アイレスフレックスのカメラ修理

今日は「勝負事の日」だそうですよ。
「イチ(1)かバチ(8)か」と読む語呂合わせだそうです。
今やイチかバチかなんて
運任せの確率の悪い勝負事はできませんねぇ(汗)
意外に思われることが多いのですが
ギャンブルの経験がほとんどありません。。。
競馬・競輪・競艇はもちろんのこと
パチンコもほっぼやったことがありません
それどころか宝くじも買ったことありません(苦笑)
でも人生や仕事そのものが不安定な上に
イチかバチかみたいな部分も多いですものねぇ。。。
趣味や娯楽にまでギャンブル的なものはちょっと。。。(汗)
。。。こんなご時世な上に
明日、わが身がどうなるかなんて
何も予想できないということは
これまでの経験でしっかり勉強させていただいたので
その日その日をしっかり生きるようにしたいと思います。
博打はしないけどさほど計画的でもないですし
安定志向でもないのですよねぇ
まぁ、このあたりは性格か。。。もう直らないですね(笑)

さてさて

本日は「アイレスフレックス」のカメラ修理を行っています。
アイレス写真機製作所で生産された二眼レフです。
アイレスは「ヤルー光学」を前身としたカメラメーカーで
機構がシンプルで小規模メーカーでも生産が比較的容易な
二眼レフに活路を見出し
1954年に最初のアイレスフレックスを発売しました。
搭載するレンズは当初は自社ブランドの「エクセルシオ」でしたが
アイレスフレックスZでニッコールレンズや
ズイコーレンズを搭載し非常に人気の高い二眼レフになりました。
その後、昭和光機を傘下にしてからは同社の「コーラル」ブランドの
レンズを使うことが多くなりました。
35mm判レンズシャッターカメラの分野でも
現在でも人気の高いカメラが多く
修理依頼も意外と多いカメラメーカーです。
残念ながら1960年に倒産してしまっています。

今回お預かりしているのはおそらく「アイレスフレックスZ」の
ニッコール搭載モデルです。
アイレスフレックスZはニッコール搭載モデルだけでなく
ズイコーレンズやコーラルレンズを搭載したものも存在します。
二眼レフでニッコールレンズが搭載されたモデルは
私の知る限りではアイレスフレックスのみかと思われます。
やはりそのためかニッコール搭載のアイレスフレックス
(Zだけではなく後年のオートマットも)は
現在でも非常に人気の高いカメラです。
搭載されるのはニッコールQ75mmF3.5ですが
ニコン側はアイレスにニッコールを搭載するにあたり
ボディ側の精度や品質などが日本光学工業の
自社基準に合致することを求め
アイレス側も光学的検査器具を導入したり技術指導を受けたりして
アイレス写真機製作所の技術力を
大幅に向上させることにつながったのだそうです。
そういう話を聞くとアイレスフレックスが
また一段と魅力的に見えてきますよね。

。。。とはいえ二眼レフ全盛期の1950年代のカメラです。
さすがに経年劣化には勝てず
いろいろと問題を抱えた状態で当店でお預かりすることになりました。
シャッター自体は若干の粘りがあるものの
とりあえずは作動しています。
しかしながらSSリングを回すと
つられて絞りリングが回ったりとか
ファインダーのルーペが所定の位置で固定できないとか
フィルムカウンターも固着で動かないとか
細かいトラブルがいろいろある状態です。
とにかくいろんなところの動きが悪い状態なので
動作する部分をすべてチェックしながら
動作の悪いところの修理を並行して行います。

この時代の二眼レフをお預かりすると
必ず行うことになるファインダーミラーの交換も
もちろん行いました。
スクリーンの清掃の甲斐もあって
ファインダーの見え心地はかなり改善されたと思います。
ただ、ファインダーフードは全体的にもともと歪みがあり
ルーペのトラブルは解消いたしましたが
やはり開閉は少々スムーズさに欠ける状態です。
いろいろ考えられることは処置いたしましたが
それに関してはこれが限界かと思われます。
シャッター・レンズ等のコンデイションは
非常に良い状態になっています。
6x6で楽しむニッコールレンズ。。。いいですよねぇ
私も1台手に入れたくなってきました(笑)

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