日別アーカイブ: 2019年6月19日

キヤノンAE-1プログラムのカメラ修理

今日は「元号の日」だそうですよ。
645年に日本初の元号「大化」が
制定された日だそうです。
先日、平成から令和へ改元されたばかりなので
元号にまつわるニュースも多かったですが
普段はあまり和暦を使うことは確かに少なくなってきました。
それでも生年月日とかは和暦のほうが何だかしっくりしますね。
ところで「天皇一代に元号一つ」となったのは
明治時代からでそれより前は
天皇が変わらなくても改元は行われていたのだそうです。
そうなるとかなりややこしそうですね。
ちなみにこれまで定められた元号の数は248だそうです。

さてさて

本日は「キヤノンAE-1プログラム」(AE-1P)のカメラ修理を行っています。
1981年に発売されたカメラです。
Aシリーズが始まって5年が経過した頃のモデルですね。
シャッタースピード優先AEを搭載したAE-1に
さらにプログラムAEが搭載されたカメラですが
変更点はそればかりではなく
ファインダー表示もLEDとなり
電子制御関連の部分はAE-1から格段に進歩しています。
基本的な構造や考え方はあくまでAE-1がベースなのですが
その基本的構造を制御する部分は全く別物です。
上カバーを開けてみただけでも
その変化は明らかで、いろいろと厄介者扱いになる
糸連動がついになくなりました。
それ以外にもリード線で結線される部分も随分と減り
この時代の電子技術の進歩を思い知らされます。

お預かりしているAE-1Pは
受付時にご依頼者様の前で一度シャッターが切れたきり
全く動かなくなってしまいました。
電源が全く入らないようなので根本的に
電池室からの通電がないのでは。。。と思っていると
案の定、電池端子マイナス側に緑青が発生しています。
電池室裏も同様です。
ここの処置を行い、「さてとりあえず動くかな」と思いきや
今度は露出計やバッテリーチェックは動作するものの
シャッターが全く切れません。
レリーズボタンを押しても何にも動きません。
レリーズ接点等々の清掃を行い
やっとシャッターが切れましたが
その作動音は定番のシャッター鳴きでかなり重症です。
(明らかにミラーの動きも緩慢です)
加えてオート時の絞り制御ステーの動きが悪く
オート露出が非常に不安定です。
接点や駆動部を中心に
一通りの清掃・整備・調整を行います。

中学生になった頃だったかな。。。
カメラ屋さんからAE-1Pのカタログ持って帰って
他のカメラのカタログといろいろと見比べていました。
まぁ、当時の私に一眼レフが買えるわけもなく
そのうちカメラはじいさんのニコンを借りればいいや。。。って感じになり
部活や他の事にも一生懸命になっていくのですが。。。
私にとってもいろいろと懐かしいことを思い出させるカメラです。

一通り整備が終わり動きそのものは良くなったようです。
しばらく時間をおいてから
最終チェックで問題がなければ完成です。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。