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ニコンFE2のカメラ修理

今日は「ソフトクリームの日」だそうですよ。
1951(昭和26)年のこの日に
明治神宮外苑で行われた米軍主催の
「アメリカ独立記念日」(7月4日)を祝うカーニバルで
ソフトクリームの模擬店を立ち上げ
日本で初めてコーンスタイルの
ソフトクリームが販売されたことが由来だそうです。
本格的に暑くなるこの季節にソフトクリームは
本当にいいですね!
一般的なアイスクリームとは違った
あの口当たりの滑らかさは代わりはありません―――
あの柔らかさやのど越しを味わうためには
やはり「ソフツクリームフリーザー」で
目の前で作ってもらってその場で食べなくてはいけませんものね
幸いスフとクリーム作って売っているところは
あちこちにあるので
外出の際には必ずどこかで食べてきます…(笑
でも一番美味しいのは遠出した際に
道の駅やSAで食べるソフトクリームですよね。
紫いものソフトとか食べたいですねぇ…

さてさて

本日は「ニコンFE2」のカメラ修理を行っています。
1983年発売のカメラです。
前身となる「FE」の発展型で
なんといってもハイライトは
最高速1/4000秒とシンクロ1/250のシャッターですね。
どちらもフォーカルプレーンシャッタとしては
同社FM2(NewFM2)と並んで当時の世界最高速です。
1/4000の数字の派手さが目を引きますが
ニコンとしては優先させて開発したのは
報道の現場からの要望が大きかった
シンクロ速度の向上で
それの副産物が1/4000の最高速だったようです。
それでいて従来のFE同様に
使いやすい露出計+ファインダー表示
電子制御機ならではの絞り優先オート搭載と
非常にバランスの取れた良いカメラです。
当時中学生の私もカタログを眺めてはため息をついていました
(もちろん買えませんでしたが…(笑))

お預かりしている「FE2」はミラーアップしたままで
固着してしまっています。
「FE」と同様に電源が入らないことによる
ミラーアップのトラブルの比較的多いカメラですが
その場合はM250か「B」、電源を必要としない
メカニカルシャッターに設定すると
シャッターが切れてミラーダウンするのですが
今回の「FE2」はそうしてもミラーアップしたままです。
マウント側の絞りレバーを手で動かして
とりあえずミラーダウン(レリーズ前の状態)にして
再度レリーズしても状況は変わりません。
電子制御云々ではなく機械的に問題があるようです。
シャッターユニットそのものに問題がある場合は
交換部品の調達ができないため
修理不能となってしまう可能性があるのですが
おそらくそうではないと思います。

画像は取取り掛かり始めの状態のモノですが
結論から言ってしまうと
原因はミラー駆動部の動作不良で
シャッター動作へのリンクが行われない状態でした
ほんのわずかな動作不良が原因なのですが
非常に精密な機械であるためにほんのわずかに
正しく動作しきれない部分があればそれは即スタックに繋がります。
動きを現状でいろいろ確認したのですが
登場から40年経過することもあり
やはり巻き上げやミラー駆動、シャッターの動きも
積年の汚れ等が原因で本来のスムーズさがない状態です。
ミラーアップしてしまう状態では確認できなかったのですが
幸運なことに電子回路に大きな問題はないようです。
ただ露出計はそれなりにズレてしまっているので
最終的には電気的に調整を行います。
まずは機械的な部分を本来の動きができるように整備を行い
最終的には電気的にも調整し精度を確保していきます。

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