月別アーカイブ: 2018年12月

ミノルタSRTスーパーのカメラ修理

今日は「正月事始めの日」だそうです。
年神様を迎える準備を始める日です。
この日に門松や薪等、お正月に必要な気を
山に取りにいったそうです。
もう12月も半ば近くですものね。
少しずつ「あぁ今年も終わりが近いなぁ。。。」
という気になってきました。
さぁ今年もラストスパートです。がんばらなくては!

さてさて

本日は「ミノルタSRTスーパー」のカメラ修理を行っています。
大ヒット作だった「SRT101」の改良モデルです。
発売開始は1973年。SRT101の7年後ですね。
X接点付きのホットシューとなり、
スクリーンはスプリット/マイクロプリズム式に変更となりました。
シャッタースピードはSRT101でもファインダー内で確認できましたが
SRTスーパーでは絞り値も確認できるようになりました。
ペンタ部のデザインも若干変更されましたが
基本的な構造はSRT101とほぼ同一です。
後のSR505/101も構造は同様なので
SRT101の構造がやはり優れていたということでしょうね。

先日のSRT101のブログでも書きましたが
基本的に丈夫なモデルです。
少々、油が切れていようが何とか動いてしまいます。
人間でもそうですがギリギリまで我慢してしまう人は
気がつくととんでもないことになっていたりします。
SRT系も同様で調子が悪くてもそれなりに
動いてしまうカメラなので
スムーズさに欠ける場合は早めの整備がよろしいかと思います。

お預かりしているSRTスーパーも
一通り動作しているもののシャッター幕軸が油切れのようで
幕速にバラつきがあります。
先幕・後幕の速さのバランスも崩れていて
1/1000でシャッターを切った場合で
走り始めは約1/750、画面中心で約1/1250、走り終わりでは約1/2000と
写真の両端で1段以上の露光量差が出ている状態です。
先幕がちょっと遅いので後幕に追いつかれてしまうのですね。
もう少し症状が進むと半分くらいは開かなくなると思われます。
巻上の感覚もやはりスムーズさに少々欠けている状態です。
露出計は少し振りが足らずオーバー気味です。
でもこの段階ならしっかりリフレッシュしてやることで
かなり快適に使える状態になると思います。

付属するMCロッコールPF58mmF1.4は絞り羽根に
少し粘りがあるようでF16に設定して
絞込みレバーを押し込んでおいて
素早く離すとレバーは素早く戻るのですが
羽根が戻るのが少し遅いようです。
ボディ側で速いシャッタースピードと組み合わせると
(例えば1/1000、F16)
シャッターが開いた瞬間にはまだF8くらいまでしか
絞り込んでおらず意図しない露出オーバーになってしまいます。
もちろんこれも対処いたしました。

少々話が逸れますが
整備後のテストの最後に必ず36枚撮りのフィルムを入れて
最後まで撮りきるテストを行います。
(感光済みテスト用フィルムなので撮影するわけではありません)
フィルムローディング、カウンター、巻上、巻戻し等々のチェックのためですが
カメラの機種にもよりますが
きちんと整備されたカメラはフィルムを装填しても
巻上の感覚が気持ちよいものです。
空シャッター時に巻上が軽いのは当たり前で
本来の負荷がかかった状態で快適に巻き上げられるかどうかが
やはり大事かと思います。

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コニカC35のカメラ修理

今日は「バッテリーの日」と「漢字の日」ですね。
バッテリーの日はもともと「カーバッテリー(蓄電池)の日」なのだそうで
日本蓄電池協会が制定しています。
野球のバッテリーを表す数字が「1、2」と表されることが由来ですが
同会はこの日にセ・パ両リーグから「最優秀バッテリー賞」を
一組ずつ選びます。今年は誰でしょうね。。。
「漢字の日」も、その年の世相を象徴する「今年を表現する漢字」を
清水寺で発表します。こちらも今年は何でしょうねぇ。。。
このブログ書き終わった頃には発表されていそうですが。。。。

さてさて

本日は「コニカC35フラッシュマチック」のカメラ修理を行っています。
当ブログにも何度も登場していますね。
いわゆる「じゃーに~コニカ」です。
軽量コンパクトなプログラム露出専用機で使いやすく
気軽に持ち歩けるコンパクトカメラです。
小さくてもしっかりレンジファインダーを装備し
しっかりピントを合わせて撮影することができ
絞りが開き気味になってしまうような状況でも安心です。
さらにレンズは伝統のヘキサノンで
38mmF2.8と無理のない設定であることもあり
非常に安定した写りをします。
常に持ち歩くカメラとしてとてもよくできたカメラです。
もちろん当時も非常に売れたカメラで
おかげで現在でも多くの個体が存在しています。
ただ、小さくて気軽に使えるカメラということもあり
荒々しく使われたり、あまり良くない環境で放置されていた個体も多く
これから手に入れるのであれば
整備を前提としたほうが良いかとは思います。

お預かりしているC35は少し現存数の少ないブラックです。
やはり黒塗装だと締まってみえますね。
ちょっとかわいらしいはずのC35がとても精悍なカメラに見えます。
C35はフィルム室の遮光をかなりモルトに頼っています。
このクラスのコンパクトカメラの多くがそうですが
裏蓋側の広範囲にモルトが貼られています。
今回もそうですが、未整備であれば間違いなく劣化しており
遮光は満足にできていません。
さらに劣化したまま長期間放置されている個体だと
モルトと接しているボディ側の塗装まで傷んでいること多いです。
ご依頼者様は8年ほど前にこのC35を入手されたそうで
最近まで普通に使えていたのだそうです。
モルトも確かに交換時期ですが
修理することになった一番の原因はシャッターの粘りです。
シャッターを切ると開くのはそこそこ速いのですが
ゆっくりと閉じていきます。もちろん全ての写真が露出オーバーとなります。
毎回、書いているような気もしますが
コニカC35の場合は羽根汚れや油付着が原因の粘りではなく
シャッター羽根を駆動する羽根車が粘っていて
回転が戻るときにゆっくりとしか戻れないことが原因のことが多いのです。
ちなみにこの症状が出ていると高い確率で
バルブも効かなくなります。

まずはシャッターユニット周りから整備していきます。
シャッター周りにもモルトが使われているので
それももちろん交換していきます。
レンズは多少の汚れはあるものの状態は良いほうです。
再び気持ちよく撮影に使っていただける状態にしていきます。

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キヤノンF-1のカメラ修理

今日は「百円玉記念日」だそうですよ。
1957年(昭和32年)のこの日に百円硬貨が発光されたそうです。
それまでは百円札ですね。
最初と2代目の百円玉は60%も銀が配合された銀貨であり
現在ではかなり価値の高いものだそうです。
現在の百円玉は1967年(昭和42年)に発光された3代目だそうです。
材質は白銅貨で貨幣の質としては落ちてしまったのですね。
ちなみに百円玉にデザインされている桜は
ソメイヨシノではなく旧来から日本にある「山桜」だそうです。

さてさて

本日は「キヤノンF-1」のカメラ修理を行っています。
キヤノン初のプロ向けの高級一眼レフですね。
プロ向けの高級機と言えばそれまではニコンFの独壇場で
さらに独走すべく後継機のF2が開発されたわけですが
そこへ待ったをかけたのがF-1ということです。
ここから本格的な2大メーカーの激しいシェア争いが
始まったと言ってもいいと思います。
社運をかけて開発したフラッグシップ機ということで
非常にしっかり造りこまれたカメラです。
ニコンの無骨なカッコ良さとは
正反対のスマートなカッコ良さはキヤノンらしくて良いですよね。
個人的にはどっちも持っていたくなり困るのですが。。。。(苦笑)

お預かりしているF-1はシャッターが切れません。
もう少し詳しく書くとレリーズしても
ミラーがアップしないためシャッターも動かない。。。といった感じです。
分解していろいろ動きをチェックしてみると
ミラーチャージロック機構の動作不良が原因のようです。
他、高速シャッターではやはりバランスが崩れていたり
ミラー駆動部も動きが少々重かったりと
やはり各部の清掃・注油が必要な状況でした。

F-1は基本的には丈夫なカメラですが
何箇所かトラブルの起こりやすい箇所が存在します。
定期的にメンテナンスしてあれば
大きな問題に発展することはないとは思うのですが
やはり何十年も稼動していない個体だと
まず一通りのメンテナンスを行っておきたいところです。

いつ見ても低く構えたペンタ部が何ともカッコ良いですよね。
この時代にあえてシルバーの設定をせず
思い切ってブラック一色にしたのもプロ機だというアピールでしょうか。。。
ある意味、非常にキャノンらしい設定だなと思います。

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プリモフレックスのカメラ修理

今日は「三億円事件の日」だそうですよ。
ちょうど50年が経つのですね。
東芝府中工場で支給されるボーナスを積んだ車が
白バイ警官に扮した犯人に強奪されたという事件です。
私の生まれる前年の事件ですが
子供の頃には「三億円事件」ってよく聞くキーワードでした。。。
当時の三億円ですから今だと価値はもっとあるでしょうね。
それにしても。。。いいなぁ。。。ボーナス
しがない個人事業主の私には縁もゆかりもない話です。。。(苦笑)

さてさて

本日は「プリモフレックス」のカメラ修理を行っています。
軍需光学機器製造の双璧として
「陸のトーコー、海のニッコー」と称された「トーコー」こと
当時の東京光学器械株式会社、のちのトプコンのカメラです。
(ちなみにニッコーは現在のニコンです)
一般向けカメラメーカーとしては残念ながら1981年に
撤退していますがトプコンそのものは現在も
医療用光学機器や測量機器等のメーカーとして存在しています。

プリモフレックスはトプコンの二眼レフのシリーズ名です。
やはり全盛期は1950年代で10種類ほど発売されていますが
他メーカー同様、モデル名が明確に刻印されていないので
詳しくないとなかなかモデルの判別は難しいと思います。
今回、お預かりしているのはプリモフレックスの中でも
最終期に近い「プリモフレックスオートマット」です。
「プリモフレックス」を代表するカメラとも
国産二眼レフの代表するカメラとも言われているモデルです。
トプコンの二眼レフとしては初のクランク式巻上であり
セルフコッキング(巻上と同時にシャッターもチャージされる)が
装備されたモデルでもあります。
フィルム装填はいわゆるスタートマーク合わせ式の
セミオートマットです。
フィルム送りはミノルタオートコードでも見られるような
上から下に巻き上げるようになりました。
(フィルムの平面性を高いレベルで確保するため)
シャッターも当時の高級シャッター、「セイコーシャMX」で
最高速は1/500です。内容も当時のフラッグシップといえると思います。
もうひとつ良いところは二眼レフとしてはめずらしく
そのままで60cmまで寄れるのですね。
これ以外と大きな利点だと思います。

そんな今回の「プリモフレックスオートマット」ですが
まずはシャッターが切れません。
ご依頼者様曰く「最初数回は切れたのだが切れなくなった」とのこと
シャッターボタンが全く押せないので
最初はレリーズロックの誤作動かと思ったのですが
カバーを開けて調べてみるとチャージ不良のようです。
チャージカムがチャージ動作途中でシャッターユニット内の
他の部品に干渉して動きが止まってしまい
チャージができないようです。

まずはシャッターユニット内の動きをチェックしていきます。
チャージ不良はユニット内の整備をすることで改善したのですが
今度はクランク巻止めが動作不良で
フィルムを装填しても
どこまでもクランクが回ってしまうことが発覚しました。
シャッターユニット整備が終わったら巻上機構の整備も行います。
さらに二眼レフではいつものことですが
ファインダーミラーの劣化が激しいのでミラーは交換です。
プリモフレックスのファインダーはトーコーブライトと呼ばれる
フレネルレンズ付きのスクリーンです。
ミラー交換、スリガラス・スクリーン洗浄で
かなり快適にピント合わせができるようになりました。

二眼レフは形はどれも似たようなものですが
細かいデザインや機能に各メーカー色々な工夫があって
どれも個性的です。
使っていても楽しいカメラです。

オリンパスOM-1のカメラ修理

今日はしそ焼酎「鍛高譚(たんたかたん)」の日だそうです。
あぁ。。。鍛高譚、飲みやすくて美味しいですよねぇ。。。
居酒屋で頼むこともあるし、家で飲むこともありますねぇ
ロックでもいいですし、お湯割り梅干入りもいいですね!
昔の話ですが最初に当時の会社の上司が
「たんたかたん」をオーダーしているのを聞いて
「なんだ?その変な名前のお酒?」って思ったのを思い出しました(笑)
メーカーのサイトを見てみると
飲み方もいろいろ紹介されていて
クランベリージュース割りだとか飲むヨーグルト割りだとか。。。
見ているといろいろ試したくなりますね~

さてさて

本日は「オリンパスOM-1」のカメラ修理を行っています。
毎月コンスタントに修理依頼のあるカメラです。
それまでの大きく重い一眼レフのイメージを一変させた
軽量コンパクトで非常に使いやすい一眼レフです。
シャラシャラっとした巻上の感触や
非常に上品なシャッター音等、使い心地も良いカメラです。
この時代の一眼レフとしては
群を抜いてコンパクトなOM-1ですが
さすがにその軽量コンパクトを実現するために
多少デリケートな部分もあります。
数年に一度は定期的に点検をしたほうが良いかとも思います。

お預かりしているOM-1はご依頼者様が
随分以前からお持ちの個体だということですが
最近は使われずにしまってあったようです。
まずは定番のプリズム腐食、
これは何か対策を行っておかないと
まず間違いなくいつかは発生するトラブルです。
接眼レンズ上からプリズムにかけて貼られている
モルトが加水分解し、プリズムの塗装・蒸着を侵してしまうことが主な原因です。
一旦、腐食が発生したプリズムは
再蒸着という手段もございますが基本的には交換が望ましいと思います。
(当店では再蒸着は受け付けておりません)

シャッターは動作しているものの
1/1000で動作チェックをしてみると
走り始めこそ1/1000の露光量ですが
走り終わり付近では1/4000になってしまいます。
先幕の動きが遅いため
だんだんスリットが狭くなってしまうのですね。
このままだとそのうち開かなくなってしまいそうです。
写真両端で2段、露出が異なるわけですから
現在でも写真に影響は出ると思います。

上の写真ではわかりにくいですが
プリズム腐食もはっきり写っています。

加えてトラブルの比較的多い露出計ですが
今回も全く動きません。
いつもの電池室端子裏のビス折れかハンダ腐食かと予想しましたが
そこはしっかりしており、長期間電池が入れっぱなしだった形跡も見当たりません。
電池室の周辺の導通も問題ありません。
それでは上カバー部SW周辺か、あるいはメーターそのものが断線か、
といったところでしょうか。。。
メーターに直接電圧をかけると指針は元気よく振り切ります。
SWの根元までは導通が来ることも確認できました。
となるとSWでしょうね。ここの接触不良も多いです。
SW部の磨き・清掃を行い、とりあえず露出計復活です。
シャッター周り、ミラー駆動部、巻上周りの整備を行ってから
露出計の調整も行います。

写真にはありませんが今回は一緒に入庫した
50mmF1.8レンズと200mmF4レンズのカビ取り清掃もこの後行います。
一式リフレッシュで是非また撮影を楽しんでいただければと思います。

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ミノルタSRT101のカメラ修理

今日、12月8日は「事納め」の日ですね。
その年の農事・雑事をしまう日ということです。
去年も「事納め」が来ると「あぁ、12月だなぁ」という実感がわきました。
この日に昔は里芋、こんにゃく。にんじん、小豆を入れた
「御事汁」を食べたそうです。
何だか温かくて優しい味がしそうですね。
ちなみに農事を始める「御事始め」は2月8日だそうです。
これから長く厳しい冬が始まるわけですね。

さてさて

本日は「ミノルタSRT101」のカメラ修理を行っています。
ミノルタ機械制御シャッター機の代表機種といっていいと思います。
ミノルタ初のTTL開放測光機でもあります。
ちょっと変わっているのがCLC測光といわれる
CDS(受光体)を視野内の上下に配置し
上下分割測光としていることです。
視野内の輝度差が大きい場合に露出を適正にさせる方法です。
現在では分割評価測光は当たり前の機能ですが
2分割のシンプルなものとはいえ
ミノルタのCLCはその元祖と言えると思います。
SRT101は非常に大ヒットとなったカメラで
100万台以上作られたとも言われています。
そのため現存している個体数も非常に多く
元々が非常に丈夫なカメラなため
未整備でもとりあえず動作しているものも多いと思います。
しかしながら油切れであちこち動きの悪い中
かろうじて動作しているような個体も多いと思います。

お預かりしているSRT101は
元々、ご依頼者様のお父さまのカメラだそうです。
長い間、使われずに保管してあったようですが
ご依頼者のお子さんが使ってみたいということで
今回、当店にやってきました。
先程も書きましたが、相当長い間動かしていなかったと思われますが
とりあえずは動作します。
しかしながらファインダー、レンズはカビだらけで
露出計は非常に不安定で針が激しく踊ります。
シャッターは動作してはいるものの
1/1000にセットしても実際は1/400くらいしか出ていません。
汚れや油切れで非常に動きにくい中
必死で何とか動いているような感じです。

プリズム上にCDSが縦方向に2個配置されています。
先述したCLCですね。
写真は一通り整備して調整を行っている段階でのものです。
シャッター幕軸、スローガバナー、ミラー駆動部、
巻上部、等々、動作部は全て清掃して注油を行っていきます。
シャッター速度も申し分ない精度になり
巻上も非常に軽やかになりました。
SRT101はハンダ劣化の多いカメラでもありますので
露出計関連のハンダは基本的にやり直します。
もちろんSW類等、接点も磨きます。
これで露出計も安定した値がでるようになりました。
これでやっと本来の動きができるような状況になってきたと思います。
ボディが終わったら今度は一緒に入庫した
MCロッコールPF58mmF1.4の清掃整備も行います。
このレンズ、軽く拭いただけでコーティングが剥がれ落ちるレンズ面があるので
そのあたりに注意しながら清掃していきます。

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ペンタックスSPのカメラ修理

今日は二十四節気でいうところの「大雪」ですね。
「おおゆき」ではありませんよ(笑)
「雪が激しく降り始める頃」ということですが
二十四節気は中国・中原の気候が元になっているので
関東と比べると随分北国よりな感じがしますね。
都内では雪はまだまだという感じです。
ここ数日は少し暖かく
冬本番はもう少し先かもしれません。

さてさて

本日は「ペンタックスSP」のカメラ修理を行っています。
1960年代最大のヒット作といってよいカメラだと思います。
日本国内だけでなく世界的にもベストセラーとなったカメラです。
それだけ売れまくったカメラですから
現存している台数も非常に多く
現在でも使っている方が多いカメラでもあります。
M42マウントで世界中のいろんなレンズが使えるのも
現在の人気を支えている要因だと思います。

それだけのカメラですから
当然、修理依頼も多いカメラです。
基本的にシンプルな造りで丈夫なカメラなので
現在でも動作している個体が多いと思いますが
製造されてから50年を超えるカメラです。
一見、動作していても
あちこち動きにくい箇所がある状態で
何とかかろうじて動作している。。。という個体も非常に多いです。
さすがに50年以上の間、
未整備な上に長期間動作させていないものは
とりあえずシャッターが切れても問題は抱えていると考えていいと思います。

今回、お預かりしているSPは
まず電池室の中に液漏れした電池が入っているようで
蓋が固着してビクとも外れません。。。
実はこれを開けるだけで1時間以上かかってしまいました(苦笑)
当然、電池端子は+側も-側も腐食で導通せず
露出計は動作しません。
シャッターは一応動作していますが
1/1000は開ききらず、低速シャッターだとミラーアップしたままになってしまいます。
いつものパターンではありますが
幕軸の汚れと古い油が原因と思われます。

ただ、定番のプリズム腐食は全くありません。
全体的に汚れや劣化は少なからずありますが
外装のコンディションは悪くなく
仕舞いこむまでは大切に使っていたことが想像できます。

古いカメラの整備の際の基本ですが
とにかく動作する部分はひたすら清掃して適度な注油を行います。
もちろん電池室及び端子は磨いて導通を取り戻します。
電池室からの配線は交換です。

シャッター、露出計はもちろん復活しましたが
少々重苦しかった巻上も本来のSPらしい
軽快な巻上に戻すことができました。
話が少し逸れますが
SPやS3、SVあたりの巻上フィーリングは
後に出てくるKXやMXよりも
個人的には気持ちよいと思います。
部品磨耗が激しいと巻上フィーリングは
元に戻らないことも多いのですが
巷に出回っているSPは
巻上の妙に重いものが多いような気がします。
整備次第では巻上のフィーリングも良くなる可能性は高いと思います。

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コニカFTAのカメラ修理

今日は「音の日」だそうですよ。
1877年のこの日にエジソンが自ら発明した蓄音機で
録音・再生に成功したとのことです。
気がつけば最近、レコード、CD、買ってないなぁ。。。
最近のCDを欲しいとはあまり思いませんが
ひとたび中古レコード屋さんに足を踏み入れれば
おそらく4、5枚はアルバムを衝動買いする自信はあります(笑)
新宿に行くたびに「レコード屋さん寄ろうかな。。。」と
いつも頭の片隅には思っているのですが。。。
時間のあるときにゆっくり見たいですねぇ。。。

さてさて

本日は「コニカFTA」のカメラ修理を行っています。
1968年発売のカメラです。
コニカというとやはりレンズ一体型の
コンパクトカメラのイメージが強いですが
1960年のコニカFから一眼レフも生産しています。
今回のFTAは1968年の発売です。
ARレンズとの組み合わせでシャッタースピード優先オートが使えます。
コンパクトカメラで当時よく採用されていた
露出計の針を挟み込むタイプのオート露出です。
シャッターは機械式制御のコパルスクエアです。
露出計指針挟み込みの構造上の理由もあるとは思いますが
シャッターレリーズがちょっと深め(長め)のカメラです。
おもしろいのは装着するレンズによって
測光範囲が微妙に変化します。
広角レンズでは中央部部分測光、
標準レンズでは中央重点測光
望遠レンズでは平均測光となります。
前期型と後期型が存在し
背面にON/OFFスイッチがあるものが前期型です。

お預かりしているFTAはまず露出計が動きません。
それもそのはずで電池室を見ると
マイナス側の端子が外れて中に入り込んでしまっているようです。
マイナス端子はカシメて電池室に取り付けられているのですが
ここが少し構造的にも弱いようで
電池室のプラスチックが劣化してくると
外れてしまうものが多いようです。
もちろん電池を入れっぱなしで腐食させてしまうと
まず間違いなくここの端子も脱落します。

加えてFTAに多いのは接眼レンズのクモリです。
張り合わせレンズの内側が曇っている場合が多く
交換するしか方法のない場合が多いです。
。。。とはいえ、中古でクモリのない接眼レンズが
なかなか見つからないのが実情です。
当店ではできる限りの清掃で対応しています。
今回のFTAもかなり激しく曇っていたのですが
張り合わせ内側でなく内側表面のクモリだったので
今回は清掃で問題ないレベルまで
キレイにすることができました。

一通りの整備を行って少し様子見の状態です。
露出計は当然、普通に作動するようになり
オート露出の精度も含め申し分ない状態になりました。
シャッターはもともとそれほど悪い数値ではありませんでしたが
やはり羽根汚れのため先幕・後幕のバランスが
少し崩れている状態でしたが
こちらも問題ないレベルまで改善しています。
写りの評価が非常に高いヘキサノンレンズを
存分に楽しんでいただけれる状態になったと思います。

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ニコマートFT2のカメラ修理

今日は「バミューダトライアングルの日」だそうです。
これ。。。最近の人は知りませんよね。
フロリダ・バミューダ・プエルトリコを結ぶ三角形のエリアで
船舶や航空機が行方不明になる事故が多発するということで
私が子供の頃に随分話題になっていたと思います。
そのエリアで磁気が乱れるのではないか?とか
正体不明の巨大海洋生物がいるのではないか?とか(笑)
いやいや宇宙人の仕業ではないか?とか。。。。(苦笑)
実際にはそのエリアで事故が異様に多かったわけではなく
周辺で起きた事故まで関連付けられて
だんだん騒ぎが大げさになっただけのようです。
でも子供の頃は「そんな不思議で怖いところがあるんだなぁ。。。」と
素直に思っていました。。。(笑)

さてさて

本日は「ニコマートFT2」のカメラ修理を行っています。
ガチャガチャ(開放F値補正機構)がついたFTNから
さらに使いやすく変更が行われたモデルです。
FTNからの変更点は電池が現在でも入手可能な
SR44(LR44)2個の仕様になり
アクセサリーホットシューが追加されました。
(シンクロ接点もX接点のみになりました)
個人的にはASA(ISO)感度ダイヤルが
ロック式になり設定しやすくなったのが非常に良い改善点だとも思います。
(修理品テストで頻繁にASA設定変えるときに
まわしにくいFTNはほんの少しだけ煩わしいと思っていました(笑))

お預かりしているFT2は露出計がどうもおかしいようです。
動作はしているのですが明るさによっての
変化が少なく低輝度になると全くあっていないような状態です。
この時代の露出計はどれも抵抗や受光体の劣化も
多少なりは必ずあり、なかなか高輝度~低輝度まで
完璧に合わせるのは正直にいって非常に難しく
高輝度を中心にそれほど問題のない範囲に調整する。。。というのが
現状できる整備ではあります。
しかしながら今回のFT2はLV15(日中の明るい日なたくらい)では
合っているのですがLV12(曇天・日陰くらい)では既に2段アンダーと
ちょっと普通に使うのにも問題がありそうな状態です。

ニコマートFT系の露出計といえば心配されるのは
マウント部のマイラー抵抗の劣化ですが
今回はここは問題なさそうです。

先にシャッターユニット、巻上部、ミラー駆動部等々の整備を行った後で
露出計の修理・整備を行います。

いろいろ検証してみた結果、原因はCDSの劣化にあるようです。
CDSを他の個体から交換すると
固定抵抗も基板も全て一緒に移植します。
というのも基板にセットされている固定抵抗は
おそらくそのCDSの特性に合わせてセットされているもので
CDSのみを交換すると尚のこと露出計がおかしくなるためです。
ちなみに巻き戻しクランク部にある小さな基盤は
FT2になって追加されたものでFTNにはありません。
写真ではここに半固定抵抗がセットされていますが
これはおそらく後から付けられたものです。
通常はここも固定抵抗です。
アイピース上の基板と合わせてこちらの基板も交換します。

(写真のレンズは当店のテスト用レンズです)

何とかうまくいったようで
まずまず通常の使用には問題ないレベルに
露出計の値もまとまりました。
各部清掃・注油を行っているので
いつものことですが少し様子見を行ってから最終チェックを行います。

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リコーオートハーフSEのカメラ修理

今日は「カレンダーの日」だそうですよ。
明治5年(1872年)12月3日(旧暦)が
太陽暦の採用により明治6年1月1日に変更されたことに
由来するものだそうです。
それまで使っていた太陰太陽暦から太陽暦に変更すると
決まってからわずか20日あまりで導入されたでそうです。
昔のこととはいえ当時は大混乱だったでしょうね。。。。
あ、来年のカレンダーそろそろ買っておかなくては。。。

さてさて

本日は「リコーオートハーフSE」のカメラ修理を行っています。
「オートハーフシリーズ」は
「オリンパスペン」と人気を二分する
ハーフ判カメラの定番モデルです。
「SE」はオートハーフEにセルフタイマーが付いたモデルですね。
オートハーフは「50歳の自分の母親でも撮れるカメラ」という
基本思想に基づいて作られています。
そのため巻上、ピント、露出は可能な限り自動化され
構えてシャッターを押すだけで撮影ができるように作られています。
加えて女性のハンドバッグ、男性の上着のポケットに
収まる大きさを目指して作られています。
総金属製のボディは現在の感覚からすると大きさの割りに
重いのは事実ですが凹凸の少ないコンパクトな四角いボディは
非常に持ち歩きに便利です。
ゼンマイ仕掛けの自動巻上も使っていて楽しいカメラです。

オートハーフの露出はセレン光電池を使用した
露出計の針を挟み込み、
その位置で絞りやシャッタースピードを制御する仕組みです。
この時代のオート露出カメラではよく使われている手法です。
やはりこの露出計関連のトラブルが多く
露出計が反応していないため常に絞り開放・1/30で
シャッターが切れてしまうという状態のものが多いです。
今回、お預かりしたオートハーフSEも
常に開放絞りで露出され
ファインダー視野内に組み込まれている
露出警告マーク(光が不足していると赤、OKなら黄緑色)も
明るいところへ向けても赤のままです。
この場合、セレン光電池が劣化のため起電しないパターンと
セレンは起電しているのですが露出計本体が動作しないパターンに分かれます。
これまでの感覚では半々といった感じでしょうか。。。
今回はセレン光電池が劣化して起電していないパターンでした。

写真は一通り整備が終わったあとのものです。
少し様子見をしてから最終チェックを行います。
オートハーフのシャッターは非常に小型で
ほんのわずかなバネの力で駆動しています。
今回ももちろん整備していますが
シャッター羽根にわずかな油や
駆動部に汚れがあれば簡単に固着してしまいます。
コンパクトに作られているが故のデリケートな部分です。
しかしながら構造自体はシンプルで
非常に考えられて造られているカメラです。
整備するたびに個人的に1台欲しい。。。と思うカメラでもあります。

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