月別アーカイブ: 2024年9月

オリンパスペンEES-2のカメラ修理

今日は「コスモスの日」だそうですよ。
私も先日の定休日に外出先で
コスモスが咲いて風にゆらゆらしているのを見かけました。
今日もそうですがまだまだ陽射しが夏っぽくて
残暑厳しいですがもう9月も半ばですものね。
しっかり季節は進んでいると思います。
しかしコスモスはなんであんなに茎が細くて
頼りないのでしょうね。
花の咲く時期は台風がやってくる季節でもありますが
少し大き目の台風が来たら全て倒れてしまうのですよね…
それに普通に風が吹いてもゆらゆらと揺れて
そこがまた風情があるといえばありますが
いざ撮影しようとするとファインダーの中に収めるだけでも
苦労します…先日もちょっと撮影しましたが
マニュアルフォーカスなこともあり
なかなか大変でした…(苦笑)
でも毎年撮りたくなるほどの魅力ある花ですよね!

さてさて

本日は「オリンパスペンEES-2」のカメラ修理を行っています。
ペンと言えばハーフカメラの代名詞ともいえますが
その中でも操作が簡単で気軽に撮れる
「ペンEEシリーズ」は最も人気の高いシリーズかと思います。
当店に持ち込まれるのはもう少しマニアックな
初期の「ペン」や「ペンS」、「ペンDシリーズ」も多いですが
やはり依頼数の最も多いのは「ペンEEシリーズ」です。
「EES」は「EEシリーズ」の派生モデルにあたり
ピントが固定焦点である「EE」に対し
ゾーンフォーカスを採用したモデルです。
「EES-2」はその2代目のモデルにあたり
「ペンEE-2」の派生モデルとも言えます。
(発売はほんの少しEESが早かったようです)
余談ですが35mm判コンパクトカメラとして大ヒットした
「トリップ35」もこの「EES-2」がベースになっています。
発売は同じ年でした。
初代EEやEESに比べると使い勝手で大幅に進歩していて
裏ブタは蝶番式になりフィルムカウンターも自動復帰となりました。
アクサリーシューにはX接点が追加されホットシューとなっています。
フィルム感度もASA400まで対応となりました。
レンズは30mmF2.8でSS1/30・1/250秒の2速AEです。

お預かりしている「EES-2」はシャッターは切れるものの
全くオートが制御できないようで
絞り羽根は明るさに関わらず最少絞りで固まっています。
暗くしても赤ベロも出ない状態です。
まずは絞り羽根の固着かと思われますが
シャッタスピードの切替も行われないようなので
露出計あるいはセレンにも問題があると思われます。
外観やレンズのコンディションは良さそうです。

絞り羽根はかなりガッチリと固着しています。
非常に薄い2枚羽根なのでちょっとした汚れや油分で
簡単に固着してしまいます。
羽根はいったん取り外して入念に洗浄清掃を行います。
シャッター羽根もシンプルな2枚羽根です。
こちらもしっかり洗浄清掃を行います。
外れてトラブルの原因となることの多い
シャッターユニットのネジは羽根組付けの際にしっかりと締めて
軽くネジロックを行います。
そして露出計の問題は残念ながらセレンの劣化のようです。
全く起電しないわけではないのですが
起電量があまりに足りず
とてもオートを制御できるほどではありません。
セレンに関しては普通に起電する中古良品と交換で対応します。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

キヤノンAE-1のカメラ修理

今日はこれといって
ピンとくる記念日がない日ですねぇ…
「北斗の拳の日」だったりしますが
私、コミックもアニメも
ほとんど見たことないんですよねぇ…
結構世代にはあたるのですが…
そういえば記念日ではないですが
今日は「13日の金曜日」ですね。
年に数回はあるとおもいますが
昔は「おい!今日は13日の金曜日だぞ!」って
ネタにしていたものですがもう最近はそんなこともないですね。
英語圏の多くの国とドイツ・フランス等で
不吉とされる日ですが、日本では何といっても
同名のホラー映画の影響ですね。
10作目の「13日の金曜日」が公開されてもう20年以上経つので
もう知らない方も多いでしょうね…
私も1984年の「完結編」くらいまでは見たかなー
当時は洋画のホラー映画はいろいろあって結構好きで見ていました。
でもどれもこれも割とワンパターンで(笑)飽きちゃうんですよね。
比較的近年には「リング」をきっかけにして
ジャパンホラーにハマりましたがこちらのほうが
リアリティが妙にあってよかったかな…
「呪怨」シリーズが好きでDVDもオリジナルビデオ版もDVDで持ってました。
もう最近はトンとこの類のものは観ないですし
それ以前に映画やアニメを全く見なくなりました(苦笑)
コミックは相変わらず大好きでよく見るのですが…

さてさて

本日は「キヤノンAE-1」のカメラ修理を行っています。
一昨日も「AE-1」でしたね。
最近、妙にAE-1の修理多いのですよ。
今取り掛かっているのは
だいたい3ヶ月ほど前に受けたものですが
今現在、依頼や問い合わせを受けているモノにも
「AE-1」が多いです。
なんか「AE-1」ブームが来ているのですかね…
そんなことはないか…(笑
マニア受けするようなカメラではありませんが
「AE-1」は非常に良くできた使いやすいカメラですし
AEカメラを語る上で決して避けることはできない重要なモデルです。
一昨日のブログにも書きましたが
歴代一眼レフの大きなターニングポイントともなったカメラです。

お預かりしている「AE-1」はシャッター等は
一通り動作していますが
「AE-1」だけでなく「キヤノンAシリーズ」定番の
「シャッター鳴き」の症状が出ています。
いつも書きますが通称「シャッター鳴き」とはいいますが
Aシリーズの異音の原因はシャッター駆動部の異音ではなく
ミラー駆動部の異音です。
オート制御の関連もあり「Aシリーズ」のミラーボックス周りは
かなり複雑に機械が入り組んでいて
ミラー駆動部自体もそれなりに複雑です。
その中にギアが組み合わさって駆動を伝達する部分があるのですが
そこの油切れが原因で異音が発生します。
異音が出るということは当然ながら動きも悪くスムーズでではありません。
「シャッター鳴き」を起こしいるカメラの多くは
見た目にもわかるほどミラーの動きが緩慢だったりします。
そしてこの症状が進むとミラーが動かなくなり
ミラーが動かないということはシャッターも切れなくなります。

ミラー駆動部で油切れが出るということは
シャッターもそれなりに動作不良なことが多いです。
今回もシャッター自体は動作はしていますが
やはり古い油脂や汚れによる精度不良は抱えています。
そしてSS湯銭オート時の絞り制御レバーも動きが重く
実際のオート制御も不安定です。
このあたりは「シャッター鳴き」と並んで定番です。
もちろんマグネット周りも清掃整備が必要です。
こうしてみると「AE-1」のトラブルの多くは
電子制御部分ではなく機械駆動部にまつわる部分がほとんどです。
電子回路内でトラブルがある場合は
修理不可能な場合ももちろんありますが
「AE-1」の場合、それはかなり稀なケースです。
以外にも丈夫でしっかりできたカメラなのです。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

オリンパスOM-1のカメラ修理

今日は「宇宙の日」だそうですよ。
1992年に世界中が協力して
宇宙や地球環境について考えようという
「国際宇宙年」ということがあり
これをきっかけに記念日が制定され
日付は一般公募で決められたのだそうです。
その結果、宇宙飛行士・毛利衛さんが
日本人として初めてアメリカ航空宇宙局の
スペースシャトル・エンデバーに搭乗し
宇宙へ飛び立ったこの日が選ばれたのだそうです。
小学校高学年くらいの時に
天体観測にやたらとハマった時期があって
家にあった6cm屈折望遠鏡を毎晩のように
家の前に出して惑星やいろんな星雲星団を探してみてました。
雑誌とかでみるような大望遠鏡で撮った写真のようには
なかなか見えないのですがそれでも楽しかったですねぇ
なんなら望遠鏡がなくっても
肉眼で星座をたどっているだけでも楽しかったです。
どこまでも広がる宇宙はいろいろと想像を超える世界で
現代でもわからないことだらけですが
誰でも夜空を見上げればその一端を見ることができる
身近な存在でもあるのですよね。
最近、なかなかキレイな夜空を見上げることもありませんが
もう少し季節が進んでくると
空気が澄む時期にもなりますし
たまにはゆっくりと星座をたどってみたいものです。

さてさて

本日は「オリンパスOM-1」のカメラ修理を行っています。
毎月必ず数台は修理依頼のある
当店では最も扱う事の多いカメラです。
といってもほんの少しばかりヒサビサですね。
軽量コンパクトなマニュアル一眼レフといえば
真っ先に思い浮かばれるカメラだと思います。
発売開始は1972年です。当初は「M-1」のモデル名でスタートしました。
後に電子制御が発達してくると
軽量コンパクトな一眼レフはもっと増えてくるのですが
この時代にこの大きさと軽さは他に全くなく
マニュアル機械制御ととなると
後のカメラも含めてもライバルはほとんどいません。
この時代の同時期の一眼レフというと
ニコマートFT2やキヤノンFTb、ミノルタSR-Tスーパーとかですから
比べるとOM-1の小ささ軽さが際立つと思います。
その上に作動音も静かで非常に上品な印象です。
巻上等の操作感も何とも言えない心地よさがあり
現在でも人気なのは充分にわかる気がします。

お預かりしている「OM-1」は一通りは動作しているものの
シャッター等の駆動部に少々動作不良が見られる状態です。
前後の幕速バランスが少々崩れているため
高速シャッター域での精度が出ていない状態です。
スローシャッターはスローガバナの粘りが出ていて
1秒や1/2秒だと今にも開いたままで止まりそうな動きをしています。
トラブルの多い電池室や
その周辺の配線には大きな問題はないのですが
SW周りに接触不良もあるようで指針が少々不安定です。
撮影に致命的なトラブルまではないですが
全体的にかなりくたびれていて
全体的な整備でリフレッシュが必要な状態です。

まだ現状の動きを確認している段階です。
これから本格的に分解整備に取り掛かっていきます。
心配されるプリズム腐食は今回はありません。
ずいぶん昔のことかと思われますが
以前に対策が打ってあるようです。
「OM-1」は当時の他メーカーができなかった
小型軽量を思い求めたため
他の機種では見られない独特の構造や工夫が
数多く見られます。
画像にも写っていますが底部に配置された
SS調速機構なんかもそうですね。
それゆえに繊細な部分も多く
修理整備はそれなりに
中身がわかっていないと難しい部分もあります。
見慣れた景色ではありますが
今日も慎重に整備に取り掛かっていきます。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

キヤノンAE-1のカメラ修理

今日は「公衆電話の日」だそうですよ。
1900(明治33)年のこの日に
日本初の自動公衆電話が
東京の新橋駅と上野駅の駅構内に設置されたことに由来しています。
124年前ですか…結構古くからあるのですね。
当時は「自動電話」と呼ばれていて
交換手を呼び出してからお金を入れて
相手に繋いでもらうものだったそうです。
1925(大正14)年にダイヤル式で
交換手を必要としない電話が登場してから
「公衆電話」と呼ばれるようになったそうです。
電話ボックスもみなくなりましたし
喫茶店やお店の片隅に公衆電話がおいてあるのなんて
もっと見なくなりましたね。
昔は今でもある緑電話はもちろん
赤電話・黄色電話・ピンク電話・薄い青の電話等々
色んな種類の公衆電話をあちこちでみかけました。
色によって種類が違うのですが
それを話し始めるとキリがないのそれは省略します。
携帯電話なんてもちろんない時代に
家の電話で話しにくい電話は10円玉と100円玉握りしめて
夜になると電話ボックスに行ってましたねぇ(笑
話したい本人が出られない可能性もあるので
最初は10円玉でかけて長くなってもオッケーだったら
100円玉を投入してました(100円はおつりが出ない)

さてさて

本日は「キヤノンAE-1」のカメラ修理を行っています。
「AE-1」の修理依頼も比較的多いですね。
1976年登場の「キヤノンAシリーズ」の最初のカメラです。
まさに「本格的AE時代」の幕開けとなった1台かと思います。
シャッター速度優先オート露出を搭載し
それがセールスポイントとなりますが
その機能自体はそれほど目新しいものではありません。
ただし「AE-1」はオート露出制御やシャッタースピード制御の
電子化を一気に進め世界初のマイクロコンピュータ搭載カメラでした。
その恩恵で従来機種より約300点の部品削減を実現し
生産の効率化によるコストダウンを成功させました。
「AE-1」の登場が引き金となり
カメラの電子化、露出の自動制御化、そして低価格化が一気に進みます。
やがてこの波に乗りきれなかった中堅メーカーや小メーカーが
いくつも個人向けカメラ生産開発から撤退することにもなりました。
そう考えるとやはり「AE-1」は
時代のターニングポイントとなったカメラだと思います。

お預かりしている「AE-1」はまずシャッターが切れません。
完全電子制御シャッターなので電池を入れないと
当然シャッターは切れませんが
新しい電池を入れても全く切れません。
電源が全く入らないわけではなく
レリーズボタンを半押しすると
元気よく露出計の針は跳ね上がるので
電源が入らないわけではありません。
まずは現状確認のためいろいろ試していると
たまにシャッターが切れることがあるようです。
…となるとシャッター制御に電源がいかないわけでもなさそうです。
おそらく汚れ等によるマグネットの吸着不良かと思われます。
正確に言うとくっついたまま離れないのでしょう…
たまにシャッターが切れたときに「Aシリーズ」ではお馴染みの
激しいシャッター鳴きもしていました。
いずれにしてもマグネットや各接点の清掃と
機械的駆動部の清掃整備が必要です。
それを行った上での調整も必要です。

電子制御カメラで分解にはそれなりに手間はかかりますが
この類のカメラとしては整備性は良好です。
フレキ搭載機としては古めの機種でもあり
まだ配線も多くアナログな部分も残っていて
シャッタースピードダイヤルからの伝達は糸連動もあります。
ややこしい部分も多いですが
非常によくできたカメラだと思います。
比較的依頼も多いせいもあって中身はかなり見慣れた風景です。
これから本格的に一通りの整備を行っていきます。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

ニコンFのカメラ修理

今日は「休養の日」だそうですよ。
「休(9)養(8)」と読む語呂合わせからだそうです。
ちょうど日曜日ですしタイミングピッタリですね。
私も含め日曜日関係ない方は他の日で…(笑
積極的休養は通常の日の活動効率を上げるためにも
必須項目ですねぇ…
私の主観ですが若い時の休養は
どちらかといえばメンタルな部分が大きくて
休みのこそフル回転して遊んで日頃のストレスを
発散する!という感じでした。
今は…というと多少の気分転換はもちろん必要ですが
単純に身体を休めたい…というほうが大きいですねぇ(苦笑)
特にここ数年は休日云々に関係なく
睡眠不足がダイレクトに身体に響くようで
ついつい多少の夜更かしが数日続くと
日中のパフォ-マンスに明らかな悪影響が出ます。
まぁ要はもう若くはない…ということですね(笑
年々無理は効かなくなってきていることは実感してるので
上手く休養も取りながら
効率よく活動できるようにしたいですね!

さてさて

本日は「ニコンF」のカメラ修理を行っています。
いわずとしれた「伝説の一眼レフ」ですね。
発売は1959年でニコン初の一眼レフカメラです。
まだ一眼レフ機は黎明期でしたが
「F」は完全絞り自動機構を搭載し
豊富なニッコールレンズ群、加えてあらゆる撮影に対応する
アクセサリー群も豊富に用意され
システムカメラとしても時代の最先端を行くカメラとなりました。
そのあたりは後発のカメラも次々と見習っていく部分ではありますが
何といってもその強靭な部品とその精度が一番の魅力かとも思います。
構成するすべての部品は明らかにオーバークオリティのモノが多く
そのおかげもあり登場から65年が経過する現在でも
スムーズに動くように手入れさえ怠らなければ
機械的な部分は特に
現在でも当時と変わらない精度でキチンと動作します。
同じような年代あるいは「F」よりも後発のカメラを
数多く扱いますがその多くが
状態によっては修理や整備をしても
根本的に経年劣化で部品の強度が足りなくなり
修理不能になるカメラがあることを考えると
「F」の根本的な堅牢さがよくわかります。
もちろん根本的にショック品だったり
通常ではありえないあまりに無理な力をかけられたり
水没品だったりすれば修理不能なものもします。
フォトミックファインダー等の主要アクセサリーの中にも
修理不能なものはたくさん存在しますが
メインのボディがちゃんと生きているものが多いのは
やはり「F」がそれだけすごいカメラなのだと実感します。

お預かりしてる「F」は
まず装着されている50mmレンズが外れません。
レンズ脱着ボタンが汚れや古い油脂等の影響で
完全に固着してしまっているようです。
いくら押してもビクとも動きません。
これはとにかく時間をかけて
ゆっくりと緩めていくしかないので
(無茶すると壊れる可能性が高いです)
確認できる他の部分をチェックしておきます。
全体的に動きが渋い部分が多く
高速シャッターの精度はやはり出ていません。
そしてスローガバナーとリンクする制御棒が
これまた固着してしまっているようで
1/30以上のスローシャッターはまったくガバナが効かず
全て1/60で切れてしまっています。
いずれのトラブルも機械的な動作不良なので
しっかり部品の洗浄清掃調整を行えば
全く問題なく使える状態になると思います。

時間とそれなりの手間はかかりましたが
レンズは無事に外すことができました。
既に脱着ボタンはスムーズに動くようになっています。
これからシャッター、巻上機構等々の
整備調整を入念に行っていきます。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

キヤノンFXのカメラ修理

今日は「CMソングの日」だそうですよ。
1951(昭和26)年のこの日に
初めてCMソングを使ったラジオCMが中部日本放送(CBC)
新日本放送(NJB)でオンエアされたことに由来しています。
小西六写真工業株式会社(現:コニカミノルタ株式会社)の
「さくらフイルム」のCMでしたが
歌の中に社名・商品名は入っていませんでした。
このCMのために作られた
あえて会社名や製品名を出さない
日本で初めてのCMソング「ボクはアマチュアカメラマン」ですね。
毎年この日にこの記念日の話を取り上げるから
確認もあって年に1回はこの曲を聴くんですよね(笑
5番まであるのですがたまに聴くと本当に面白いです。
何番の歌詞もアリがちな撮影の失敗ですが
どれも本当に起こったら結構真っ青です(笑
youtubeとかでフルコーラス聴けるので興味のある方は
探してみてください。
CMソングと言えばまだ私が多感だった80年代
カネボウや資生堂といった化粧品メーカーの
季節のCMキャンペーンソングに
ヒット曲や名曲が多かったですねぇ
ザッと思い出すだけでも結構浮かびます。

さてさて

本日は「キヤノンFX」のカメラ修理を行っています。
1964年発売のカメラです。
「キヤノンFシリーズ」の1号機でもあり
「キヤノンFLマウント」を初採用したカメラでもありますね。
シャッターや巻上、ミラー駆動等の機械的構造は
この後に出る「Fシリーズ」のカメラは基本的にこの「FX」が
ベースになっています。
「Fシリーズ」共通のあの歯切れの良い独特なシャッター音は
この「FX」から始まったわけですね。
後のTTL測光及び開放測光に対応するために
シャッターに連動して瞬時に絞り込み
即開放に復帰する「自動絞り機能」を持っていますが
「FX」に搭載される露出計はまだ外部測光のものとなります。
上カバー巻き戻し側の肩に受光部を配置し
その受光部の窓を切り替えることにより
高輝度域と低輝度域の2段階に切り替え可能となっています。
そして上カバー上にシャッタスピードダイヤル連動の
指針窓を配置しそこで絞り値を読み取って
手動でレンズ側の絞りをセットします。
使用電池はこの時代なので本来は水源電池です。

お預かりしている「FX」はまず巻上ができません。
シャッターも切れません。
シャッターが切れないのか巻上ができないのかで
トラブルの原因は変わってきますが
幕の位置から判断してどうやら巻上がロックされて
できない状態のようです。
応急処置的に強制で巻き上げてシャッターを切ってみると
シャッターもかなり動きが悪く
「Fシリーズ」で調子が悪い個体特有の
ギャインといった異音混じりのシャッター音が確認できました。
巻上が普通にできるようになっても
シャッターの精度はまともに出ていないと思われます。
心配されるプリズム腐食は今回の「FX」は
珍しく軽微な状態でできる限りの清掃で
撮影に支障がないファインダーに復帰できそうです。

まだ現状確認を行っただけの状態です。
巻上ロックの原因はやはり積年の汚れや古い油脂類による
ロック機構の動作不良によるものです。
これから分解整備を行い機械起動部は徹底的に
洗浄清掃注油を行います。
トラブルの多い電池室は電池はキチンと抜いて
保管してあったようで電池室内の端子や
裏のハンダ・配線にダメージはないようです。
SW部はさすがに経年劣化もありますので
ここもしっかり磨いて導通を確認した上で
調整を行っていきます。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

コニカC35のカメラ修理

今日は語呂合わせで
わかりやすく「黒の日」ですね。
単に「黒」だけでなく
「黒」に関連した様々なものの
記念日が制定されています。
「黒豆の日」「黒牛・黒豚の日」「黒酢の日」
「黒い真珠・三次ピオーネの日」
「黒あめの日」「カラスの日」
「松崎しげるの日」(笑)等々…
カメラでも黒は定番色で人気色ですが
他にもクルマ・バイク・服・靴・鞄・インテリア
何でも「黒」って定番色ですよね。
黒に限らず無彩色(モノトーン)は
いろいろ合わせやすくて使い勝手が良いですが
その中でも「黒」は凝縮感や高級感があって
ひときわ際立つ存在だと思います。
私も何か色が選べる場合、黒を選ぶことが多いですが
あまりにもそればかりだと面白くないので
わざと彩りのある色を選ぶことも多いのですが
ワンポイントならまだしも
やはり何にでも合って使いまわしの良いのは
やはり黒を含むモノトーンですねぇ…
まぁ冒険して派手な色を選んでは失敗することも多いです(苦笑)

さてさて

本日は「コニカC35」のカメラ修理を行っています。
いわゆる「じゃーに~コニカ」ですね。
旅行にでもどこにでも気軽に持っていけて
誰にでも簡単に撮影できることから
つけられた愛称です。
レンズ一体型のコンパクトカメラはこの前からありましたが
やはりどれもまだ大きく重いモノが多く
加えてマニュアル操作で
ある程度のスキルが必要なものが多かった時代です。
C35はその軽量コンパクトさもさることながら
露出をプログラムオート専用として
カメラ操作に慣れていない方でも簡単に撮影でき
大ヒット商品となりました。
「C35」登場以降のレンズ一体型のカメラは
この影響を大きく受けて一気に小型化に進みました。
操作もオート露出を搭載したものが数多く登場します。

C35は基本的に最初のモデルをベースとして
何度かマイナーチェンジや
派生モデル追加が繰り返されているのですが
今回の「C35」は「C35フラッシュマチック」で
フラッシュマチック機構を搭載したモデルです。
とはいえこの時代はフラッシュはないではありませんし
フラッシュをシューに取り付けて使わなければ
通常のC35と大きな違いはありません。
お預かりしてる「C35」は
定番の羽根粘りもなくシャッターは
スムーズに動作しているのですが
露出計が作動していません。
露出計連動のプログラムオート露出専用機なので
露出計が生きていないと
常に開放・1/30でシャッターは切れてしまいます。
(オート設定時)
それではまともにいくらネガ使用だったとしても
写るシチュエーションはかなり限られてしまいます

露出計不動のトラブルは電池室の問題が多いのですが
今回の「C35」は電池室は非常にキレイです。
モルトやシャッターの状態、配線等を見ても
どのタイミングかはわかりませんが
それほど遠くない過去に手を入れらている形跡があるようです。
そのときはおそらくよかったのだと思われますが
どうやら配線が一部ショートしてしまっているようです。
C35はやはりコンパクトでスペースは限られているので
ちょっとしたことで配線・接点が
ショートしやすい部分が何か所かあるのですね。
それなりの対策をしたうえで各部の整備も行いながら
修理調整を行っていきます。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

ミノルタSR-Tスーパーのカメラ修理

今日は9月4日で
わかりやすく語呂合わせで
「くし(櫛)の日」「串の日」
「くじらの日」なんて記念日が制定されています。
くじらといえば…私がまだ幼い頃に
じいさんが「おばいけ」が好きで
食卓に良く出てきてました。
お隣の県が山口なのでくじら関係は昔は多かったが気がします。
独特のこりこりした食感はさすがにまだ幼い私には
無理でしたが今食べると美味しく感じるのでしょうねぇ…
大人になってからは口にする機会がないですね。
当時、食べたいとは思わなかったですが
「あーおばけじゃ!おばけじゃ!」って
おばいけをみて喜んでたのは覚えてますねぇ…懐かしい
そういえば当時はくじらの竜田揚げなんかも
小学校の給食によく出てきてましたね!
こちらは文句なしに美味しかった記憶です。
でもやったら真っ黒で見た目は良くなかった覚えが…

さてさて

本日は「ミノルタSR-Tスーパー」のカメラ修理を行なっています。
1973年発売のカメラです。
大ヒット作の「SR-T101」からヴァージョンアップされたカメラです。
ファインダー周りの変更が主で
スクリーンはスプリット/マイクロプリズム式となり
ファインダー内でレンズ絞りが直読式で読み取れるようになりました。
SSは元々ファインダー内表示があったので
より使い勝手が良くなりました。
絞り値をレンズ側から読み取れる窓を追加したせいもあり
ペンタ部のデザインも変更されています。
そしてアクセサリーシューにはX接点が追加されホットシューとなりました。
基本的なシャッター・露出計等のスペックは従来のSR-T101と同様です。
「SR-Tスーパー」登場後もSR-T101も併売され
後のSRシリーズ最終機種「SR505/101」へと引き継がれていきます。

SR-Tシリーズはかなり丈夫なカメラで
ショック品や水没品でない限り
シャッターが完全に切れなくなることは少ないカメラです。
とはいえ、さすがに50年以上経過するカメラなので
それらは「かろうじて動いているだけ」で
本来の動きでないことがほとんどです。
今回、お預かり「SR-Tスーパー」もシャッターは一通り切れていますが
精度は全く出ていません。
加えて頻繁にミラーアップしたままになってしまいます。
シャッターの動きが悪いせいでミラーダウンへの動作が
うまく繋がらないようです。
水源電池を使うこともあり露出計や電池室周りに
トラブルが多いカメラでもありますが
こちらも電池はキチンと抜いてあったようで
露出計もとりあえずは動作しています。
ただし不安定な上にこちらも精度は出ていません。

まだ現状確認が済んだばかりですが
これから本格的に分解整備に取り掛かります。
機械的な動作部は洗浄注油調整
露出計関係の電気関連は接点の清掃、一部配線交換等を行います。
加えてSR-T系はハンダが劣化している場合が比較的多いので
そのあたりにも注意します。
SR-T101以降SRシリーズはどれも内部構造は大差ありません。
連動糸が少々多くすこしばかり手間もありますが
基本的には非常に整備性の良いカメラです。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

コニカⅡAのカメラ修理

今日は「宝くじの日」だそうですよ。
シンプルに「く(9)じ(2)」と読む語呂合わせからだそうです。
宝くじ…実は勝ったことないのですよね…
何だかもったいないような気がして…
当選金額がすごいのはわかっていますが
そもそも当たるわけがない…というほうが先にきちゃって…(苦笑)
宝くじからは少し逸れますが
私、実はギャンブルっぽいモノは
ほとんどしたことがいないのです…
パチンコにしたって競馬にしたって…
会社員時代に仕事場によってはまわりが
パチンコや競馬の話題ばかりでついていけないことも多かったですねぇ
ライフスタイル自体が不安定な要素を
普通の人よりはらんでいるせいか
娯楽でギャンブルをする気にはならないですね
まぁ余裕がないだけですかね(笑
ところでサマージャンボの1等当選金額って
今や前後賞合わせて7億円なんですねぇ…すごいなぁ…
確か平成になったばかりの頃に1億円になって
「おおーついに大台かー」なんて思っていたのですが…(笑

さてさて

本日は「コニカⅡA」のカメラ修理を行っています。
1955年発売のカメラです。
ベースとなるコニカⅡは1951年発売で
「ⅡA」ではシンクロソケットがドイツ式になり
レンズが50mmF3.5からヘキサノン48mmF2に変更されました。
特徴の一つであったダブルヘリコイドによるレンズ格納
(ほんのわずかですが)は省略されています。
二重露出防止装置搭載は同様で
シャッターも同じくコニラピッドSです。
SSはB・1s~1/500をカバーします。
1/500は専用に用意されているバネの補助を借りるため
1/500設定時にチャージはかなり重くなります。
チャージをしてから1/500に入れることは困難ですし
無駄な負荷がかかるので1/500使用時には
先に1/500にセットしてからチャージを行います。

お預かりしている「ⅡA」はシャッターは切れてはいるものの
やはり若干の粘りがあるようです。
時間置いてから一発目の動作では目視でもわかるほど
羽根の動きが緩慢です。
羽根の粘りの原因はお約束の油滲みですが
それが絞り羽根にも回っていて
おそらく粘った状態で動かしてしまったせいだと思われますが
絞り羽根が1枚外れてしまっているようです。
絞りの形状が明らかにおかしいことになっています。
そしてファインダー距離計二重像も大きくズレています。
それらの対処も含めた整備一式を行っていきます。

まずこれからシャッターユニットの分解を進めて
絞り羽根・シャッター羽根の洗浄組みなおしを行います。
あとでわかったのですがチャージリングの
動きもかなり悪いのでそのあたりも含めて
シャッターユニット内各部の動作を確認していきます。
そちらが完了してから巻上や距離計の清掃整備調整を行います。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

ペンタックスMGのカメラ修理

今日は「大腸がん検診の日」だそうですよ。
日本対がん協会が提唱する「がん征圧月間」が9月であり
その初日である9月1日を記念日としたものだそうです。
50歳過ぎるといろいろと検査は小まめにしたほうがよいですよねぇ
私も年1回は人間ドックを受けますし
毎年ではないですが内視鏡検査もやりました。
検査そのものもですが前準備も含めて
なかなかしんどいのですよねぇ…(苦笑)
とはいえ50年生きていると個人差はあるとはいえ
基本的に身体本来の耐用年数は過ぎてしまっていると思われます
しっかり生きていくのであれば
なかなか使いっぱなしでそのまま…というわけにはいきません…
こればかりはしかたないですね。
しかしここ5年くらいで大病を患ったこともありますが
いろいろと一気に衰えました。
少し前に比較的身体が自由に動いていたときが懐かしいですね(笑
それでも現実は受け入れて
いろいろとできることからやって
あとどのくらいかわかりませんが
それなりに楽しんでいきましょうーーーー

さてさて

本日は「ペンタックスMG」のカメラ修理を行っています。
1982年発売のカメラです。
絞り優先オート露出専用機であり
同じようなスペックのカメラが各メーカーから出ている
激戦区のエントリークラスのカメラです。
ペンタックスMシリーズとしては最後発のカメラとなります。
このクラスのペンタックスのカメラとしては
「MV1」が存在していてその後継機でもあります。
「MV1」も同様に絞り優先オート機ではありますが
かなりシンプルなカメラでした。
特にファインダー表示は3色のLEDのみで露出情報を
表していましたが「MG」では「ME」同様に
具体的なシャッタースピード情報をLEDで表示します。
内部機構としては制御系はかなり洗練されていますが
機械的なベースは「Mシリーズ」共通である「ME」です。
ということで「Mシリーズ」全般で多発する
ミラー駆動部のブッシュ溶解による
「ミラーアップしたまま固着する」あるいは
「ミラーチャージができず巻き上げが完了しない」等の
定番のトラブルがお約束です。
お預かりしている「MG」もミラーアップしたまま
固着した状態で当店にやってきました。

この「ミラーアップしたまま固着」でやってきた場合、
まずはこのトラブルを解消しないと
他の機能(特に露出計・オート・SS制御)が
正常なのかどうなのかが確認できないのが困ったものです。
ME系はよほど基盤にまで腐食等がない限り
電気的なトラブルは少ないほうではありますが
ミラーアップは直ったけど電子回路等の理由で
修理不可能…なんて可能性もあり
なかなか油断ならない状況なのです。

結論から言うと今回は電気的な部分では
大きなトラブルもなく
通常のマグネット清掃や接点の清掃で
露出計制御やSS制御も安定して動作させることができました。
ちなみに上画像の左下に転がっている小さな部品が
溶解とまではいってはいませんでしたが
劣化で粘着質になり動作を妨げる
ゴムブッシュです。
もちろん代用品と交換を行います。
ちなみに「ME」ではメインの基盤と各接点の間に
ソケット式の基盤がミラーボックス側面に配置されていて
整備性としては非常に助かるのですが
「MG」ではそれがコストのせいか省略されているので
分解の際に扱う配線がそれなりに多くなかなか手間がかかります。
…とはいってもこの類のカメラとしては
やはり「Mシリーズ」は整備性は良好です。
ただしいつも書きますがいたるところを
内部モルトで隙間を埋めるような構造になっているので
そのあたりも注意が必要です。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。