月別アーカイブ: 2017年2月

オリンパスペンDのカメラ修理

今日は「冬の恋人の日」だそうですよ。
バレンタインデーとホワイトデーのちょうど中間となるため
「恋人同士の絆を深め合う日」だそうです。
。。。。うーん、何でも記念日にしちゃのですねぇ(笑)
ま、残念ながら私には全く関係ないか。。。(汗)

さてさて

今日は「オリンパスペンD」のカメラ修理を行っています。
ペンDは通常のペンの上級グレードとして1962年に発売されました。
レンズは大口径の3.2cmF1.9、セレン式の露出計を搭載しますが
露出計とボディは連動しておらず
セレン露出計の値を読み取ってマニュアルでセットして撮影するカメラです。
F1.9開放での撮影はさすがに目測ピントだと
なかなか難しいとは思われますが
やはり明るいレンズで余裕があるのはいいですね!

お預かりしてるペンDはシャッター羽根が
中途半端に開いている状態で
巻上が全く止まらずチャージもできず
シャッターが切れない状態です。
シャッター羽根の油固着が原因かと思われます。
心配されるセレン式の露出計は元気に振れており
精度も十分出ています。

今回は部品取用としてご依頼者様から
もう1台、ペンDをお預かりしています。
大口径のレンズとセレンの受光部が
明らかに通常のペンと違ってちょっと迫力ありますね。
これからシャッターユニットの分解を進めて
シャッター羽根、絞り羽根の洗浄・調整を行います。

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ミノルタX-7のカメラ修理

今日は「血液銀行開業記念日」だそうです。
1951年(昭和26年)のこの日に
日本初の血液銀行が設立されたそうです。
そういわれてみれば献血なんて長らく行ってないですね。。。
検査のための採血なら
毎月、結構な量を採られているのですが。。。(苦笑)

さてさて

本日は「ミノルタX-7」のカメラ修理を行っています。
毎回書きますが(笑)
現在でも活躍中の宮崎美子さん出演のCMと
そのCMに流れた「今のキミはピカピカに光って~♪」で
当時、大人気となった絞り優先AE専用機です。
この時代は絞り優先AE専用の入門機が各社揃っていたのですが
ファインダーの見易さや使い心地で非常に快適に使えるのが
このX-7ですね。

そんなX-7も発売開始(1980年)から37年。。。
プリズム接する部分にモルトが貼ってあることもあり
プリズムが腐食してしまっている個体がほとんどです。
今回、お預かりしているX-7もファインダー内に
太く黒い帯ができてしまっています。
とはいえ、まだX-7は腐食の無いプリズムが
何とか確保できているので修理は可能です。

今回はプリズム腐食よりも重大な問題なのが
巻戻しクランク側にある電源SWが破損してしまっています。
正確に言うと電源SWを留めているカニメネジの受け側が
ちぎれてしまっています。受け側はプラスチックなので
破損しやすい部分です。
で、上写真の状態にして強制的に電源ONにしてみたところ
露出計は作動するのですがシャッターが全く切れません。
これはちょっと苦労しそうです。
これから本格的に原因を探し、通常に動作する状態に修理いたします。
並行して各部点検整備一式を行います。

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コニカFTAのカメラ修理

今日は「夕刊紙の日」らいいですよ。
1969年(昭和44年)のこの日、駅売り専門の夕刊紙
「夕刊フジ」が創刊したそうです。
昭和44年といえば、私の生まれた年なんですね(笑)
48年前か。。。私も歳とりましたねぇ。。。

さてさて

本日は「コニカFTA」のカメラ修理を行っています。
このFTA、なかなか特徴的なカメラで
機械制御の縦走りシャッターを装備するのですが
シャッタースピード優先AEが使えます。
通常、一眼レフの場合、AEができるカメラは
電子制御シャッターだと相場が決まっているのですが
このFTAはコニカがレンズシャッター機でお得意としていた
針挟み式のAEを一眼レフに組み込んでしまったのですね。
機械式シャッターだから露出計とAEさえ使わなければ
電池ナシでも撮影できます。
シャッターユニットは堅牢さで定評のあるコパルスクエアです。

今回、お預かりしたFTAは
シャッターは快調に切れています。
しかしながら電池室の腐食のため
露出計が動きません。もちろんAEも使えません。
電池室だけではなく
電池室から出ているリード線も腐食していると思われます。

ちょっと大柄で重いですが
スッキリとまとまったデザインでカッコ良いですね。
今しがた現状チェックが終わったところなので
これから本格的に分解整備に取り掛かります。

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ミノルタXEのカメラ修理

今日は「月光仮面登場の日」だそうですよ。
1958年(昭和33年)のこの日に初めて月光仮面の放送が始まったそうです。
さすがに私の生まれる11年前ですし
月光仮面はきちんと観たことはないですね。。。
私の世代だとやっぱりウルトラマン(タロウあたり)や仮面ライダー(V3あたりから)ですね。
でもどっちかというとミラーマンやレインボーマンあたりのほうが
印象強く残っていたりします。

さてさて

本日は「ミノルタXE」のカメラ修理を行っています。
非常に滑らかな巻上感触を始め
あらゆる操作感に優れたXEです。
少し大柄ですしスペックは飛びぬけたものはないのですが
とにかく使っていて気持ちよい。。。そんなカメラですね。

今回お預かりした個体は非常にキレイなシルバーボディです。
大きなキズもスレもほとんどなく
ショーウィンドウにこのまま並んでいても
目を引くほどの良い状態のボディです。

そんなキレイなXEでもやはり定番のプリズム腐食が始まっていて
ファインダー視野下部1/3は真っ黒というほどではありませんが
明らかに蒸着剥がれが起きてしまっています。
こればかりは何も対策されていないとほぼ間違いなく発生するトラブルです。
加えて、これも定番ですが
露出計は電源を入れるとほぼ上端を振り切ってしまいます。
常に振り切っているわけではなくてチェックしてみると
6段以上アンダーといった感じです。
ということは普通の光の状態だとほぼ振り切ってしまいますね。

もう少し現状を確認するために
これから分解を進めていきます。
露出計トラブルの原因はおそらく巻戻しクランク下の
摺動抵抗の不具合かと思われますが
まずはシャッターユニット、ミラー駆動部の
点検整備から取り掛かります。

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オリンパスペンSのカメラ修理

今日は「風呂敷の日」だそうですよ。
子供の頃には家に風呂敷や手ぬぐいが
当たり前にたくさんありましたが最近は見ることも少ないですね。
当時は家に風呂がなく毎日近所の銭湯へ行っていました。
私やじいさんは洗面器の中に
水がたまならいように穴の開いた入れ物(名前がわかりません)を入れ
さらにその中にシャンプー、石鹸、タオル、軽石を放り込んでいましたが
ばあさんはさらにそれをキレイに風呂敷で包んで持っていってましたね。。。
普段は風呂敷を使うのはそのくらいしか見なかった気もします。。。

あ、話が逸れまくりですがもうひとつ(笑)
私が小学生くらいの頃にはじいさんは長年勤めていた
会社を定年退職し、その後、地元では大きいほうの会社の
守衛さんとして働いていたのですが。。。
その日は日勤のはずなのに突然家に帰ってきました
そのときの様子が
ドリフのコントに出てくる泥棒のように大きな風呂敷包みを担いで
腰にはやかんがぶら下がっていて。。。何事かと思ったら
「腹立つけん、もう会社辞めてきた!」
子供心にかなりインパクトがありました(笑)

さてさて

今日は「オリンパスペンS」のカメラ修理を行っています。
ペンシリーズは種類も豊富でいろいろなものがありますが
ペンSは一番最初に発売されたペンの高級版として
1960年に発売されました。
露出計は搭載されずシャッター速度は1/8~1/250
搭載されるレンズは当初は3cmF2.8でしたが
1965年に2.8cmF3.5を搭載したものが追加で発売されました。
ペンの基本形として今でも非常に人気の高いモデルですね。

今回お預かりしたのは2.8cmF3.5を搭載するほうのモデルです。
ご依頼者様が随分昔から愛用されているカメラとのことですが
ここ最近、「ピントが甘くなったような気がする」とのことで
各部点検整備も合わせてご依頼いただきました。
レンズのピントが使っているうちにズレるとは
あまり考えにくいのですが
チェックしてみると。。。。
確かに。。。距離計8mの時点で無限遠が出ていて
距離計∞はオーバーインフです。
ピントリングはしっかり留めネジで固定されているのですが
なぜズレてしまったのでしょう。。。
もちろんきちんと再調整を行います。

ピント調整の前にまずはこれからシャッターユニットの
点検整備に取り掛かります。それからレンズ清掃を行い
レンズ周りを完了させてから最終的にピント調整を行います。

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キヤノンF-1のカメラ修理

今日は2月22日、にゃんにゃんにゃん、ということで
「ネコの日」だそうです。
当店の周りにも結構、ネコが自由気ままに闊歩しています。
写真撮ってみたいな。。。とはよく思うのですが
動きものの苦手な私にはかなりハードルが高いです(苦笑)

さてさて

本日は「キヤノンF-1」のカメラ修理を行っています。
ここのところブログ登場回数も多くなってきた
キャノン初のプロ向け最高級機のF-1ですが
今回は通常の修理と少々異なる案件です。

以前、別のカメラで修理をご依頼されたお客様から
整備済のカメラが欲しいのだけど。。。と相談を受けました。

ご存知の方もいらっしゃるとは思うのですが
以前は整備済のカメラを店頭にそれなりに並べていました。
修理のスケジュールに余裕があるときに
部品取用で仕入れたものの部品取りにするには
程度が良いものの中から整備一式を行い
販売用としていたのです。
最近はなかなか修理のスケジュールに余裕が生まれないので
お店の棚はガラガラです(苦笑)

で、ご依頼者様のご希望とと当店の比較的程度の良さそうな在庫(未整備品)を
照らし合わせて今回のF-1を整備しお納めすることになったのです。

今回はレンズは含まれませんが
当店で販売中のものを組み合わせてみました。
やはりF-1は文句ナシにカッコ良いですね!

もちろん、程度が比較的良いといっても
古いものですから外装にはそれなりにキズ・スレはございますし
油切れもかなり起きていて(高速シャッターは一部開かない)
通常の修理依頼と同じく各部点検整備一式をこれから行います。

お時間はかなりいただきますし
(現在の状況だと2ヶ月~3ヶ月程度)
機種もかなり限定されてしまいますが
整備済みのカメラが欲しいと思われている方は
今回、ご紹介したような方法もございますので
是非お気軽にご相談くださいませ。

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ミノルタオートコードのカメラ修理

今日は「地動説」を唱えたコペルニクスの誕生日だそうで
「天地の日」とのことです。
今でこそ地球が太陽の周りを自転しながら回っているのは
小学校で習うくらいの当たり前のことですが
何も情報や知識がなかったら
地球の周りを太陽が星が回ってる。。。ってやはり思いますよね(天動説)
同じように現代でもまだ当たり前だと思っている現象や理論が
これから大きく覆されることはまだあるのですかね。

さてさて

今日は。。。というか今日も「ミノルタオートコード」の
カメラ修理を行っています。昨日に続いて2日連続です。
もちろん同じカメラではなく全く別のご依頼者様のカメラですが
タイミングよく同じカメラの依頼を続けて受けることはよくあります。
ちょっと不思議ですよね。。。
本日、修理するオートコードは初期型のオートコードです。
昨日のオートコードLと違って露出計も付いていません。

ミノルタはこれ以前のミノルタフレックスやミノルタコードでも
優れた二眼レフを生産していましたが
やはりオートコードシリーズは他の国産二眼レフを含めても
かなりクオリティの高いカメラだと思います。
特徴的な振り子式ピントレバー、絞り・SSの集中表示
描写には定評のあるロッコールレンズ
他の二眼レフとは違いフィルムの平面性を保つため
上から下へフィルムを送る方式。。。
優れた部分がたくさん存在するカメラだと思います。
余談ですが私も祖父の形見で引き継いだ
初期型オートコードを持っていて今でも撮影に使います。
本当にいいカメラですよ。

お預かりしたオートコードはテイクレンズ、ビューレンズともに
カビ・汚れが見受けられることと
スローガバナが少々固着気味、絞り・シャッター羽根にも
少々油シミが見受けられます。
レンズシャッターの宿命ではありますが
シャッター羽根・絞り羽根は、しっかり清掃しないといけません。
今しがた、一通りの現状チェックを行ったので
これから本格的に分解整備を始めて
各部点検整備一式を行います。

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ミノルタオートコードLのカメラ修理

今日は「冥王星の日」ということですよ。
1930年のこの日に太陽系9番目の惑星である「冥王星」が発見されました。
2006年に惑星の定義が変更になり「準惑星」という位置づけになりました。
冥王星は地球の月よりもずっと小さく、地球からの見かけの明るさは
14等級以下。。。今から80年以上も前に
よくこんな小さな惑星を見つけられたものだと思います。

さてさて

本日は「ミノルタオートコードL」のカメラ修理を行います。
ミノルタオートコードはこのブログにもよく登場しますが
「L」は初めてですね。
しかしながら、オートコードLは初期型オートコードに
セレン光電池式の露出計が追加されたもので
露出計まわり以外は初期型オートコードと同一です。

写真では隠れていますが「AUTOCORD」と書かれた
銘板は跳ね上がりその後ろにセレン光電池が装着されています。
露出計は写真右側側面に付いています。
LV値を読み取ってSS・絞りを設定します。
露出計と本体側の連動はございません。

セレンは残念ながら劣化が進んでいるようで
現在の時点で実際のLV値より3段くらいオーバー目を指示してしまいます。
交換用のセレンが手に入らないため
露出計に関しては今回はこのままです。

露出計に関しては少々残念ですが
全体的に非常にキレイな個体です。
特徴のひとつである振り子式のヘリコイドが少々重かったり
レンズ・ファインダーも少々汚れています。
レンズシャッターも現在は切れていますが
今後、粘り等を起こさないように処置を行います。
これから全体の各部点検整備を行い
今後、快適に撮影に使えるように整備していきます。

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オリンパス35UCのカメラ修理

今日は「天使のささやきの日」だそうですよ。
ここでいう「天使のささやき」とはダイヤモンドダストのことだそうです。
ダイヤモンドダストは残念ながら見たことはないですが
いつかは写真に撮ってみたいですね。
北海道まで行かなくても厳冬期の冬山で見られるかな。。。
でもそのほうが北海道に行くより大変かな。。。

さてさて

今日は「オリンパス35UC」のカメラ修理を行います。
35UC。。。あまり聞かないモデル名ですよね。
これは1969年に発売された「35SP」のマイナーチェンジ版なのですね。
発売はSP発売の4年後の1973年です。
異なるのは概観だけでスペックや使い方は35SPと全く同じです。
大口径42mmF1.7のズイコーレンズを搭載し
露出はプログラムオートあるいはマニュアル露出で撮影します。
そして露出計はオリンパス得意のスポット測光に切り替えることもできます。
この時代の大口径フルスペックのレンズ一体型カメラとしては
なかなかコンパクトに仕上がっていて
SPとともに人気があるのが頷けるカメラです。

ブラックシルバーツートンの上カバー部が
なかなか精悍でカッコ良いですよね!
このたびお預かりした35UCですが
まずは距離計に問題があります。
撮影最短距離~3mくらいまでは
二重像が全く動きません。
3m~無限遠までは何とか動くのですが無限遠がズレています。
さらに露出計は全く動かない状況です。
このUC(SPも)はスポット測光搭載のために
非常に変わったCDSを搭載しています。
露出計が動かないことの原因がCDSだとすると
非常に困ったことになりそうです。

。。。とここまで現状チェックを行ったところです。
これから本格的に分解整備に取り掛かります。

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ペンタックスMXのカメラ修理

今日は「天気図記念日」だそうですよ。
1883年(明治16年)のこの日に日本初の天気図が作成されたそうです。
登山にいく場合はもちろん
日頃の天気も天気予報で常に気にしていますが
天気図をきちんと作って天気予報をする。。。ということは
実は大変なことなのでしょうね。
山に登る関係で天気図のちゃんとした読み方を少しかじったことがあるのですが
そのうちきちんと勉強したいと思っています。

さてさて

本日は「ペンタックスMX」のカメラ修理を行っています。
。。。といっても実は作業は既に終わっていて
最終チェックを行っている段階です。
今回、同じご依頼者様から
シルバーとブラックのMXをそれぞれ1台ずつお預かりしました。
それぞれ、問題点がいくつかあり

・たまに巻上ロックが起こる
・たまにミラーアップしたままになってしまう
・写真の端が黒く写ってしまう。
・高速シャッター(1/2000・1/1000)が開いていない。
・シャッター速度が不安定あるいは露光ムラが見られる
・フィルムカウンターの戻り(ゼロ復帰)が悪い

等々なのですが。。。このブログでも何回かお話したように
これらの症状は全て何らかの理由で機械の動きがわるいために
起こる症状です。
では何故動きが悪くなるかというと油切れ、あるいは
古い油や汚れが部品の動きを邪魔してしまうためです。

今回、シャッター周りやミラー駆動部、巻上部等々の
点検清掃注油調整を行っているのですが
清掃して古い油を取り除き改めて注油を行うと
油がなじんで動きが安定するまでにある程度の時間を必要とします。
今回のMXも作業そのものは数日前に終わってはいますが
最終調整は時間を空けてから行います。

並べてみるとシルバーもブラックもカッコ良いですね。
両方揃えたくなる方の気持ちが良くわかります!

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