日別アーカイブ: 2017年10月7日

ペンタックスMEのカメラ修理

今日は10.7ということで
「盗難防止の日」とのことですよ。
最近は被害にあうことはないですが
昔は車上荒らしにあったり、自転車盗まれたりはありました。
今は盗まれやすいようなものを持ってないだけかな。。。
そういえばバイクに乗っていた頃は
盗難防止に結構、神経使っていましたね。
盗難がないような世の中が一番ですが
現実としては難しいのでコストをかけてでも
盗難防止しないといけないですよねぇ。。。

さてさて

今日はペンタックスMEのカメラ修理を行っています。
軽量コンパクトなオート専用機で
当時もかなり売れましたが今でも人気の高いカメラです。
ここに登場する回数も多いですね。

お預かりしているMEは
ご依頼者様のお話だと
「シャッターが押せなくなることがある」、
「フィルムが送られないことがある」、ということです。
ME系によくあるミラー駆動部の動作不良で
チャージが上手くいかないと予想しています。
まずは現状チェックですが
常にではないのですがやはりチャージしきれずに
シャッターチャージも巻上レバーも戻ってしまう症状が出ています。
ここまでは予想通り。。。
しかし何回かシャッターを切っていると
完全に巻上ロックになりシャッターも押せずに
巻上もできなくなりました。
いろいろ動かしているととりあえず復帰したのですが
これはまた別の原因のようです。
現状チェックを続けていると再び巻上ロックが発生したので
まずはロック機構をチェックしようと思い
下カバーを開けると。。。「カチャ」と巻上ロックが解除され
小さな部品が落ちてきました。
見覚えのある部品。。。「そっか。。。これか。。。」と思って
巻上レバーの動きをチェックすると
少しレバーを引き出したところにあるはずのクリック感がありません。
クリック感を出すための板バネがあるのですが
これがよく破損するのです。
それが内部を通って下まで落ちてきて
巻上機構に挟まって巻上ロックが起きていたようです。

これですね。上が正常な部品、下が折れてしまった部品です。

ちょっとわかりにくいですが
1枚目が折れた部品の根元部分が付いている状態
2枚目が正常な部品に付け直した後の写真です。

このトラブルは過去にも何度か遭遇したトラブルなので
巻上レバーのクリック感がないME系は気をつけなければいけません。
今回は大事にはいたりませんでしたが破片が混入する場所によっては
もっと重篤なトラブルが発生する可能性も高いです。

さて問題はひとつ解決しましたが
ミラー駆動部動作不良によるチャージ不良はこれからです。

ミラー駆動部、シャッターユニットの整備を引き続き行います。
加えてオートがかなりアンダー気味なので
組みあがった時点で調整も行っていきます。

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