ヤシカエレクトロ35のカメラ修理

今日は言わずと知れた「クリスマス」ですねぇ…
独居じじいの私にはあまりにも関係のないイベントですが(笑
でも昨夜は定休日だったこともあり
骨付き鶏もも肉を買って帰って酒のあてにしました。
スーパー―の総菜コーナーにはこれでもかと言わんばかりに
ローストチキンが並んでいました。
ユダヤ歴およびそれを継承する教会歴では
1日の初めと終わりは日没なので
昨日の日没から今日の日没までが「クリスマス」です。
だからクリスマスイヴは「前夜」ではなく
まさに「クリスマスの夜」なのですね。
ちなみにイヴ「EVE」は「evening(イブニング)(夜、晩)」と同義の
古語「even」の語末音が消失したものとのことなので
直訳そのままクリスマスイヴは「クリスマスの夜」ということだそうです。
ちょっと気分を出すためにお店に飾っている
クリスマスツリーも日没と同時に仕舞いたいところですが
もう年内は28日までなので
このまま少し残業してもらいましょう(笑

さてさて

本日は「ヤシカエレクトロ35」のカメラ修理を行っています。
エレクトロ35シリーズはヤシカを代表する
レンズ一体型のカメラでいろいろな種類のモデルも存在しますが
それぞれ修理依頼がコンスタントにあるカメラです。
今回は1966年発売の初代エレクトロ35です。
「ろうそく1本の光でも写る」カメラを目指すため
長時間露出性能の高い電子制御シャッターを搭載した
絞り優先オート専用のレンジファインダー機です。
搭載されるレンズも光量の少ない場面で
少しでも速いシャッターが切れるように大口径の
ヤシノンDX45mmF1.7です。
シャッターユニットはヤシカエレクトロ専用ユニットとも言える
「コパルエレク」を搭載します。
使用電池も「このカメラのために作らせた」と言われている
HM-4N積層水銀電池です。
さすがに電池は現在では入手不可なので電池アダプタ等を使用して
ボタン電池等を使用し電圧6Vで駆動します。

お預かりしている「エレクトロ35」は心配される
電子回路には大きな問題はないような様子です。
ただお決まりのレリーズ部のゴムブッシュが劣化して
ボロボロになっているようでオート精度はかなり不安定な状況です。
加えて感度ダイヤルと連動して開閉する
受光部の可変窓が破損しているようで
いびつな形状のまま固着しているような状態です。
この2点も相まって細かい露出精度は
現状ではまったくあやふやな状態です。
電源は安定しているようですが
電池室マイナス側裏端子には結構な緑青が付着しているので
やはり接点や配線にはダメージがある状態です。
電気的な問題や機械的問題それぞれ含めて
一通りの整備調整が必要な状態です。

この類の古い電子制御機としては整備性はかなり良好です。
ただ配線がとにかく多いので配線やハンダの劣化による
断線や接触不良には注意が必要ですし必要に応じて
補修や交換は必須です。
各接点の劣化や汚れによる接触不良も多いので
そのあたりの処置も入念に行っていきます。
それにしてもいつも書きますが
初期のエレクトロ35のギンギラギンのシルバーは
いつ見ても何とも魅力的ですねぇ…

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