月別アーカイブ: 2021年6月

コニカC35のカメラ修理

今日は「和菓子の日」だそうですよ。
甘いものは全般的に大好きですが
やはり和菓子の「優しい甘さ」は格別ですよねぇ
水分の含有量と保存性の関係で
「生菓子」、「干菓子」、「半生菓子」に大きく分かれますが
さらに製法によって「もち菓子」「焼き菓子」「練り菓子」等々にも
分類されます。
言われてみればいわゆる大福やすあま系のものから
どら焼き、羊羹、栗饅頭、いろいろな製法で
作られているものがありますものね
私はとにかく餡子が好きなので
餡子が入っていればなんでも美味しくいただきます。
基本的に和菓子は緑茶に合わせて食べるように作られているので
やはり渋めで熱々のお茶と一緒にいただきたいところです。
あぁ、何だかたい焼きとかびっくり饅頭(今川焼)とか
餡子入りの焼き菓子系が食べたくなってきました(笑
これがまたほんの少ししか
食べちゃいけないのですよねぇ。。。体調的に。。。(苦笑)

さてさて

今日は「コニカC35」のカメラ修理を行っています。
「じゃーに~コニカ」の愛称で大ヒットし
まさに一世を風靡したカメラです。
あまりに売れたこととそのアプローチが革新的だったため
同じようなコンセプトのカメラが「打倒C35」という形で
次々と各メーカーから発売され
それぞれそれなりに成功していると思われます。
愛称通りちょっとした小旅行のお供に最適なカメラで
それまでカメラをあまり扱ったことのない方でも
簡単に撮れる操作性もヒットの大きな要因になったと思われます。
まずは当たり前ですが非常に小さくて軽く作られており
シャッターはプログラムシャッターで
CdS露出計と連動して露出はオートでカメラ任せです。
ピントはレンジファインダーで二重像できっちり合わせることができ
搭載されるヘキサノン38mmF2.8レンズの写りがまた
秀逸なことでも評価されています。
個人的には余計な露出過不足等で
シャッターロックがかからないのも
好感が持てます。
今の時代になるとなおさらですが
ネガフィルムの性能も良いので少々光量が足りない状態でも
何とか少しでも写したいからシャッターを切りたいって場面は
意外とありますものね
そういうときに余計なシャッターロックがあると
少々煩わしいのです。

シンプルに作られているカメラなので
さすがに何十年も後にそのまま使われるなんて想定はされておりません
すなわち当時のままの個体は間違いなく何らかの整備が
必要な状態であると考えられます。
まずはフィルム室裏蓋部分に大量に使われたモルトプレーン(遮光材)は
間違いなく全滅です。
このクラスのカメラはコストもそれほどかけられないので
裏蓋の形状である程度遮光を行うなんて凝ったことはできません
その代わりにとにかく隙間ができそうなところはモルトで覆うのです。
なので裏蓋部に大量にモルトを使ったものが多いのですね。
お預かりしているC35も当然モルトは全滅です。

さらにこれもC35では定番のトラブルですが
シャッターを切るとしばらくシャッターが
開きっぱなしになってしまいます。
しばらく見ているとゆっくり閉じていくのですが
こんなことではどの写真も露出過多で真っ白になってしまいます。
いわゆるレンズシャッター機によくある
シャッター羽根そのものの粘りではなく
C35の場合はシャッター駆動部の回転する円盤が粘ってしまい
シャッターの動きが悪くなるのです。
これは構造上、数十年未整備だとまず間違いなく起こる症状です。
お預かりのC35は露出計はとりあえず動いてはいたのですが
やはり電池室裏側のリード線やハンダ付けはかなり劣化しており
断線寸前の状態でした。
ここが弱いのもC35の持病でもありますね

。。。ということで
シャッター周り、露出計周り、レンズ清掃
ファインダー清掃、距離計調整等々
一通りの整備を行っていきます。
小さく作られてはいますが構造が比較的シンプルなので
整備性は悪くはありません。
ただ、どの個体も長い間電池が入れっぱなしだったりで
それなりにダメージを受けているものが多いです。
このC35も画像にも少し写っていますが
シャッターユニットの電池室からの配線が這う部分に
大量の緑青が付いています。
整備時にできる限り落としますし
配線さえ交換してしまえば悪影響はありませんが
電池からのガスはやはり相当な
悪影響を与えることがよくわかります。
モルトの腐食で錆びている箇所もあちこちに見られるので
そういう部分もできる限りキレイに清掃していきます。

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ペンタックスMXのカメラ修理

※明日は定休日ですが
休み明けの明後日(16日)は 通院のため
開店時間を午後1時からといたします
ご迷惑をおかけいたしますが ご容赦くださいませ

今日は「手羽先記念日」なのだそうです。
「手羽先の唐揚げ」とか本当に美味しいですよねぇ
記念日の由来は手羽先店チェーン
「世界の山ちゃん」の創業日である
1981年(昭和56年)6月14日からだそうです。
新宿にも店舗ありますよねぇ
残念ながら行ったことはないのですが
個人的には名古屋風の濃いタレにくぐらせた手羽先より
素揚げの手羽先を塩でいただくシンプルなものが好みです。
特にここ近年になってその傾向が強くなりましたが
濃いタレとか濃い味噌味とかが昔から少し苦手です。
醤油味の濃いものも苦手かなぁ。。。(笑
でも素揚げの手羽先は無敵に美味しいですね
間違いなく一緒に飲むのはビールですね。
熱々の手羽先を食べた後に
その油を冷たいビールで一気に流していく。。。
あぁ。。。想像しただけでたまりません
家で自分で作ればいいのですが
早く普通に外で食べて飲めるようになってほしいものです。

さてさて

本日は「ペンタックスMX」のカメラ修理を行っています。
ペンタックスMシリーズとして
最初に発売されたカメラです(1976年11月)
Mシリーズ自体が小型軽量化を大きなテーマとして
開発されたカメラでその分野で先行する
オリンパスOMシリーズを強く意識したものです。
。。。となれば「MX」の
ベンチマークは当然「OM-1」ということになります。
相当意識していることがよくわかるのがその外寸で
幅・高さ・厚さともすべて0.5mmずつ小さくなっています。
OM-1同様にシャッター幕リボン部をひも状にしたり
内部を見ても小さく作るための工夫に溢れています。
OM-1もそうですが機械制御横走りシャッター機で
この大きさにするためには
やはり少し華奢にならざるを得ない部分があるのは事実で
特に「MX」は経年劣化の影響を受けやすい傾向にあるかと思います。
これがMX登場の1ヶ月後に出る「ME」のように
電子制御機で縦走りシャッターユニットだと
少し余裕も出てくるのですが。。。
その辺りの事情や他モデルへの展開の難しさもあったのか
「Mシリーズ」は基本的に「ME」をベースに展開されていきます。
これも電子化への時代の流れですね。
結局「MX」は「Mシリーズ」最初のモデルであるにもかかわらず
唯一の「横走りシャッター機」となり
シリーズ内では異端児的なポジションとなってしまいました。
結局、後継機も登場することはなく
ペンタックスとしては最後の「機械制御シャッター機」となってしまいました。
(機械制御・電子制御のハイブリッド機としてはLXが存在します)

そんな独特の立ち位置でもある「MX」ですが
コンパクトな機械制御機ということで現在でも人気が高く
修理依頼もコンスタントにあるカメラです。
お預かりしているMXは高速域シャッター(1/60-1/1000)で
頻繁にミラーアップしたままになるということで
お預かりしました。
MXに限らずペンタックス機の横走り機で
「ミラーアップしたままになる」というのは
S2やS3の時代からシャッター幕走行不良が原因のことがほとんどです。
特にMXはその小型軽量化の影響もあって
シャッター幕走行不良が出やすいと思われます。
ミラーアップする場合は後幕の走行不良で
後幕がキレイに走り切らないために
ミラーダウンレバーとうまくリンクでき鳴ることが原因です。
当然、そんな状態ですのでシャッタスピードの精度も狂っており
今回も後幕が先幕に比べて
大きく遅れていることが確認できています。
これが逆に先幕の走行不良だと
1/1000や1/500でシャッター全く開かなくなる症状が出てきます。
未整備の「MX」は大なり小なりこの「幕走行不良」を
抱えている個体がほとんどで
ミラーアップや1/1000が開かないまで
はっきり症状が出ていなくても
シャッタースピード計測を行うと
かなり先幕と後幕のバランスが崩れている個体が多いと思います。

とにもかくにも全体的に動きが良くなるように
積年の汚れや古い油をできる限り除去して
新たな注油を行い、
小さなバネ力で十分に動くように整備を行います。
それだけでテンション調整はほんの微調整だけで
済むことがほとんどです。
たまに動きが悪いからと言って
テンションをめちゃくちゃ上げている個体に
巡り合うことがありますが
そんな個体は既にテンションバネがバカになっているもの多く
そうなるともう何をしてもシャッタスピードの精度は出なくなります。
もちろん今回お預かりのお品はそんなこともなく
単純に長い間使われずに仕舞い込まれていたままのもので
確かに動きは悪かったですが
それ以外の部分はコンディションとしては悪くありません。
「MX」は露出計がLED式です。
接触不良も若干あり不安定さも確認されていたので
そのあたりの接点清掃ももちろん並行して行いました。
この「MX」はご依頼者様のおじいさまが使っていおられたものだそうです。
かなり長い間、外の景色を撮影することもなかったと思われます。
ご依頼者様の手で今度は現在の景色を
たくさん撮影していただければと思います。

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フジカST705のカメラ修理

今日は「FMの日」だそうですよ
「F」がアルファベットの6番目
「M」が13番目であることから
FMの日とされているそうです。
ここでいう「FM」はラジオのFM放送のことですよ
「ニコンFM」だったり「コニカFM」のことではありません(笑
大人になってからも特にクルマで外回りなんてしていると
移動中に「FM放送」ばかり聴いてましたねぇ
こっちは放送局の数が多くて楽しいです。
私が最初にラジオを聴き始めた頃にはまずはAM放送で
好きなアイドルが出ているラジオドラマだったり
オールナイトニッポンとかから聴き始めたのですが
トークやリスナーからのはがき等
バラエティを楽しむのは「AM放送」で
FM放送は「ヒット曲を録音(エアチェック)するための放送」でした
(あくまで当時の個人的見解です)
当時は私の住む広島ではFM放送は「NHK-FM」1局のみで
(中学生の頃にHFMの放送が始まりました)
それも数少ない邦楽ヒット曲を
ノーカットで流してくれるのは
平日12時の「ひるの歌謡曲」と
平日午後6時の「ゆうべのひととき」だけだったのですよねぇ
「ひるの歌謡曲はさすがにリアルタイムでチェックできないから
最初の頃はじいさんに録音を頼んだりして
そのうちオーディオタイマーで録るようになり
午後6時からはラジオの前にかじりついて一生懸命録音していました
未だにその頃のテープはちゃんと保存してあって
一部テープは伸びたものもありますが9割がたは今でも聴くことができます。
まぁその前にしっかりデジタル変換もしていますが。。。
それに比べると今はいろいろ簡単ですよねぇ
いや、逆に情報溢れすぎでキリがなくて大変かな。。。(苦笑)

さてさて

本日は「フジカST705」のカメラ修理を行っています。
「ST705?701ではなくて?」と思われた方は
フジカSTシリーズに詳しい方ですよね
「ST705」は1977年に発売された輸出専用機です。
ベースとなっているのは「ST701」ですが
「701」の発売は1970年なのでかなり後に発売されたモデルです。
さすがに「701」のように絞込測光専用機ではなく
基本的にはM42マウント機ですが
フジ独自の「STマウントレンズ」
(独自の開放測光機構を組み込んだM42マウント)を使用して
開放測光を実現しています。
ペンタックスのSMCタクマーもそうですが
時代の流れとして「開放測光」に対応しなくてはならないのですが
そうなるとどうしても絞り情報伝達機構がレンズ側に必要になってしまうので
独自の「変形M42マウント」になってしまうのですよね
まれに開放測光対応のM42マウントを持つカメラに
海外製のM42マウントを付けると絞り伝達用のピンが噛みこんだりして
トラブルになる場合もあるそうです。
本当は単純にねじ込むだけの本来のM42マウントであれば
ユニバーサルマウントとしての汎用性は高いのでしょうが
そのあたりは悩ましいところですね。
話がそれました。。。ということでST705は開放測光にも対応し
露出計は801のようなLED式ではなく701同様の指針式です。
シャッタースピードは最高速1/1500
やはりST701の改良版と考えたほうがしっくりきますね。

ご依頼者様はSTシリーズやフジノンレンズを
何台も所有されている方で
他にもSTシリーズや他のカメラを当店で
整備していただいているお客様です。
今回のST705も一通り動いてはいるのですが
しっかり安心して使える状態にしてほしいということで
お預かりしています。
外観も非常にキレイな個体ですが
さすがに発売されて40年以上経過する個体です。
シャッタスピードの測定をしてみると
高速域を中心にかなり先幕・後幕のバランスが崩れていて
精度が出ているとは言えない状態です。
露出計もそれなりに狂いはあるようです。
やはり全体的に内部清掃整備・注油が必要な状態です。

後ろに写っているのは輸出仕様のST705をベースに
ワインダー対応となったST705Wです。(1978年発売)
こちらはシャッターはST705と同様の状態ですが
さらにそれに加えてミラー駆動部が粘り気味で
ミラーがゆっくりとしか動けない状態でした。
もちろん修理を行い現在は全く問題ない状態になっています。
手前のST705に装着されているレンズは
写りの評価の非常に高いEBCフジノン55mmF1.8レンズです。
絞りの粘り等のトラブルを抱えている状態だったので
こちらも修理の上、レンズ清掃も行っています。
こうして並べてみると全て黒一色で精悍ですね
意外と軽量コンパクトで使い心地も良いカメラです。
ただし多少華奢な部分もあるので
あまり荒っぽい使い方は避けた方が良いカメラだと思います
(生産後数十年経っている古い機械は全てそうですが。。。)

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ペンタックスMV1のカメラ修理

今日は「日記の日」なのだそうです。
1942年(昭和17年)のこの日に
アンネ・フランクが『アンネの日記』を
書き始めたことが由来となっています。
まぁ、ここも日記みたいもの(カメラ修理日記?)ですが
小学生とか中学生の頃に
「よし今日から日記を書こう!」とよく思い立っては
日記帳を買ってくるのですが
まぁ見事なまでに毎回三日坊主で終わりました(笑)
手書きで日記を書き続けるって
本当に根気が必要ですねぇ…だいたいその頃の私って
飽き性で「熱しやすく冷めやすい」典型的なB型気性だったので
日記なんて無理に決まっています(笑
ここがなんだかんだでほぼ毎日続いているのは
「仕事の一環だから」
「手書きではないから」
「不特定多数の方に読んでもらえているから」
この3点があるからでしょうね
いくら大人になって多少のこらえ性と飽き性は封じられているとはいえ
手書きで基本的には誰にも見せることのない
「自分のための日記」は無理でしょうねぇ
おまけにこの歳になると毎日毎日変わったことは起きませんし(苦笑)
カープの試合の結果と感想だけで毎日終わりそうです(笑)
それならSNSで十分ですねぇ
。。。というわけで
今後も手書きの日記をつけるなんてことはなさそうです。。。

さてさて

本日は「ペンタックスMV1」のカメラ修理を行っています。
1979年発売のカメラです。
3年前の1976年に「ME」と「MX」でスタートした「Mシリーズ」ですが
追加される機種もなく
2本立てでペンタックス一眼レフ機の支えていました。
それぞれ対照的なモデルでどちらも人気が高く
販売的には成功してたのではないかと思われます。
そんな中、MEをベースにさらにシンプルな普及機とした
「MV1」がデビューします。
この3か月後には同じく「ME」をベースとし
もうワンランク上のクラスとなった「MEスーパー」も登場します。
Mシリーズが始まって3年…ちょうどテコ入れの時期だったのですね。
で、今回の「MV1」ですが
結構思い切ったコストダウンも行っており
各社エントリーモデル(絞り優先オート専用機でボディ価格4万円)の
対抗馬としてデビューしたカメラとなります。
上カバーはプラスチックとなり
ファインダー内表示も3色シグナル表示のシンプルなものに変わりました。
内部もいろいろ見ていくと簡素化された部分は多くあるのですが
機械的なベースはMEなので巻上やシャッター音は
MEと同じく小気味よく気持ちの良いものです。
プラスチックを多用したことによりMEよりさらに軽く仕上がっています。
個人的にはシンプルで潔いカメラで好印象のイメージです。

ただし、エントリー機でお求めやすいクラスということで
現存台数は多いのですが手荒く扱わられたものも多いのですね。
その上、やたらと電池を入れっぱなしでそのまま放置されている
可能性も高いカメラだと思います。
お預かりしている「MV1」はブラック塗装で
外装はかなりキレイなほうで
あまり使われていないのかな…という印象です
機械式シャッター「X100」や「B」は快調に動作していて
ME系らしい小気味よい動作音をさせており
定番トラブルでもあるミラーアップ等もございません。
ただし…電池を入れても電源が全く入りません。
電池室は確かに蓋側ネジ部にそれなりに汚れはありますが
導通しないほどではなさそうです。
端子側は十分キレイには見えるのですが。。。
実際に分解してみると電池室裏のハンダ部分は
緑青もかなり付いており完全に劣化していました。
リード線はかろうじて付いているものの
ピンセットで軽くつまむとボロンと取れてしまいました。
やはり電池入れたままでかなり長い間放置していたと思われます。
液漏れ等はなかったのでしょうが電池から出るガスで
端子や配線が腐食してしまうのです。
端子に繋がれているリード線自体もやはり腐食していて
基板までのリード線は丸っと交換です。
不幸中の幸いは基板までは腐食が進んでいなかったことです。

リード線の交換で電源は生き返ったのですが
仮組して動作確認するとどうも電源が安定しません。
レリーズSW部にも接触不良がありそうです。
そこは清掃で対処できる部分なので
この後、各部の整備を行う過程で一緒に整備清掃していきます
もちろん定番トラブルの多いミラー駆動部も
しっかり整備していきます。

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ミノルタXD-sのカメラ修理

今日は「入梅」でそれに関連して「傘の日」ですねぇ
梅の実が熟して黄色く色づく頃に
雨季入ることから「入梅」とされ
梅雨に入る一つの目安とされています。
実は関東はまだ梅雨入りしていないのですよねぇ
少し前に一時期、数日梅雨らしいシトシト雨が続いたのですが
ここのところは夏を思わせる日差しです。
来週明け1日くらいは雨が降りそうということですが
そのごはまた晴れだそうです。
この調子で空梅雨かもしえれませんね
この時期に何日か雨が続くと
せっかくだからちょっと「良い傘」が欲しいなぁと思い
毎年恒例ののようにネットで探したりするのですが
結局、「過去何度かブランド物の良い傘持ったりしても
すぐどこかに忘れてきて悔しい思いをしたこと」を思い出して
「今年もビニール傘でいっか。。。」となってしまうのですよねぇ(笑
ブランド物とかじゃなくてカープの真っ赤な傘とか欲しいなぁ。。。
いけんいけん、また何か衝動買いしそうな感じになってきた(苦笑)
まぁちゃんとした傘持っていれば
気を使って忘れにくいというのもあると思うのですけどね
それを乗り越えて忘れる時は忘れるのですよねぇ
とりあえず今日の外の天気はめちゃ暑そうなカンカン照りです
傘の出番はなさそうですね

さてさて

本日は「ミノルタXD-s」のカメラ修理を行っています。
通常のXDはたまに修理に入ってきて
ここで紹介したことも何度もありますが
「s」は少し珍しいですね。
「XD-s」の「s」は「Senior」の頭文字らしいです。
シニア。。。平たく言えば高齢者のことですよね
通常のXDには装備されていない視度補正機構が
装備されているためこのネーミングになったそうですが
「XD-s」の響き自体はいいのですが
その由来を聞いちゃうと
何かもうちょっと他の理由付けはなかったの?と言いたくなりますね(苦笑
ネーミングの由来はともかく
視度補正機構は少々の近視・遠視の方なら非常に有効な機能です。
ちなみに視度補正機構をカメラ側に組み込んだのは
このXD-sが世界初です。
それまでは視度補正レンズを取り付けていたわけですね
私みたいにもう乱視と近視と遠視が入り混じって
めちゃくちゃな視力だとそもそも裸眼で
ファインダーを覗くということがあり得なくなりますが。。。(汗)
まだまだ若い頃に普段、眼鏡するほどではないのだけど
若干の近視というときには視度補正をきちんと調整して
ファインダーを覗くとピントのキレから何から
別世界のように思えたものです。
このXD-sのように視度補正機構組み込みのカメラは
当時なかったので視度補正レンズを
やたらと買い集めた時期が確かにありました。
視度補正機構を除けば基本的には通常のXDと変わりません
あ、視度補正機構があるおかげでアイピースシャッターは省略されています。
通常のXDが77年発売に対してXD-sの発売は78年です。
通常のXDの話はここでも散々していますが
非常に明るいアキュートマットスクリーンによる
切れ味抜群のピントの見え方や
巻上の滑らかさ、上質な塗装・端正なスタイリング等々
使い心地のとにかく気持ちよいカメラです。

お預かりしている「XD-s」は
これがまた随分長い間
仕舞い込まれていたであろうことが
容易に想像できる状態です。
外観もそうですがフィルム室のモルトはもちろん全滅で
ファインダー内にはカビが盛大に発生しています。
もちろん動きもあまり芳しくない状態で
ミラーの動きも緩慢でレリーズレスポンスもあまりよくありません
(これはXD系定番の症状)
さらに露出計もかなり不安定な動きを見せます。
これは摺動抵抗の汚れが原因ではないかと思われます。

不思議なのはファインダー内にはカビがかなり発生しているのに
装着されている28mmレンズは非常にキレイな状態なのです。
保管されている場所が異なるのか、そもそも入手経路が別のなのか。。。
もちろん、せっかく預かっているので
一通りのチェックは行いましたがレンズ側に問題は全くありませんでした。
ボディ側は一通りの整備が完了し少し様子見をしている段階です。
XDは機械的な部分の整備に加えて
とにかく接点周りを徹底的に清掃して
動きをチェックするのが整備の肝になります。
逆に言うとそれでトラブルが直らない個体は
残念ながら修理不能となります。
今回は修理不能になりそうなほどのトラブルは整備前のチェックで
確認できなかったので問題ないとわかっていましたが
それでも整備中も含めて何が起きるかわからないのが
この類の電子制御機です。
今回も慎重に慎重を重ねて作業を行いました。

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ペンタックスSPⅡのカメラ修理

今日は6月10日「時の記念日」ですね。
この記念日、なぜか子供の頃から知っていて
「あれ祝日じゃなかったっけ?」と思うほどなのですが
6月は祝日がないですし
「時の記念日」を祝日にすればいいのに。。。
まぁ、そうなっても
今の私としてはあまり関係なかったりしますが。。。(苦笑)
「時の記念日」はあまりにメジャーなので
とりあえずおいといて
今日は「ミルクキャラメルの日」なのだそうですよ
森永のあの黄色いパッケージで昔からあるあれです
美味しいですよねぇ。。。子供の頃だけじゃなく
大人になってからも結構食べてますよ。
食べ始めると止まらなくなって
あっという間にひと箱空になるのです。
キャラメルだけじゃなくて飴とかもそうなのですが
食べ始めるとなくなるまで止まらないのですよねぇ
そんな食べ方しているから糖尿病になるのですよねぇ(汗)
ほんとこらえ性がないのは昔から変わりません。。。
でもさすがに長らくミルクキャラメルは食べてないなぁ
「お菓子のまちおか」にいけば絶対にあるよなぁ
中野ブロードウェイ行って来ようかな
きっとそれだけじゃすまないから
お菓子たくさん買っちゃうんだよなぁ。。。うーん。。。

さてさて

仕事に集中してお菓子のことはいったん忘れましょう…(笑
今日は「ペンタックスSPⅡ」のカメラ修理を行っています。
大ヒットしたSPの復刻版です。
元々のSPのデビューは1964年で
SPⅡは1974年発売です。ちょうど10年後だったのですね
実は前年にSPFがデビューしています。
それでもシンプルな絞込測光を望む層がある程度いたということなのですね。
主に海外ユーザーからの要望が多かったのだそうです。
smcタクマーで開放測光しない限りはSPの方が
割り切った構造で使いやすいかもしれませんね
修理する立場とすればやはりSPのほうが整備性は良いです。
マウント周りに配線がないというのは
やはり何をするにもやりやすいです。
ミラーボックス脱着の際のリード線外しの数もSPFの半分以下で済みます。
このSPⅡと従来のSP、違いはほとんどないのですが
唯一の変更点としてアクセサリシューに
X接点が追加されホットシューとなりました。
フラッシュを頻繁に使う方にはやはり便利さが全く違いますよね。
大体がシンクロコードのあるフラッシュ自体が
今や中古品しかなく正常動作品を探すのも大変ですものね。
(シュー接点のみのコンパクトな汎用フラッシュもなかなか
まともな中古品は見つからないですがコード付きよりは現存数が多いかな)

お預かりしているSPⅡはまず露出計が動きません。
電池室はそれほど汚れている感じではないのですが
お預かり時に当時のままの水銀電池(H-B)が入れっぱなしで
液漏れ等はなかったのですがやはりガスが出てしまうため
電池室裏の接点は緑青がびっしり付いていました
当然そこから伸びるリード線も腐食してしまっています。
全体的に動きが悪く
高速シャッターの精度は全く出ておらず
低速はスローガバナの動きが粘り気味です。
定番のプリズム腐食はかろうじてありませんでしたが
プリズムにぐるりと巻かれた遮光材はボロボロに劣化しており
このままあと数年放置していると
置きまrのファインダー内に黒い横線が入るプリズム腐食に
発展したと思われます。

これからミラーボックスも降ろして
シャッター幕軸、ミラー駆動部等の整備を一通り行います。
あちこちの動きや接触不良が起きている状態ですが
全体的なダメージとしてはそれほどではありません
整備しないと使い物にはならないですが
きちんと整備を行えば当分安心して使える状態になると思われます。
外装もだいぶ汚れていますが
整備後再組立ての際にできる限り磨き上げて
気持ちよく使えるレベルに持っていきたいと思います。

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ニコンEMのカメラ修理

今日は「たまごの日」だそうですよ
「卵」という漢字が数字の「6」と「9」に似て見えることと
盛夏の前に卵を食べて
健康増進を図ってもらいたいとの願いからだそうです。
現在の食生活だと意識して取らなくても
いろんなものに卵が使われているのですが
やはりたまごが明らかに使われている料理や
たまごそのもの(ゆでたまごや卵焼きや目玉焼き)は
やはり美味しいですよねぇ
大抵のものが卵でとじてしまえば
美味しいというのもすごいですよねぇ
。。。とここまで書いて。。。
何か割と最近似たようなことを書いた気が。。。と思い
調べてみると5月22日が「たまご料理の日」だったのですね(苦笑)
たまご、大好きですし
ゆでたまごなんて準備さえしておけば
5~6個くらい平気で今でも食べてしまうと思いますが
今の私の身体でそんな無駄に多くたまごを食べると
あとでとんでもないしっぺ返しを食らうので
たまごは1日に1個までにしておきます。。。(苦笑)
たまごに限ったことではないのですが
食べたいものを食べたいだけ食べても
何も問題がなかった頃っていうのは
実はかけがえのないものだったのですねぇ
今、一時の感情で気持ちよく暴飲暴食すると
確実に数時間後か翌日にかなり気持ち悪くなりますのものねぇ(笑)

さてさて

本日は「ニコンEM」のカメラ修理を行っています。
1980年にデビューしたカメラです。
同じ年にフラッグシップである「F3」がデビューしており
フラッグシップとエントリー機、どちらもジウジアーロのデザインで
同時期にデビューとなったわけです。
ニコンというと「F一桁機」と言われるトップモデル
そしてそれに続く中級機はニコンらしく堅牢なイメージで
セールス的にも成功していましたが
いわゆるエントリークラスとしてはこのEMが初めてのカメラです。
この時代には物品税の関係もあり
ボディ本体4万円以下の「絞り優先オート専用機」が
各メーカーラインナップされていましたが
このEMでニコンもその市場に割って入ったわけです。
しかしながらプラボディで割り切った機能とした「EM」は
国内市場ではそれまでの「ニコン」のイメージとの落差からか
意外と苦戦します。
それでもそれなりにはもちろん売れていて
現存台数も多く今では逆に中古市場でも非常に人気のモデルです。
当時の国内市場では「EM」が意外に苦戦したことで
(海外市場ではなかなか好調だったそうです)
ほぼ同じボディにフルスペックの機能満載にした
「FG」を早々と追加投入することになりました。
現行発売中はそんな感じで国内市場でなかなか苦戦を強いられた
EMでしたがその秀逸なジウジアーロデザインや
他のニコン機にはない軽量コンパクトさ
割り切った機能とその使いやすさで
生産が完了した後に人気が出る形となってしまいました。
なかなか皮肉なものですね。
愛称は「リトルニコン」
Aiレンズ連動爪が固定式のため非Aiレンズの装着は不可能です。
たまに無理矢理非Aiレンズを取り付けている個体を見かけますが
オートも効かないしそのうち連動爪が破損します。

お預かりしている「EM」は
おそらく結構な長い間使われずに仕舞い込まれていたものと思われます。
保管環境は悪くないようで装着されていた
Aiニッコール35mmF2.8レンズにはカビもなくなかなか良い状態です。
ただし、ボディ側はいろいろ問題があるようです。
まずは電源が安定しません。
電池室は一見キレイなのですが電池を入れても
バッテリーチェックランプも非常に暗くしか点灯しません。
電池室裏側ハンダ劣化とSW部の接触不良のようです。
で、そこを改善しても今度は露出計が非常に不安定です。
EMはフィルムカウンターが1枚目にならないと
露出計SWも入らずシャッターはM90固定で切れるような仕様になっていますが
1枚目になっても露出計が全く動かないことが多々あります。
たまに思い出したように動き出したと思ったら
今度はその指針の動きが非常に不安定です。
これも今度はカウンター部、レリーズ部のSWの接触不良かと思われます。
露出計が安定していてもオートはまた別の問題で
少々不安定なので接点や摺動抵抗、マグネット関連も含めて
全体的に整備が必要な状態だと思われます。

80年デビューの電子制御カメラなので
中身はフレキで完全に覆われています。
何をするにもまずこのフレキを取り外すことから始まります。
はんだごてが大活躍するパターンですね。
露出計のついてないような50年代のカメラの場合は
はんだごてを全く使わないこともめずらしくはないのですが
この年代になるとはんだごてがないと何もできません
こうして考えると50年代のカメラと80年代のカメラでは
同じカメラとは思えないほど修理・整備に対する
アプローチが異なります。
とはいえまだ「EM」は整備性がかなり良いほうです。
それに修理不能になる可能性もゼロではありませんが
かなり低いほうだと思います。
ニコン機でこんな洒落たコンパクトなカメラ一眼レフは
この「EM」しかないと思いますので
今でもやはり人気が高いのはわかるような気がします。

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ミノルタレポSのカメラ修理

今日は「緑内障を考える日」なのだそうです。
「りょく(6)ない(7)」(緑内)と読む語呂合わせが由来です。
緑内障についての正しい理解と
一年に一度は検診を受けるように呼びかけているのだそうです。
目の病気といえば白内障と緑内障でしょうけど
緑内障は基本的に進行を遅らせることはできても
治すことはできないですものね。怖いですよねぇ
ほんとね。この歳になってくると
いつまでしっかり五体満足でいられるか。。。なんてことを意識します。
私は糖尿病な上に昨年、頭がイカレてしまってからは
左目の瞳孔の動きが悪いので2ヶ月に1回は眼科にも通ってて
半年に1回は視野検査も行うのですが
一度視野検査で問題の少ないはずの右目が引っかかっているのですよねぇ
ただ、過去に頭がイカレてる人は視野検査も正確ではないみたいで
とりあえず眼圧の傾向をみながら様子見なんてことになっていますが。。。
もうここ数年、身体にいろんな不調が出ていてイヤになりますね(苦笑)
まぁ、そういってもできる限り生きていかなくてはいけないので
いろいろ気を配りつつ無理の少ない生活をしてきたいと思います。。。

さてさて

本日は「ミノルタレポS」のカメラ修理を行っています。
いわゆるハーフカメラです。
ハーフ判と言えばやはりメジャーなのはオリンパスペンシリーズで
次にリコーオートハーフというところでしょうか。。。
昨日のブログでEE17を紹介したキヤノン・デミシリーズも有名ですね。
それらに比べるとミノルタレポシリ―ズは
少々マイナーな存在かもしれません。
マイナーなのにも理由があって
ミノルタはハーフ判カメラへの参入がちょっと遅かったのですよね。
そのためレポシリーズも無印のレポと今回のレポSとの2機種しかありません
その辺りをは発売したところでハーフ判ブームは去ってしまったのですね
当然、現存する台数も他のメジャーなハーフカメラに比べると
少ないと思います。特に高級版ともいえる「レポS」は
意外に市場にも少ないと思われます。
レポシリーズは35mm判で同じ時期にコンパクトさを売りにしていた
ミノルチナPをベースに開発されたようです。
通常のレポは手動プログラムシャッターで
露出計の指針に連動指針を合わせて露出を合わせますが
絞りとシャッタースピードの組み合わせは
プログラムで決まっていて選べません
それに対して「レポS」ではマニュアルでシャッターと絞りの組み合わせは
任意で選べますが露出計指針との連動はあくまで
絞りリングで行い、その後SSを変更すると絞りも連動して変更され
要はLVを維持したまま設定が変わるという方式です。
マニュアル的に使おうとすると少し慣れが必要です。
レポSはその他にもベースのレポに対して
グレードアップされている箇所が何か所かあり
まずレンズは5群6枚ロッコールPF32mmF1.8の大口径が搭載されます。
さらにノーマルレポもそうですがハーフカメラの巻上は
ダイヤル式(写ルンですと同様のタイプ)が多いのですが
レポSはちゃんとレバー式です。
これは個人的には非常にポイントの高い部分です。
しかも巻上の感触もなかなかのものです。
(デミほどではないですが)
それにしても無印レポも市場にあまりう出てきませんが
レポSはそれ以上に出てこないですね。
今回、露出計本体に予想外の問題があったので
急遽部品取りを探したのですが
入手するのにかなり苦労しました。。。

お預かりのレポSはそういうわけで露出計に大きな問題があります。
心配されるセレンそのものはそれなりに起電していて
問題はないのですが露出計本体になぜか分解歴があり
指針がおかしな位置関係になっていて修復が困難な状況です。
見た目には常に真ん中付近に指針があって
ものすごく明るいところに持っていくと少し反応するのですが
それ以外は常に指針が真ん中付近で固定されている状態です
うーん、イチかバチかで露出計本体の修復も考えたのですが
ここはおとなしく中古良品と交換することを選択しました。
自然と壊れたのではなくて分解によってこうなっているようなので
これを直すのはリスクが高いと判断した感じです。
露出計も問題ありでしたが、それ以前にシャッターが全く開きません
これは単純にシャッター羽根の固着と思われるので
通常のシャッタユニット整備+羽根清掃で改善できるかと思われます。
レンズには多少の拭きキズが前玉表面にそれなりにあるものの
カビはほとんどなくわずかにカビ跡が見られることから
やはり以前に分解されて手を入れられている個体だと思われます。
しかしながら露出計の件以外は
それほど大きな問題はなさそうです。

先にシャッター周りの整備を行っておいて
露出計回りの修理・整備にこれから取り掛かるところです。
先程も書きましたが露出計の部品確保にちょっと苦労したので
実はシャッター周りは少し前に完成させたまま
部品待ちになっていたのです。
この後、露出委本体の交換を行って調整を行いましたが
セレンの調子が思っていたよりもよく
なかなか良い状態で仕上がりそうです。ホッとしました。
今回も実はかなりお待たせしてしまいましたが
やっと自信をもってお渡しできる状態になりそうです。

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キヤノンデミEE17のカメラ修理

今日は「楽器の日」「邦楽の日」「いけばなの日」なのだそうです。
なぜこの3つかというとこの3つの記念日
由来がどれも共通で
「習い事・芸事は6歳の6月6日から始めると上達する」という
言い伝えからきています。
小学校1年生の6月ということですね
確かにそのくらい…いやジャンルによってはもっと早くからのほうが
いいかもしれませんねぇ…私も早く楽器か何か初めて
「絶対音感」がほしかったなぁ…(笑
習い事に何を始められるかは幼い頃だと
環境にかなり左右されるでしょうし
自分の意思ではなかなか選べないでしょうし
果たして何に向いているのかもわからないでしょうし
なかなか難しいでしょうねぇ
私も実は何か幼いころから始めていれば
才能が開花するようなものがあったのかなぁ…
いや、どう考えてもないな(苦笑)何をとっても凡人以下です…
逆に中途半端に才能なんてもし持っていたなら
私の性格から考えてその才能に振り回されて
正しい道を踏み外しそうなので
凡人でよかったのだと思います(笑
まぁ、そんな大げさに考えなくても
何か楽しめる習い事があるのはいいでしょうね
フィルムで写真撮るなんて適度に難易度もあって
奥深くて気持ちよくていいと思いますよ~(笑
ところで…
カメラ・写真フリークとしては今日は「6x6の日」でしょうね
ブローニーの真四角写真は画質も良くてこれまた良いですね!

さてさて

そんなブローニー判の話を少ししておきながら
今日のカメラ修理はハーフ判の「キヤノンデミEE17」です。
基本的な無印のデミに対して
電池を使用するCdSを受光体とし大口径F1.7のレンズを搭載
シャッタースピ―ド優先オートで撮影するカメラです。
1966年のデビューですが
実はこの前年にほぼ同じスペックでラピッドフィルム用の
デミラピッドというカメラが出ていて
実は「EE17」はこの「デミラピッド」の35mmフィルム版ともいえます。
大口径F1.7レンズに目測ピントなので
開放付近でのピント合わせはちょっと厳しいものがあるでしょうが
まだ標準感度がASA100のこの時代に光が足りない場面でも
とりあえず撮影できるための大口径レンズという位置づけだと思います。
それは「デミEE17」に限らずこの時代の大口径搭載の
レンズ固定式カメラは全てそういう考えだと思われます。
デミシリーズ共通の美点でもある気持ちの良い巻き上げと
見えの非常に良いファインダーがやはり大きな魅力だと思います。

お預かりの「デミEE17」はシャッターが全く切れません…
というより全く開きません。
結構強烈にシャッター羽根が固着してしまっているようです。
2枚羽根のシンプルなシャッター羽根ですが
シャッター羽根の清掃が必要な状態です。
露出計はとりあえず動作していますが少々不安定なようです。
露出計の指針は比較的正しい値を指すのですが
それに対して実際のオート露出はかなりアンダー目です。
状況によっては2段くらいアンダーになるようなので
これも調整が必要かと思われます。

ノーマルデミのように裏蓋と一体になったモナカ構造ではありませんが
やはり同じように前板が上下カバーの一部を兼ねるタイプです。
ただ、上下2分割構造となっています。
シャッタユニットをこの後、脱着してシャッタ羽根周りの整備から行います。
もちろん並行して露出計周りの配線チェック等も行います。
実はこのデミEE系って前面の貼り革を剥がすのが
なかなか大変なのです。アルミボディに両面テープで
接着されているのですがその組み合わせに問題があるのか
とにかく年月の経った粘着質がキレイに剥がれないのです。
あまり無理をすると貼り革を傷めてしまうことになりますし
エタノールを流し込みながら慎重にはがしていきます。
剥がしたら剥がしたでボディ側、貼り革裏に残った
粘着質を慎重にはがしていきます。
これをキレイに取っておかないと次に貼ったときに凸凹になってしまいます。
。。。というわけでまだ具体的な修理には入っていないのですが
革剥がしで一仕事終わった感じです。
お茶一杯休憩してこれから本格的に修理・整備に取り掛かっていきます。

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ミノルタニューSR-7のカメラ修理

今日は二十四節気でいうところの「芒種」です。
芒(のぎ 、イネ科植物の果実を包む頴(えい)
すなわち稲でいう籾殻にある
とげのような突起)を持った植物の種をまくころだそうです。
実際の現在の種まきはこの時期ではなく
もっと早いですよね
二十四節気が決められたのは紀元前の中国内陸部での
お話なのでなかなか現在の日本で
そのままあてはまるものばかりではないですよね
でもずっと長い間使われているものなので
実際の感覚とのズレも含めて微妙な季節感を表していると思うので
このままでよいのかなと思います。
日本では基本的な二十四節気に加えて「雑節」などもありますし。。。
芒種の次はいよいよ夏至ですよ
梅雨らしい天気の合間に初夏を思わせる日差しも出てきていますが
例年多い「ゲリラ豪雨」なんてのがないといいですね
やっぱり梅雨はしとしとと適度な雨が降り続くのが
情緒あふれてていいですね

さてさて

本日は「ミノルタニューSR-7」のカメラ修理を行っています。
「SR-7」そのもののデビューは1962年ですが
「ニューSR-7」のデビューは1965年です。
ネーミングは同じく「SR-7」ですが
中身。。。だけではなく外装も含めて全くの別物です。
スペックだけは同じようなものなのですが
根本的にダイキャストが変更されており
「ニューSR-7」のダイキャストは次モデルの「SR-T101」と共通のものです
これだけ異なるモデルなのだからモデル名ごと
変えても良かったのではないかと思うのですが
モデル名はあくまで「SR-7」なのです。
モデル名と言えば「SR-7」の前は「SR-3」で
なんでいきなり「7」なのかというと
ハイマチック7と同じで
初代ハイマチックOEM品のアンスコオートセットが
フレンドシップ7に載って宇宙に行ったことが由来となっているそうです。
さらにマイナーチェンジを含めると7代目の一眼レフということもあるそうですが
それはちょっと無理矢理かな。。。(笑
従来の「SR-7」と「ニューSR-7」の違いは
ダイキャストの変更による小型化もそうですが
ユニット化されたミラー駆動部と一体化された横走りシャッター機構も
従来のダイキャスト側に設置されるシャッターに戻っています。
修理する立場とすればやはりこっちのほうがやりやすいかな…
外光式の露出計自体はそのままですが
感度切り替えが背面からマウント脇に移動されています。
さらにSR-Tと同じ底面にBC-OFF-ONのSWが設置されています。
露出計周り以外は初期のSR-T101とやはりかなり似ています。

お預かりしている「ニューSR-7」は
ちょっとめずらしいブラック塗装です。
ところどころ地金が出ていて
適度に使い込まれた感がなかなかステキです。
外観はそれなりに良いのですが
まずはこのSR-7、全く巻上ができません。
巻上ロックが完全に噛みこんでいるようで
巻上レバーはビクとも動きません。
もちろんこの状態で無理に動かそうものなら
破損させてしまうのが関の山なので
無理は絶対にしません。
シャッター幕の位置を見てもリリース状態なので
シャッターが切れないわけではなくて
巻上ができない状態のようです。
原因は。。。さすがに分解してみないとわからないですね
どこかの部品が固着して巻上ロックが
解除されないのだとは思われますが。。。
シャッターが切れないので現状で確認できる箇所は限られますが
露出計も問題があり非常に不安定な上に
3段以上オーバー傾向です。
チェックしている間にバッテリーチェックも含めて
完全に動かなくなってしまったので
どこかの接触が悪い、あるいは断線かと思われます。

それからファインダーにゴミの混入もそれなりにあるのですが
コンデンサレンズがかなり曇っていて
ファインダー全体が妙に低コントラストです。
もちろん清掃でクリアにしていきます。
上の画像は取り掛かったばかるの段階のものですが
巻上周り及びシャッター周りは
1ヶ所のトラブルではなくあちこちが強烈に固着していました。
溶剤で根気よく洗浄した後に最小限の注油を行い
何とか通常の動きを取り戻すことができました。
露出計は電池室~SW部の配線が完全に腐食して
ほぼ導通していない状態でした。
確認できているトラブルの処置は一通り行えたので
後は各部の確認を行いながら通常整備+調整を行います。
分解するまで状況がはっきりしなかったので
少々不安でしたが何とかなりそうで少し安心です。

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