月別アーカイブ: 2018年5月

ペンタックスSVのカメラ修理

今日は5月30日ということで
「ゴミゼロ(530)の日」ということです。
さらに「掃除機の日」でもあるみたいです。
掃除はキライではないのですが
取り掛かると徹底的にやりたくなるタイプで
時間がかかってしまってしかたありません(苦笑)
大雑把に最低限の掃除をしておく。。。というのがちょっと苦手です。
「徹底的にできないのならまた今度にしよう。。。」
なんてことになりがちなので
できるだけ部分的にでも
こまめに掃除をするように気をつけています。

さてさて

本日は「ペンタックスSV」のカメラ修理を行っています。
S、S2、S3と続いたアサヒペンタックスSシリーズの末裔ですね。
SVのあとはSPとなって露出計も装備され
内部構造もかなり変更されているので
S~SVまででひとつのシリーズと考えて良いかと思います。
SVの「V」はセルフタイマーを表しています。
ドイツ語でセルフタイマーを意味するVoraufwerkの頭文字だそうです。
この時代のレンズシャッター機等にも
セルフタイマーのレバー部に「V」と書かれているカメラも多いですね。
この「SV」のセルフタイマー、ちょっと変わったところに付いていて
操作は巻き戻しクランクの下にダイヤルが付いています。
これは予備知識がないと一見わからないですよね
通常、一眼レフでセルフタイマーというと
前面部左側をイメージしていまいますものね。

ペンタックスSVといえば
経年劣化によってシャッター幕の傷みが酷いものが多く
幕張替えを前提として修理見積をすることも多いのですが
今回、お預かりのSVは幕は何も問題のない状態です。
硬化しているわけでもなくしなやかな状態を保っています。
おそらく。。。なのですが最近ではなく昔の話だとは思いますが
一度、幕交換を行われているのではないかと思われます。

幕の状態は良いのですがシャッタースピードの値が
非常によろしくない状態です。
高速ではムラがある状態で、
低速ではよくあるガバナの粘りではなく設定が少しおかしいようで
スピードが速過ぎる状態です。
わかりやすいところでは1秒が0.6秒で切れてしまうような状態です。
他、フィルムカウンターの動きが少々おかしいようで
ちゃんとカウントしたりしなかったりするようです。

シャッター幕が無事で一応は動作しているので
全体をスムーズに動くようにリフレッシュした上で
調整を行ってやればかなり快適に動作するものと思われます。
市場に出回っているSVは
中身以上に外観が傷んでいるものも多いのですが
今回のSVは非常にキレイな外観を保っています。
状態の良いペンタックスS系も随分少なくなってきたような気がします。
これから本格的に分解整備に取り掛かり
各部点検整備一式を行います。

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オリンパスペンEEDのカメラ修理

今日は「花火の日」ということらしいです。
本格的な花火の季節には少し早いですが。。。
打ち上げ花火も手持ち花火も
面白い被写体ですよねぇ。。。
昔は毎年、夏にはどこかしらの花火大会で
いろいろ試行錯誤しながら撮りましたが
この仕事を始めてからはさすがにほとんど行けなくなりました。
打ち上げ花火の場合は場所取りで
ほぼ写真の出来が決まってくる部分がありますから
花火大会の当日のお昼くらいには場所を確保したいのですよねぇ。。。
今、撮るとまた昔と違うアプローチもできそうだから
機会があればまたチャレンジしたいです。

さてさて

本日は「オリンパスペンEED」のカメラ修理を行っています。
ペンEEのデラックス版あるいはペンDをEE化したものとも
言えるでしょうか。。。
でもその外観は「ペンEE」にも「ペンD」とも全く違う
独自の雰囲気を醸し出しています。

他のペンを含むハーフカメラと比べても
少々大きめのボディで角ばったデザインです。
すごく頑丈そうに見えます。
「D」ですのでレンズはF1.7の大口径です。
32mmF1.7ですからペンD3と同じかと思いきや
異なる設計のレンズだそうです。
基本的にはプログラムオートで撮るカメラです。
シャッター音もちょっと独特で「シャコーン」といった感じです。
シャッターそのものは機械制御ですが
オート時には露出計がある程度振れていないと
赤ベロが出てきてシャッターロックがかかります。

で、今回、お預かりのペンEEDは電池を入れて
明るいところに向けても赤ベロが出てしまい
シャッターが全く切れない状態です。
(フラッシュ使用時のためのマニュアルモードでは切れます)
電池室をよくよく観察してみると
わずかに緑青が付いていますので
おそらく内側のハンダ付け或いはリード線が腐食して
断線してしまっていると思われます。
非常に外観もキレイでレンズの状態も悪くないので
露出計さえ復活させて露出計やオートの調整を行えば
気持ちよく使えるのではないと思われます。
もちろん、何にしてもかなり分解しなくてはいけないので
シャッターユニット等の整備もこれから行っていきます。

ペンEEDのデザインって何か他のカメラと違って
何かしら違和感があるなぁ。。。と以前から思っていたのですが
このカメラ、セルフタイマーが向かって右側についていて
そのせいかレンズ自体も左にオフセットしているのですね。
一般的な一眼レフ等がセルフは左側に付いていて
レンズは右にオフセットされているものがほとんどなのですが
通常と逆だからちょっと見慣れない感じがするようです。
(コンパクトカメラはオフセットせず真ん中にレンズがあるものも多いです)
先程、セルフを動かしていて初めて気がつきました(苦笑)

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ミノルタXEのカメラ修理

今日は「小松菜の日」だそうですよ。
小松菜の旬は確か冬なのに何故今日が記念日?
と思って調べてみると、「5・27」(コ(マ)ツナ」で
ちょっと無理のある語呂からなのですね(笑)
小松菜っていうとお雑煮かおひたしのイメージですが
鍋なんかに入れても良さそうですよね。。。
あぁ、少しは野菜食べなくては。。。(汗)

さてさて

本日は「ミノルタXE」のカメラ修理を行っています。
ミノルタX-1に続く「Xシリーズ第二弾」のモデルですね。
X-1がいわゆるフラッグシップ機で
チタン幕の横走りシャッターなのに対して
このXEは金属羽根縦走りで
ライツ・コパル・ミノルタの3社で開発した
「コパルライツシャッター」を搭載します。
ライカR3のベースとなったカメラでもあります。
魅力は何と言ってもその巻上の軽やかさだと思います。
個人的な見解ですが横走りシャッター機で
巻上が最も気持ちよいのはニコンF3だと思っていますが
縦走りシャッター機ではこの「XE」が一番気持ちよいと思っています。

ただし、初期の電子制御機なので
電子シャッター関連のトラブルが多いのも事実です。
今回、お預かりしている「XE」は
そのあたりは現状チェックした感じだと問題なさそうです。
ただし、オートはかなりアンダー目に狂ってしまっています。
加えて「XE」では定番のプリズム腐食です。
今回のプリズム腐食はXEでありがちな
下半分の腐食ではなく上部が黒くなってしまっています。
ちょっと珍しいパターンです。
ご依頼者様に聞いたお話によると
随分昔に一度プリズムの再蒸着を行っているのだそうです。
とりあえずプリズムを降ろしてみると
通常、プリズム腐食の起こるプリズム前面は非常にキレイなのですが
絞り表示を行うためにプリズム本体にくっついている
小さいプリズムの接着面から少し腐食が起こっていて
それが視野の上部に黒い影となって写ってしまうようです。
ほんの少しなのですが非常に惜しい感じです。

写真はプリズムを降ろす前に撮ったものです。
プリズムは腐食のない中古品と交換で対処いたします。

XEの整備のうち大きな部分を占めるのは
たくさんある接点の清掃とハンダ付けのやり直しです。
電子制御シャッターに難のあるものもこれで直ることが多いのです。
まずはこれから本格的に分解に取り掛かり
シャッターユニット周りから整備を行っていきます。

 

ミノルタSR101のカメラ修理

今日は「東名高速道路全通記念日」だそうですよ。
1969年5月26日に大井松田-御殿場間が開通し
東京から愛知県小牧市までの東名高速が全線開通となったのですね。
私の生まれた約1ヵ月半後のできごとです。
電車での旅も楽しいですが自分で運転して
高速で遠くまで走り続ける旅も楽しいですよね。
時間はかかりますが自分の気分でいくらでも予定変更できるし。。。
少し前までは実家のあった呉までクルマやバイクで
帰省したことも何度もありましたが楽しかったです。
(渋滞さえなければ。。。(笑))
高速だと真夜中のSAが何とも心地よいのですよねぇ。。。

さてさて

本日は「ミノルタSR101」のカメラ修理を行っています。
「SRT」ではなく「SR」です。
私もこのカメラを知ったばかりの頃はよくわかっていなかったですが
同じような機種名のカメラが多いのでちょっとまとめておくと。。。

・ミノルタ初のTTL測光機で開放測光に対応した
「MCロッコールレンズ群+SRT101」がデビュー(1966年)

・SRT101をベースにした後継機「SRTスーパー」が発売(1973年)
(SRT101は小変更を行い生産継続(SRT101改とも呼ばれる)

・SRTスーパーの後継機「SR505」が発売
SRT101の後継機「SR101」が発売(1975年)

こんな感じですが基本的にな構造は
ほとんど変わらず作り続けられました。
それだけ基本設計は優れていたということですね。
1973年にはXシリーズ最初のモデルである
「X-1」が発売されていて
その後、ミノルタは電子制御シャッター機に
大きく舵を切っていくので
機械制御シャッター機としては
今回ご紹介する「SR101」や「SR505」が最後のモデルとなります。

今回お預かりしているSR101ですが
シャッター、露出計は動作していますが
やはり精度は出ておらず調整が必要です。
ファインダー内のSS表示も1/500まではきちんと動作するのですが
1/1000までは動ききらないようです。
ちょっと不可解なのが絞りを動かすと
ファインダー内の〇指針はきちんと動くのですが
SSダイヤル動かしたときにはほとんど動きません。
少しばかりは動くので連動糸が切れているわけではないと思いますが
糸を巻いている箇所に問題があると予想します。
他、動作しているとはいえ、全体的に油切れの兆候があり
動作音、操作感ともに本来のスムーズさではない感じです。

これから本格的に分解整備に取り掛かり
各部点検整備一式を行っていきます。

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キヤノネットQL17G-Ⅲのカメラ修理

今日は「伊達巻」の日だそうですよ。
私、関東に住み始めてからこちらで
伊達巻食べたことがないのですが
こっちの伊達巻はすごく甘いのだそうですね?
個人的には伊達巻って「かすかに甘い蒲鉾」というイメージなのですが
これも西日本と東日本では全く違うのだそうです。
甘い伊達巻食べてみたいなぁ。。。
お正月料理の定番だから年末には見かける気がしますが
どこかに売ってないかな。。。(笑)

さてさて

本日は「キヤノネットQL17G-Ⅲ」のカメラ修理を行っています。
1961年から始まったキヤノネットシリーズの
最終モデルとなるカメラですね。
発売は1972年です。初代に比べると随分コンパクトになり
凝縮感も高く非常に魅力的なデザインです。
機能的には初代から受け継がれた針挟み込み式の
シャッタースピード優先AEを搭載し
これも初代同様にマニュアル露出も可能です。
(ただし、マニュアル時には露出計は動作しません)
小さなボディに大口径の40mmF1.7レンズを搭載します。
シャッターはコパル製で最高速は1/500です。
現在でも非常に人気の高いレンズです。

お預かりしているG-Ⅲは写真だと
かなりキレイ目に見えるのですが
汚れも随分たまっていて
ファインダーガラスは割れてしまっています。
最も問題なのが絞り羽根の動きが非常に悪いことです。
G-Ⅲの絞り羽根の動きは少々変わっていて
例えばオート時にF16(最小絞り)でシャッターが切れたとします。
すると次に巻き上げるまでは絞りは絞り込んだままです。
巻き上げた時に一旦、開放に戻り
それからシャッターを押したときに露出計の針の位置により
絞りを決定し絞り込んでいくような動きをします。
これがお預かりしているG-Ⅲは
巻き上げてもなかなか絞りが開放に戻ってくれません。
しばらく待っていても戻らず、軽く揺すってみると
少しずつ開放に戻っていきます。
絞り羽根自体は見える部分はキレイなのですが
根元付近に汚れあるいは油滲みがあると予想します。

毎回、ニューキャノネット系を紹介するたびに書きますが
レンズ前玉のコーティングが傷んでいる個体の非常に多いカメラです。
一見、カビかクモリのように見えるのですが
大抵の場合がコーティングの劣化です。
こうなっているレンズは清掃では全く状況が変わりません。
幸運なことに今回のG-Ⅲのレンズは
比較的キレイな状況です。できる限りの清掃ももちろん行います。

現状チェックが一通り終わったところです。
これから本格的に分解整備に取り掛かります。

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ニコンF2フォトミックのカメラ修理

今日は「ラブレターの日」でさらに「キスの日」らしいですよ。
まぁ、この歳になるとどちらも縁のない話ですねぇ(苦笑)
「ラブレター」なんて中学生の頃に書いたことあるくらいかなぁ。。。
今だったら手紙ではなくてメール。。。でもないな
ラインやSNSのメッセージ機能なんでしょうねぇ
ラブレターはともかく、手紙や写真は
極力捨てずにとっておくようにしています。
見返すことなんてめったにないのですが
それこそ引越しや大掃除で目にしたときに
遠い過去のことを思い出すための
良いきっかけになるのですよね。

さてさて

本日は「ニコンF2フォトミック」のカメラ修理を行っています。
以前にも何度か書きましたが
フォトミックファインダーは受光素子、表示方法、
対応レンズの違いで5種類が存在します。
今回は一番最初の無印のフォトミックファインダーが
ついている個体です。

お預かりしているF2フォトミックは
随分長い間眠っていたらしく
あちこちに動作不良が見受けられます。
シャッターは切れているものの
高速シャッターではシャッター幕が全く開かないまま
走行してしまいます。幕軸に問題がありそうです。
スローガバナも粘り気味でSS1秒だとたまに
シャッターが開きっぱなしになったまま固まってしまいます。
露出計は全く動きません。
露出計本体ももちろん整備は必要だと思われますが
まずはボディ側から全く電源が来ていません。
電池室を見るとマイナス側端子がグラグラと不安定です。
これはF2によくあるトラブルですが
端子を支えている電池室のステーがプラスチック製のため
折れてしまうのです。こうなると電源は安定して供給できません。

現状ではとても撮影に使用できる状態ではございませんが
修理・整備で改善できるトラブルばかりです。
今回のF2はご依頼者様のお宅にもともとあったものだそうです。
かなり使い込まれてはいますが致命的な部品の破損が
あるわけではございません。
再び快適に撮影に使えるようにこれから分解整備に取り掛かります。

少々、話が横道に逸れますが
F2は基本的な部分はFと同様の構造ですが
より使いやすく改良された部分がいくつも見られます。

例えば巻き戻しクランクなのですが
二段階に引き上げられるようになっていって
1段目だとまだフィルムのパトローネは外れず
その状態で巻き戻しができます。
アイレベルファインダーを使っている場合だと
全く引き上げずにそのまま巻いても何も問題がないのですが
フォトミックファインダーだと1段引き上げないと
巻き戻す際にファインダーが邪魔になって巻き戻しにくいのですね。
さらに2段目に引き上げるとパトローネが外れ
フィルムが取り出せるようになります。
F2使いの方は既にご存知の方が多いとは思いますが
ちょっとしたことですがよく考えられていると思います。
他にもいろいろと使い勝手を考えられた変更がされています。

昔のフィルムカメラは普通に撮影するだけなら
それほど機種によって大きく基本的な使い方が
異なることはありませんが
当時の説明書を入手してしっかり読んでみると
知らなかった機能が意外と隠れているかもしれません。
これはF2に限らず他のカメラでも同様ですね。
コピーでも何でも良いのでお手持ちのカメラの説明書は
できるだけ持っておいたほうが良いと思います。

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ニコンFEのカメラ修理

今日は二十四節気でいうところの「小満」ですね。
「万物が次第に成長して一定の大きさに達してくる頃」とのことです。
少し前の真夏日に近い暑さつ比べると
少し落ち着いたようですが
日差しはもう初夏の感じがしますね。
梅雨前のこの時期が一番過ごしやすい時期かもしれません。

さてさて

本日は「ニコンFE」のカメラ修理を行っています。
1978年発売の「シンプルニコン」です。
当ブログで非常に登場回数の多いカメラですね。
ニコンのフラッグシップでも「F一桁機」の次ぐ中級機です。
信頼性・堅牢性ではさすがにF一桁機には劣りますが
それ以上に軽快で取り回しの良いカメラです。
スピーディーに撮りたいときには
絞り優先AEが非常にありがたく感じます。
毎度書きますがファインダー内の露出計は
直感的に非常にわかりやすく
F3もこの露出計にしてくれればよかったのに。。。
と思ってしまうほどです。

お預かりしているFEは
ご依頼者様のおじい様が使っていたカメラだそうです。
装着されているAi改造済みのオート35mmF2が
またカッコ良いですね!
ワンオーナー品ということもあり
非常に大切につかわれていたようで
長期間の保存による汚れ、カビ等はあるものの
ボディにアタリやキズはほとんど見当たらず
良いコンディションだと思います。
シャッターはマニュアル、オート共に作動しているのですが
残念ながら露出計が全く動きません。
電子制御シャッターは精度は出ていませんが作動しているので
根本的に電源が来ていないわけではなく
露出計本体に問題がありそうです。
ファインダーを覗くと露出計の指針(光によって動く黒い針)は
通常、電源が来ていない場合は「B」より少し下まで
下がりきっているはずなのですが
この個体では「8秒」の少し下で止まっています。
このことからも露出計本体に何か問題があるかと予想します。
もしかしたら。。。というか高い確率で
露出計は交換しないとダメかもしれません。

まだ現状チェックを終えたばかりです。
これから本格的に分解に取り掛かり
シャッターユニットの整備、露出計周りの修理を行います。

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ミノルタハイマチックFのカメラ修理

毎月19日はシュークリームの日だそうです。
なめらかなクリームに香ばしい皮。。。
いつ食べても美味しいですよねぇ。。。
。。。といいながら、最近はコンビニのシュークリームしか
食べた記憶がありません。。。
いや、コンビニのシュークリーム、今はすごく美味しいのですが。。。
シュークリームに限らず
たまにはちょっと高級なスイーツ食べたいですねぇ~

さてさて

本日は「ミノルタハイマチックF」のカメラ修理を行っています。
ハイマチックF、久しぶりですね。
レンジファインダーを搭載したカメラとしては
非常にコンパクトなカメラです。
このブログによく登場するコニカC35も非常に小さいですが
ハイマチックFも同じくらいの小ささです。
発売開始は1972年です。
その前年に登場したハイマチックEの弟分にあたります。
少々、話が逸れますが兄貴分のハイマチックEは
搭載されるセイコーESFシャッターの配線周りのトラブルが非常に多く
当店では修理不可能機種とさせていただいております。
たった1年の発売時期の差なのですが
ハイマチックFのセイコーESLシャッターはそのあたりが
随分改善されています。
電子部品のトラブルにより修理不可能な場合も
もちろんあるのですが「F」の場合は修理を受け付けています。

お預かりしているハイマチックFは
外観に汚れはそれなりにあるもののキズやアタリは少なく
コンディションとしては悪くありません。
ただし、電池室からの配線が腐食して断線状態のようで
全く電源が入りません。
ハイマチックFは電子制御シャッターなので電源が入らないと
撮影には全く使えません。

まだ現状を確認しているだけで本格的な作業はこれからです。
まずはシャッターユニットを完全に外して
シャッターユニット単体で正常に動作するかどうかから始めます。

ハイマチックF、個人的に使っていたこともあるのですが
非常に写りの良いカメラです。
プログラムEE専用機なので
露出・絞りはカメラに任せるしかありませんが
目測の苦手な私としては
この大きさでレンジファインダー搭載機というのは
やはり使いやすいですね。
シャッターフィーリングは賛否両論ありますが
シャッターが切れた後にジャキーンと戻ってくる
ハイマチックFならではのフィーリングは
個人的には悪くないと思っています。

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ペンタックスSPFのカメラ修理

今日は5月18日、五、十、八ということで
「ことばの日」だそうです。
言葉ってとても大事なものですけど
ついつい言い間違えちゃったり
使い方が悪くて微妙なニュアンスが伝わらなかったり
時には思ってもみない誤解を招いたり
本当に難しいですよね。
50年近く生きていて日本語しか使っていないのに
言葉の難しさを痛感する毎日です(苦笑)

さてさて

本日は「ペンタックスSPF」のカメラ修理を行っています。
大ヒット作SPに開放測光機能を追加したモデルです。
マウントはM42ですが開放測光はペンタックス独自の機能のため
開放測光を行うには同時期に発売された
「SMCタクマーレンズ」を使用する必要があります。
他のM42レンズを使用の際は従来通りの
絞込み測光です。
露出計機能以外の部分は基本的にSPと同様ですが
露出計関連の電気回路部分はSPとは全く別物で
まだまだシンプルな部類ではありますが
SPに比べると随分複雑になってきています。

お預かりしているSPFは
低速シャッター時にミラーアップしたままに
なってしまうということでお預かりしています。
今回もシャッター幕(後幕)の動きが悪いためと思われます。
測定機でシャッタースピードを測ってみると
1/1000の場合で走り始めは1/800、画面中央で1/500
走り終わり近くでは1/300の露光量になっています。
後幕の動きが遅いため
シャッターが走っている間にどんどんスリットが
開いていき露光量が最初と最後で1段くらい異なる状態です。
加えて露出計は+側にほぼ振り切った状態です。
SPFの露出計はちょっと変わっていて
電源が入っていない状態で指針は真ん中にきます。
この真ん中にいる指針をCDS(受光体)からの電流と
絞り・シャッタースピード情報からの電流で引っ張り合い
指針が真ん中でバランスが取れるときが適正露出という仕組みです。
調整する上で少々、注意が必要なのは
開放測光時の調整と、絞込み測光時の調整は
それぞれ異なる可変抵抗で調整します。

まずは現状チェックを行っただけの状態です。

これから本格的に分解整備に取り掛かり
各部点検整備一式を行います。

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ニコンF2のカメラ修理

今日は「お茶漬けの日」だそうですよ。
永谷園さんが制定した記念日ですが
もちろん「お茶漬けの素」で作るお茶漬けも美味しいですが
単純にご飯にお茶を注いだだけの「お茶漬け」も
何とも言えず美味しいですよ。
昔はおかずがなくなると最後はお茶漬けでご飯をかきこむのが
毎日の夕食で当たり前だったなぁ。。。
そこに菜っ葉があればもう無敵です(笑)

さてさて

本日は「ニコンF2」のカメラ修理を行っています。
今回、お預かりしているのはアイレベルファインダー装着の個体です。
F2はフォトミック系の修理依頼が圧倒的に多く
アイレベルは久しぶりですね。

動作は一通り行えますが
巻上やシャッター幕軸、スローガバナに油切れの兆候が見られます。
外観は適度に使い込まれた感は大きなアタリもなく。。。
いやいや、写真を良く見るとわかりますが
アイレベルファインダーの後部の革が貼ってある部分に
大きなヘコミが見られます。
FやF2のアイレベルファインダーというと
正面部分や三角形の頂点の部分が凹んでいるものが
多いのですが、この部分はめずらしいですね。

どうにも気になるのでボディに本格的に取り掛かる前に
ファインダーの革を剥がしてみると。。。

ちょっと写真だとわかりにくいですが
かなり大きく凹んでいます。
これがRがついている場所や角だと取り掛かりようがないのですが
この部分であれば裏側から叩くこともできそうです。
もちろん、完全には元に戻りませんが
今よりは目立たなくすることはできそうです。
内部モルト交換やプリズム・接眼レンズ清掃のため
どちらにしてもファインダーは分解するので
その際に慎重に裏側から叩き出してみました。

元が凹んでいたということを知らなければ
気づかない程度にはなったかと思います。
革が貼られている部分なので
露出される部分よりは目立ちません。

さて、これはあくまでも前座の作業で
メインの作業は毎度のことですが
シャッター部、巻上部、等々の整備です。
アイレベルが装着されているとはいえ
F2でありがちな電池室周りのトラブルも
もちろんチェックしていきます。

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