今日は「はちみつの日」だそうです。
「はち(8)みつ(3)」と読む語呂合わせからですね。
花の蜜のことをはちみつと呼ぶと考えられがちですが
花の蜜とミツバチの巣の中で貯蔵されたはちみつには
物理的・化学的な性質の違いがあるそうです。
まず花の蜜ははちみつよりも糖濃度が低いのです。
一般に花の蜜の糖度はミツバチが採集した段階で40%未満ですが
巣に持ち帰られた後で水分の発散が行われる結果
はちみつの糖度は80%前後に上昇します。
また、採集された花の蜜はショ糖液、
つまり水分を含んだスクロース(ショ糖)であり
ミツバチが巣に持ち帰ったはちみつは
ミツバチの唾液に含まれる酵素が蜜に混入し
その作用によって蜜の中のスクロースが
グルコース(ブドウ糖)とフルクトース(果糖)に
分解されるのだそうです。
他にも、はちみつにのみコリンが含まれます。
コリンはミツバチの咽頭腺から分泌される
ロイヤルゼリーに含まれる物質です。
ロイヤルゼリーは女王バチの幼虫に与える食物で
女王バチが長寿で体も大きくなるのは
栄養価の高いロイヤルゼリーのおかげなのだそうです。
私、ほぼ毎日、プレーンのヨーグルトを口にするのですが
そのままだとさすがに食べにくいので
蜂蜜をたっぷり目にかけていただいています。
あの濃厚でねっとりとした甘さがたまらないのですよねぇ…
ただし…要は大部分が糖分なので
摂りすぎには要注意です…
さてさて
本日は「ペンタックスSPF」のカメラ修理を行っています。
1973年発売のカメラです。
大ヒットした「SP」の後継機で
これより2年前に出た電子制御機「ES」と同様に
SMCタクマーレンズを使用することによって
開放測光ができるようになったカメラです。
基本はねじ込みM42マウントのままなのですが
SMCタクマーレンズ用に定点ピンを設置し
絞り情報伝達機構が追加されています。
これまでのタクマーレンズ群(M42マウント)も
もちろん装着可能で
その場合はSP同様に絞り込み測光で測光します。
基本的なシャッターや巻上機構は「SP」と同様ですが
開放測光対応のために露出計回路は一新されています。
その中で「フォトスイッチ」が採用されています。
レンズキャップをしてファインダーに光が入らないようにすると
露出計が自動的にオフになるといったものです。
接眼レンズの上に測光用とは別で特製の異なるCDSを配置し
光が当たらないと抵抗値が最大値になり電流を遮断するという仕組みです。
そのため「SPF」には物理的な露出計SWが存在しません。
お預かりしている「SPF」は
まず定番のプリズム腐食です。
ファインダを覗くと中心部の少し下の
水平方向に黒い帯が見えています。
どうにも邪魔で気持ちよく撮影できない状況です。
加えて古い油脂類や汚れの影響で
シャッターやミラー動きは悪く
シャッターの精度は全く出ていません。
低速SS時にはミラーアップしたままになることもあります。
プリズム交換の上で各駆動部の清掃整備が必要な状況です。
画像にもプリズム腐食が写っていますね。
SP系のプリズム腐食の原因は
プリズムをぐるっと囲むように貼られた
遮光材の加水分解が原因です。
これがプリズムの塗装面に浸食し
さらにその内側の鏡面蒸着まで剥離させてしまいます。
余談ですがSPFはSPとのプリズム互換はありません。
それでもまだキレイなプリズムは入手可能なので
プリズム交換で対応いたします。
その前に分解を進めて各駆動部の清掃整備を行っていきます。
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