今日は「ガンバレの日」だそうですよ。
1936(昭和11)年のこの日に
ベルリンオリンピックの女子200m平泳ぎ決勝で
日本の前畑秀子が地元ドイツのマルタ・ゲネンゲルを
振り切って優勝したことに由来しています。
その様子はNHKラジオで初のオリンピック実況中継が行われ
NHKの河西三省アナウンサーが「前畑ガンバレ!」を23回
「前畑勝った!」を12回連呼。
その実況中継が日本中を沸かせたそうです。
この類いまれな熱い思いのこもった放送を
後世に伝えるべく生まれた記念日だそうです。
前畑選手はこのレースで日本女性初の金メダルを獲得しました。
スポーツの応援以外でも「がんばれ!」って
声かけてしまうことはいろいろあると思うのですが
たいていの場合、本人としては
「もうがんばってるよ!」と言いたい場合が多いでしょうね(苦笑)
私も昔はそう思ったこと多々あったなぁ…
それでも愛情こもった「がんばれ」は嬉しいですけどね。
もうあまり「がんばれ」と言われることもありませんが(笑)
今日もお仕事頑張りますか―――
今日、がんばれば明日(12日)から17日(日)までは
夏季休暇です。
ご迷惑をおかけいたしますがよろしくお願い申し上げます。
さてさて
本日は「コニカC35」のカメラ修理を行っています。
1968年発売のカメラです。
「じゃーに~コニカ」の愛称で大ヒットしたカメラです。
ハーフカメラ並みに小さなカメラで
露出もプログラムオート専用で簡単に使えるカメラです。
このカメラの大ヒットで
いわゆるレンズ一体型のコンパクトカメラの
小型化が一気に進みました。
そう意味でも歴史上のターニングポイントになったカメラです。
大ヒットカメラだけあって現存数は非常に多いです。
ただ元々がお求めやすいカメラで遮光をモルトに頼っていることや
安価で使いやすいカメラということもあり
扱いや保存状況の良くないものが多く
意外と程度の良いものは少なかったりします。
お預かりしている「C35」は正確には
1971年発売の「C35フラッシュマチック」です。
外部フラッシュ使用時のフラッシュマチック機構以外は
初代「C35」とほぼほぼ共通です。
長らくしまい込まれていたカメラだとは思われますが
保管状況は悪くなかったようで外装もとてもキレイです。
さすがにファインダーやレンズにカビは多少ありますが
それでも通常清掃で十分にクリアになるレベルです。
当然ながらモルトは全滅ですが
劣化した時点で祖勇者さんが処置を行ったのか
フィルム室のモルトはほぼキレイに取り払われており
加水分解したモルトが他に悪さをする状況でありませんでした。
ただしシャッターは動作不良で
シャッターを切ると羽根はゆっくりと開き
全て閉じないまま動きが落ち着いてしまいます。
数十秒経ってやっとすべて閉じるといった状況です。
ビハインドシャッターで羽根がフィルム室側に露出しているため
汚れが付着しやすい構造ではありますが
シャッターユニットからの油滲み等は少ないカメラです。
動作不良の原因のほとんどが羽根の粘りではなく
シャッター駆動部の円盤の動作不良によるものです。
今回もやはりそこが粘っていると思われます。
露出計は一応は動いていますが少々不安定で
電池室頃キレイなのですが
電池室裏のハンダは緑青で覆われいて
やはり配線が導通不良になっているようです。
マイナス端子側からCDSへの配線が特に酷く
CDS側のハンダにも緑青が付着しています。
コンパクトにまとめられたカメラですが
構造はシンプルなので整備性は良好です。
各機構も非常のよく考えられて作られています。
「C35」は頻繁に修理依頼のあるカメラなので
いつもの見慣れた光景ではありますが
そうときこそ気を抜かずに慎重に作業を行っていきます。
あらゆる仕事がそうだと思いますが
油断と焦りは禁物です。
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