月別アーカイブ: 2017年7月

ニコンFMのカメラ修理

今日は「ピアノの日」だそうですよ。
昔はピアノ弾ける女性にやたら憧れた時期があったなぁ。。。(笑)
私は中学校~20代前半くらいまで
ギターをかじっていましたが
それでもピアノ弾ける人ってのは別格で
「音楽のできる上品な人」っていう勝手なイメージで
見ていたような気がします。
今でも男女問わピアノが弾ける人は
やっぱりステキだなぁ。。。とは思います(笑)

さてさて

本日は「ニコンFM」のカメラ修理を行っています。
ニコマートFTnの流れを汲む
機械制御の縦走金属羽根シャッターを搭載するカメラですね!
後継のFM2はもちろん、このFMも
現在でも非常に人気の高いカメラです。
ちょっと不思議だなぁ。。。と以前から思っているのが
兄弟機でもある電子制御シャッターのFEが
オーソドックスな指針式の露出計を持つのに対し
どちらかといえばアナログな機械式シャッターのFMは
LED式の露出計を搭載します。
オート搭載のFEは「+-」表示の露出計では
ファインダー情報が足りない。。。ということだとは思いますが。。。

今回、お預かりしたFMは
元々はご依頼者のお父様のものだそうです。
随分、長い間、使われずに保存されていたのだと思われます。
まずは電池を入れても全く露出計が動きません。
FMの場合、LED点灯を制御している基板が
ダメな場合だと修理不能の可能性もございます。
今回もやってみなければわからないなぁ。。。と思っていたのですが
どうやら巻上部ON/OFFスイッチの接触不良が原因のようです。

露出計に関してはそれだけでなく
何とか電源が入るようになって値をチェックしてみたところ
かなりオーバー寄りにズレてしまっています。
これは調整で何とかなるかと考えます。

加えて、スローガバナの固着、レリーズボタン、
セルフタイマーも固着気味です。
内外装ともにカビ・汚れもあり、もちろんモルトは全滅
快適に使うためには
全体的にリフレッシュの必要な状況です。

これからまずはシャッターユニット周りからの整備です。
余談ですが電子基板は露出計関連だけなので
プリズムを覆うこともなく比較的シンプルです。
しかしながら同じコパル製の縦走シャッターを搭載する
FEに比べても分解はこのFMのほうが少々やっかいなのです。
もちろんハンダ作業は圧倒的にこちらのほうが少ないのですが。。。

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ペンタックスMXのカメラ修理

今日は「あなごの日」ということですよ。
「あなご」といえばすぐに「あなごめし」を連想しちゃいますね!
「あなごめし」は広島の名物でもあるのですよ。
随分、前の話ですが宮島で食べた「あなごめし」は美味かったなぁ。。。
暑い夏にはスタミナ食としてうなぎを連想しますが
あなごも負けずに美味しいですよ!

さてさて

本日は「ペンタックスMX」のカメラ修理を行っています。
「Mシリーズ」の中で唯一の機械制御シャッター機ですね。
それだけでなく非常に軽量コンパクトに作られていて
「オリンパスOM-1」と並んで
この時代のコンパクト一眼の代表的なカメラだと思います。
現在でも非常に人気が高く
修理・整備依頼も多いカメラです。

今回、お預かりしたMXは
シャッターもそれなりに切れていますし
露出計も動作しています。
全体的には悪くないコンディションなのですが
スローシャッター使用時に
シャッターが切れた後、戻るときに
また「ジー」とガバナ作動音をさせながら戻るという
症状が出ています。
スローガバナを本来、作動時には
ガンギ車にアンクルが抵抗を与えて
後幕の動作を遅らせるものなのですが
後幕が走り終わるとアンクルの抵抗は外れて
瞬間的に元の位置に戻るのが正常な状態です。
今回は、後幕が走ってもアンクルの抵抗がかかったままで
作動時と同じようにゆっくりとガバナが戻ってしまうのですね。
この症状、MXに限らず
機械制御のシャッターではたまに見かける症状です。
原因はスローガバナあるいはシャッター幕軸に
古い油や汚れで動きが悪くなっているためです。

スローガバナの清掃・注油
シャッター幕軸の清掃・注油を行います。
そのあたりを整備するということは
当然、各部の点検整備調整も行わなくてはならないので
全体の各部点検整備一式を行います。

写真は整備後のものです。
ペンタックスらしいオーソドックスなデザインですが
文句なしにカッコ良いですね。
カメラらしいカメラといった印象です。
整備は完了ですが
注油を行ったということもあり
馴染むまで様子見してから最終チェックを行います。

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キヤノンFTbのカメラ修理

今日は「うどんの日」だそうですよ。
個人的にはうどんは大好きなのですが
残念ながら関東に住んで15年近くになるのに
未だにこっちのうどんにはなじめません。。。
やはりあのしょうゆ味の濃い汁が苦手なんです。。。
では、現代ではこちらでも簡単に食べられる
「讃岐うどん」は、というと。。。これもあまり得意ではありません(汗)
太くて腰がありすぎるあのボリューミーな麺はちょっと。。。
(何てわがままなんでしょう(笑))
大好物なのはやはり地元・呉の細うどんなんですよねぇ
これなら何杯でも食べられちゃう!
ほんの少し甘めの汁も絶品なんですよ
東京で気軽に食べられるところはないのかなぁ。。。

さてさて

本日は「キヤノンFTb」のカメラ修理を行っています。
一時期、集中的に依頼のあったFTbですが
ちょっと久しぶりの登場ですね!
キヤノンF-1を開発した技術をベースに造られた
機械制御シャッターの中級機です。
発売開始は1971年
ちょっと大きく重いですが
とても丈夫で使いやすいカメラです。
デザインはそれまで存在していたFT系をベースとしており
中身はF-1に近く、外観はFTに近いという感じです。

今回、お預かりしたFTbは
元々はご依頼者様のお父様が中学生の頃
お買い求めになったものだそうです。
中学生で当時のFTb。。。奮発されましたね。
最近はしばらく使われてなかったようですが
このたび、ご依頼者様がお使いになるということで
現状の確認も含めてご来店されました。

外観はかなり使い込まれていますが
凹みやアタリはなく状態は悪くありません。
まずは露出計が全く動作しません。
バッテリーチェックも同様です。
シャッター速度を計測してみると
やはり幕軸の動きは悪く高速シャッターでは
精度が出ていない状態です。
スローガバナも粘り気味ですので
やはり全体的に動きの悪い状態です。
モルトは当然ながら全滅といった状況です。
FTbはプリズム腐食が多く見受けられるカメラでもあるのですが
今回はプリズムは大丈夫のようです。
基本設計がF-1と共通ということで
このFTbでもシャッターバウンドが起こっている個体もよく見かけます
これが出ていると修理が少々大変なのですが
今回は問題ないようです。

これからさらに分解を進めて各部点検整備一式を行います。
シルバーももちろん良いですが
やはりキヤノン機は精悍なブラックが似合いますね。

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ニコンFアイレベルのカメラ修理

今日は「ウォークマン」の日だそうですよ。
1979年のこの日にソニーからウォークマンが発売された日です。
当時、私は10歳、お気に入りのレコードから
カセットに録音したり、FMエアチェック(死語?)で
レコードで買えない色々な曲を録音したりをちょうど始めた頃ですね。
当時、「外でもカセットが気軽に聴ける!」は相当インパクトがありました。
でもそれから少し後に、じいさんに買ってもらったのは
真っ赤な「東芝 Walky」でした(笑)
チューナーパックをカセットをセットするように入れると
ラジオも聴けるという当時にしてはなかなかの優れものでした。

さてさて

今日は「ニコンFアイレベル」のカメラ修理を行っています。
ここでの登場回数の多いニコンFですが
当時の最高級機だけあって比較的大切に扱われたものも多く
もともと非常に堅牢なこともあって
致命的な故障の少ないカメラです。
。。。とはいえ。。。発売から既に60年近く経ち
長い間眠っていた個体も多く
さすがに未整備では本来の動きができないものも多いですね。

今回、お預かりした「F」も
定番のスローガバナ固着を発症しています。
1/4までは何とか切れるのですが
1/2秒、1秒ではシャッターが開きっぱなしの状態で
完全に固まってしまいます。
スローガバナが固着するほどの状況ですから
当然、幕軸も動きはあまりよくありません。
これは測定してみないとわからない部分ですが
高速シャッターの精度は大幅に狂っています。
他、セルフタイマーボタン等々にも固着が見られます。
全体的にきちんと清掃を行い新たな油を差し
調整を行えばまだまだ立派に使える状態とも言えます。

余談ですが写真に写っている
「Nikon」の化粧プレート、大した厚みがあるわけではないのですが
ずっしり重くて高級感あるのです。
それから分解するたびに思いますが
各パーツの強度が非常に高く取り付け部分も含めて
相当頑丈にできています。
さらにこの時代のカメラとしてはめずらしく
調整用のワッシャがほとんどないことも特徴です。
(動きをスムーズにさせるためのワッシャはもちろん各処にあります)
遮光用の内部モルトや遮光紙もほとんどありません。
それだけダイキャストやミラーボックスの造りの精度が高いということですね。

これから本格的にシャッター周りから
各部点検整備一式を行っていきます。

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