月別アーカイブ: 2023年2月

リコーXR500のカメラ修理

今日は「笑顔の日」だそうですよ。
「ニ(2)コ(5)ニコ」と読む語呂合わせからで
ニコニコといつも笑顔でいようという日だそうです。
毎日生きているとそりゃまぁいろいろあって
なかなか笑顔ばかりではいられないことも多いですが
基本的には笑顔を絶やさない毎日でいたいですねぇ
まずは心身ともに健康でないと
笑顔も出てこないので
毎日コツコツと無理のない程度に頑張りたいと思います!

さてさて

本日は「リコーXR500」のカメラ修理を行っています。
1978年発売のカメラです。
前年に登場したXRシリーズの1号機「XR-1」の
普及版的ポジションのカメラです。
価格は50mmF2レンズにケースが付いて
39,800円と設定し「サンキュッパ」のフレーズでCMも作り
かなりの数が売れたヒット作です。
上カバーがプラスチック製だったり
(それもAE-1やMEあたりに比べると強度的にも少し弱そうです)
各部の造りには価格なりの部分があったりしますが
それでもそれなりに充分使える使い勝手の良いマニュアルカメラです。
XR-1と機能的に比べると最高速1/1000と低速側1S~1/4までが省略され
絞り込みボタンがない程度です。
それだけではコストカットになってないような気もするのですが…
そこはコストカットというよりXR-1との差別化なのでしょうね。
この時代のフィルムはまだ感度100が標準的ですし
1/1000がなくてそれほど困る場面はないと思いますし
低速側なんてもっとそうでしょうね
「B」があれば問題ないとも言えますし…
価格なりの安っぽさは正直に言ってありますが
道具として割り切って使うと
「カメラボディってこれで充分だよねぇ…」と思える
なかなか良いカメラです。

お預かりしている「XR500」は結構な長い時間
使われずに眠っていたと思われ
各部の動きにかなり粘りがある状態です。
まずミラー駆動部の動きがかなり緩慢で
ミラーが明らかにゆっくりと動きます。
ミラーアップが完了してからシャッターが切れるわけですから
ミラーがゆっくり動くということは
シャッターレスポンスがかなり悪いということに繋がります。
シャッターチャンスを逃しちゃいますね…
シャッターそのものは一通り全速動作しているものの
やはり金属羽根に汚れがあるせいか
SS精度は少々不安定です。
さらに露出計は電池を入れても全く動きません。
やはり全体的にリフレッシュしてやらないといけない状況です。

シンプルな機能の指針式露出計のマニュアル機だから
造りもシンプルで整備性も良いと思われるかもしれませんが…
XR500の特に露出計絞り連動部の構造はなかなか独特で
何も予備知識ナシに分解すると
かなりの高確率で再組立て時に苦労すると思います(苦笑)
構造がしっかり理解できた上で
下準備もできていればそれほど難しいわけではないのですが
ちょっと慣れが必要かもしれませんね…
私もヒサビサに触るときには
過去の資料を一応確認してから取り掛かります。
画像はまだ上カバーを外しただけの状態で
これから本格的に分解整備に取り掛かるのですが
この上カバーを外すだけでも
全く予備知識ないと「あれ?」と思うこともあると思います。
そのシンプルな機能と良い使い勝手とは裏腹に
整備する側にしてみればちょっと一癖あるカメラです。

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ニコマートFT3のカメラ修理

今日は2月4日ということで
「西の日」ですね。
西に行くと幸運に巡り会える日。
また、西から来た人と仲良くなれる日とされています。
実はここ数年、毎年2月4日のこの日に
「そっか!西に行けば何かいいことあるかも!」と
毎夜のウォーキングのコースを変更して
ひたすら西にむかって歩いていくコースにするのですが
何一つ変わったことはなかったですね(笑
いやいや、今年こそ何かあるかもしれません
今夜のウォーキングも
ひたすら西に向かうコースに変更して行ってみます!
まぁそれはともかくとして
今日は「立春」ですね
暦の上では「春」なんて言い方を良くしますが
「春」の気配が「立」ち始める日という意味で「立春」とされているので
まだまだ本格的な春には少し遠いと思います
それでもここからは少しずつ
暖かい日も多くなってくるはずですね!楽しみです!

さてさて

今日は「ニコマートFT3」のカメラ修理を行っています。
1977年発売のニコマートFT系としては最終モデルにあたるカメラです。
発売の2か月後には後継となる「ニコンFM」が発売されており
国内での販売台数はかなり少ないカメラかと思われます。
実際に見かけることも少ないカメラです。
それでも海外輸出(主にアメリカ)ではなかなか好調だったようで
それなるの台数が販売されているようです。
FT2にモデルチェンジされた際に水銀電池から酸化銀電池への変更
フラッシュ接点付きホットシューの装備と
基本的な部分に変更はなくても
より現代的に使いやすく進化していましたが
FT3ではついに露出計連動がAi化され
「AIニッコールレンズ対応」となっています。
逆にカニの爪のみでしか露出計と連動できない
それまでの「非Aiレンズ」では開放測光に対応ができなくなっています。
それでも後のFMと同様にAi連動爪は折りたたみ可能で
非AIレンズ装着自体には問題はありません
(ちなみに後のFM2/FE2は固定式で非Aiレンズの装着自体が不可能です)
ある意味、ニコマートFT系の完成形と言えるカメラではありますが
「Ai連動」が必要かどうかは個人的好みの問題かと思います。
カニ爪連動でもニコマートの機能的には充分で問題はなく
「ガチャガチャ」の一手間が省略されたのが利点といった感じです。

お預かりしている「FT3」は非常にキレイな外観なのですが
肝心のシャッターが切れません。
ミラーアップしたままで
シャッターは動かず固まってしまっているような状態です。
セルフタイマーがチャージされたままになっているので
セルフが固まっているだけかとも思ったのですが
やはりそうではなくシャッター駆動部に問題があるようです。
余談ですがシャッターが切れない個体で
セルフがチャージされた状態になっているものは結構多く
まれにセルフの固着が原因の場合もあります。
ニコマートはセルフでシャッターを切ると
まずミラーアップしてからセルフが動作するので
今回はなおのことセルフかな…一瞬思いましたが
経験上、多くの場合は
「シャッターが切れない」の症状が先にあって
じゃセルフ巻いたら切れるかも…いややっぱり切れない…という
パターンでセルフがチャージされているパターンが多いのですよね。
だから大抵の場合、セルフが巻かれていても
セルフタイマーの固着が原因でない方が圧倒的に多いです。
しかしコパルスクエアでシャッター駆動部にトラブルは
ちょっとめずらしいですね。
原因は何とも予想しづらいですが
通常起こりやすいパターンのトラブルではないかと思われます…

まだ取り掛かったばかりですが
これからシャッターユニットの隅々までチェックできる状態まで
一気に分解を進めていきます。
うーん、現段階では何とも言えませんが
シャッターユニット交換の必要なあるような悪い予感がします。
何にしろ快適に全ての機能が使える状態に
修理・整備を行っていきます。

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コニカオートS1.6のカメラ修理

今日からもう2月ですね。
「一月往ぬる二月逃げる三月去る」とはよく言ったもので
この季節は本当にあっという間に過ぎ去るのですよねぇ
まぁ、過ぎ去ってしまえば
「早かったなぁ」と思うことばかりなのですが…
今日は「テレビ放送記念日」なのだそうです。
1953(昭和28)年のこの日に
NHK東京放送局が日本初のテレビ本放送を行ったことが由来となっています。
1953(昭和28)年2月1日午後2時、
東京・内幸町の東京放送会館のスタジオから
「JOAK-TV、こちらはNHK東京テレビジョンであります」の
第一声が放送されました。
また、都内7ヵ所で一般公開され
開局祝賀会の模様や舞台中継、ニュース、映画などが放送されたそうです。
70年前なのですね。
まだ100年経っていないとは…
意外と最近に感じるのですが…
私の生まれる16年前なのですよねぇ
ちなみにカラーテレビの本放送が始まったのは
この7年後の1960年です。
そういえば私のごく幼い頃は(さすがにほとんど記憶が残っていない頃ですが)
まだ実家のテレビは白黒テレビでした…
気がつけば「昔はテレビとアンテナさえ設置すれば
誰でも見られる地上波放送なんてのがあってねぇ」なんてことになるのですかね?
さすがに私の生きているうちにそれはないかー

さてさて

本日は「コニカオートS1.6」のカメラ修理を行っています。
ここのところ「コニカオートSシリーズ」の修理が多いですよね。
偶然だとは思いますが…
1967年発売のカメラでそれまでの「オートS2」のレンズを
45mmF1.8から45mmF1.6に変更したモデルです。
レンズの変更以外は基本的には「オートS2」とほぼ変わりません。
「オートS2」でCdS受光体は使いやすい
レンズ枠内に移動していますし
バッテリーチェックやシャッタースピード優先オートも含めて
このタイプの機械制御カメラとしては
かなり完成の域に達してしまっているので
「S1.6」になってもそのあたりの機能性や使いやすさは変わりません。
強いて言うならばこのもう少し後にやってくる
小型化の波の前のカメラなのでそれなりの大きさや重さはありますが
そこはやたらと小さいと逆に使いにくかったり
整備性他の余裕もなくなるので
個人的にはこの大きさで大口径レンズはバランスが良いと思います。

お預かりしている「オートS1.6」は
若干のシャッター羽根や絞り羽根の粘りはあるものの
一通り動作は行えている状態です。
露出計も生きています。
ただ電池室からのハンダや配線は随分劣化しており
このままだと近いうちに断線して露出計不動となりそうです。
それよりも少々問題あのが
ご依頼者様から「ピントがズレているような気がする」という
ご指摘をいただいており
単純に距離計のズレかと予想していて
実際に距離海側もズレているのですが
実際にフィルム面でもチェックしてみたところ
フィルム面でもピント位置がズレているのが判明しました。
レンズ側あるいはヘリコイド側でピントズレが起こることは
そうそうないのですが…
レンズ枠には微妙に歪みがあり過去に落としたことがあることがわかります。
その時のショックでズレているのかもしれませんし
レンズが比較的キレイなことから
過去に清掃を行っているものと思われますが
もしかしたらレンズの組立て時に何か問題があったのかもしれません
(そうなるとなかなか大変なのですが…)

ピントずれの原因が少々心配ですが
何はともあれ分解しながら各部の測定を行い
原因を探していきます。
並行してシャッターユニットの整備、露出計配線の交換等も含めて
各部整備一式を行っていきます。

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