日別アーカイブ: 2025年7月5日

ニューキヤノネットQL17のカメラ修理

今日は「穴子の日」だそうですよ。
「あな(7)ご(5)」(穴子)と読む語呂合わせと
穴子が最も美味しい時季であることからだそうです。
広島出身なので穴子といえば
宮島名物の「あなごめし」が一番に思い浮かびますね。
昨年のお盆に帰省した際には
相当暑い中、友人と宮島を歩き回って
水族館でたっぷり涼んだ後に「あなごめし」を食べに行きました。
これがまためちゃくちゃ美味しかったのですよ。
ボリュームも満点でその日、一日中幸せな気分に浸れました(笑
今年もお天気とスケジュールが合えば
また食べに行きたいですね!

さてさて

本日は「ニューキヤノネットQL17」のカメラ修理を行っています。
1969年発売のカメラです。
それまでの「キヤノネットQL17」の機能をほぼそのままに
一気に小型化を進めたカメラです。
ちょうどコンパクトカメラの小型化が進んでいた時代ですね。
シャッターはコパル製が継続され
低速の一部が省略され
B・1/8~1/500をカバーするようになっています。
露出計指針挟み込み連動のシャッター優先オートで
マニュアル露出可能(その際露出計はオフ)なのも
初代から変わりません。
もともとが初代から優れた設計のカメラなので
基本的な考え方や構造は初代からあまり変わってはいません。
ちなみにキヤノネット最終モデルとなる「G-Ⅲ」も
このニューキヤノネットのマイナーチェンジモデルで
基本的な部分は全く変わりません。
非常に使いやすく一通り何でもこなせるカメラです。

お預かりしている「ニューキヤノネット」は
おそらくかなり長い間使われずに放置されていたもののと思われます。
外観も随分と汚れてしまっています。
フィルム室のモルトはもちろん劣化で全滅です。
電池室の腐食も激しく緑青が付着しています。
シャッターや絞り羽根の動きにも粘りが見られます。
そしてピントリングはヘリコイドの固着のため
ビクとも動きません。相当協力に固着してしまっています。
これはなかなか手間も時間もかかりそうです。
ただし、レンズとファインダーは妙にキレイです。
随分前のことかもしれませんが
明らかに一度は内部まで清掃だれているものと思われます。
よく見ると拭き跡もありますね。

整備性は悪くないカメラではありますが
さすがに以前のキヤノネットに比べると
小型化された分、狭いスペースに効率よく
機械部分が収まっているため少々手間な部分もあります。
それでも同様の機能を持つ他の小さなカメラに比べると
あとで分解整備することもしっかり考えられた設計です。
まずは分解をさらに進めてヘリコイドの強烈な固着を
溶かすことから行っていきます。

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