ニコンFアイレベルのカメラ修理

今日は「ウォークマン」の日だそうですよ。
1979年のこの日にソニーからウォークマンが発売された日です。
当時、私は10歳、お気に入りのレコードから
カセットに録音したり、FMエアチェック(死語?)で
レコードで買えない色々な曲を録音したりをちょうど始めた頃ですね。
当時、「外でもカセットが気軽に聴ける!」は相当インパクトがありました。
でもそれから少し後に、じいさんに買ってもらったのは
真っ赤な「東芝 Walky」でした(笑)
チューナーパックをカセットをセットするように入れると
ラジオも聴けるという当時にしてはなかなかの優れものでした。

さてさて

今日は「ニコンFアイレベル」のカメラ修理を行っています。
ここでの登場回数の多いニコンFですが
当時の最高級機だけあって比較的大切に扱われたものも多く
もともと非常に堅牢なこともあって
致命的な故障の少ないカメラです。
。。。とはいえ。。。発売から既に60年近く経ち
長い間眠っていた個体も多く
さすがに未整備では本来の動きができないものも多いですね。

今回、お預かりした「F」も
定番のスローガバナ固着を発症しています。
1/4までは何とか切れるのですが
1/2秒、1秒ではシャッターが開きっぱなしの状態で
完全に固まってしまいます。
スローガバナが固着するほどの状況ですから
当然、幕軸も動きはあまりよくありません。
これは測定してみないとわからない部分ですが
高速シャッターの精度は大幅に狂っています。
他、セルフタイマーボタン等々にも固着が見られます。
全体的にきちんと清掃を行い新たな油を差し
調整を行えばまだまだ立派に使える状態とも言えます。

余談ですが写真に写っている
「Nikon」の化粧プレート、大した厚みがあるわけではないのですが
ずっしり重くて高級感あるのです。
それから分解するたびに思いますが
各パーツの強度が非常に高く取り付け部分も含めて
相当頑丈にできています。
さらにこの時代のカメラとしてはめずらしく
調整用のワッシャがほとんどないことも特徴です。
(動きをスムーズにさせるためのワッシャはもちろん各処にあります)
遮光用の内部モルトや遮光紙もほとんどありません。
それだけダイキャストやミラーボックスの造りの精度が高いということですね。

これから本格的にシャッター周りから
各部点検整備一式を行っていきます。

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