメージも変わって個性も出せて
ドレスアップとしても非常に楽しいものですけどね。
今回の35DCの貼り革は材質も良く個人的にも好みです。

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ミノルタX-7のカメラ修理

今日は「くるみの日」だそうですよ。
「く(9)るみ(3)はまるい(0)」(くるみは丸い)と読む
語呂合わせからだそうです。なかなか苦しいものが。。(笑
くるみが血管の老化防止(血管のしなやかさを保つ)に
効くと何かのテレビで見て
一時期、毎日食べていたなぁ。。。
半年ほどしか続きませんでしたが。。。(汗)
何年も続けないと効果が出ないというものだったと思うのですが
なかなか難しいですよねぇ。。。
あ!もし続けていたら2月の脳幹梗塞は
起きなかった可能性があったのか???
ま、今更、「たられば」の話をしたって
治るわけではないのでやめましょう(笑
くるみに限らずナッツ類はどれも美味しいですよねぇ
ビールのおつまみにも最適だからついつい買っちゃうのですが
カロリー高いのですよねぇ。。。
調子に乗ってたくさん食べているとまたこれが良くないのです。
何事も適度にバランスよく。。。ですね!

さてさて

本日はまたまた宮崎美子さんのCMで一世を風靡した
「ミノルタX-7」のカメラ修理です。
最近、X-7の修理多いですよねぇ。。。
大ヒットしたカメラですし現存台数は非常に多く
その上、トラブルを抱えている個体の割合も多いほうだと思います。
何といってもプリズム腐食ふぁ圧倒的に多いかと。。。
原因はプリズム前面の枠に当たる部分に貼られた
モルトプレーンです。
同じミノルタのXEも同様の原因で非常にプリズム腐食の多いカメラです。
で、1980年登場の電子制御機なので
プリズムはしっかりフレキで覆われていて
交換もなかなか大変なのです。
特にX-7はフレキが底部から
プリズム部分まで繋がっているのでこれがまた厄介です。

お預かりしているX-7はプリズム腐食もそうですが
巻き戻しクランク部の電源SWがグラグラに外れています。
これではまともに電源が入らず
果たして正常に動く個体なのかどうかの確認もできません。
これもX-7でよくあるトラブルで
SWの円盤を留めているネジ部がプラスチックで
劣化で簡単にねじ切れてしまうようになるのですね。
もともと剛性が足りているとはいえず
ネジ部を締めるときに力を入れすぎると
簡単にねじ切れてしまいます。
この辺りは4万円の絞り優先AE専用エントリー機ということで
コストの関係なのでしょうねぇ。。。
中級機だったら間違いなく金属製のネジ部にしたのだと思いますが。。。

上がねじ切れてしまった部品で
締めるネジ(シルバーの円盤)にねじ切れたプラ部品が
付いたままになってしまっています。
下は正常な状態の部品で
黒い樹脂ネジの部分の長さが異なるのがわかるかと思います。
余談ですが黒い樹脂部品に刺さっているのは
巻き戻し側のフォークです。
下から引っ張れば簡単に外れますが
外れるとクリックを出しているバネが紛失しやすくなるので要注意です。

まずは電源swを仮にでも入る状態にしないと
とりあえず普通に動く状態かどうかも確かめられません。
ネジ部を交換する前に無理矢理押さえつけて
動作確認したところ精度はともかくも
まずは普通に動いてオートも効いているようです。

先日も書いた気がしますが
XG系のユニット構造のカメラです。
ミラーボックスを外すとシャッターユニットも一緒に外れます。
ボディ側フレームに残るのは巻上機構のみです。
これはこの時期のミノルタ機独特の構造ですね。
生産効率は良いのでしょうが
分解整備の難易度はかなり高いほうだと思います。
これから機械部分の一通りの整備を行い
電気的な調整も行っていきます。

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ミノルタXDのカメラ修理

今日は「パソコン記念日」だそうです。
1979年(昭和54年)のこの日、
日本電気(NEC)がパーソナルコンピュータ
PC-8001(PC-8000シリーズ)を発売したことに由来しています。
懐かしいですねぇ。。。最初のパソコンブームは
やはりPC8001からでしたよねぇ。。。
私も高校生になったタイミングでじいさんにお願いして
PC8001mkⅡSR 買ってもらったなぁ。。。
じいさん的にはそれで何か勉強にでも
役立ててくれればと思ったのでしょうが
当時、それなりに高価だったPC8001
ほぼゲーム機としてしか使っていませんでした(汗)
本当にごめんなさい!
それならまだ安いゲーム主体のMSX機でよかったのではないかと。。。
最初はいろいろヤル気になって一生懸命BASIC覚えて
書いたコードを動かしたりしたのですけどねぇ。。。
ちなみに記憶媒体は懐かしの5インチフロッピーでした
メモリは64「KB」+グラフィック用48KB
ハードディスクはまだ搭載されていません(汗)
今のパソコンに比べたらもはや全くの別物ですね
今年2月にお店のパソコンを買い替えましたが
そのためにいろいろ調べていてここ十年くらいの間に
知らないことがすごく増えていることに驚愕しました。。。
(SSDって何?M.2接続って何??みたいな(笑い))
こうしてじじいはいろんな最新なものに
ついていけなくなるのだろうなぁ。。。(苦笑)

さてさて

本日は「ミノルタXD」のカメラ修理を行っております。
世界初の両優先AE搭載カメラです。
それまでは絞り優先オート、シャッタースピード優先オートを
それぞれ搭載したカメラがあって
「いったいどっちがいいのか?」なんて議論もあったわけですが
このXDの登場で「どっちでも使いたいほうでどーぞ」と
なったわけですね。
同じ時代にクルマ業界であった
「ターボがいいのか?ツインカムがいいのか?」と同じようなものですね。
1977年の登場です。77年登場のカメラは個性的なものが多いですねぇ
私は77年といえば「カルメン’77」が一番に思い浮かびますが(笑)
翌年の’78年には「両優先+プログラムAE」を搭載した
キヤノンA-1も登場します。
カメラの電子化がまた一気に進んだ時代でもありますね。
余談ですがXDでSS優先AEの場合、
設定したSSで適正露出が得られない場合は
自動的にSSを変更して適正露出を得る
「サイバーネーションシステム」が搭載されているので
実質プログラムAE的な使い方もできたのです。

さすがに「この時代に」これだけ電子化されてくると
正直言ってトラブルは多いです。
特にXDは現行モデルだった頃でも
「電気関係のトラブルが多い」と言われていたモデルです。
ただし、現在生き残っている個体は
当時何らかの対策が行われているものも多いのではないかと思います。
安定して動いているものはそうそう壊れないと思います。
この頃の電子制御満載のカメラで怖いトラブルが「漏電」です。
新品の電池を入れても数時間で空っぽになります。
電子基板内で漏電してるものが多く
症状が出ているものはかなり高い確率で修理不能です。
で、今回のXDの一番のトラブルがこの「漏電」なのです。
ご依頼者様曰く「新しい電池を入れても3~4日で動かなくなる」とのことです。
お受けするときも「修理不能の可能性も高いと思います」と
最初にお断りしておきました。
ただ、よくあるパターンの漏電は本当に数時間で
あっという間に電池の電圧が下がっていったり
極端に片減り(2個の電池のうち1個だけが消耗する)するものが多いのですが
このXDの場合は新品の電池を入れて半日くらい放置していても
ほんの少し電圧が下がるだけなのです。
(でも何も動作させていないのに下がるのはやはりおかしい)
とはいえ基板内漏電であるともうどうしようもできません。
それ以外の可能性で以外にあるのが
リード線の腐食や断線による短絡です。
ダメもとで電池室からの配線を中心に
怪しげな配線はないかチェックしていきます。
そうしてみると電池室裏端子のはんだ付けと
そこからの配線にちょっと怪しげな部分を見つけました。
(写真を撮るのを見事に忘れました(苦笑))
ハンダ付けはもちろんやり直し
配線も交換して他の部分でもちょっと気になる配線があったので
そこを交換します。当然せっかく分解しているのですから
通常の整備も一通り行います。

で、一通りの調整も行い新品の電池を入れて
3日経過した状態なのですが。。。
漏電は収まったようです。
でも今回は運が良かっただけだと思います。
ミノルタXシリーズやキヤノンAシリーズの漏電の多くは基盤内漏電が多く
当店では修理不可能な場合が圧倒的に多いのです。
でも今回は結果オーライですが何とか修理できたようです。
もう少し様子を見て最終チェックを行って完成となります。

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ニコンFEのカメラ修理

毎月27日は「仏壇の日」なのだそうです。
ばあさんが亡くなったときに
借家だった実家は引き払うことになったので
仏壇はその時に処分してしまったのですね。
晩年、仏壇に向かって毎日朝晩2回
お経を唱えていたじいさんはきっと怒ってただろうなぁ(汗)
私がまだ幼い頃に「お手伝い一覧表」というのがあって
居間の掃除10円とか、おつかい20円とか
それぞれお小遣いがもらえる決まりになっていたのです。
その中に「お経30円」っていうのがあって
じいさんと並んで正座してよくお経を読みました
40分くらいかかるのですよね。。。
意味も分からず読んでいたので
今や全く覚えてはいませんが。。。(苦笑)
でも子供心に仏壇はいつもキレイで金ピカで
おはっつぁん(ほとけさまに供えるご飯)を入れたり
ろうそくを立てたりするいろいろな仏具も
何だかすごくキレイで子供心に仏壇周りは
何だかおごそかな雰囲気だったのはよく覚えています。
今、考えたら家賃もたいしたことない金額だったのに
実家はそのまま借りておけばよかったかなぁ。。。と
少し後悔してしまいますねぇ。。。(苦笑)

さてさて

本日は「ニコンFE」のカメラ修理を行っています。
つい先日もFEの修理のブログを書いたような気もしますが
本来、修理・整備依頼の非常に多いカメラです。
現在も何十台か修理待ちを抱えてしまっている状態ですが
その中にもFEはあと4、5台はあったような気がします。
電子制御シャッター機ということで電子基板内のトラブルが
心配されるカメラではありますが経験上
あまり電子基板内のトラブルで修理不能ということの少ないカメラです。
もちろんたまにはそういう個体もありますが
ほとんどが機械的なトラブルで修理可能なもののことが多いです。
ただ、今回はちょっとよくわからないのです。
ご依頼者様は何度も当店を利用してくれている方で
カメラにも使い方にも詳しい方なのですが
「たまにミラーアップになり
M90にするとシャッターが切れてミラーダウンする」というものです。
通常、ほかのカメラだと
ミラーアップしたままになるというトラブルは
ミラー駆動部やシャッターの動作不良が原因だったりすることが多いのですが
FEの場合でミラーアップしたままになるというのは
電池が入っていない時と同じ動きで
ミラーアップだけしてシャッターは動作しないという状態です。
他のカメラだとミラアップしてシャッターも動作して
最後のミラーダウンが行われないというパターンがほとんどなのですが
そこもFEの場合は違います。
で、ご依頼者様もわかっていて電池切れを疑ったのですが
バッテリーチェックランプは点灯するし
電池を変えても同じ症状が起こるのだそうです。
それも毎回ではなく、「たまに」です。
それでも症状が再現できればその時の
電源・電圧状態がどんな様子なのかによって対処のしようがあるのですが
当店に来てからこのFE、全く症状が出ないのです。
何日かに分けて100回以上シャッターを切りましたが
全く症状が出ないのです。これはまいりますねぇ。。。

いくつか予想される原因というのは実はあって
電池室周り電源回路の点検と一部配線交換
SW周りの接点磨き等々を行った上で
考えられる原因部分の対処を行います。
それとはまったく別の話で
オート露出が1.5段以上アンダーだったり
シャッタースピードの精度が出ていない部分があったりしたので
通常の整備調整も一通り行っています。
で、再度組み立てて通常より念入りなテストと
様子見を行っている段階です。
ミラーアップの症状は相変わらず一度も出ません。
今回の対処で症状がもし再発するとなると
基板内電圧不良の可能性しか考えられないような気がします。
そうなると修理不能ですが現段階ではまだ何とも言えません。
おそらく大丈夫な気はするのですが
こういうところも電子制御機の難しいところですかね。。。

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キヤノンデミのカメラ修理

今日は「くつろぎの日」なのだそうですよ。
「く(9)つ(2)ろ(6)ぎ」という語呂合わせだそうです。
制定したのは「コメダ珈琲店」で有名な株式会社コメダです。
なるほど雑誌でもめくりながら
くつろいでコーヒーでも飲みましょうってことですね。
忙しく感じるときほど、いったん落ち着くためにも
短い時間でもいいのでくつろぐのは大事かもしれませんね。
タバコ吸っていた頃はそれがわかりやすく一服だったのでしょうねぇ
それはそれでそれを言い訳に
やたらと一服ばかりになってしまっていましたが。。。(笑)
今は吸わないのでタバコで一服はないですが
作業が煮詰まってちょっとイライラしてくるようなときは
積極的に休憩を取るようにはしています。
でもまとまった時間でくつろぐことは少ないかな。。。
何だか毎日バタバタしているような気もしますし。。。
あ、晩酌の時間はくつろいでいますねぇ
普段の定休日は週に一度しかないせいもありますが
雑用やプライベートでやりたいことも溜まっていて
逆に時間が足りなくて忙しいことのほうが多いですねぇ
でも先日のお盆休みとか年末年始とかは
できるだけ余裕もってゆっくりするようにしています。
やはりたまには大きくくつろがないとダメですね
もう少し寒くなったら2、3日温泉とかで
ゆっくりくつろぎたいですねぇ。。。

さてさて

本日は「キヤノンデミ」のカメラ修理を行っています。
「デミ」は英語・フランス語で「半分」という意味で
その名の通り「キヤノンデミ」はハーフ判カメラです。
シリーズ化されておりいろいろな種類のデミが存在するのですが
今回は一番最初に発売された無印の「デミ」です。
1963年に発売されたモデルです。
ハーフ判カメラは既に「オリンパスペンシリーズ」が先行していて
キヤノンは後発になるのですが
その分、ペンとは全く異なる趣のカメラになっています。
個人的に一番デミの魅力だと思っているのは
ちゃんとした巻上レバーが装備されていることで
多くのハーフ判カメラに採用されてているダイヤル巻き上げに比べると
楽な上に気持ち良いです。
さらにデミの巻上はハーフ判に限らず他のカメラと比べても
非常に質感の高い巻上で妙に気持ち良いのです。
フィルム1本で72回巻き上げることもあるわけですから
巻上が気持ち良いのは本当にクセになります。
ピントは他のハーフカメラの多くと同じく
目測式ですがファインダーは高価なプリズムをぜいたくに使ったもので
本来の見え方は非常にクリアです。
ただ残念なのは接眼レンズの劣化で曇っているものが多く
これは清掃でも解消されないのです。
そのファインダーの対物レンズは撮影レンズの真上に配置され
正確なフレーミングを手助けしてくれます。
このあたりのこだわりも初代デミならではの部分だと思います。
シャッターはいわゆるプログラムシャッターで
絞りとシャッターの組み合わせは決まってしまって
変更ができませんが露出計の指針に合わせて設定するタイプなので
露出のコントロールはある程度できる構造です。
その露出計はセレン光電池で駆動するタイプです。

お預かりしているデミは
おそらくかなり長い間、仕舞い込まれたままになっていたようです。
このタイプのカメラは
裏蓋の遮光をかなりモルトに頼った構造になっているものが多く
デミも大量のモルトが使われているのですが
相当ボロボロになっていたとみられ
ご依頼者様のほうで取り除かれたそうです。
デミの場合、大量にモルトが使われているせいもあって
劣化したまま放置するとフィルム室内の塗装まで剥がれてしまいます。
問題はそんなものどころではなく
シャッターは巻き上げてレリーズしても全く動かず固着してしまっています。
さらに露出計はLV15の光源の前に持って行っても
全くピクリとも動きません。
まぁ、ひととおり全機能を見直していかないと駄目な状態ですね。

作業自体は既に完了していて少し様子見の段階です。
全機能、問題なく動作する状態になりました。
露出計不動はセレン光電池の劣化が原因で
どうにも全く起電しない状態でした。
今回は中古良品のセレンを移植して対応しています。
露出計の調整も行って精度も問題ないレベルになりました。
シャッター、絞りに関しては羽根清掃はもちろん
一通りの整備を行い全く問題なく動作するようになりました。
ファインダーは今回、お約束の改善不能な接眼レンズのクモリが
非常に少なくデミ本来のクリアなファインダーを
存分に楽しめる状態です。
巻上ももちろん整備を行いデミらしい気持ちのよい巻上です。
全体的に非常に良い状態に仕上がっていると思います。
ご依頼者様にもぜひこの気持ちよい操作感を
味わっていただきたいと思います。

ところで、今回のデミは初期型でボディが真鍮製です。
最近あまりみなくなったような気がします。
途中からアルミ製になり少し軽いのと
ボディ色がほんの少し黄色っぽくなりました。
いいですね。真鍮製の初期型デミ、私も個人的に欲しくなってきました(笑)

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オリンパス35-Sのカメラ修理

今日はあまりピンとくる記念日がなくて
過去の9月25日に起きた出来事を
探っていたのですが。。。
1981年9月25日にフジテレビの「スター千一夜」が
最後の放送をしているのですねぇ
また懐かしい番組ですねぇ。。。
これ聞いてピンとくる方はほぼ間違いなく
私と同世代かそれより上の方ですよねぇ
19時45分から15分間だったかな。。。
さすがにはっきり覚えているほどでもないのですが
芸能人だけでなくスポーツ選手とか
来日した外国人ミュージシャンとか
ジャンルを問わずいろんな方が出ていた記憶があります。
そうそう、夫婦で出演みたいなパターンも多かったような気が。。。
調べてみると1959年3月1日のフジテレビ開局当日から
始まった長寿番組だったのだそうです。
15分とはいえゴールデンタイムにほぼ毎日(月~土)
放送していたのですからすごい・・・というか時代を感じますね(笑)
それよりもすごいのはこうして
「あ、これ調べてみよう」と思ったら何でも出てくる
今のネット環境がすごいですよねぇ。。。
さすがに「スター千一夜」が丸ごと見られるものはなかったですが
オープニングとさわり部分くらいなら動画でも見られるなんて。。。
またこうしてyoutubeとかで探し始めると
仕事にならなくなるのでこの辺で止めておきます(笑)

さてさて

本日は「オリンパス35-S」のカメラ修理を行っています。
オリンパス35シリーズは1948年の「Ⅰ型」から始まり
70年代半ばまでいろいろなモデルを出し続けていた
オリンパスを代表するコンパクトカメラです。
初期の大柄なモデルから70年代のコンパクトなモデルまで
いろいろなものが存在するのですが
「35-S」は1955年に発売開始されたモデルです。
コンパクトカメラというよりもこの時代はまだ
レンズ固定式のレンズシャッター機といったほうが馴染みますね
正直に言ってそれほどコンパクトではありませんし
総金属製なのでそれなりに重いです。
でもこの時代ならではの高い質感を持ち合わせています。
35-S以前のオリンパス35シリーズは
巻上がノブだったのですが35-sでレバー巻上になり
セルフコッキングにもなりました。
フィルムカウンターも自動復元型で
レンジファインダーも搭載されました。
当時の最先端の機能と装備と言ってよいと思います。
シャッターはセイコーシャSLVで最高速は1/500
レンズは生産時期によってF3.5、F2.8、F2、F1.9 と
いろいろなものが搭載されているものが存在します。
今回、お預かりしている35-Sは4.2cmF2が搭載されたものです。

お預かりしている「35-S」ですが。。。
巻上げてレリーズするとシャッター音はするのですが
シャッター羽根はピクリとも動きません。
何回か切っているとたまに普通に開きます。
レンズシャッター機でよくあるシャッター羽根の粘り・固着も
多少はありそうですが
どうもそれだけではなくてシャッター駆動機構部に問題がありそうです。
どちらにしてもシャッター羽根・絞り羽根の清掃は行いますので
シャッターユニットを完全に降ろして整備を行うのですが
ユニット内の汚れや油切れもあり
あちこちで動作不良が起きている状態でした。
きちんと清掃を行い正しく組み立て若干の調整を行います。
それでシャッターの動作のほうは全く問題ない状態になりました。
ファインダー内には撮れないカビ跡もわずかに残りましたが
普通に覗いてみる分には非常にクリアな状態です。
レンズは多少のカビや汚れがありましたが
清掃後は非常にクリアな状態になりました。
これは撮影結果にかなり期待ができる状態だと思います。

外装部品には一部欠落やレンズ前枠の歪みもあったため
中古部品を使って交換を行い
なるべくキレイになるように磨きました。
見た目も動作もかなり良い状態になったと思います。
昨日としては非常にシンプルなカメラですが
それでも先に書いたようにこの時代としては
かなり撮影に便利な機能満載の最新鋭機です。
きちんと使いこなせば
もちろん写りも非常に良いものです。
ご依頼者様にもこの完調となった35-Sで
是非撮影を楽しんでいただければと思います。

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ニコンFEのカメラ修理

今日は「畳の日」だそうですよ。
ばあさんが亡くなって実家を引き払ってからは
本当に畳の部屋に縁がなくなってしまいました。。。
やっぱり畳の感触は捨てがたいですよねぇ
普通に座っても良いですが
畳の部屋で枕だけ抱えてゴロゴロするのは
本当に気持ち良いですよねぇ(笑)
いつのまにか一人暮らし歴が
30年を超えてしまっているのですが
実家を出てからは寝るにはベッドだったり
布団だとしてもマットレス敷いたりがいつのまにか
当たり前になってしまいましたが。。。
そんなときにたまに実家に帰って
畳の上に直接、使い古した煎餅布団を敷いて寝る
昔ながらのスタイルで寝ると
「え?こんな固いところで昔は毎日寝ていたんだ???」と
その事実に愕然としたものでした(笑)
昔はあおむけで寝るのが当たり前で
今は横向いて寝るのが習慣なのですが
そりゃあんなに固い寝床ならあおむけでしか寝れないな。。。と
妙に納得したものでした
でも畳の部屋が欲しいですねぇ。。。
自宅の部屋の一部に1畳分くらい畳スペース作ろうかな。。。

さてさて

本日は「ニコンFE」のカメラ修理を行っています。
FEも非常に修理依頼の多いカメラです。
OMほどコンパクトではないですが
適度な大きさの頑丈なボディに
電子制御シャッターを搭載し
絞り優先オート露出はもちろんですが
マニュアル露出時にもその秀逸なファインダー表示により
非常に使いやすいカメラです。
この点ではF3やFMより
個人的には優れていると思います。
ただ、電子制御機ということもあり
修理を行っていないところも多いようで
当店では妙にFEの修理依頼が多いということになっているようです(苦笑)
(兄弟機のFMの修理依頼は非常に少ないのに。。。)
確かに電子部品の不良による故障は
修理不能なことがあるのも事実ですし
当店でも修理不能で返品することもあるのですが
それでもFEは同時期の他メーカー電子制御機に比べると
電子部品の問題によるトラブルは非常に少ないほうだと思います。

。。。といいながらも。。。
今回、お預かりしてるFEは電気的な問題を抱えているようです。
それでもメインの基盤内部分での問題ではないのですが。。。
お預かりしているFEは露出計が全く動きません。
。。。と聞くと「あぁ電源が入らないのか。。。」と考える方も
いらっしゃるとは思いますが今回はそうではありません。
バッテリーチェックも点灯するし、電子シャッターも動作します。
でも露出計だけが動かないのです。
実はこのパターンのトラブルはFEでたまに見かけるもので
SSダイヤル下の管制部の不良によるものだと思われます。
おそらく内部が割れてしまっているか断線しているだと思われます。
こうなるとさすがに管制部(露出計本体も含め)ごと交換するしかありません。
幸いFEの部品取りはこういうときのために
いくらかストックしてあるので中古にはなってしまいますが
動作良好なものと交換することで対処します。

画像の中央付近に転がっているのが管制部及びメーター部です。
この部分を丸ごと交換します。
よく指針式の露出計(電流計)であるコイル内の断線ではありません
その証拠に赤・黒のリード線に電源を繋ぐと
露出計本体は元気に反応します。
その上で制御している管制部のトラブルなのですね。

もちろんこれだけではなくて通常の整備も行います。
いつも通り分解して
シャッターユニット、ミラー駆動部、巻上機構等々の
整備を行った上で管制部の交換を行い
電気的な調整を行い精度を出していきます。
その際に基板上の半固定抵抗を使って調整を行うのですが
それぞれの抵抗の役割がわかっていないと
とても調整しきれるものではありません
(特にFEは抵抗が8個もあり
初期設定時以外には通常触れてはいけないものもあります)
ごくたまにですがここの抵抗を
めちゃくちゃに動かした痕跡のある個体に巡り合うことがあります。
もはやそうなるとシャッターやオート制御の動きは
しっちゃかめっちゃかになっていて
とてもじゃないけどカメラが何だか可哀そうです。
せめてうまくいかない場合は元に戻せるように
記録を取ってから触っていただきたいものです。
。。。話が逸れました。。。
もちろん今回のFEはそんなことはなく
管制部を載せ替えたこともあってしっかり調整しますが
ほんの少しの微調整でおそらく問題ない精度が出せると思います。

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ヤシカ35のカメラ修理

今日は「海王星の日」なのだそうです。
「天王星」発見後、その軌道が天文力学に合わないのは
その外側にさらに惑星があるためだと考えられ
いろいろな科学者が天王星の軌道の乱れなどを元に
未知の惑星の大きさや軌道・位置を計算していたのだそうです。
そしてフランスのユルバン・ルヴェリエが計算で予言した場所に
1846年のこの日にドイツ・ベルリン天文台のヨハン・ガレが
望遠鏡を用いて「海王星」を発見したのだそうです。
今から150年以上前に計算で
未知の惑星の位置を割り出せるなんてすごいですよねぇ
海王星は太陽系惑星の中では最も太陽から遠い位置を公転しています。
私が子供の頃は「すいきんちかもくどってんかいめい」と覚えましたが
冥王星が2006年に「準惑星」に格下げ(?)になったので
海王星が最も遠い惑星となってしまいました。
遠すぎて肉眼ではさすがにみることができません(7.67等から7.89等の明るさ)
。。。とはいえ星自体は小さなものではなく直径は地球の役4倍
質量に至っては地球の17倍もある巨大な氷の惑星です。
表面温度はマイナス200度以下なのだそうです。
太陽からは平均して45億km離れているそうです。
。。。といっても全くピンときませんね。
調べてみると。。。
仮に太陽を直径1mの球体と仮定すると
地球は107m離れたところにある9mmの小さな球で
海王星は3.2kmも離れてしまうのだそうです。
で、海王星は地球の周りをまわるのに約165年かかるだそうです。
人間は海王星では1年(?)も生きられないないのですねぇ
こんなことをいろいろ調べていると楽しすぎて仕事になりません(笑)
このあたりにしておきます。
宇宙って太陽系だけでもスケールが大きすぎて
想像を超えることばかりですねぇ

さてさて

本日は「ヤシカ35」のカメラ修理を行っています。
ヤシカとしては最初の35mm版レンズシャッター式
レンジファインダーカメラです。
1958年の発売ですが「コンタックスⅡa」に
デザインが非常ににていることでも有名なカメラです。
シャッターはコパルMXVを搭載し最高速は1/500
レンズはヤシノン4.5cmF2.8を搭載する個体と
4.5cmF1.9を搭載する個体が混在します。
見た目もそうですが使用感もなかなか質感が高く
現在も人気の高いカメラです。

お預かりしているヤシカ35は
一見、普通に動作しているように思えるのですが
良く見るとシャッター羽根が1枚外れてしまっているようです。
ボディを振ったり傾けたりすると羽根が視野内に思いきり出てきます。
もちろんこれではまともに露出されるとは思えません。
そう理由もなく簡単にシャッター羽根がj外れるわけはないので
何かしら原因があるはず。。と
慎重にシャッターユニット周りを分解していくと
シャッターユニットを留めているネジが拗ねて緩んでいて
内1本のネジは完全に外れてしまっていました。
そのためシャッターユニットに隙間ができ
羽根が外れてしまったようです。
羽根や羽根駆動部にはダメージがない状態だったのは不幸中の幸いでした。
シャッター羽根は洗浄を行って再度組み立てていきます。
もちろん一緒に絞り羽根の清掃も行います。
いつも言いますがシャッター・絞り羽根固着や粘りは
レンズシャッター機で非常に多いトラブルの一つです。
スローガバナ等にも若干の油切れの兆候が見られる部分もあり
その辺りも含めて一通りの整備を行い組み立てていきます。
さらに巻上機構の整備、レンズ清掃、ファインダー清掃
距離計調整等を行います。

外装もできる限り磨き上げました。
やはり質感高くてカッコ良いですね。
写りの評価の元々高いヤシノンレンズで
レンズも非常にクリアな状態なので
きっとステキな写真をたくさん撮っていただけることと思います。
実は数日前に作業は終わっていたのですが
様子見後のチェックで若干の不具合が発見され
再調整後もう少しだけ様子見しています。
おそらくこのあt露の最終チェックでは
もう問題は出ないと思われます。
楽しみにしているご依頼者様に
できるだけ早く試してみていただきたいと思います。

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キヤノンFTbのカメラ修理

今日は「秋分の日」ですね。
よく昼と夜の長さが同じ。。。と言われますが
正確には昼が少し長いのですよね。
太陽が真東から登って真西に沈む日です。
秋分の日は天文学上で毎年算出される日ですが
天文学に基づいて年ごとに決定される
国家の祝日は世界的にみても珍しいのだそうです。
お彼岸の中日でもありますね。
私が幼い頃はまだじいさんばあさんも元気で
お彼岸は必ず墓参りがありました。
うちの実家から灰ヶ峰という山の中腹にある墓所までは
結構な上り坂を歩いて1時間弱ほどで
なかなかハードなのですが
子供の頃はピクニック気分で喜んで墓参りに行っていました。
実際、墓が山の中なのでいろんな虫や生き物がいて
子供としてはなかなか楽しい場所だったのです(笑)
たまには掃除しにいかないとなぁ。。。年末かな。。。

さてさて

本日は「キヤノンFTb」のカメラ修理を行っています。
当時の最高級機である「F-1」の弟分ともいえる中級機で
F-1と多くの共通部分を持つ機械制御シャッター機です。
F-1と多くの共通部。。。とか書きましたが
いわゆる「Fシリーズ」は最初のFXからF-1まで
基本的な構造はほぼ共通です。
さすがに細かくいろいろ変更されているので
部品類には互換性がありませんが。。。
Fシリーズの中で唯一、基本構造から異なるのは
コパルシャッターを搭載する「EF」だけですね。
FTbは1971年の発売開始で
同じ年にデビューしているF-1と同様に
FDレンズを使用することにより開放測光に対応したモデルです。
言い方を変えると前身のFTを開放測光に対応させたものが
Ftbと言っても良いと思います。
2年後の1973年にはマイナーチェンジが行われます。
このマイナーチェンジ後のモデルを「FTb-N」と
呼ぶ場合もあります。
ボディの刻印はもちろん「FTb」のままですが
外観上もセルフタイマー部のデザイン等に変更が加えられ
巻上レバーやシャッターボタンのデザインも変更されました。
機能的にもファインダー内にシャッタースピード表示が追加され
使いやすさが進歩しています。
これから後のキヤノン一眼レフは「Aシリーズ」に
バトンを引き継がれていくのですが
キヤノンの機械制御シャッターのマニュアル機としては
このFTbが実質最終モデルとなります。
(FTbをベースとするTXやTLbもFTbの一種と考えると。。。)

お預かりしているのはそのマイナーチェンジ後の
「FTb-N」です。
比較的キレイな外観で一通りの動作はしているのですが
シャッター幕(先幕・後幕)のバランスが大きく崩れていて
1/1000、1/500は全く開きません。
1/250で何とか半分だけ開き
1/125でとりあえず全体が開くといった感じです。
こういう症状が出ているときは幕軸の汚れだったり
油切れが原因でキヤノンFシリーズの場合は
シャッター音にも耳障りな金属音が目立ってきているものも多いのですが
このFTbはシャッター音自体は妙に良い音で
油切れっぽい感じがありません。
幕テンションを意図的に弄られている可能性がありそうです。

FTbはプリズム抑え部のモルトを原因とする
プリズム腐食が多いカメラですが
このFTbは過去に明らかにプリズム交換が行われています。
やはり分解歴のある個体ですね。
おそらく分解されたのは比較的近年だと思われ
プリズムや接眼レンズはキレイなのですが
コンデンサレンズにはカビや曇りが見られ
清掃した痕跡が全くありません。。。ちょっと中途半端な状態です。
どんな弄られ方をしているかわからない部分もあるので
これから分解を進め細かくチェックしていきます。
致命的な問題はないとは思いますが。。。。
露出計もこの機会に1.5V仕様に調整しなおします。
受付時にはご依頼者様がご用意された
無変換電池アダプタ+SR44が
装着されていましたが
このままだと1.5段ほどアンダーになってしまいます。
もちろん同様にバッテリーチェック機構も再調整いたします。
露出計もシャッターも信頼して使えるレベルの
精度出しを行っていきます。

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ミノルタX-7のカメラ修理

今日は「敬老の日」なのだそうです。。。
未だに「敬老の日」というと
9月15日のイメージが離れないですねぇ
それは体育の日や成人の日も同様なのですが。。。
おまけに祝日を固めて連休にすると
確かに嬉しいですが(まぁ私には関係ないのですが)
どの日が何の日なのかわからなくなってしまいますねぇ
「敬老の日」は元々1947年から始まった
「としよりの日」が始まりです。
この時に既に9月15日だったのですね。
しかしこの頃から考えるとこんなに高齢者が増えるなんて
想像できていなかったかもしれませんねぇ
私もいいかげんじじいですが
いつまで生きられるのやら。。。(苦笑)
ちなみに敬老の日がいわゆる「ハッピーマンデー」になったのは
2003年ですが(うぉ、もうそんなに前なのね)
従来の9月15日も国民の祝日ではありませんが
「老人の日」とされて記念日として残っています。
9月15日~21日は「老人週間」ともなっているのですね。

さてさて

本日は「ミノルタX-7」のカメラ修理を行っています。
X-7のブログの時はいつも書いていしまいますが
「いまのキミはピカピカに光って」のCMソングとともに
宮崎美子さん出演のCMで大ブレイクしたカメラです。
カメラそのものも相当売れましたが
それ以上にCMのインパクトが強く
当時カメラに興味なかった方でも
CMを覚えていらっしゃる方は多いと思います。
非常に売れたカメラなので現存している台数も多いのですが
この時代のミノルタ機の多くのモデルに見られるように
プリズム前面に貼られたモルトが加水分解することによって
引き起こされるプリズム腐食の多いカメラです。
ファインダーを覗くと中心より少し下の横方向に
黒い帯が見えるパターンです。
XEやXDでも見られるパターンですね。

今回、お預かりしているX-7も
プリズムが腐食してしまっています。
プリズムは交換で今回も対応しますが
抱えているトラブルはそれだけではありません。
まず電源は入ります。BCも動作し点灯します。
しかしながら露出計は全く点灯しません。
シャッターを半押ししてもどこも点灯しません。
そのままレリーズボタンを押しても基本的には何も反応せず
何度かレリーズを続けていると
思い出したように突然シャッターが切れますが
今度はシャッターが開きっぱなしです。
開きっぱなしになるのは露出計が点灯しないことも関係していそうです。
機械的なトラブルではなく電気的な問題かと思われます。
これはなかなか苦労しそうです。
露出計が上方向に振り切ったままになってしまうことは
良くある症状でこれは絞り連動の摺動抵抗が原因なのですが
電源は入っているのに
全く点灯しないというのはあまり見ない症状です。
基板内トラブルだと修理不能の可能性もありますが
まずは接点やSW類を徹底的に清掃してみるしかなさそうです。
外装は非常にキレイな個体で
おそらくそれほど使われていないのでは?と予想されます。
しかしながら40年経過すると
さすがに使用頻度が少なくても経年劣化はいろいろ起こります。

わかりにくいですがプリズム前面に
劣化したモルトが張り付いているのが写っています。
これがプリズム腐食の原因です。
80年デビューの電子制御機なので
分解はフレキとの格闘です(苦笑)
ここから前板を外して
レリーズ部センサーのチェックと清掃を行っていきたいと思います。
ちなみにX-7は1977年発売のXG-Eがベースになっていますが
このXG系は横走りシャッターをユニット化した
ミノルタならではの独特の構造で作られています。
そのため前板を外すとミラーボックスだけではなく
シャッター機構部もごっそり一緒に外れます。
で、ダイキャスト側に残るのは巻上機構のみといった形になります。
生産コストはおそらく随分下がるのでしょうが
整備性はあまり良いとは言えず
分解組み立ての難易度は高いほうに入ると思います。
というわけで、これから難儀な作業に入るので
集中して慎重に取り掛かりたいと思います。

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