今日は「図書館記念日」だそうですよ。
1950(昭和25)年のこの日に
「図書館法」が公布されたことに由来しています。
大人になってからもある程度の時期までは
結構、頻繁に図書館に通っていましたし
本を借りたりすることも多かったのですが
いつのまにか全く行かなくなってしまいました。
図書館どころか紙媒体の本…雑誌を含んでも
全く手に取って読むことがなくなってしまいましたね…
スマホとは別にタブレットを持っているのですが
そちらでいろいろ読むことはあるのですが…
紙の本の手触りとか質感は非常に好きなのですが
自分で所持しているとなんといっても場所を取りますものねぇ…
それでなくても資料的な意味合いで
手元に置いてある書籍がそれなりにあるので
これ以上は増やしたくないところです。
たまには図書館に行って紙の本を読まなくてはいけませんね。
あれ…最寄りの図書館ってどこだったかな…
昔は引っ越して来たら最寄りの図書館をすぐに調べていたのですが…
これもいつのまにか意識から外れてしまっていたようです。(苦笑)
さてさて
本日は「キヤノンEF」のカメラ修理を行っています。
1973年発売のカメラです。
発売時期的には「キヤノンFシリーズ」の一員ではありますが
構造的には「Fシリーズ」との共通項があまりない
異端児的なカメラです。
次期「キヤノンAシリーズ」との狭間で繋ぎ的に
発売されたカメラともいえると思います。
それが故に他の近い時期のキヤノン機とは異なる
部分が多くてなかなかおもしろいカメラです。
「Fシリーズ」の他機種や次期「Aシリーズ」も
布幕横走りシャッターを採用していますが
「EF」は縦走り金属幕シャッターです。
この時代、いろいろなカメラで採用されている
お馴染みの「コパルスクエア」です。
制御方法も変わっていて
基本的には機械制御シャッターですが
1秒以上のスローシャッター時には
電子制御シャッターとなります。
これにより最大30秒のスローシャッターを切ることができます。
オートだけではなくマニュアルでも使用可能です。
シャッタースピード優先オートを搭載しますが
これの露出制御も機械的な制御です。
「Aシリーズ」から本格的に始まる電子制御機にバトンを渡すまでの
過渡期的な部分が随所にあるカメラです。
お預かりしている「EF」はまず電池を入れても電源が入りません。
先述の通り1秒未満の高速シャッターは機械制御なので
電源が入らなくても作動しますが
露出計は不動で1秒以上のスローは使えません。
1/2までを制御するスローガバナーにも粘りが見られ
電源が入らないと1秒以上のシャッターは全て
1/2で切れるはずなのですが
しゃったーが開いたままになってしまいます。
露出計が動かないのでオート露出は使用不可で
バッテリーチェックランプも点滅どころか全く無反応です。
機械制御の高速シャッターにも問題があり
ご依頼者様のご指摘で「写真の一部が暗く(黒く)なるとのことでしたが
測定器で測ってみると先幕の動きが悪く
高速シャッター時に一部が閉じてしまうようです。
おそらく金属羽根の汚れ等が原因かと思われます。
ユニットシャッター採用機でもあり整備性は悪くありません。
ただ露出計制御及びファインダー周りが少々面倒なカメラです。
電源が入らない原因はSW部の接触不良と
配線の腐食による接触不良が原因のようです。
テスターで各部を確認しながらダメな配線を交換し
各接点の磨きや清掃を行っていきます。
中身を見ても「Fシリーズ」との共通点はほぼありません。
…とはいっても「Aシリーズ」との共通点もありません。
「EF」ならではの世界が広がっている…というと大げさですが
このカメラならではの部分が多くありなかなか面白いカメラです。
外観は端正でデザイン的にもなかなかカッコよいカメラだと思います。
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