ニコンFフォトミックTのカメラ修理

今日は「はちみつの日」だそうですよ。
はちみつ、美味しいですよねぇ。。。
去年のこの時期はやたらとハチミツに凝っていて
色んな種類を食べ比べていました。
今はそのときほど買い集めてはいませんが
気に入ったハチミツをヨーグルトにかけては
毎日のようにいただいています。
尖っていない優しい甘さがいいのですよねぇ。。。
そういえば蜂蜜酒って聞くことはあっても
飲んだことはないな。。。今度買ってみようかな。。。

さてさて

今日は「ニコンFフォトミックT」のカメラ修理を行っています。
もはや伝説の「ニコンF」に露出計内蔵のファインダーを
組み合わせたモデルです。
「F」のフォトミックファインダーにも何種類かあって
一番最初の外光式露出計の「フォトミック」
TTL平均測光の「フォトミックT」
TTL中央部重点測光の「フォトミックTn」
開放絞り補正操作(ガチャガチャ)が追加された
「フォトミックFTn」へと進化しています。
少し頭でっかちなデザインは好みの分かれる部分だとは思いますが
見慣れるとこれがなかなかかわいらしく見えてくるから不思議です。
余談ですが今は亡きうちのじいさんが持っていた「F」は
ブラックアイレベルとシルバーのフォトミックTでした。
今でももちろん持っていますが
フォトミックのファインダーを覗くと
当時、教えてもらいながらおそるおそる撮影してた幼少期を思い出します。

お預かりしている「FフォトミックT」ですが
随分長い間仕舞いこまれていたようです。
ケースもカビだらけでレンズもかなりカビが発生しています。
ボディ本体もシャッターも切れない状態で
もちろん露出計も電池を入れても全く動きません。
さらにスクリーンの入れ方が間違っている状態で
フォトミックファインダーを無理やり押しこんでいるらしく
フォトミックファインダーがボディから外れません。
根本的にどこかが破損。。。というのはなさそうですが
とにかく全ての動きが悪い状態なので
これはなかなか苦労しそうです。

シャッターが切れない原因は
スローガバナーとのリンク部分の固着が原因でした。
露出計は電池室接点、配線共に腐食のため
全く導通せず、さらに電池室裏の端子プレート部の腐食のため
こちらはショートしてしまっている状態でした。
文章で書くと短いですがこのあたりはなかなか大変でした。
不幸中の幸いは「Fフォトミック系」であれば
毎度心配される摺導抵抗の抵抗体の剥がれとかはなく
電気がきちんと通るようにしてやれば
問題なく動作するようになりました。
少し話がずれますが、Fフォトミックの露出計ないには
大きなリング状の摺導抵抗があり
これに抵抗体が塗られていて
そこをブラシがSSや絞りに連動して動くことによって
露出計を動作しているのですが
この摺導抵抗の抵抗体が剥がれ落ちている場合は
残念ながら修復不可能です。
露出計指針が飛び跳ねるような動きを見せているものや
ほぼ振り切ったままになってしあうような場合は
抵抗体剥がれの可能性が高いと思われます。

付属の35mmF2.8と85mmF1.8の2本のレンズも
相当にカビが酷くなかなか苦労しましたが
実用上問題のないレベルにはキレイになったと思います。
もちろんヘリコイドも非常にスムーズです。
おそらく何十年ぶりかのお目覚めだとは思うのですが
現代の風景や街並みを昔と同じように
鋭く切り取っていただけると思います。

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