今日は「木の日」だそうですよ。
「十」と「八」を組み合わせると
「木」の字になることからだそうです。
身近にある木について知り
木材をおおいに使ってもらおうという日とされています。
木や木材のぬくもりとか質感は
何とも言えず良いですよね
コストの関係上、プラスチック等に
置き換わってしまうものも多いですが
許される範囲で身の回りの家具や資材には
木材のモノを選ぶようにしています。
加工された木材もそうですが
実際に生きている大木も質感とか触感とか
そのたたずまいとか非常にいいですよね…
私の地域だと気軽に行ける範囲に新宿御苑とかが
あったりして色んな大木を観賞することができます
最近はなかなか行けてないのですが
大木のそばで写真とかを取っていると
何と言えずやはり落ち着きます。
さてさて
本日は「オリンパスワイド」のカメラ修理を行っています。
1955年発売のカメラです。
先行する「オリンパス35シリーズ」(V型)をベースに
D.ズイコー35mmF3.5の広角レンズを搭載したモデルです。
当時のレンズ固定式のカメラの多くは
45~50mmのいわゆる標準域のレンズを搭載したものがほとんどで
広角で撮ろうとすると
レンズ交換式の高級機を使うしかない時代でした。
手軽に広角レンズでの撮影が楽しめるということで
大ヒットしたカメラです。
このカメラをきっかけに後の「ワイドカメラブーム」に
繋がっていくことになります。
シャッターはコパルMXでB・1s~1/300をカバーします。
ピント合わせは目測で行います。
お預かりしている「ワイド」は
一番の売りのその広角レンズがかなり曇ってしまっていました。
レンズの曇りの多くはコーティングやレンズの変質に
よるものが多く場合によっては
修復不可なものが多いのが現実です。
他、シャッターの粘りやスローガバナの固着等もあり
ファインダーもかなり汚れてしまっている状態です。
画像は一通り修理整備が完了した状態でのモノです。
レンズは完璧とまではいいませんが
通常の撮影には全く問題がないほどにはクリアになっています。
お預かりした時点ではフィルム室から覗いて
向こうが見えないほどの曇りだったので
見違えるようになっています。
ファインダーも非常にクリアになりました。
機械的な動作部分は入念に清掃整備を行い
非常に快調に動作するようになっております。
これであればまだまだ長く使っていただけると思います。
シンプルなデザインで何ともレトロな雰囲気が
魅力的なカメラです。
この時代なので巻上も巻き戻しもノブ操作で
スピーディーに…とはいきませんが
1枚1枚マイペースで撮っていきたくなるカメラです。
ぜひご依頼者様にも存分に楽しんでいただけたらと思います。
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