ペンタックスMEスーパーのカメラ修理

今日は「飛行機の日」だそうですよ。
1903年のこの日にライト兄弟が初飛行に成功した日です。
本物はともかく子供の頃は
おもちゃの飛行機飛ばすのが好きだったなぁ。。。
ゴム動力でプロペラ回して飛ばすのも好きでしたが
駄菓子屋とかで売っていた薄い発砲スチロールみたいな
材質でできた組み立て式の飛行機で
重し代わりのプロペラ付けて
飛ばすようなのがあったのです。
当時100円か150円くらいだったかな。。。
これが気持ちよく飛ぶんです。。。今もう手に入らないのかな。。。。

さてさて

本日は「ペンタックスMEスーパー」のカメラ修理を行っています。
絞り優先自動露出専用機である「ME」に
マニュアルモードと1/2000を搭載し
本格的なマニュアル撮影に使えるように仕立てたカメラですね。
「ME」登場から3年後の1979年の発売開始です。
ペンタックスMシリーズといえばメカニカル機の「MX」が人気ですが
この「MEスーパー」、「MX」に負けないほどいいカメラだと思います。
ボタン式のシャッター速度設定は少々好みが分かれるところですが
軽量コンパクトで使いやすく
MEスーパーから採用になった「クリアーブライトマットスクリーン」の
おかげでファインダーも見やすくピントも非常に掴み易いです。

電子制御シャッター機ではございますが
電子基板関連のトラブルは少ないカメラだと思います。
何と言ってもME系の定番トラブルといえば
「ミラー駆動部ブッシュ溶解によるミラーアップ」ですが
今回、お預かりしたMEスーパーは
快調にシャッターは切れています。
ただし、電池室腐食のため一切電源が入りません。。。
電池室を磨いて電池室裏の端子も磨き
ハンダ、リード線を交換して何とか通電するようになりました。
すると今度はファインダー内のLEDが
関係ない部分まで点灯したりしなかったり
SW部や接点のクリーニングも必要なようです。

ミラー駆動部ももちろんチェックしていきます。
定番のミラーアップ現象こそ出ていませんでしたが
案の定、ブッシュは溶けてボロボロになっています。
もちろん取り除いて対策品に交換いたします。
電子制御が復活したときのチェックで判明しているのですが
1/2000はほとんど開いていない状態でした。
おそらく先幕の動きが悪いためと思われますが
シャッター羽根根元部分の洗浄も行います。

この時代のペンタックス機はとにかく内部モルトが多いです。
ダイキャストのいたるところにモルトが貼ってあります。
もちろんどれもこれも劣化でボロボロです。
このモルト屑がいろいろなトラブルの原因になることも多いので
全て一旦除去し貼りなおしていきます。

ちょっと手のかかるカメラではありますが
本来の姿だとMシリーズ中、トップクラスのカメラです。
しっかりメンテナンスを行って
ご依頼者様に快適に使っていただきたいと思います。

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