リコーダイヤコードGのカメラ修理

今日は11/1でゾロ目ということもあり
非常にたくさんの記念日が制定されています。
そんな中に「すしの日」なんてのがありますねぇ…
お寿司、美味しいですよねぇ
本当は回らないすしで最初に軽く
シャリなしのお刺身いただいて
日本酒を軽くあおった後に
ゆっくりお寿司をいただくのが最高なのですが…
なかなかそういうわけにもいかず(苦笑)
比較的最近行ったのも某チェーンの回転ずしですねぇ…
まぁ上を見ればきりがないですが
気軽に行ける回転ずしでも十分に美味しいですね
変わった今どきのネタなんかもあって楽しいですし
おなか一杯食べても財布にやさしいですし…
なんてこと書いてたら
回転ずし行きたくなってきたな…
高田馬場まで行けばいろいろあるし
平日日中なら空いているし
天気の悪い定休日は回転ずしに行ってきます!

さてさて

本日は「リコーダイヤコードG」の
カメラ修理を行っています。
1958年発売の二眼レフです。
基本的に1956年発売の
「リコーフレックスニューダイヤ」と同様の
カメラですがレンズが4枚玉のリケノン8cmF3.5に
変更となったカメラです。
でも「リコーフレックスニューダイヤ」でも
セイコーシャシャッター付きのモデルは
4枚玉のリケノンが搭載されていたので
シチズンシャッター+リケノンレンズの
組み合わせが「ダイヤコードG」ということですね。
「ニューダイヤ」同様に
振り子型のピントレバーを搭載し
SS・絞りの設定情報をビューレンズ上に集中表示する
非常に使いやすい二眼レフです。

お預かりしている「ダイヤコード」は
外観も非常にキレイでレンズもキレイな状態です。
よくよく見ていくと分解された形跡もあり
おそらく過去になんらかの形でメンテナンスされた
個体かと思われます。
ただ、それも相当以前の話かと思われます。
問題はシャッター周りで
シャッターを切ると作動音はするのですが
シャッター羽根が全く動きません。
完全に張り付いて固着してしまっているようです。
シャッター羽根より深刻なのは
絞り羽根でかなり強烈に張り付いてしまっているようで
絞りレバーはF5.6周辺からビクとも動きません。
この状態で無理にレバーを力任せに動かしてしまうと
間違いなく絞り羽根が破損してしまう状態です。
無理に動かされていなかったのが不幸中の幸いです。

まだ取り掛かったばかりですが
まずはシャッターユニットを降ろして
シャッター羽根・絞り羽根の洗浄・調整を行っていきます。
羽根がこれだけ張り付くくらいなので
やはり駆動部等も動きが鈍くなっているところが散見されます。
巻上やヘリコイドの整備も必要な状態です。
セルフコッキングのないシンプルな構成ですが
慎重に作業を行っていきます。

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ペンタックスMXのカメラ修理

今日は「たまごかけごはんの日」だそうですよ。
いわゆるTKGですね。簡単にできて美味しい食べ方ですよねぇ
私も朝ごはんに「たまごかけごはん」いただくことは
非常に多いです。朝だけはしっかり食べるようにしているのですが
おかずを食べ終わってまだ残っているご飯を
たまごかけごはんでいただくのがパターンです。
シンプルに少し醤油を垂らすだけのお馴染みの味ですが
これが飽きないのですよね。
ちなみに玉子を生で食べることができるのは
世界を見渡しても日本をはじめをする
ごく一部の国と地域だけです。
食中毒の可能性が高といわれる生食を
安全にできることを支えているのは
入念な品質管理の賜物です。
たまごかけごはんを美味しくいただけることにも
もっと感謝しないといけないですね。

さてさて

本日は「ペンタックスMX」のカメラ修理を行っています。
1976年発売のカメラです。
「ペンタックスMシリーズ」の一号機なのですが
「Mシリーズ」の本流を考えると
異端児的なモデルです。
「Mシリーズ」は「小型軽量化」に加え
「電子化によるAE化」という明確なテーマを持って
開発されていますが
「MX」だけはシリーズ中、唯一のフルマニュアルであり
「布幕横走りの機械制御シャッター搭載機」です。
この分野(コンパクトな機械制御機)において
長らく唯一の存在だった「オリンパスOM-1」に対抗する
数少ないカメラでもありますね。
「OM-1」もそうですが他メーカーがやらないレベルの
「小型化」を行う上でやはり「MX」も
いろいろな工夫が取り入れられたカメラで
それが故に登場から50年経過する現在となると
正直なところ、華奢な部分が多いのも事実です。
故に修理整備の面でも難しい部分がありますが
普段の取り扱いもできるだけ丁寧に行う必要のあるカメラです。

お預かりしている「MX」は
ご依頼者様が新品に手に入れられてから
長く使われいるカメラです。
とはいえ近年はほぼ眠ったままになっていたようです。
まずはひととおりシャッター切れますが
現存するMXの多くがそうなのですが
高速シャッターの精度は全く出ていません。
未整備の機械制御シャッター機がSS精度が出ていないのは
当たり前といえば当たり前なのですが
「MX」は私が見た限りではそれが顕著に出る傾向にあると思います。
幕測のバランスが非常に崩れやすいカメラだと認識しています。
電池は抜いて保管してあったとのことですが
新しい電池を入れても露出計は全く反応しません。
電池室はキレイなのですが
配線の問題かSW部の問題で通電していないと思われます。
他にも動きの悪い部分や内部の汚れ等がかなり見込まれるので
やはり一通りの整備が必要な状態です。

Mシリーズのカメラはフィルム室やファインダー周り以外にも
内部モルトが非常に多く使われているカメラです。
もちろんモルトは全て経年劣化で崩壊しています。
このモルト屑が内部のあちこちに入り込んで
また悪さをしてしまうので交換はもちろんのこと
内部に散らばったモルト屑を入念に取り除いていきます。
まだ取り掛かり始めですが
これから本格的に分解整備を行っていきます。

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ニコンF2フォトミックのカメラ修理

今日は「読書の日」だそうですよ。
読書週間(10月27日~11月9日)の初日でもあるそうです。
活字のちゃんとした本(小説とか…)は
全く読まなくなりましたねぇ…(苦笑)
まぁ社会人になってからほとんど読んでないですが…
マンガは読むのですけどねぇ…ストレス発散に…
それこそ時間が溶けるほど…
たまには活字だけの世界で想像力を働かせながら
物語を読まないと頭が衰えるような気もするので
何か読んだ方がいいのはわかっているのですが…
こればっかりはよほど興味湧かないと
手に取るまではいかないですよね
本読んでる時間があったら他の好きなことに
使いたい気もしますし…
頭の片隅に「できれば読んだ方が良い!」と
刻みんこんでおきます…(笑

さてさて

本日は「ニコンF2フォトミック」のカメラ修理を行っています。
1971年発売のカメラです。
伝説的名機「F」の後継モデルです。
基本的な構造…というか考え方は「F」と同様の中身なのですが
部品はすべて一新され完全新設計となっているカメラです。
「F」の正統的進化版と言えますが使い勝手から
基本的スペックからすべて一新されたカメラです。
「F」では露出計レスの「アイレベルファインダー」装着機が
基本といえるモデルでしたが
「F2」では時代背景やニーズもあり露出計内蔵の
「F2フォトミック」が基本的なモデルとされています。
(アイレベルももちろん存在しますし人気ですが)
そのためもあり露出計電池はボディ側に内蔵され
フォトミックファインダーはまだまだ無骨さはありますが
取ってつけたような「F」のフォトミックと比べると
全然スマートでスタイリッシュになりました。
露出計云々もそうですがフォトミックファインダーだと
ファインダー情報の全くないアイレベルと異なり
設定SSや絞設定りがファインダー内で確認でき
これだけでも「フォトミック」を選ぶ意味があると思います。
個人的には「F」ならアイレベルで
「F2」ならフォトミックかな…と思っています。

お預かりしている「F2フォトミック」は
やはり長らく使われずに眠っていた個体かと思われます。
セールスポイントのひとつである露出計は
電池を入れても全く無反応です。
電池室は比較的キレイで定番の電池室端子基部の破損も
なさそうなのですが…
後で分解してみると電池室裏の端子はびっしり緑青で覆われていて
配線は断線状態でし。これがまず不動の原因のひとつ…
…というのも後からわかったのですが
当店にある正常動作のボディとお預かりしてる
フォトミックファインダーの組み合わせでも露出計は不動です。
フォトミックファインダー側にも接触不良等の
不動の原因があるようです。これは後で調べていきます。
他にも全体的にやはり動きが鈍く
巻上にも重さがありスローガバナは練っていて
たまにシャッターが開いたままになってしまいます。
もちろん高速シャッターの精度も出ていません。
全体的に本来の動きを取り戻す整備が一通り必要な状態です。

画像は取り掛かり始めのモノですが
これから本格的に分解整備に取り掛かっていきます。
長く使われることが前提の「F一桁機」なので
分解整備されることが前提の造りになっていて
整備性はもちろん優れています。
そして使われている部品は「F」と同じく
非常に頑強にできていて
スムーズに動く状態にさえしてやれば
精度もおのずと定まっていきます。
それらの部品が非常に精度高く組まれている
内部の様子はいつみてもよくできている…と感心してしまいます。

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ヤシカエレクトロ35GXのカメラ修理

今日は「リクエストの日」だそうですよ。
1936(昭和11)年のこの日に
ベルリンのドイツ放送で
世界初のラジオのリクエスト番組が始まったとされています。
昔はリクエスト方式のラジオ番組多かったですよねぇ
小学生高学年~中学生の頃は私もたくさん聴きました。
FMのリクエスト番組での
エアチェックも夢中になってやったものです。
(いまだにエアチェックしたカセットが全部残っていますが…)
以前は電リク(電話リクエスト)が主流でしたねぇ…
今でもわずかに残っているものの
主流はメールやwebサイトからのリクエストが主流となっています。
そんな中、有線放送の電話リクエストがまだあるのですね…
有線リクエストランキングは演歌が強いのですよねぇ…昔の話ですが…(笑
アプローチ方法こそ変われど
リクエスト等の視聴者参加型の
ラジオ番組が結構残っているのは何だか嬉しいですね。

さてさて

本日は「ヤシカエレクトロ35GX」のカメラ修理を行っています。
1975年発売のカメラです。
「ろうそく1本の光でも写る」というカメラを目指し
初代から大口径レンズ+電子制御シャッターの絞り優先AE機という
形で続きいろいろなモデルを発売してきた
「エレクトロ35シリーズ」の最終モデルとなるカメラです。
初代と比べると時代の反映して随分小型化が進みました。
大きさはキヤノネットG-Ⅲあたりと同じくらいです。
そしてこちらも変わらず40mmF1.7の大口径レンズを搭載します。
シャッターは初代からコンビを組むコパル製です。
SSは4s~1/500をカバーします。
非常にまとまりが良く使いやすいカメラです。

お預かりしている「GX」は新しい電池を入れても
電源が入らないようです。
機械的に一定速でシャッターは切れますが
何の制御もされないため撮影には使えない状態です。
もちろん露出制御の黄・赤ランプ、バッテリーチェックも点灯しません。
当時のHM-N(NR52)電池が入ったままになっていたのですが
電池室は一見キレイです。
ただよく見ると端子の隅に緑青が少し湧いていて
分解してみると電池室の裏側には結構な緑青があり
配線も腐食してしまっていました。
電源が入らない原因はここのようです。

外部電池ボックスから基盤へ繋いで
とりあえずの動作確認を行ってみると
まずは電源は入り警告灯も点灯します。
ただシャッターは一定速のままで
明らかにスローが切れないといけない光量でも
速いシャッターが切れてしまいます。
まだ現段階で断言はできませんが電子回路が云々ではなくて
電子シャッターの肝ともいえるマグネットの
吸着部の汚れ等のせいではないかと思われます。
エレクトロは全モデル、比較的電子部品関連の
トラブルは少ないカメラなので
おそらくそうではないかと思われます。
その辺りを確認を行いながら配線交換
マグネット清掃、機械駆動部の整備、
接点の清掃、電気的な調整をこれから行っていきます。

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ニコマートFTnのカメラ修理

今日は二十四節気でいうところの
「霜降」ですね。
秋が一段と深まり、露(つゆ)が冷気によって
霜(しも)となって降り始める頃なので「霜降」とされています。
楓(カエデ)や蔦(ツタ)、躑躅(ツツジ)
、漆(ウルシ)、銀杏(イチョウ)などが
紅葉または黄葉し始める頃で
また、朝夕の気温が下がり冬の近付きを感じる頃でもあります。
この日から「立冬」までの間に吹く寒い北風を
「木枯らし(凩:こがらし)」と呼びます。
気圧配置が西高東低の冬型で
最大風速8m/s以上の北風など条件はさらに複雑ですが
関東地方(東京)と近畿地方(大阪)において
毎秋最初の木枯らしを「木枯らし一号」として気象庁より発表されています。
昨日、一昨日は12月並みの寒さで
いきなり「立冬」が来たのかと思いましたが
今日からはしばらく暖かいようですね。
晩秋のキリッとした張りつめた空気はいいですね。
何だか気持ちが引き締まる気がします。

さてさて

本日は「ニコマートFTn」のカメラ修理を行っています。
1967年発売のカメラです。
前モデルは初のニコマートとなる「ニコマートFT」ですが
「FT」をベースに開放F値補正操作が搭載され
(いわゆるニコンのガチャガチャ)
レンズ交換の際に必要な開放F値設定が
絞りリングを往復させるだけでセットされるようになりました。
ちなみにニコマート系ではこの絞り値セットが
動作不良になっている場合も割と多いので
ヒサビサに動かく個体はガチャガチャした後に
マウント横のF値設定が正しいかどうかを
確認することをお勧めします。
他、ファインダー内に設定SS表示がされるようになり
測光方式も平均測光から
中央部重点測光に変更されています。
基本的な構造やシャッターは「FT」から変更ないのですが
かなり使い勝手が良くなったカメラです。
ニコマートシリーズ中、最も売れたカメラで
現存台数も非常に多く現在でも人気のカメラです。

お預かりしている「ニコマートFTn」は
これもかなり長い間、使われずに眠っていたカメラだと思われます。
それでもシャッターや巻上は精度はともかくとしても
大きな問題なく動作はできています。
さすがニコマート&コパルスクエアですね。
ただし動きはあまりスムーズではなく
巻上等に油切れの兆候が見られます。
高速シャッターの精度も内部の汚れのせいだと思われますが
開いてはいるものの精度はよろしくありません。
露出計も何とか動作はするものの
マイラー抵抗やSW部の汚れが原因と思われますが
かなり動きが不安定です。
ファインダー内部や装着されている50mmレンズには
かなりのカビが発生していて
使われているモルトはもちろん全滅です。
気持ちよく使うためにも全体の入念な整備清掃調整が必要です。

中級機とはいえこの時代のカメラなので
定期的に分解整備を行いながら
長く使われることを考えられているカメラで
整備性は非常によく各動作部にも
調整箇所が多くあり
よく考え抜かれた造りになっています。
この時代のニコンらしい質実剛健なカメラです。

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キヤノンFXのカメラ修理

今日は「頭髪の日」だそうですよ。
「とう(10)はつ(20)」(頭髪)と読む語呂合わせからで
毎月18日も「とう(10)はつ(8)」(頭髪)と読む語呂合わせで
同じく「頭髪の日」となっているそうです。
関連して「ヘアブラシの日」でもあるようです。
中学生や高校生の頃は髪ばかり
四六時中気にしてましたねぇ(苦笑)
髪型決まったからってたいしたことなかったのに…
手鏡と小さなヘアブラシは
常に制服のポケットの中に入ってましたし
高校生になると背伸びして美容院に行って
髪立たせるために根元パーマして
ヘアマニキュアとか入れましたねぇ…
これもたいして変わらんのに(笑
まぁ思春期だからしょうがないですね
それに比べると今は気にしなさすぎでマズいですね…(苦笑
さすがに白髪が増えてきてこれは気になるので
白髪染めだけは自分でしていますがそのくらいです。
いつまで頭髪があるかも怪しいので
もう少し気にかけて
大事に付き合っていきたいと思います…

さてさて

本日は「キヤノンFX」のカメラ修理を行っています。
数多くの名機を生み出した
「キヤノンFシリーズ」の初代機です。
FLマウントの1号機ともいえますね。
1964年発売のカメラです。
後に出てくるFDマウントの「F-1」や「FTb」も
巻上やシャッター駆動部等の機械的部分は
この「FX」がベースになっています。
前シリーズの「Rシリーズ」であまり成功したとは言えなかった
キヤノンが巻き返しを図る1歩目となるカメラです。
マウントはFLマウントですが後のFDマウントは
開放測光に対応するためなので
レンズ装着自体はFLマウントも
FDマウントも互換性があります。
露出計が内蔵されますがまだTTLではなく
外光式で巻き戻し側の肩部分に受光窓があります。
High/Lowの感度切り替えが可能です。
シャッタースピードダイヤル連動の露出計指示を見て
絞りを合わせる方式です。

お預かりしている「FX」は
今回もかなり長い間使われずに
しまい込まれていたものと思われます。
保存環境もあまりよくなかったようで
外装にも錆びや緑青が見られます。
電池室には当時の水銀電池が入ったままで
電池室蓋もかなり強烈に固着しています。
シャッターはとりあえず切れますが
レリーズするとミラーがゆっくり上がろうとして
途中で止まってしまいます。
指で押してやると何とかミラーアップして
シャッターが切れるような状態です。
シャッター音も明らかに油切れの耳障りな音がして
巻上も油切れでギシギシしている感じです。
不思議なことにこの状況でも
「FX」の大半で発生しているプリズム腐食が
あまり進んでいません。
「FX」のプリズム腐食は「FT」や「FTb」のように
プリズム抑えのモルトに起因するものではなく
(プリズム抑えにはコルクが使われています)
蒸着の劣化が原因ですが
8割がた以上の個体で視野の大半を邪魔する
腐食が見られます。
今回の「FX」は今のところ
わずかな点腐食のみにとどまっています。
個体差なのでしょうね。

画像は取り掛かり始めのモノです。
露出計指針表示の窓に絞り値表示板があり
これがシャッターダイヤルに連動して動くのですが
シャッターダイヤルを回しても
表示板が動きません…
「これは…まぁそうだろうな…」とは思いましたが
上カバーを開けてみると
シャッターダイヤルと表示板を繋ぐ銅の帯が外れてしまっていました。
連結は単純にハンダ付けで行われているので
ハンダの劣化で外れることがまれにあります。
帯自体は切れていないのが不幸中の幸いでした。
機械的駆動部のいたるところに動作不良が見られる状態ですが
入念に分解整備を行っていきます。
何かが破損してるわけではないので
キチンと清掃整備調整すれば
問題なく気持ちよく使える状態に仕上がると思います。

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オリンパスペンFのカメラ修理

今日は「洗濯を楽しむ日」だそうですよ。
10月19日を「1019」として
「せん(1000)とく(19)=たく」(洗濯)と読む
語呂合わせからだそうです。
なかなか強引ですね(笑
秋晴れの季節であり
気温・湿度ともに洗濯日和になりやすいこの時期に
単なる家事労働の軽減ではなく
積極的に「洗濯・乾燥」などを楽しめる日とするのが目的だそうです。
今年はいまだになかなかこの季節らしい
スキッとした秋晴れにならないのですが
日頃なかなか洗えない大物とか
この気候の良い季節にキレイに洗濯するのはいいですね!
私も思い出してみると「あぁ、あれこもこれも…」とか
普段着る服とか以外でそろそろ洗濯したいものが
それなりにあるのですが
気になり始めるとキリがないので
あまり思い出さないようにしています…(苦笑)
いや、そうじゃなくて…こういうときに思い出したものは
すぐに実行に移さないとダメですね!(笑

さてさて

本日は「オリンパスペンF」のカメラ修理を行っています。
修理依頼の多いカメラでこのブログにも頻繁に登場します。
他に同じようなカメラがない「孤高のハーフ判一眼レフ」です。
ハーフ判一眼レフ機自体は他にも存在しますが
既存の35mm判一眼レフの流用ではなく
ハーフ判であることを最大限に活用する
専用設計であるものは「ペンFシリーズ」だけかと思います。
いつも書いているので割愛しますが
内部構造も他のカメラでは見ることのできない独特なもので
これだけでも1台手元に置いておきたくなるような衝動に駆られます。
構造が独特すぎて経年劣化とともに
多少手のかかるカメラではありますが
それ以上に魅力に溢れたカメラだと思います。

お預かりしている「ペンF」は
定番ともいえる「ミラーアップしたまま固着してしまう」という症状です。
いつものミラー駆動部の動作不良もありますが
発生時のパターンがある程度決まっていて
「スローシャッター時にガバナが粘ってSSが遅くなってしまうと
ほぼ100%、ミラーアップになってしまう」という状態です。
ミラー駆動部の動作不良ももちろんありますが
ガバナの粘りも大きな要因になっています。
「ペンF」のガバナーはスローシャッターだけではなく
最高速1/500以外のすべてのSS制御を行っている部分なので
ここに動作不良があるとほぼ全速に悪影響が出てしまいます。
このガバナ関連のトラブルも「ペンF」で多いパターンです。

独特な構造が多いので動きや部品の役割を
しっかり理解しておく必要がありますが
そのあたりがわかっていれば整備性は非常に良好です。
ミラーボックス分離もこの後に行う
シャッターユニットも分離も比較的簡単に行えます。
ただ、ちょっとした汚れや潤滑不足で
動作不良に陥りやすいカメラなので
隅々まで入念に清掃整備調整を行っていきます。

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ニコンFEのカメラ修理

今日は「貯蓄の日」だそうですよ。
宮中祭祀の一つで、五穀豊穣の感謝祭である
「神嘗祭(かんなめさい)」の日にちなんで10月17日なのだそうです。
神嘗祭は、天皇がその年の新米を
伊勢神宮に供える祭事だでそうです。
貯蓄ですか…そりゃ何が起こるわからないから
ある程度の貯蓄はそりゃ必要ですよねぇ
しがない個人事業主の私だと
不安定な部分が大きいからなおさらなのですが…
それがなかなかそう簡単にたまるわけもなく…(苦笑)
自然法則に従って自分で自分のエサが
取れなくなったらそこまでだと開き直ってがんばります!
私には縁がないですが現在は貯蓄って言っても
いろいろ難しそうですよね
単純に現金貯めこんでても
時間ととともに目減りしていく一方ですし
…そういう次元で悩んでみたいものですねぇ…(笑

さてさて

本日は「ニコンFE」のカメラ修理を行っています。
1978年発売のカメラです。
当時のキャッチフレーズは「シンプル・ニコン」です。
ニコマートEL系の後継機にあたるカメラです。
電子制御シャッターを搭載し
その副産物で絞り優先オート露出を装備します。
この時代のニコンなので
電子制御機といえど電池ナシで駆動するメカニカル1/90シャッターと
同様に電池を必要としないBシャッターを備えます。
ファインダー情報の充実したカメラで
二針で追針式の露出計を備え、設定絞り情報も直読できるため
マニュアル時にもファインダー内だけで露出設定が可能です。
オート時にも露出設定が非常にわかりやすく
意図のある露出設定を行う際に非常に使いやすいカメラです。
ボディサイズもめちゃくちゃコンパクトなわけではないですが
取り回しのしやすいサイズ感で
端正なデザインも飽きのこないもので
万能的に使えるカメラだと思います。

お預かりしている「FE」は
かなり長い間使われずにしまい込まれていた個体だと思われます。
全体的な汚れもそうですがモルト類は当然のように全滅で
巻上の動きに少々固着している部分があり
たまに巻上が引っかかることがあるようです。
そして電制御機の肝であるマグネット吸着部にも
汚れが溜まっているようで
たまにスローシャッターのはずなのに高速でカシャンと
切れてしまうことがあるようです。
当然ながら細かいシャッタースピード精度も不安定です。
電子制御機ということで電子回路関連のトラブルが
心配されますがそのあたりは問題ないようです。
もちろん電気的な再調整はそれなりに必要な状態です。
FEは電子回路自体の致命的なトラブルは
粗悪な分解品以外ではそうそう発生しないなので
そのあたりは比較的安心なカメラです。

画像は取り掛かり始めの段階ですが
これから分解を進め機械的な整備及び
マグネット吸着部の清掃や各接点の清掃を
入念に行っていきます。
いつもの接眼レンズ下の座布団モルトがボロボロになっているのが
写っていますがもちろん内部モルトもすべて交換していきます。
長期に渡る電池のいれっぱなしとかはなかったと思われるので
電池室や配線のダメージはほとんどない模様です。
隅々までチェックしつつ清掃整備調整を行っていきます。

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オリンパスOM-1のカメラ修理

今日は「きのこの日」だそうですよ。
10月は「きのこ」の需要が高まる月で
その月の真ん中の15日が落ち着いて消費者に
きのこのことをアピールしやすいと選ばれたそうです。
お高いキノコ類、マツタケやホンシメジとかも
もちろん美味しいですがお手軽に食べられるキノコ類も
美味しいものばかりですよねぇ…
脳の活性化に効果があると数年前に聞いて
なるべく積極的に口にするようにしています。
これから鍋の季節になって具剤としても需要が高まりますね。
子供の頃はシイタケがかなり苦手だったのですが
大人になってからは大好物にもなりました。
鍋に入れても焼いても美味しいですよねぇ…
来月になればそろそろ広島牡蠣も出回り始めますし
お鍋が楽しみな季節到来ですね!

さてさて

本日は「オリンパスOM-1」のカメラ修理を行っています。
やはり今月もコンスタントにOM-1の修理が入っています。
さすが現在でも人気の一眼レフです。
やはり軽量コンパクトで持ち歩きやすい…というのは強いですね。
私も昔はでっかくて重いカメラを提げて歩くのも
全然苦にならなかったですし
むしろ積極的に大きく思いカメラを使っていた時期がありましたが
もうあまり大きなのは無理ですね…(苦笑)
それぞれに良さがあって魅力ではあるのですが
小さいものが取り回しく使いやすいというのも事実です。

お預かりしている「OM-1」は
やはりかなり長い間、使われずにしまい込まれていた個体のようで
ファインダーや装着されているレンズに盛大に
カビが発生しています。ファインダーはそのせいで
相当曇って見えることに加えていつものプリズム腐食です。
ただ、保管自体は大切にしまっていたと思われ
電池もキチンと抜いてあり電池室に腐食等のダメージはありません。
でも露出計は電池を入れても不動です。
他、高速シャッター不調、スロー粘り等
長く動かしていないと出やすい症状が一通りある感じです。

原因が最初イマイチわからなかったのが露出計不動の件で
SWまでしっかり導通はありSW自体にも問題はなさそうです。
露出計本体の断線か…とも思い
露出計に直接電圧を変えると指針は元気よく動きます…
…となると…もう原因はかなり限定されます…
「OM-1」の露出計はSSや絞り設定によって
メーター本体を回転させることで
ファインダー内で指針が動いているように見せています。
指針自体を動かすのはCDSから明るさに対する抵抗のみです。
CDSのトラブルはOM-1では考えにくいので
メーター本体を観察しながらSSや絞り連動部を動かしていくと
本来なら少しずつ回転するメーターが全く動きません。
原因はこれですね。
試しに強制的にある程度メーターを回転しさせた状態で
電圧をかけると指針は元気に動きました。
マウント部からの連動糸が一部外れていて
メーターと連動しない状態になっていました。
たまにこの連動糸のトラブルはOM-1である症状です。
切れていない分だけ不幸中の幸いでした。
原因がはっきりわかったところで
修理を含む整備一式を行っていきます。

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ミノルタハイマチック11のカメラ修理

今日は「引っ越しの日」だそうですよ。
1868(明治元)年のこの日に
明治天皇が京都御所から
江戸城(現在の皇居)に入城されたことが由来となっています。
数千人と共に京都から東京へ向かい
その道中では沿道の民衆に金品を配るなど華々しく行われたそうです。
これに伴い、日本の首都は京都から東京に移され
これを東京奠都(とうきょうてんと)と呼びます。
引っ越しをすることで身の回りの環境が一新されるのは
何とも新鮮でいいですね。
若い頃は割と気軽に引っ越しを計画して実行しましたが
今はなかなかいろいろな事情もあり
そう簡単にはできなくなりました。
「もう面倒くさい…」というのもありますが…(苦笑)
でもたまに
「ここに引っ越してこんな生活できたら楽しいかな…」とかで
やたらと不動産サイトと地図とにらめっこしてしまいます。
で。結局のところ「先立つものがない…」と
イメージ遊びだけで終わるのですが…(苦笑)
もし次に引っ越すことがあれば
きっとそれは最後の引っ越しでしょうねぇ…

さてさて

本日は「ミノルタハイマチック11」のカメラ修理を行っています。
1969年発売のカメラです。
「ハイマチック7」からの基本構造を引き継ぐ
少し大柄な前期ハイマチックのカメラとしては
最後のモデルとなります。
これ以降は中身も一新され時代の流れを反映した
小型のコンパクトカメラへと変化していきます。
レンズは大口径のロッコール45mmF1.7を搭載します。
シャッターはセイコーALAへと変更され
プログラムオート露出とシャッタースピード優先オートとなります。
SS優先が搭載されたことによりマニュアル露出は省かれています。

お預かりしている「11」はかなり長い間
使われずに眠っていたようで
ファインダーはかなり汚れやカビで曇っていて
レンズにも盛大にカビが生えています。
シャッターはとりあえずは動作していますが
肝心の露出計が電池を入れても全く動きません。
「11」ではマニュアル露出が省略されているため
まずは露出計が動いてくれないと
シャッターがとりあえず動ていても
通常の撮影は行えません。
光学系の入念な清掃整備と
露出計の修理をまずは行っていきます。
もちろんシャッターユニット等の通常整備も
並行して行っていきます。

最初に書いたように「7」からの流れを汲むカメラなので
基本的な構造は「7」や「9」とあまり変わりません。
整備性は内部のスペースに余裕があることもあり良好です。
問題の露出計不動ですが
よくあるパターンとしては電池室周りのトラブルですが
電池室は非常にキレイな状態です。
分解してみても電池室裏のハンダや配線にも問題はありません。
テスターをあててみても基盤までキチンと導通しています。
この時点でもうわかってはいますが
とりあえず露出計本体に直接電流を流してみます。
予想通り…露出計は全く動きません。
露出計本体内の断線が不動の原因のようです。
メーター内を弄繰り回すのは最後の手段で
幸いなことに部品取りに中古良品があるので
それと交換することで対処します。
このタイプのカメラは露出計本体の交換が大変なモノも多いのですが
その点もハイマチック前期は比較的容易です。
キャノネットの前期モデル等もそうですが
やはり内部にある程度の余裕があるのは正義ですね。

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