月別アーカイブ: 2016年12月

ニコンF2アイレベルのカメラ修理

今日は「みかんの日」だそうですよ。
昔は「おこたでみかん」なんて当たり前の日常でしたが
今はなかなか口にする機会がありませんね。
正直なところ、ちょっと皮を剥くのがめんどくさい。。。なんて気持ちもありますが(汗)
でも甘いみかんは美味しいですよね!

さてさて

本日は「ニコンF2アイレベル」のカメラ修理を行っています。
初代Fの問題点を洗い出し
基本的な部分はそのままにより使いやすくプロの要望にも応え
まさに正常進化したカメラといえると思います。
個人的にはやはり1/2000シャッターが搭載されたことと
巻き戻しボタン使用で少々使いにくいとはいえ
多重露光にも対応できたところが大きな変化かなと思います。

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お預かりしているF2はご依頼者様が
最近入手されたものとのことです。
きちんと整備を行ってから本格的に使いたいとのことですが
おそらく随分長い間使われていなかったものと思われます。
巻上げ時に明らかに油切れと思われる感触と音があり
モルトはもちろん全滅です。
一番の問題は自慢の1/2000秒が全く開きません。
このまま1/2000を使って撮影しても未露光になってしまう状態です。
1/1000も半分くらいしか開いてなく
1/500でようやく開ききりますがかなり露光ムラのある状態です。
シャッター幕軸の清掃注油を行った上での調整が必要です。

ひととおり全体の現状チェックを行ったので
これから本格的に分解整備に取りかかり
各部点検整備一式を行います。

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オリンパスOM-2nのカメラ修理

今日は「日本人宇宙飛行記念日」だそうですよ。
1990年のこの日、TBSの秋山豊寛記者を乗せたソユーズが打ち上げられ
日本人初の宇宙飛行に成功したのですね。
宇宙飛行はさておき、この季節は空気も澄んで星のとてもキレイな季節です。
たまには街灯のない真っ暗な中で静かに星を見上げたいですね。
あ、もちろん防寒対策はしっかりと!

さてさて

本日は「オリンパスOM-2n」のカメラ修理を行っています。
OM-1をベースに「TTLダイレクト測光」を搭載した
電子制御シャッターのモデルです。
フィルム面に反射した光を測定しシャッターを切っている間も
(ミラーアップしている間)測光しシャッターを制御できるという
当時としては画期的な技術でした。
そのためOM-2(n)をマウント側から覗くと
ミラーボックス内に内側を向いたCDS(受光体)が2つ見えますね。

今回、お預かりしているOM-2nは
電源もきちんと入り、マニュアル・オート共に
シャッターは切れているのですが
1/1000は1/3しか開かず
高速シャッターはかなりの露光ムラが見受けられます。
それに関連してオートもかなりズレてしまっているようです。
原因は単純にシャッター軸周りの汚れによる
動作不良と見られますが
今回のように機械的なトラブルであれば何とか対処できるものの
OM-2(n)は電気的トラブルが本来多く
その場合はほとんどの場合、修理不能となってしまいます。

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ところで今回のOM-2nはファインダーから見る限り
汚れ・ゴミ等はあるもののプリズム腐食もなく視野は良好な状態でした。
しかしながら上カバーを開けてみると
プリズム接眼部に貼ってあるモルトはボロボロに劣化し
プリズム塗装面を少し侵食している状態でした。
もう少し侵食が進むと銀蒸着面が剥離し
いわゆる典型的なプリズム腐食となってしまうところでした。
OM-1、2を昔から持っていてこれまで未整備の方は
たとえ今は問題なさそうでも
是非、一度整備することをお勧めします。

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キヤノンAE-1プログラムのカメラ修理

今日は「カイロの日」だそうですよ。
使い捨てカイロを使う方が多いとは思いますが
やはりベンジンを使う「ハクキンカイロ」はめちゃくちゃ暖まります。
ちなみに星景写真の撮影とかで長時間露光をする場合
レンズが途中で曇ってしまって写真が台無しになることがありますが
これも「ハクキンカイロ」をレンズに括りつけておくことで解決します。
この場合、使い捨てカイロじゃ役に立ちません。

さてさて

本日は「キヤノンAE-1プログラム」のカメラ修理を行っています。
大ベストセラーとなったAE-1の改良版ですが
単にプログラム露出が追加になったわけでなく
ファインダー表示等、かなりの変更が加えられています。
ネーミングからイメージするとあまり変わっていないような感じを受けますが
中身の電装類も相当進化しています。

今回、お預かりしているAE-1Pは
ご実家でかなり長い間眠っていたようです。
電池を入れてシャッターを切ろうとすると
「ピーピーピー」と電子音がなるだけで全くシャッターが切れません。
あまりこの状況は良くないので
電池を抜いて強制的に一度、シャッターを切ってみると
「ギャイン」と派手な音を立ててシャッターが切れました。
キヤノンAシリーズ特有のシャッター鳴きですね。

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上カバーを開けてみるとわかるのですが
基本的な部分はAE-1とほぼ共通だったりするのですが
電装関係が全く別物です。
この時代に急速に電子化が進んだことがよくわかります。
AE-1ではまだ糸連動も残っていましたが
AE-1Pではもう糸連動もありません。
まずはシャッターが切れない原因を探っていきます。
おそらく何らかの接触不良ではないと思われます。

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