今日は「天使の囁き記念日」だそうですよ。
ここでいう「天使の囁き」とは
マイナス20℃以下になると空気中の水蒸気が凍ってできる
氷の結晶「ダイヤモンドダスト」のことだそうです。
1978(昭和53)年のこの日に
北海道幌加内町母子里(ほろかないちょうもしり)で
気象庁の公式記録の対象から外れていたため非公式ではありますが
国内最低気温のマイナス41.2℃を記録したことに由来しているそうです。
マイナス40℃以下なんてさすがに想像できませんね…
マイナス20℃近くであれば山で昔体験したことがあるのですが…
ダイヤモンドダストも一度は実際に見てみたいとは思いますが
ここ近年身体を冷やすことを極力避けているので
もう残念ながら見る機会はなさそうです(苦笑)
さてさて
本日は「キヤノンAE-1プログラム」のカメラ修理を行っています。
1981年発売のカメラです。
機能的にはそれまでの「AE-1」にプログラムオート露出が
追加になったカメラですが
中身…特に電子制御はAE-1のデビューから5年の間にかなり進歩して
AE-1プログラムでは数段洗練されています。
ファインダーの明るさやキレも格段に向上していて
スクリーンは下から取り外しができるようになり
清掃や交換も簡単になりました。
そしてA-1でも設置されていたコンデンサレンズも
設置されなくなりました。
ファインダー内露出計表示もLED表示となり
反応性も向上しています。
そして外観デザイン的にも明らかにスマートになりました。
その反面、機械的な部分は「Aシリーズ」は全機種
初代の「AE-1」が基本になっているのは変わりませんので
シャッターやミラー、巻上の機械的駆動部は「AE-1」のものを
引き継いでいます。
そのためやはり「Aシリーズ」定番のトラブルであるシャッター鳴きは
「AE-1プログラム」でも多発します。
お預かりしている「AE-1プログラム」はまず電池を入れても
電源が全く入りません。すべてのシャッターが電子制御な
「Aシリーズ」では当然ながら電源が入らないと
シャッターは全く切れません。
バッテリーチェックを行うと「チチッ」とわずかに反応があるのですが
通常のチェック音はやはり鳴りません。
電池室自体はキレイなので電池室周りの問題ではなく
巻上部のSWあたりに原因があるような気もしますが
もう開けてみないと何とも言えません。
ちなみに強制的にシャッターを切ってみると
結構派手な「シャッター鳴き」も確認できたので
そのあたりも含めて全体的にも整備が必要です。
AE-1にはまだ存在した糸連動等のアナログ的なリンクは
完全になくなり中身も洗練されています。
配線も随分少なくなりました。
それでもこのタイプのカメラとしては
整備性は非常に良好です。
電源の入らない原因はやはり巻上レバー下部の
SWで接触不良が起きてしまっているようです。
電子制御機では数多くの接点やSW類が設置されていますが
ここがキチンと導通していることが生命線ともなります。
そして忘れてはいけないのがシャッター制御の
マグネットの吸着部です。
ここも含めてしっかり清掃整備を行った上で
調整を行っていきます。
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