ペンタックスSLのカメラ修理

今日は「ペパーミントの日」だそうですよ。
ペパーミント…ハッカですね。
記念日制定したのはハッカ(ペパーミント)が特産品の
北海道北見市まちづくり研究会で
6月はこの月の北海道の爽やかさがハッカそのものであることから
20日は「はっか(20日)」と読む語呂合わせからなのだそうです。
ハッカ…ガムのイメージかな…スーッとする気持ちよさが
癖になりますよねぇ…
でも子供の頃はあまり好きではなかったかもしれません
ドロップス(飴)の缶にハッカ味ばかり
残ってしまっていたような記憶があります(笑
飴やガムの他は…歯磨き粉やタバコですかねぇ
タバコ吸ってた頃は長年メンソール(ハッカ)でした。
でもすぐに慣れてしまってスーッとしなくなるんですよね。
そんなこと考えていると
とりあえず強烈なハッカ味のガムを噛みたくなってきました。

さてさて

本日は「ペンタックスSL」のカメラ修理を行っています。
このブログでも頻繁に登場する
「ペンタックスSP」から露出計を省略したモデルです。
1968年発売のカメラです。
この少し前の時代から外光式やTTL露出計内蔵のカメラが
出始めるわけですが
まだまだ実績の少ない新機能ということで
一部のユーザーからは懐疑的な目で見られることも多かったようです。
精度や傾向の問題もありますが
「余計なものが本体に内蔵されているとトラブルの元」という
考えもかなり根強かったようです。
そんなユーザーの声に応えるために
あえて露出計を省略したモデルというのも各メーカーに存在しました。
今回の「SL」や「キヤノンFP」「ニコマートFS」あたりですね。
登場から50年以上経過した現在となっては
経年劣化によって露出計の精度に問題がある場合も多いので
現在でもこういう露出計レスのモデルは根強い人気があるようです。

お預かりしている「SL」は外観は非常にキレイな
ブラックモデルです。黒はちょっとレアですね。
シャッターは一通り切れているのですが
高速域のシャッターに問題があって
1/1000は開かないようです。
1/500も一部開かず写真を撮ると写真の端が黒くなってしまうようです。
1/250以上のSSだと開きますが精度にはやはり問題がある状態です。
幕軸の古い油脂類の汚れ等で先幕後幕の幕速バランスが
崩れてしまっていることが原因です。
先幕が遅いと今回のようにシャッターが開くなくなり
後幕が遅くなるとSP系でよくあるミラーアップの原因になってしまいます。
こういった状態のカメラを幕テンションを単に上げることで
とりあえず回避したとみられる個体をたまにみかけますが
無理にテンションを上げて使っていると
今度は幕軸のバネ自体がバカになってしまって修理不能となってしまいます。
根本的に幕軸の動きを良くして最低限のテンションで
スムーズに動くように整備を行っていきます。
なんでもそうですが力づくで無理に動かすことは禁物です。

まだ取り掛かり始めの段階ですが
ここからさらにミラーボックスを取り外して
シャッター周りや巻上機構の清掃整備を入念に行っていきます。
露出計がないので中身はシンプルです。
フラッシュ接点制御以外の配線はありませんし
電池室もASA感度設定ダイヤルもありません。
整備性はもちろん非常に良好です。
SP系で心配されるプリズム腐食は
随分昔かとは思いますが対策が取られているようで
心配ない状態です。
今回しっかり手を入れてあげればまた当分の間
何も心配せずに長く撮影を楽しめます。

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