キヤノンF-1のカメラ修理

今日は「宝くじ」の日だそうですよ。
宝くじ。。。1等なんてあたると人生変わっちゃいますよね。
いいなぁ~とは思いますが
私、宝くじって買ったことないのですよねぇ
当たる確率を考えるとどうにも手が出なくって。。。(笑)
今度、試しに買ってみるかな。。。

さてさて

今日は「キヤノンF-1」のカメラ修理を行っています。
言わずと知れたキヤノン初のプロ用高級一眼レフですね!
発売は1971年、「10年間は不変」と宣言したとおり
後継の「ニューF-1」が10年後に発売されるまで
キャノンのフラッグシップとして君臨しました。
F-1は1976年にマイナーチェンジをされています。
それを境に「前期型」、「後期型」と呼ばれたり
マイナーチェンジ後のものを「F-1N」と呼ぶこともあります。
今回、お預かりしているF-1は後期型なのですが
前期型に比べて下記のような部分が変更されています。

・巻上レバーの巻上角の変更(180度→139度)
・巻上レバーに指当てが追加
・対応最高フィルム感度が2000→3200へ変更
・シンクロターミナルが脱落防止のためネジ留め式に変更
・ミラーの反射率及びスクリーンマット面の変更でファインダーが明るくなった
・シャッターボタン部の受皿の形状変更
・接眼レンズに多層膜コーティング
・アイカップをゴムリングに変更
・標準スクリーンのタイプが「A」から「E」に変更
・バッテリーチェックボタンを自動復元式に変更
・裏蓋にメモホルダーを追加
・巻戻しクランク引き上げの際にクリックを追加

中身の細かいことを言えばもう少しあるのですが
外からわかる部分としてはこのくらいだと思います。
改めて並べてみると意外と変更箇所ありますね。。。
とはいえ基本的な構造は全く変わらず
元々の基本設計の高さが際立ちますね。

お預かりした後期F-1は
シャッターが切れない状態です。
シャッターチャージはきちんとできていて
レリーズロックがかかったような状態です。
分解してみるとやはりシャッターロックの動作不良が原因でした。
それよりも大変だったのがF-1でたまに見かける
シャッターバウンドが発生していました。
幕ブレーキの不良が原因で起こることがほとんどですが
ここの調整はかなり骨の折れる作業です。

写真は整備後に撮影したものです。
動作の悪いところを整備しつつ各部動作部の清掃・注油を行い
露出計・シャッタースピード等々の精度出しも完了しました。
現在、少し時間をおいているところです。
最終的なチェックと微調整を行って作業完了となります。

付属のNewFD50mmF2は絞りが完全に固着していたので
絞り羽根清掃を行いました。
NewFDとの組み合わせも似合いますよね!

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