日別アーカイブ: 2024年4月25日

リコーフレックスⅦのカメラ修理

今日は「歩道橋の日」だそうですよ。
1963(昭和38)年のこの日に
大阪駅前に日本初の横断歩道橋が完成したことが記念日の由来です。
東京で初めての横断歩道は
同じ1963年の9月10日に五反田駅前に完成したのだそうです。
いずれも思っていたより比較的近年なのですねぇ
高度経済成長期で自動車による
交通事故が急増したことへの対策だったそうです。
その後も歩道橋の整備は進み
交通事故を大きく減らすことに貢献しました。
しかし、その一方で自動車を優先し
高齢者や障害者などの歩行に
大きな負担を強いるものだという批判もあったのだそうです。
まぁ確かに自分が少しある気が不自由になって実感しますが
歩道橋の階段は確かに負担ではありますね…
私の生まれ育った実家のすぐそばにも
片側2車線国道にかかる螺旋階段の歩道橋があって
小・中学校生時にはほぼ毎日渡っていました。
幼い頃にはちょっとした遊び場でもあり
非常に思いで深い場所になっています。
改修を繰り返しながらも現存しているので
比較的最近も渡ることがあり、写真も撮ってきましたが
何とも感慨深いモノがありました。

さてさて

本日は「リコーフレックスⅦ」のカメラ修理を行っています。
昨日に続いて50年代の二眼レフですね。
それもまたもや前玉回転式ピントギアリングの二眼レフです。
リコーフレックスのイメージが強い
前玉回転式ピントギアですが元々はコダックフレックスを
参考にしたものでリコフレがこの形になったものも
1950年発売の「Ⅲ型」からとなっています。
今回の「Ⅶ」は1954年発売のモデルです。
ピントギアや軽量なプレスボディ、赤窓式
3群3枚リコーアナスチグマット80mmF3.5のレンズなのは
それまでのモデルと変わりませんが「Ⅶ」には
ファインダーフードにアイレベルのコンツールファインダーが
組み込まれています。
シャッターユニットも今回お預かりの「Ⅶ」は
ベーシックなB・1/25・1/50・1/100のモノです。
同時代にもっと高機能な二眼レフも存在しますが
リコフレの良いところはこのシンプルさと
二眼レフにしては軽量コンパクトなボディだと思います。
シンプルな故に使い方には慣れも必要ではありますが
赤窓式に慣れてしまえば反対にわかりやすい使い勝手かと思います。

お預かりしている「リコフレⅦ」は
シャッター・絞り羽根に粘りありで動作不良
ファインダー、レンズにはカビ・クモリ
ファインダーミラーも劣化が酷く要交換
そして定番のピントギア固着…等々
とにかく全体に汚れが酷く
動きが固まってしまっている個体でした。
それでも致命的な破損等はなく
動きにくいところに無茶な操作をされた形跡もなく
「整備前提」で考えれば「悪くない」状態です。

画像は既に一通り整備の完了した状態でのモノです。
少し動きが馴染むまで様子見をしている段階ですが
ピントギアも滑らかに動き
シャッター羽根、絞り羽根も快調に動作するようになりました。
もともとファインダーはそれほど明るくはないですが
スクリーンもクリアになり
みらーは交換を行ったので
ピント合わせはかなり快適でファインダー像もクリアです。
これで当分、安心して撮影を
お楽しみおいただけると思います。
これから最終チェックを行い問題なければ完成となります。

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