月別アーカイブ: 2022年9月

ミノルチナSのカメラ修理

今日は「ドラえもんの誕生日」だそうですよ。
2112年9月3日との設定になっています。
えっと。。。まだ生まれてないのですね。
90年後にはドラえもんが生まれた世界になるわけですねぇ~
あんな未来の世界になっているのでしょうか???
私が生まれた年にドラえもんの連載が
小学館の発行している学年別学習雑誌で始まったのですね。
私も子供の頃は夢中になって読みましたし
単行本も持ってました。
ドラえもんのポケットから出てくる
未来の道具には魅力的なモノがたくさんありますが
個人的には「もしもボックス」と
「どこでもドア」がほしいですねぇ(笑

さてさて

本日は「ミノルチナS」のカメラ修理を行っております。
1964年発売のレンズ固定式レンジファインダー機です。
この時代のミノルタのレンズ固定式の35mmカメラは
Aシリーズ、ハイマチックシリーズ、ユニオマット等
いろんな種類のカメラが発売されていました。
ちょうどフルマニュアル機からオート露出のカメラへの
過渡期にも重なります。
そんな中で「ミノルチナS」はハイアマチュア向けの
マニュアル機を機能や操作性を損なわず
小型化したカメラです。
セイコーSLVシャッターを搭載し、
セレン光電池を使った露出計も装備します。
レンズは大口径のロッコールQF40mmF1.8を採用しつつ
そのボディサイズは非常にコンパクトにまとめられており
デザインも端正なものになっています。
今の感覚で見るとどこからどうみても非常にカッコ良いカメラなのですが
当時は残念ながら商業的に成功したとは言えなかったようです。
オート露出を採用したカメラはどんどん小型化され
市場もそれを受け入れていたのですが
ハイアマチュア向けの高級マニュアル機は
「高級感や重厚さを感じさせるある程度の大きさは必要」という
保守的な考えが市場に残っており
オシャレに小さくまとめられた「ミノルチナS」のウケは悪かったのです。
時代を先取りしすぎてしまったのですね…
現在ではそのコンパクトさと端正なスタイリングが好評で
中古市場ではなかなかの人気を誇るカメラとなっています。
ちなみに「ミノルチナS」というモデル名は国内専用で
輸出モデルは「ミノルタAL-s」のネーミングで販売されていました。

お預かりしている「ミノルチナS」は
心配されるセレン光電池の状態は非常に良いものの
ファインダー内のブライトフレームや二重像がほぼ見えません…
ハーフミラーを中心にかなりクモリも発生しており
それも見えにくい原因の一つですが
ミノルチナや後継のALSで二重像が見えにくい原因の多くは
二重像反射ミラーやフレーム枠の後に入っている
拡大レンズの激しいクモリであることが多いのです。
今回も拡大レンズがスリガラスかと思うほどに
激しく曇っていました。
磨きを入れることで何とかはっきり見えるように対処します。
さらにハーフミラーも曇ってしまっているので
ここも交換で対処します。
お預かり時にはシャッターはとりあえず普通に
動作しているかと思っていたのですが
整備時に再確認するとわずかに羽根の動きが遅いような気がします。
羽根の重なっている部分を確認すると
ベッタリと油が付着していることが確認でき
やはり動きがそれなりに粘っているようです。
もちろん絞り羽根と併せて羽根洗浄で対応いたします。

コンパクトとはいっても機械制御のフルマニュアル機ですし
電池室もないので整備性は良好です。
先程も触れましたがセレンの状態が良いことと
絞り・SS連動部の摺動抵抗の劣化も少ないのが嬉しいですね。
ここの抵抗が劣化・抵抗体の剥がれがあったりすると
まともな中古部品を確保することは非常に困難です。
これからまずはシャッター・巻上周りの整備から取りかかり
その後、レンズ清掃を行い
ファインダーの整備やハーフミラーの交換に取り掛かります。

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オリンパス35DCのカメラ修理

今日は9月1日、「防災の日」ですね。
1923(大正12)年の9月1日午前11時58分、
関東大震災が発生したことに由来しています。
マグニチュード7.9の大地震が襲い
死者・行方不明者14万2800人、家屋全半壊25万戸、
焼失家屋44万戸という大災害となってしまいました。
今気づきましたが来年で100年になるのですね。
当時と比べれば耐震や防災の考えも
格段に進んではいますが
これだけ密集して建物があり人が住んでいるのだから
やはり首都圏に何かしらの災害があると
甚大な被害が出ることはある程度は避けられないのかな…とも思います。
地震だけではなく豪雨や水害も考えられますものね…
どこに住んでいたって災害に合う可能性はあるので
何かあったときのために
できる限りの準備をしておく…くらいしかないですものねぇ
こういうのばかりは人間が抵抗できることなんて
ちっぽけなことだなぁ…と思わざるを得ないですね…

さてさて

本日は「オリンパス35DC」のカメラ修理を行っています。
オリンパス35シリーズは1948年の「35Ⅰ」から始まる
歴史のあるシリーズです。
1968年の「トリップ35」以降は非常にコンパクトな
オリンパスらしいカメラが多いイメージだと思います。
「35DC」は1971年発売のモデルで
「デラックスなコンパクト」の頭文字で「DC」なのだそうです。
確かにその通りでFズイコー40mmF1.7の大口径レンズを搭載した
プログラム露出専用のレンジファインダー機です。
現在だと大口径レンズというとその大口径ならではの
ボケ味を楽しめることが大きな魅力に思われていますが
このカメラはプログラム露出専用機なので
絞りのコントロールはできませんし
(さらにプログラムシャッターなので
シャッター羽根と絞り羽根は兼用で組み合わせは制御できません)
そもそもこの時代の大口径レンズは
ボケ味を楽しむ…という目的ではなく
光量の少ない悪条件時に露光量を効率的に確保するための
大口径レンズです。
当時のフィルム感度もあまり高くないですし…
あ、いや…現在も超高感度フィルムは
既にほぼなくなっていますが…(苦笑)
それでもやはり40mmF1.7のレンズが
魅力あることには変わりありません…
ズイコーレンズらしい非常に良い写りをするレンズです。
シャッターは機械式のプログラムシャッターですが
露出計がある程度は振れていないと
光量不足でシャッターロックがかかるため
電池を入れて露出計を動かさないことには
シャッターの切れないカメラです。
フラッシュ使用時にもプログラムオート撮影が可能な
世界初の自動フラッシュマチック機構や
逆光補正機能も搭載したまさに「デラックスなカメラ」です。

現在でも非常に人気のあるカメラで
当店にも修理依頼の多いカメラです。
今回お預かりしてる「35DC」は
まずセルフタイマーレバーが脱落してしまっています。
単純に緩んでしまったものかと思われますが
一部部品も足りないようです。
そして距離計二重像が撮影最短距離付近でうまく連動しないようです。
これは距離計連動部の動作不良かと思われます。
シャッター・露出計は作動はしているのですが
かなり露出計がオーバーな値を示しており
それに伴ってオート制御も3段以上オーバーとなっています。
さすがにネガだとしても写真が白くなってしまうと思われます。
やはり全体的に整備調整が必要な状態です。

フラッシュマチックやプログラム制御のため
機械式レンズシャッター機の割には
配線も多く少々ややこしいカメラです。
さらに通常はボディ上部に配置されることの多い
露出計本体がこのカメラの場合、
ボディ底部に配置されています。
オリンパスらしいといえばらしい独創的な構造です。
これからさらに分解を進めて
本格的に整備に取り掛かっていきます。

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