今日は「花火の日」だそうですよ。
1733(亨保18)年のこの日に
隅田川の両国橋付近で水神祭りの川開きが行われ
慰霊を兼ねた花火が打ち上げられました。
これが「両国川開きの花火」の始まりだったそうです。
現在の「隅田川花火大会」にあたります。
いいですね。打ち上げ花火…
昔は朝早くから場所取りして
そこで炎天下の中、延々と夕暮れまで
開催を待って写真を撮ったことも何度もありましたが
今はさすがにそんなことができる余力はありません(苦笑)
写真を撮るための絶景ポイントではなくても
近くで見上げる打ち上げ花火は迫力も段違いで格別です。
でも行き帰りの混雑具合を考えると
さすがにもう行かないかな…
遠くでも見てもキレイなことには変わりないので
遠くの高台から眺める程度になら出かけたいものです。
花火大会にはまだ少し早い「花火の日」ですが
今年も楽しみですね。
さてさて
今日は「ミノルタX-7」のカメラ修理を行っています。
お馴染み宮崎美子さんのCMで大ヒットしたカメラです。
今日は「花火の日」といい夏っぽいモチーフばかりですね。
1980年発売のカメラです。
絞り優先オート専用のエントリー機です。
この時代は各社絞り優先オート専用の
エントリー機を取り揃えていて
それがまた熾烈な販売合戦を繰り広げていました。
物品税の関係もあり価格も押し並べてほぼ横一線でした
それあって各社エントリー機のTVCMも気合を入れて
作っていたように感じます。
しかしCM合戦ではやはり「X-7」の圧勝でしたね。
CMがやたらと注目されがちですが
ミノルタらしい非常に使い心地の良いカメラです。
シルバーとブラックが存在しますが
単なる色違いだけではなく色によって仕様が異なります。
ブラックの方が価格も少し高く少々高級版で
ボディにはグリップが装着され
ファインダースクリーンもミノルタお得意の
アキュートマットスクリーンが装着されています。
シルバーも十分明るく切れの良いスクリーンですが
やはりアキュートマットの方がより明るいです。
お預かりしている「X-7」は一通り動作しているのですが
まずはお決まりの「プリズム腐食」です。
まだ軽微な方でファインダーをのぞくと
うっすら黒い帯が横方向に見える程度です。
プリズム腐食はどれもそうですが
接眼レンズにしっかり目を当ててみるより
少し離して見るとより腐食がはっきりと見えます。
今回も少し離れてみると
くっきりと横方向に黒い帯が見えています。
このまま放置しておくと間違いなく
もはや視野が見えないほどに真っ黒に腐食が拡大します。
この時代のミノルタ機はX-7のみならず
プリズム前面に貼ったモルトの加水分解を原因とする
プリズム腐食が非常に多いです。
X-7は特に腐食の多い機種で対策を講じていない
個体のほぼすべてが腐食を抱えていると思われます。
今回は腐食のないプリズムと交換することで対処いたします。
典型的な電子制御機なので
やはり分解整備にはそれなりに手間がかかります。
しかしながらまだこの類のカメラとしては
整備性は良好な方だと思います。
プリズム交換のみならず各部の整備を並行して行います。
機械的な駆動部分の清掃整備
露出計、オート制御も最終的に
電気的な調整も行って精度を出していきます。
加えて「X-7」はエントリー機が故に
比較的負荷がかかりやすい部分にもプラスチック部品が使われおり
状況によってはそこが破損する場合も多いので
弱い箇所のチェックも行っていきます。
今回は大丈夫そうですが劣化等で脆くなっている場所は
できる限り交換で対処していきます。
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