ここではミノルタSRT-101のカメラ修理でよくある症状等をご紹介します。
ミノルタSRT101 シルバー こちらがやはり見かけることは多いですね。
こちらはブラック。比較的数の少ないブラックですが高級感あります。
ミノルタのマニュアルフォーカスカメラの中では最も売れたモデルではないでしょうか?
ミノルタのカメラとして初めて開放測光に対応し使用感もよく基本的に丈夫であり
1966年から約7年間にわたって生産されています。
このSRT101の開放測光に対応するためレンズ群もMCロッコールに一新され
現在でも安定した人気のモデルでございます。
重複してしまいますが基本的には非常に丈夫なカメラです。
相当なショック品、水没、分解品でもない限り致命的なトラブルのほとんどないカメラです。
ただ、さすがに生産から50年近く経過した現在・・・
そのままノーメンテで無理に動かすことはカメラがかわいそうです。
当店にもカメラ修理依頼の多いSRT101ですが
よくあるトラブルとしては・・・
・ミラーアップしたまま止まってしまう。(巻き上げれば元に戻ることも多い)
・スロー固着
・露出計の激しいピクツキ
・絞り連動環の固着
・・・等々がございますが・・・
ほとんどが油切れ、接点汚れ、あるいは汚れ等の付着による固着、が原因です。
つまり機械的には壊れていないものが多いのです。
ただし、動きが悪い状態で無理に巻き上げたために
底部のギアが割れている、あるいは変形しているという個体をたまに見かけます。
SRT101に限ったことではないですが動きが悪いとき、あるいは動かないときは
決して無理に動かさず当店に相談していただければ幸いです。
上の写真はカバーを開けたプリズム部ですがCDS受光部が2つ付いているのが見えます。
このSRT101は画面を上下2分割し別個にCDSで測光しています。
現在、デジカメでも主流の多分割測光の源となる形です。
こちらの写真はマウント部を外したところです。
絞り連動環が糸で繋がれているのが見えています。
この糸はダイヤル部のバネで引っ張られているのですが
環の周りに汚れや不要な油が付着してるとこの環が回らなくなります。
それが露出計の誤動作の原因となります。
これはカメラ修理を行う私どもの話ですが
このSRT101は露出計の制御、ファインダー内のスピード表示等々に
連動糸が多く張り巡らされています。
通常の使用で切れることはまずございませんが
カメラ修理の際には糸切断はもちろん、糸がガイドから不必要に外れないように
細心の注意を必要とします。
巷で出回っている個体は動きの悪いものが正直多いと思いますが
しっかりメンテナンスされたSRT101は非常に使い心地の良いカメラです。
さらに信頼性の高い機械式横走りシャッターで頼れる相棒になると思います。
是非、メンテナンス・カメラ修理の際にはご相談くださいませ。