通常は12/28が官公庁の「御用納め・仕事納め」ですが
今年は明日28日が土曜日なので今日が
「御用納め・仕事納め」になりますね。
同様に民間企業でも今日が
「仕事納め」となるところが多いと思います。
古くは1873年(明治6年)から
官公庁は12月29日から1月3日までを
休暇とすることが法律で定められているのですね。
まだまだ年内お仕事が続く方も結構多いとは思いますが
皆さま1年間お疲れさまでした。
当店も年内営業は明日までです。
明日はこのブログの更新もない予定なので
ここでの更新は今日が年内最終になります。
何とか仕事が途切れずに1年できたのは感謝しかありません。
加えて、2020年2月の突発的な救急搬送→入院、
そしてやっと退院できたと思ったら
入院の後遺症+コロナ禍で思うように営業できない…なんていう酷い年以降
今年も何とか仕事を穴を開けない程度には
健康でいられたことが一番の喜びですねぇ
なんとかこの調子でまだまだ続けられたらと思っています。
さてさて
本日は「キヤノネットQL17G-Ⅲ」のカメラ修理を行っています。
1961年の初代キャネット登場で社会現象とも言われるほどの
大ヒット商品となりその後も続々と魅力的なモデルを
リリースし続けていた「キヤノネットシリーズ」ですが
1972年発売の「G-Ⅲ」で最終モデルとなります。
前モデルの「ニューキヤノネット」で一気に小型化され
初代から続く大柄なボディとは大きくモデルチェンジされました。
「G-Ⅲ」は「ニューキヤノネット」に小変更が加えられたモデルです。
大きさは小さくなって見た目は随分変わりましたが
大口径レンズ搭載のシャッター優先オート機でマニュアル露出も可能
ただしマニュアル時には露出計はオフ
シャッターはコパル製で最高速は1/500というスペックと主な機能は
初代からほぼ変わりません。
小型化されたとはいえ内部構造の基本的考え方も初代からの共通点を感じます。
それだけ初代のコンセプトや基本設計が優れていたのですね。
それでもモデルチェンジごとにブラッシュアップされ
「G-Ⅲ」はこれまでの集大成ともいえるほどの完成度の高いカメラです。
もちろん非常に使いやすい優れたカメラだと思います。
小型で大口径ということもあり現在でも非常に人気の高いカメラです。
お預かりしている「G-Ⅲ」は定番のシャッター粘りが少し見られるます。
全く動かないというわけではないのですが
しばらく放置した後でシャッターを切ると一発目は明らかに
羽根の動きが緩慢です。2回目以降繰り替えすと目視では問題ない
様子でシャッターは動作します。
加えて露出計は電池を入れても全く動きません。
後でチェックしましたが露出計本体には大きな問題はなさそうでなので
電池室からの配線やハンダの劣化が原因かと思われます。
それからレンズ・ファインダーにはそれなりにカビも見受けられ
やはり全体的に整備調整が必要な状況です。
前期キヤノネットの大柄なボディに比べると
中身がぎっしりと詰まっている印象です。
それでも整備性は悪くはないほうなのですが
やはり前期型の大きなボディのほうが余裕があって
分解整備するにはやりやすいですね。
初代の頃はシャッタスピード伝達に
ちょっと変わった造りをしている部分もありましたが
受光体がCdSに変更されて以降は比較的オーソドックスな
指針挟み込み式のシャッタスピード優先オートの構造になっています。
まだまだ取り掛かり始めの段階ですが
これから本格的に分解整備に取り掛かっていきます。
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