日別アーカイブ: 2020年5月9日

ペンタックスSPFのカメラ修理

今日は「アイスクリームの日」だそうですよ。
気温も上がってきてまさにアイスの美味しい季節到来です!
(いや真冬に暖かい部屋で食べるアイスも最高なのですが。。。)
コンビニやスーパーでもたくさんの種類の
美味しいアイスが食べられますが
やはり「サーティーワン」とかに行って
いろんなフレーバーから選んで食べるのは楽しいですね!
サーティーワンアイスクリームなら
今でもトリプルとかでも食べられそうだな。。。
いや本当は身体的に食べちゃいけないのですが。。。
くどいくらいに甘い「キャラメルリボン」が
昔から大好物です!
こういうときはガツンと強烈に甘いほうが満足度が高いですね!
いかん、妙にテンションが上がってしまいました。
近いうちにヒサビサにサーティーワン行ってきます(笑)

さてさて

本日は「ペンタックスSPF」のカメラ修理を行っています。
大ヒットした「SP」の後継モデルで
開放測光に対応したモデルです。
もちろん従来のM42レンズでは
絞り情報をボディ側に伝える機構はありませんので
対応した「SMCタクマーレンズ」を使用することで
開放測光に対応します。
従来のM42使用時にはSP同様、絞込測光で対応します。
この時代には絞込測光・開放測光のカメラが混在し
それぞれメリット・デメリットが語られてきたものですが
やはり開放測光のほうがそれは便利です。
絞り込むのはプレビューして確認したいときくらいですものね
当然、絞り込んだままではファインダーは暗いわけですし。。。
しかしながらペンタックスレンズだけにとどまらず
いろいろなM42マウントレンズを使いたいということであれば
従来の絞込測光のみのSPのほうがシンプルで良いかもしれません。
ただSPFでも絞込測光はできますから
使い分けがきちんとできていれば問題ないのですが。。。
(レンズによって開放測光だったり
絞込測光だったりするとかなりややこしいことになりそうです)

露出計に関する部分に限って言えば
SPとSPFは全く別物です。
絞り情報も電気的に露出計に反映しなくてはならないため
配線周りはSPに比べるとかなり複雑になっています。
反対に露出計関連以外の部分は
ほぼSPと共通です。
なのでシャッター関連に関してはSPもSPFの同じような
トラブルが発生します。
SP系で多いのはやはり高速シャッターの精度不良で
一見、普通に動作しているように見えても
未整備の個体ではかばりの確率で問題を抱えていると思われます。
今回もそうですが症状が進んだものだと
高速時にシャッターが途中で閉じてしまう症状が現れ
写真の片側が黒くなってしまうというパターンもよく見かけます。
さらにそれに関連してシャッター幕動作不良に関連して
ミラーアップしたままになるという症状が多発します。

今回お預かりのSPFも1/1000では
ほぼシャッターが開いていない状態で
1/500、1/250でも写真の片側が黒くなったり
暗くなったりする状況です。
先幕の動作不良で後幕に走行途中で追いつかれてしまう状態です。
シャッター幕軸はもちろん
関連するま巻上機構部、ミラ-駆動部等々
各部の清掃整備調整が必要です。

写真は一通りの整備が完了した時点でのものです。
ところで、SPもそうですがSPFも
プリズムの周りにぐるりと遮光用のモルトが貼ってあり
そのモルトが加水分解を起こすことで
プリズムの蒸着を剥離させてしまいます。
いわゆるプリズム腐食ですね。
SPやSPFの場合にはファインダー視野中央より少し下に
横方向に黒い線が見えるようになることが多いです。
今回もプリズムは腐食が見られたので
交換で対応いたしました。
SPやSPFは比較的交換可能な中古プリズムが見つかりやすい状況です。
ただ、注意が必要なのはSPとSPFでは
微妙にプリズムの大きさが異なります。
SPFのほうが少し大きいのです。
それでもSPFは何とかなるのでいいのですが
もはやプリズム腐食に対応できないカメラも結構増えてきているので
いくら古いカメラが比較的メンテナンスが対応しやすいといっても
対応できなくなる日はきっと来るのでしょうね
今のうちにお気に入りのカメラは
しっかり使って楽しんでおいたほうが良いと思います。

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