フジカST605Ⅱのカメラ修理

今日は「冬至」ですね。
北半球では太陽の高さが一年で最も低くなる日となり
そのため一年中で最も昼(日の出から日没まで)が短くなり
夜が最も長い日となります。
季節の変わり目であり
寒さがますます厳しくなる時期でもありますね。
ちなみに日没のの最も早い時期は
今年の東京の場合、12月1日~12月12日頃で
日の出の最も遅い時期は年明けから1月13日頃までです。
自転軸や公転軌道の関係で少しズレるわけですね。
冬至にはユズを浮かべた柚子湯(ゆずゆ)に入り
カボチャを食べると風邪を引かないと言われています。
加えて冬至に関連して今日は「酒風呂の日」だったりします。
日本酒をお風呂に入れる「酒風呂」は
体がよく温まる、お肌がつるつるになる、
リラックスできる、ぐっすり眠れるなどの効果があると言われています。
いずれにしてもゆっくりお湯につかって
しっかり温まりたいですね。

さてさて

本日は「フジカST605Ⅱ」のカメラ修理を行っています。
1978年発売のカメラです。
フジカSTシリーズは元々はM42ねじ込みマウント機ですが
ST801発売以降はM42マウントレンズを使えつつも
独自機構であるフジカSTマウントレンズを装着することで
開放測光に対応しています。
開放測光対応のSTマウントレンズには位置決め用のピンと
絞り値伝達レバーが追加されています。
ST605は従来、開放測光をあえて省略し
絞り込み測光とした普及機でしたが
「Ⅱ」では開放測光対応モデルとなっています。
SSは「605」同様、B・1/2~1/700となっています。
小型軽量で取り回しの良いカメラです。

お預かりしている「ST605Ⅱ」は
高速シャッターの精度不良にプリズム腐食という
トラブルを抱えています。
STシリーズもプリズム腐食の多いカメラです。
ただ他の多くのカメラのように
プリズム周辺のモルトが起因となるものではなく
プリズムの蒸着自体の劣化によるものが多いと思います。
蒸着の強度が少し弱いのかもしれません。
加えて先幕・後幕の幕速バランスが比較的崩れやすいのも
STシリーズに多く見られるトラブルです。
ただこれは生産から50年経過することもあり
整備調整が必要なのは当然ともいえますが…

構造は比較的シンプルで
整備性は良好…でもないのですよね(苦笑)
難しいわけではないのですが
ちょいちょい手間がかかる部分が多いカメラです。
加えてスクリーン周りのちょっと厄介な部分に
モルトが貼り巡らされているので
その部分のモルト交換は必須です。
放置しているといくら清掃してもファインダー内に
いくらでもモルト屑が入り込んできます。
シャッターに関してはとにかく積年の汚れを除去し
本来の動きの滑らかさが出るように整備を行います。
しっかり清掃して最低限の注油を行えば
あとはわずかな調整で精度は確保できると思われます。
これから本格的に分解整備取り掛かっていきます。

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コシナCT-1Aのカメラ修理

今日は「クロスワードの日」だそうですよ。
1913(大正2)年のこの日に
『ニューヨーク・ワールド』紙が
日曜版の娯楽のページに
クロスワードパズルを掲載したことに由来しています。
昔は新聞や雑誌の片隅に載っている
クロスワードパズルに結構ハマって
時間を溶かしていたことがよくありましたねぇ
最近は見なくなったかな…と思ったら
そもそも紙媒体の新聞や雑誌を手にすることがないからですね…
ちょっとした気分転換や頭の体操にいいと思いますが
わざわざ探し出してまでやるほどでもなのですよねぇ…(苦笑)
頭の体操といえば一時期ニンテンドーDS版の
脳トレに結構ハマった時期がありました。
最近、部屋の片づけをしていてDSが出てきたのですが
まだ立ち上がるかな…ちょっとやってみたくなりました…

さてさて

本日は「コシナCT-1A」のカメラ修理を行っています。
1980年発売のカメラです。
その前年に発売された「CT-1」の露出計を
LED型に変更したモデルです。
丈夫さで定評がありいろんなメーカーのカメラに搭載された
コパルスクエアシャッターを搭載した機械制御機です。
マウントはペンタックスKマウントです。
特に質感が高いとか使い心地が良いとかのカメラではありませんが
シンプルで丈夫かつ適度に小さく軽く
非常に使いやすいカメラです。
Kマウントレンズは各メーカーからいろんなレンズが
発売されていますので拡張性が高く
様々な場面や撮影に対応できるカメラです。

お預かりしている「CT-1A」はシャッターを切ると
かなりの高確率で…というかほぼ間違いなく
ミラーアップしたまま固着してしまいます。
「B」で切ってシャッター羽根の動きを見ていると
明らかに後幕のシャッター羽根の動きが悪く
ミラーダウンの動作に繋げられないようです。
この状態であればシャッタースピードも全般的に
精度はなった出ていないと考えられます。
縦走り金属羽根はフィルム室から見る限りは
キレイなのですが羽根の基部に汚れや
ゴムダンパーの劣化した破片等が詰まっていて
動きを妨げているものと思われます。
シャッターユニットの清掃整備が必要な状態です。

もともとがお求めやすい価格帯のカメラなので
コストを抑えている部分は多く見られますが
シンプルな機能に機械制御のユニットシャッターの
組み合わせなので整備性は悪くありません。
ただ少しばかりファインダー周りは独特な構造です。
LED露出計は分解して回路が露出すると
扱いは非常にデリケートなので注意が必要です。
CT-1Aに限りませんがちょっとしたことで
修理不能な状態になる可能性もあります。
まだ取り掛かり始めですが
これから本格的に分解整備取り掛かっていきます。

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ニコンFE2のカメラ修理

今日は「果ての二十日」ですね。
身を慎み災いを避ける忌み日です。
一年の終わりの月である12月を
「果ての月」といい
「果ての二十日」は12月20日(本来は旧暦)を意味します。
年末の挨拶や大掃除、正月の準備など忙しさの極まる時期だが
この日は一切の仕事をやめて外出を避け
静かに過ごす日と伝えられています。
由来については諸説あって
近畿地方では罪人の処刑をこの日に行っていたからとも言われています。
また、山の神に深く関わる忌み日とされていて
この日に山に入ることを避ける地方が多いのだそうです。
和歌山県と奈良県の県境沿いには「果無山脈」(はてなしさんみゃく)という
山脈があり「果ての二十日」である12月20日のみ
または12月20日過ぎにのみ現れる
「一本だたら」という妖怪が棲んでいたと伝えられています。
いろいろ忙しく余裕がなくなりがちなこの時期だからこそ
「果ての二十日」くらいはいったん落ち着いて
静かに過ごす…というのは良いかもしれませんね。
天気もあまりよくないですし
温かい飲み物でも準備して少しゆっくりしましょう

さてさて

…といいつつも…お仕事は年末スパート中なので
次々といかなくては…(苦笑)
本日は「ニコンFE2」のカメラ修理を行っています。
1983年発売のカメラです。
前身の「FE」から基本構造を引き継ぎながらも
シンクロ1/250を実現したカメラです。
その副産物として当時世界最速となる
シャッタースピード1/4000を搭載します。
1/4000が注目されましたが
やはり当時の実用を考えると
フォーカルプレーンシャッター機の弱点でもある
シンクロスピードが1/250になったことが大きいかと思います。
使いやすい露出計+ファインダー情報はFEから引き継がれ
非常に使いやすいカメラとして当時も現在も人気のカメラです。
ただAi連動爪が固定式となり
非Aiレンズは装着不可となりました。

お預かりしている「FE2」は
シャッターを切るとシャッターが開いたままで
固着してしまいます。
電子制御シャッターが…という問題ではなく
M250でも同様の症状が発生します。
「FE2」も「FE」と同様に電子回路のトラブルは
非常に少ないカメラでたいていのトラブルは
機械的動作不良が原因です。
今回の場合も機械的にシャッター後幕が
汚れ等を原因とする動作不良かと思われます。
「FE2」や「FM2」の初期モデルに見られる
ハニカムエッチングが施された
独特のチタン製金属羽根は非常に魅力的ですが
製造から時間の経った現在では
トラブルが非常に心配される部分です。
もちろん羽根の変形等があった場合は修理不可能です。
金属羽根は通常のものでもデリケートな部分ですが
「FE2」や「FM2」のシャッターはそれにまして
繊細な部分なので取り扱いには注意が必要です。
不用意に触らないのはもちろんですが
フィルムの先端等で突かないようにも気を付ける必要があります。

今回はシャッター自体に重篤な問題があるわけではなく
通常の羽根清掃や調整で動きは改善できそうです。
他にも巻上等に動きの悪い部分があるので
そういった部分の機械的整備を行ったうえで
電気的調整を行っていきます。
整備性は良好ですがデリケートな部分が多いので
分解整備には気を抜けないカメラです。
慎重に取り掛かっていきます。

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オリンパスOM-1nのカメラ修理

先日(17日)に
人類初飛行を記念する「飛行機の日」がありましたが
今日は「日本人初飛行の日」なのだそうです。
1910(明治43)年のこの日に
東京・代々木錬兵場(現:代々木公園)で陸軍軍人徳川好敏が
日本初飛行に成功したことに由来しています。
ライト兄弟の7年後になりますね。
飛行機はフランス製のアンリ・ファルマン式複葉機で
飛行時間は4分・最高高度は70m・飛行距離は3000mだったそうです。
実際には5日前の12月14日に
陸軍軍人日野熊蔵が飛行に成功していたのですが
公式の飛行実施予定日ではなかったため
「滑走の余勢で誤って離陸」と報告されているそうです。
まぁそのあたりは大人の事情なんでしょうね…
ちなみにこの37年後には有人で音速を突破します。
この時代の技術の進歩の勢いはすごいですね。

さてさて

本日は「オリンパスOM-1n」のカメラ修理を行なっています。
今月もしっかりOM-1の修理がありますね。
いつも同じようなことを書きますが
やはり軽量コンパクトな機械制御一眼レフとなると
やはり真っ先にOM-1の名が挙がると思います。
1972年に「M-1」として発売され
翌年には「OM-1」へと改名
細かなマイナーチェンジを繰り返しつつ生産が続き
1979年に今回の「OM-1n」が発売されます。
基本的な構造・機能は従来のOM-1と変わりません。
機能的にはフラッシュ機能の一部が変更されている程度です。
内部機構的にもOM-1の後期とさほど変わりませんが
OM-1後期から露出計SWの構造が大きく変更されています。
他は細かな部品変更等に留まっています。

お預かりしている「OM-1n」は
一通り動作はしている状況です。
ただ高速シャッターの精度には問題があり
1/1000は半分以上開いていない状態です。
実際に写真を撮ると
写真の2/3くらいが真っ黒になると思われます。
幕テンション云々というより
汚れ等による幕軸の動きの悪さと
調速カム部の動作不良によるものだと思われます。
しっかり内部の汚れを落としたうえで調整が必要です。
加えてフィルムカウンターがうまくリセットされないようです。
これもカウンター軸の汚れが原因かと思われます。

ファインダーからチェックしたときに視野内には
全く問題なかったのですが
プリズムの遮光モルトはベタベタに加水分解しています。
蒸着面にまでは影響ないですが
プリズム塗装表面には少し侵食しています。
今のうちにチェックできてよかったです
侵食が広がらないように後で対処を行っておきます。
これから本格的に分解整備に取り掛かります
OM-1は整備性は良好なカメラですが
やはりその小ささと軽量さゆえに
かなりデリケートな部分も多いので
整備調整にはかなり気を使うカメラです。
基本的には丈夫なカメラではありますが
経年劣化の影響もあり華奢な部分もありますので
そのあたりには注意して作業に取り掛かります。

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ミノルタXEのカメラ修理

今日は「東京駅完成記念日」だそうですよ。
1914(大正3)年のこの日に
東京駅の完成式が行われたことが由来となっています。
ちなみに開業したのは同年の12月20日なのですね。
意外と東京駅周辺って行くことないのですよね…
私の住んでいるエリアで考えると
ほとんどの用事が新宿いけば問題ないですし
ほぼ中野・新宿エリアから出ない生活です…
先日、所用で渋谷に行く機会がありましたが
これも数年ぶりで駅出入り口の変わりように戸惑いました(笑
でも東京駅は新幹線の起点なので
広島に帰省する際には必ず利用します。
この年末もお世話になります。
少し話がそれますが
1997年のこの日には東京湾アクアラインが開通しています。
夕暮れ時の海ほたるとか行きたいですねぇ…

さてさて

本日は「ミノルタXE」のカメラ修理を行っています。
1974年発売のカメラです。
前年にXシリーズ第一号機の「X-1」が発売されており
それに続く第二弾モデルです。
ポジションとしては中級機ですが
ライツ・コパルと共同開発した
縦走り金属羽根シャッターを搭載していて
それが使用感向上に大きく貢献しています。
Xシリーズのなのでもちろん電子制御機です。
スペックとしては飛びぬけた部分があるわけではなく
絞り優先オート機としても標準的で
少し大柄で重いカメラではありますが
何といってもその魅力は滑らかな巻上に代表される
使い心地のよさだと思います。
それがゆえに根強い人気のあるカメラです。

比較的初期の電子制御機ということもあり
トラブルはやはり多めなカメラだとは思います。
今回、お預かりしている「XE」も
外観は使用感が少なく非常にキレイなのですが
電源を入れてシャッターを切ってみると
かなりの高確率でミラーアップしたまま固まってしまいます。
まともに切れる方がまれという状況です。
「XE」にはメカニカルで動作する「X」と「B」が
装備されておりここ以外のSS設定ではすべて電子制御となります。
電池を入れずに電子制御で切ると
同じようなミラーアップになりますが
今回の場合は電源は安定されて供給されているようです。
このミラーアップはXEで比較的多い症状で
何通りかの原因が考えられます。
その中で電子基板内のトラブルが原因の場合があるのですが
その場合は残念ながら当店では修理不能となります。

まだ取り掛かり始めで
これから原因をはっきりさせるために
分解を進めていくのですが
おそらく電子基板にあのトラブルではないと思われます。
何か所かチェックポイントがあるのですが
おそらく接点の接触不良が原因と思われます。
いずれにしても今回は修理可能かと思います。
巻上に多少の引っ掛かり等もあるので
機械的な整備も並行して行っていきます。
正直なところあまり整備性は良いとは言えず
なかなか手間のかかるカメラです。
それでもキチンと本来の姿で動作する「XE」は
やはり気持ちの良いカメラです。
個人的にも好きなカメラですし
根強い人気があるのもよくわかります。

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ニコンFEのカメラ修理

今日は「飛行機の日」だそうですよ。
1903(明治36)年のこの日に
ライト兄弟がライトフライヤー号で
動力飛行機の初飛行に成功したことに由来しています。
それから120年ほどですか…
今となっては遠距離を移動する際には
最も効率の良い乗り物ですね。
数少ない海外旅行で何度か長い時間飛行機に乗りましたが
さすがに8時間とかになると
ちょっと辛いですよね…ぐっすり寝れればいいですが…
もう飛行機に乗ることもきっとないと思いますが
湾岸とかで羽田から飛び立っている飛行機を見ると
何だかワクワクしてしまいます。

さてさて

本日は(も?)ニコンFEのカメラ修理を行っています。
もちろん一昨日の件とは別のものです。
一昨日のブログで「FEのトラブルの大半は機械的なもので
電気的なものは少ない…」なんて書きましたが
今日の「FE」は露出計周りのトラブルです。
電子回路内にトラブルは少ないのですが
露出計制御部のトラブルはたまにありますね…
お預かりしている「FE」は電源も入り(BC点灯する)
マニュアルでの電子制御シャッターは
精度も含めてそこそこ普通に動作しています。
ただ露出計が全く動作しません。
関連してオートでの動作は
シャッターがほぼ開いたままになってしまいます。
露出計に電源がいってないとかではなく
露出計を制御する管制部のトラブルと思われます。
この部分は比較的この時代のニコン機の弱い部分です。
経年劣化でもトラブルになることもありますが
外的ショックにも弱い部分です。
こうなると管制部+露出計を交換するしか
当店では手段がありません。

今回は中古良品の部品と交換で対処します。
その前に分解を進めて機械的駆動部の
整備を一通り行います。
もちろん電子制御機の肝でもある
マグネット吸着部の清掃や各接点の清掃も入念に行います。

露出計及び管制部の交換も比較的やりやすくできています。
このあたりの整備性の良さも「FE」の魅力の一つですね。
もちろんその後で電気的な調整を行い
露出機やオート制御の精度を出していきます。

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ニコンFEのカメラ修理

今日は「南極の日」だそうですよ。
1911(明治44)年のこの日に
ノルウェーの探検家ロアール・アムンセンと
4人の隊員が世界で初めて
南極点に到達したことに由来しています。
1911年10月20日にアムンセンは
4人の選抜隊とともに南極大陸のフラムハイム基地を出発し
4台の犬ぞりを1台あたり13頭、
計52頭に引かせて南極横断を開始しました。
途中好天にも恵まれてアムンセン隊は順調に距離を伸ばし
1911年12月14日、人類初の南極点到達を果たしたそうです。
極地なんてあまりにも遠い地の話で
その環境は想像も超えると思いますが
冬の東京も十分に寒いですよねぇ…
ここ数年でめっきり寒さに弱くなった私には
ツライ季節になってまいりました。
今日は冷たい雨でスタートですが
夕方までには晴れるそうです。
身体を冷やすとロクなことにならないので
皆さまも暖かくしてお過ごしくださいませ

さてさて

本日は「ニコンFE」のカメラ修理を行っています。
もともと修理依頼の多いカメラですが
ここのところやたら集中して依頼が続いています。
1978年発売のカメラです。
モデル詳細については
最近よく書いているので割愛しますが
適度にコンパクトにまとめられた
非常に使いやすいカメラです。
電子制御機ということで
トラブルやメンテンナスの面を心配されることもありますが
電子回路内のトラブルは非常に少ないカメラです。
おかしな分解等で内部短絡させない限り
壊れることは少ないかと思います。
トラブルの多くは機械的な部分が多く
やはり経年劣化や汚れ・油切れによる
機械的駆動部の動作不良がほとんどです。
電子制御機ならではの部分でいえば
やはり汚れによるマグネットの吸着不良と
各接点の接触不良を起因とするトラブルです。

お預かりしている「FE」は一通り動作していますが
高速シャッターの精度が出ていないことと
オート制御が少々不安定です。
やはりマグネットの汚れとシャッター金属羽根の
汚れ等が原因と思われます。
加えて絞りこみプレビューボタンが結構強烈に固着しています。
結構な力で押し続けてなんとか絞り込みできますが
今度は少々力を入れたぐらいではレバーが戻ってきません。
本来は押し込んでいる指を離すと軽く戻ってくるのが正常です。
このあたりは動かさなければやはり長い年月のうちに
粘り固着はでてきてしまいますね。
人間もそうですがやはり適度に動かしてやることも大事です。

まだ取り掛かり始めの状態です。
フレキに覆われることもあって
整備性はやはりそれなりに手はかかりますが
基盤が小さくて少ない機械制御の兄弟機「FM」よりも
糸連動が少ない分、整備性は良好かとも思います。
手順さえ間違わなければ割とお行儀よく
一通りの分解が行えます。
調整機構もニコンらしく調整しやすい構造です。
機械的動作不良や接触不良を解消すれば
あとは電気的にほんの少しの微調整を行えば
十分な精度が出せそうです。
とはいえ、うっかり短絡させたりすると
取りかえしのつかないことになるので
油断せず集中して慎重に作業を進めていきます。

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キヤノンEFのカメラ修理

今日は「正月事始め」の日ですね。
煤払い(すすはらい)などをして
年神様を迎える準備を始める日となっています。
昔はこの日に門松やお雑煮を炊くための薪など
お正月に必要な木を山へ取りに行く習慣があったそうです。
現在の実際の生活ではお正月の準備なんて
まだまだ先で年末に向けての追い込みに
皆さんいろいろ忙しい時期だと思います。
ただ毎日こうやって暦上の年中行事を調べていると
12月8日の「事納め」からお正月準備の行事が
いろいろ始まってきますね。
それだけで何となくお正月気分になってしまいます(笑
いけんいけん、年末ラストスパート中でした…
今日も気合い入れて仕事します!

さてさて

今日は「キヤノンEF」のカメラ修理を行っています。
1973年発売のカメラです。
発売時期としてはキヤノンFシリーズの一員ではありますが
「EF」はかなり異端児的存在です。
構造的には他のFシリーズとの共通点がほとんどありません。
シャッターもこの時代のキヤノンとしては
唯一の縦走り金属羽根シャッターを搭載します。
シャッターユニットはお馴染みのコパルスクエアです。
そのシャッターを基本的には機械制御で駆動するのですが
1秒以上のスローシャッターでは電子制御と組み合わせて駆動します。
1/2までは機械的なスローガバナーで駆動します。
これもなかなか独特な制御で
例えば2秒のスローシャッターを設定した場合
1.5秒は電子制御で駆動して制御中は上カバー上の
赤ランプが点滅します。
そして最後の1/2秒はスローガバナーに制御を引き継いで
シャッターを駆動します。
4秒、8秒…それ以上のスローシャッターも同様で
最後の1/2秒だけはスローガバナーで駆動します。
なかなか変わった制御方法です。
露出はマニュアルに加えSS優先オートを備えますが
これも露出制御自体は指針挟み込み式の
機械的な制御です。
電子制御機とはいえ
その制御の大半はまだ機械的な制御で行っています。
次の「Aシリーズ(AE-1)」が既に開発中で
その間を繋ぐためのモデルだったともいわれています。

お預かりしている「EF」はまず接触不良で
電源が入らないようです。
バッテリーチェックボタンを押しても上カバー上の
ランプも点滅しません。
余談ですが元々EFはこの時代お馴染みの
MR9(H-D)水銀電池を使用しますが
当然現代では入手不可能で代替電池を使用しますが
定番の電圧変換型電池アダプタを使用すると
スロー時やバッテリーチェック時に
カメラ側は正常でも赤ランプは点灯しません。
アダプタ内の抵抗が干渉するものと思われます。
話を戻します。
電源が入らないので露出計は不動で
1秒以上のスローシャッターも不動なのですが
スローガバナーも固着しているので
1/2も切れません。
他にも動きの悪い部分が散見され
全般的に整備が必要な状況です。

まだ現状を確認しただけの段階です。
これから本格的に分解整備取り掛かっていきます。
内部には糸連動もあり
電子制御と機械制御が入り混じった状態なので
整備性は…あまり良くはありません、
でもコパルスクエアなのでシャッター周りは
比較的シンプルなのでそこは助かります。
気を付けなくてはいけないポイントが
いくつかあるカメラですが
慎重に作業を行っていきます。

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コニカC35FDのカメラ修理

今日は「バッテリーの日」ということだそうです。
ここでいう「バッテリー」は
主にクルマのバッテリーのことということですが
日付の由来は野球のバッテリーの守備位置が数字で
「1」と「2」と表されることからなのだそうです。
制定した日本蓄電池工業会では
セ・パ両リーグから最優秀バッテリー1組ずつを
選考し表彰しているのだそうです。
寒い時期にはバッテリー上がりやすいですからね
毎日のように乗っていても
その走行距離がいつも数kmしか走らない方は
やはりバッテリーには負担がたまっているので
この時期に上がりやすくなると思います。
ちなみに古いフィルムカメラのバッテリー(電池)は
長期間使わない場合は抜いておくことをお勧めします。
液漏れはもちろんのこと
電池が一見キレイなままでも電池からでるガスの影響で
端子や配線を腐食させてしまう場合があります。
腐食は配線を伝って離れた位置の基盤にまで広がるので
場合によっては修理不可能になる場合もございます。

さてさて

本日は「コニカC35FD」のカメラ修理を行っています。
お手軽に扱える「コニカC35」をベースとし
大口径のヘキサノン38mmF1.8を搭載し
シャッターユニットもプログラムシャッターではなく
コパル製に換装、B・1/8~1/500設定可能として
シャッタースピード優先オートを搭載したカメラです。
ベースのC35のシャッターを押せば簡単に撮れるカメラから
露出をより積極的にコントロールできるようになった
本格派です。
シャッターユニットを換装して大口径レンズということもあり
機械的にはもはやあまりベースのC35と共通部品はありません。
巻上やオート制御等の考え方や構造は近いのですが
部品はそれ相応の異なるものに変更されています。
ファインダーや距離計も同じように見えて互換性はありません。
通常のC35とは全く別物といってよいと思います。

お預かりしている電池室の底部端子が一部脱落して
内部に入り込んでしまっているようです。
これも原因は長期間電池を入れたままにしておいたための
腐食が原因と思われます。
少し前にも書きましたがコニカカメラの電池室は
底部端子基部を支えている部分が樹脂製で
それが比較的経年劣化で脆くなりやすく
さらに電池を起因とする腐食で破損する場合が多いです。
もちろん露出計は不動です。
後でわかりましたが腐食は結構広範囲に拡がっていて
CdSの基部やメーター配線にまで影響が出ています。
結構おおがかりな修理になりました。
加えて巻上にもトラブルを抱えていて
さらにシャッターの粘りもありました
全体的に修理整備が必要な状態です。

画像は既に一通りの修理整備が完了した状態です。
かなり露出計周りに手こずりましたが
現在は精度も問題なくオート露出も問題ございません。
巻上もシャッターも快調に動作するようになりました。
コンパクトさもほぼC35そのままに
(レンズは大きいですが)
より広いシチュエーションで撮影することができ
撮影の自由度も高いカメラです。
少々華奢な部分はどうしてもありますが
それなりに丁寧に使ってやれば
まだまだ長く使えるカメラだと思います。
外観もギュッとした凝縮感が質感を高めていて魅力的ですね。

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オリンパスペンFTのカメラ修理

今日は「胃腸の日」だそうですよ。
「いに(12)いい(11)」(胃にいい)と読む
語呂合わせからだそうです。
私は仕事柄あまり関係ありませんが
暴飲暴食しがちな季節でもありますものね…
無茶な飲み方、食べ方には気を付けましょう
確実にダメージありますものね。
暴飲暴食とか関係なく
本当に揚げ物が食べづらくなりました。
いや、嫌いではないのですよ。
昔は大好物で今でも好きなのですが
食べるときは「美味い――!」と思って食べても
その30分後には確実に胃もたれして
気持ち悪くなってしまうという…(苦笑)
年取るって本当イヤですね。
毎年人間ドックで胃カメラ飲んでますが
今年までは問題なかったので
これからも胃腸はいたわって
つきあっていきたいと思います。

さてさて

本日は「オリンパスペンFT」のカメラ修理を行っています。
最初の「ペンF」登場の3年後になる
1966年に発売となったカメラです。
他のカメラでは見られない独創性が魅力的な「ペンF」を
さらに改良しCdS使用のTTL露出計とセルフタイマーを内蔵し
巻上をダブルからシングルに変更したカメラです。
ボディ内でファインダー光路は4回反射しますが
その第3反射面のミラーをハーフミラーとして
ハーフミラー背面にCdSを配置して測光を行います。
オリンパスらしい非常に個性的なカメラです。

お預かりしている「ペンFT」はマウント部に露出する
一眼レフ機ならではのミラーが脱落してしまい
それが引っかかってシャッターが切れない状態で
当店にやってきました。
ミラーはいずれにしても再接着なので
いったん完全に外しましたが
やはりミラー駆動部自体の動きも悪いようです。
ミラーは以前にも明らかに再接着した形跡があり
それがあまりよろしくない状態だったようです。
接着剤も妙に厚く盛られていて
これではファインダー内でピントも狂っていたのではと思います。
ミラー駆動部回りのトラブルは「ペンF」も「FT」も
共通によく見られるトラブルでそれは定番なのですが
「FT」の場合は露出計の状態が悪い個体が非常に多いです。
「FT」ならではの特殊な形状・構造のCdSが
経年劣化に弱いこととそのCdS前の第三反射面の
ハーフミラーが劣化している場合が非常に多いからです。
今回もハーフミラーは劣化していてファインダー像も暗く
そのままではとても快適には使えない状態です。
そして露出計はCdSや抵抗の劣化により
8段オーバーという非常に鈍い状態になってしまっていました。

画像はひととおり修理整備が完了した状態です。
動きが落ち着くまで様子見を行って
これから最終チェックを行う段階です。
手前に写っているのが劣化したハーフミラーです。
ミラー駆動部等の機械的な部分は
非常に動きが良くなり
シャッターもミラーも快調に動作しています。
露出計に関しては当店では基本的に
「ペンFT」の露出計は修理不可能ですが
(CdS交換等が部品調達不可なため)
今回はいろいろあってなんとか
通常撮影に問題ない程度の
精度は出るようになっています。
それでも今回はたまたまです。
「ペンFT」の露出計は基本的には
やはり当店では残念ながら修理不可能です。

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