日別アーカイブ: 2018年1月17日

キヤノネットQL17G-Ⅲのカメラ修理

今日は「おむすびの日」だそうですよ。
私、お昼は店の奥で簡単に済ませてしまうので
コンビニおむすびは毎日食べていますが
やっぱり焚きたて熱々のおむすびが最高ですよね!
それであればシンプルな塩むすびか梅干入りがいいなぁ。。。
たまには家でご飯炊いて自分でにぎるか。。。(笑)
ちなみに、この日が「おむすびの日」になったのも
阪神大震災時のボランティアによる炊き出しで
被災者を力づけたことが由来しているそうです。

さてさて

本日は「キヤノネットQL17G-Ⅲ」のカメラ修理を行っています。
先日もご紹介しましたがキヤノネットとしては最後のモデルですね。
最後とはいえ1972年の発売開始なので
既に40年以上経過しているのですね。
そのコンパクトさと明るいレンズで
現在でも人気の高いカメラです。

今回のご依頼者様はフィルムカメラを使うのは
これが初めてになるそうです。
最初のカメラとしてもG-Ⅲは良いカメラだと思います。
昔の話ですが私も最初はフィルムの装填に苦労しましたが
(失敗も何度もありました(苦笑))
この頃のキヤノンお得意のQL(クイックローディング)は
やはり便利な機能ですよね。
お預かりの個体は随分長い間使われていない様子で
お決まりのフィルム室モルトはボロボロで
ファインダー、レンズにも盛大にカビが発生しています。
最大の難点は電池室が激しく腐食しているため
露出計が全く動作しません。
。。。ということはシャッタースピード優先オートも
全く機能しないということですね。

まずは電池室の状況を確認します。
プラスティック製の電池室を外すと
写真にも写っていますが端子は緑青がビッシリ付着しています。
磨いたとしても接触不良を起こしそうですね。
本来この端子は電池室にカシメられて付いているはずなのですが
電池室側の突起部ももろくなって外れてしまっています。
電池室及び端子、リード線は交換が必要です。

実はそれよりも少し悩みのタネなのがレンズの状況です。
以前のブログでも少し書きましたが
キヤノネットのレンズはコーティングの傷みによる
クモリ発生の可能性が比較的高く
清掃ではまったく取れない場合が多いのですが。。。
今回も前玉、後玉ともにかなり激しく曇っています。
うーん。。。どうしたものか。。。
まずは電池室及びシャッターユニットの整備を行いながら
何かしらの対応策を考えて見ます。。。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。