日別アーカイブ: 2018年7月5日

ニコマートFTNのカメラ修理

今日は「穴子の日」だそうですよ。
穴子といえば個人的には宮島の「あなごめし」ですねぇ
うな丼と同じように穴子を蒲焼にして
ご飯の上に乗せたものですが
これがまたちょい甘めのタレにふっくらした穴子が
絶妙のコンビネーションで美味しいのです!
前回食べたのはもう10年以上前かな。。。(汗)
なかなか宮島に行く機会はありませんが
また食べに行きたいですねぇ。。。

さてさて

本日は「ニコマートFTN」のカメラ修理を行っています。
ニコマートFT系も頻繁に修理依頼のあるカメラです。
それだけ現在でも人気が高いカメラだということですね。
ニコマートFTNは1967年発売です。
前回のニコマートFTNのブログでも書きましたが
「開放F値補正操作」が採用され(いわゆる「ガチャガチャ」)
絞りリングを一往復させることで
レンズ開放F値がボディ側に伝わるようになりました。
先日もあったのですが
家に仕舞ってあったニコマートが出てきて使ってみたいと
修理に入るパターンも多いのですが
フィルムカメラにあまり詳しくない方だと
この「ガチャガチャ」を知らない方も多いのです。
(まぁ冷静に考えれば当たり前ですよね)
これを行わないとたとえ露出計の精度が出ていたとしても
露出計は正しい値を示すことができません。
フィルムカメラ初心者の方でお手元にニコマートFTNやFT2がある方は
ご注意いただければと思います。

話が横道に逸れてしまいましたが
今回、お預かりしているニコマートFTNは
一通り動作はしていますが
シャッター速度がいまひとつ不安定なことと
露出計のズレ、モルト劣化、ファインダー汚れ等々。。。
このままでも使えないことはないですが
快適に使うためにはリフレッシュが必要な状況です。
おなじみのコパルスクエアシャッターは
そう簡単に動かなくなることはないですが
やはり羽根の汚れ等々で精度が出ていないことは多々あります。

まだまだ分解途中の段階の写真です。
コンデンサレンズとファインダースクリーンが写っていますが
今回のFTNは意外と探すと数の少ない
スプリットイメージのスクリーンが装着された個体です。
(わかりにくいですが巻上レバー化粧蓋の「A」マークも写っています)

スクリーンは長い間、未整備で放置されているものだと
大抵の場合、劣化したモルト屑でゴミだらけになっています。
細かいモルト屑がスクリーンのフレネル(同心円上の細い溝)に
入り込むとエアブローくらいではなかなか取れません。
大抵の場合は洗浄することで対応いたします。
ファインダースクリーンはプラスチック素材でできた
非常にデリケートな部分です。
エアブローならあまり問題ないですが
ゴミや汚れが落ちないからとアルコールや綿棒等で
拭いてしまうとフレネル部分が破壊され
ほぼ間違いなく拭き傷になってしまいます。
スクリーンの清掃はできればお任せいただければと思います。

今回も随分、スクリーンにモルト屑が張り付いてしまっているので
慎重に洗浄することでできる限りキレイにしていきます。

その前にまずはシャッター周りです。
これから分解を進めてシャッターユニット、
ミラーボックス周りの整備から取り掛かります。

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