キヤノンAE-1のカメラ修理

今日は8月31日…「野菜の日」だそうです。
日付は「や(8)さ(3)い(1)」(野菜)と読む語呂合わせからです。
栄養たっぷりで美味しい野菜ですが
野菜とひとくくりで言っても
いろいろな種類がありますよねぇ
食用する部位で分別したとしても…
根菜類(ダイコン・ニンジン等)、
茎菜類(タマネギ、アスパラガス等)
葉菜類(キャベツ、レタス等)
果菜類(トマト、ナス等)
花菜類(ミョウガ、ブロッコリー等)
こんなにあるのですよねぇ
これからをなかなかバランスよく食べるなんて
難しいに決まってます…(苦笑)
特に私みたいな一人暮らしだと…うーん…
まぁ野菜ジュース等を使いながら
なるべく意識して野菜を摂るように心がけます…
嫌いなわけじゃなくて
美味しいのはわかっているのですがねぇ
もう少し涼しくなって鍋の季節になってくると
野菜摂取量も自然に増えてくるのですが…(苦笑)

さてさて

本日は「キヤノンAE-1」のカメラ修理を行っています。
1976年発売のカメラで「キヤノンAシリーズ」の最初のカメラでもあり
全てのAシリーズのベースとなるカメラです。
世界初のマイクロコンピュータ搭載カメラでもあり
電子化と生産効率化を一気に進めたカメラです。
従来の一眼レフカメラより約300点の部品削減に成功し
大量生産が可能となり、他社の同クラスのカメラより
2万円近く安い価格設定が実現できたとも言われています。
実際、このAE-1登場後、大手各メーカ一眼レフの
電子化・自動化・高機能化・低価格化は大きく飛躍し
これについてこれなくなった中小のメーカーが
一眼レフ市場から撤退することにもなっています。
業界的にもターニングポイントなったカメラだと思います。

効率化や低コスト化は進み
上下カバーはABS樹脂製ともなったものの
それまでの一眼レフに比べて決して安っぽい質感には
なっていないと思います。
内部はさすがに電子化はかなり進んでいますが
それでもまだSSダイヤルからの連動部に糸が使用されていたりと
完全電子化への過渡期であることがよくわかる構造です。

お預かりしている「AE-1」は
電源は安定しているのですが
シャッターが切れたり切れなかったりしている状況です。
レリーズ部のSW接触不良か
マグネット吸着部の汚れによるものだと思われます。
加えてシャッター作動時には
「Aシリーズ」全般でお馴染みのシャッター鳴きが発生しています。
「シャッター鳴き」とはいいますが
正確にはミラー駆動部のギアが油切れで作動時に
ギャインと異音が出ている状態です。
音が出ている時点でミラーの動きが悪いのは間違いないですが
症状が進んでくると明らかにミラーの動きが緩慢になり
最終的にはミラーが動かなくなり
シャッターも切れなくなってしまいます。
オート・露出計もかなりオーバー側にズレていて
精度も不安定なので全体的に整備が必要な状態です。

フレキの処理には少々神経を使いますが
電子制御カメラの割には整備性は悪くありません。
ただラフに扱って電子部品やフレキにダメージを与えると
それが致命的となり修理不可能になる可能性もあるので
やはりかなり慎重に作業を行わなくてはならないカメラです。
オート時の絞り制御のためにミラー周りの機械制御も
相当複雑な構成になっており
限られたスペースに精密に組まれている様子は
ちょっと見とれてしまうほどです(笑

これから必要な機械的部分の清掃・注油・調整を行い
電気的な調整も行って仕上げていきます。

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