ミノルタX-700のカメラ修理

今日は「シジミの日」だそうですよ。
「シ(4)ジ(2)ミ(3)」と読む語呂合わせからだそうです。
食用として多く流通しているのは
汽水域に住む「ヤマトシジミ」で
日本各地に有名な生産地がありますが
中国地方出身の私としてはやはり「シジミ」といえば
島根県の宍道湖ですねぇ
佃煮とかもありますがシジミといえば
やはりお味噌汁ですね!
まさに身体の隅々まで染み渡る美味しさです。
昔から二日酔いにはシジミの味噌汁と言われていて
私も昔は何度お世話になったことやら…(苦笑)
すっかり年老いてしまった今では
そんな翌日に残るまで深酒するようなことは
極力避けていますが
二日酔い云々関係ナシでもシジミの味噌汁は美味しいです。
ここで食べ物の話をするとその食べ物を
やたら口にしたくなるのですよねぇ
シジミのお味噌汁か…コンビニのカップ味噌汁でもいいから
お昼用に買ってこようかな…(笑

さてさて

本日は「ミノルタX-700」のカメラ修理を行っています。
当店で取り扱うカメラとしてはかなり新しいカメラです。
1981年に発売され
かなり長い期間、ミノルタのマニュアルフォーカス機の
頂点に君臨していたカメラです。
位置づけとしてはいわゆる中級機というポジションで
露出は絞り優先オートとプログラムオートを搭載します。
布幕横橋りのオーソドックスなシャッター構造ですが
ミノルタ独自の工法で横走り機では珍しいユニット化が行われています。
ミラー駆動部と一体化されたユニットとなっており。
これをX-700登場時に一新したフレームに搭載します。
1985年には社会現象ともなったオートフォーカス機「α-7000」が発売され
時代は一気にオートフォーカス機に傾いていくのですが
「X-700」はα登場後も生産が続けられ
18年間もの間、ミノルタMF機の最後の牙城として存在し続けました。
元々中級機でそれなりにコストも抑えられたカメラでもあるので
外装にプラスチックも多用しており
高級感はそこそこではありますが
過去のXEやXDほどではないにしろ使い心地の良いカメラです。
そして何といってもミノルタらしいのは
お得意のアキュートマットスクリーンを搭載し
明るい上に非常にピントのキレの良い
ファインダーだと思います。
MF機はやはりファインダーの見えが使い心地に大きく影響します。

電子制御シャッター機且つAE機ということで
電子基板関係のトラブルが気になるカメラではあり
場合によっては修理不能なことも多いカメラでもあります。
今回お預かりしているX-700は露出計やオートの制御に問題はないものの
明らかにシャッタースピードに異常があり
1/1000はほぼ開かない状態です。
1/500、1/250でも明らかに写真の片側が暗くなるような
露光ムラができてしまうような状態です。
カメラテスターで測定しても
制御的には正しく制御しようとしているのだと思われますが
先幕の幕速が明らかに遅く
走行中に後幕が追いついてしまいスリットが閉じてしまうような状態です。
幕軸の汚れや油不足の可能性もありますが
なにかゴミか異物が動きを邪魔しているような感じでもあります。

まだ分解整備に取り掛かり始めの状態です。
なにはともあれ幕軸やシャッター幕の動き全体が
確認できるところまで分解して
先幕の動きの悪さの原因をい探っていきます。
原因がわかり対処できた上で
機械的な幕速の微調整や電気的な調整で
シャッタースピードの精度を確保し
そのうえでオート制御の微調整も行っていきます。
生産時期が長いカメラなので
その時期によって細かな内部変更もいろいろ行われていますが
比較的、電気的なトラブルは少ないカメラだとは思います。
そうはいっても分解時には非常に神経を使う箇所が多く
正直言うとなかなか疲れるカメラです(苦笑)
集中して注意深く整備を行っていきます。

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