マミヤシックスのカメラ修理

今日は「うるしの日」だそうですよ。
うるし塗りの漆器は何とも上品でいいですよねぇ。。。
うるしの語源は「麗し(うるわし)」、「潤し(うるおし)」とも言われているそうです。
どちらもうるしに合った納得の由来ですね。
今は亡き私のばあさんはうるしに弱くって
かぶれを起こしてしまうのですね。
うるしアレルギーの方も結構多いと思います。
触れなくてもうるしの木の下を通っただけで
かぶれると良く言っていました。
というわけで実家では漆器は厳禁でした(苦笑)
漆器もピンからキリまであって
比較的お安いものも多いのですね。
菓子器なんてテーブルの上にあったらちょっといいな。。。と
また妙な衝動買いしそうです。気をつけなくては。。。(汗)

さてさて

本日は「マミヤシックス」のカメラ修理を行っています。
このカメラの全盛期はスプリングカメラが非常に人気の高かった頃で
各社から様々なスプリングカメラ(フォールディングカメラ)が
発売されていました。
以前にも書きましたがマミヤシックスが他メーカーを一線を画していたのは
ピント調整にバックフォーカス方式を採用している点です。
通常のカメラはレンズ前玉を前後に動かして
ピント調整を行いますがマミヤシックスはフィルム面を動かして
ピント調整を行います。
マミヤシックスも1940年代から50年代にかけて
いろいろな種類が出ているのですが
今回はV型だと思われます。
レンズはオリンパス製Dズイコー7.5cmF3.5
シャッターはせいこーしゃラピッドで最高速は1/500です。
6x6判と645判の切り替えができるようになっています。
フィルム装填は1枚目は赤窓でセットし
そこからは自動巻き止めで送られます。
この時代のズイコーレンズはクモリが酷いものが多いのですが
今回のマミヤシックスもやはり相当曇っていました。
できる限りの清掃でかなり問題ないレベルまでキレイになりましたが
やはりコーティングの劣化や剥がれは多少あり
強い逆光だと影響が少しありそうです。
シャッターにはレンズシャッター機お約束の粘りがあり
まともなシャッタースピードは全く出ていない状態でしたが
こちらはシャッターユニットの整備、シャッター羽根清掃により
しっかり動作するようになっています。
加えてファインダー内の二重像が全く見えず
ハーフミラーの劣化というか蒸着剥がれかと予想していたのですが
分解してみると過去にハーフミラーを交換した形跡があり
そのハーフミラーそのものもあまり状態が良くなく
さらに取り付け方が雑でせっかく映し出した二重像が
接眼レンズ方向に届いていないことが原因でした。
一旦、ハーフミラーは外して、当店で用意したハーフミラーに
交換し、キチンと取り付けてこの問題もクリアとなりました。

スプリングカメラも二眼レフもレンズ固定型のレンジファインダー機もそうですが
1950年代の国産カメラは本当に魅力的なものが多いですね。
もちろんこのマミヤシックスもそうです。
いろいろな意味でこの時代の日本を反映した産物だと思います。

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