日別アーカイブ: 2025年5月24日

ヤシカエレクトロ35GXのカメラ修理

今日はこれといった記念日のない日ですねぇ…
過去の5月24日に起こった出来事を調べてみると…
1960年にチリ地震津波が起きています
前日のチリ地震の津波が1960年5月24日未明に
日本の太平洋沿岸に到達。
津波の高さは最大で5~6メートル。
死者・行方不明者142人だったそうです。
この時のチリ地震はマグニチュード9.5を記録した
観測史上世界最大級の地震です。
地球の真裏で起こった超巨大地震の津波が
高さ5~6mでやってくるなんて本当に怖いですね…
ちなみに震源近くのチリ沿岸での津波の高さは
最大18mだったそうです。
天災もそうですが不幸や事故は思いがけないときに
やってくることが多いので
なるべく色んな悪い事が起きる想像を
巡らせておいたほうがいいような気もします。
でもそれだと常にネガティブなことばかり想像してしまって
なんだか暗くなりそうですね。
適度にいろいろなことに備えましょう

さてさて

本日は「ヤシカエレクトロ35GX」のカメラ修理を行っています。
1975年発売のカメラです。
「エレクトロ35」は当店の場合、比較的シリーズ前半の
初代の流れを汲んだモデルの依頼が多い印象ですが
今回の「GX」は「エレクトロ35」としては
最終モデルとなります。
初期のモデルに比べると時代を反映して
随分と小型化が進みました。
それでも「ろうそく1本の光でも写る」というコンセプトは
これまで同様に受け継がれていて
40mmF1.7の大口径レンズを搭載し
コパル電子シャッター+絞り優先オートであることも
これまで通りです。
内部の構造はさすがにいろいろと進化し変更されていますが
基本的な考え方や構成は初代からの流れを受け継いでいて
似たような部分も非常に多く見られます。
良い部分をうまく引き継いだこれまでのエレクトロ35シリーズの
集大成としても非常に魅力的なカメラだと思います。

お預かりしている「GX」は機械的にシャッターは切れてはいるものの
電池を入れても電源がまった入りません。
シャッター制御がされないのはもちろんのこと
バッテリーチェックも点灯してないので
そもそも電池室から全く基盤側に電気が流れていない状態だと思われます。
こうなると想像するのは電池室周りのトラブルですが
電池室は非常にキレイです。
底板を開けて電池室の周辺を確認してみても
電池室裏側のハンダもキレイで配線にもダメージは見渡らず
不具合の下人となるような個所はこの段階では見当たりません。
どこで電流が遮断されてしまっているのか…
分解歴もあるような感じなのでちょっとイヤな予感がします…

こうなると電流経路をテスター片手に順番に
調べていくほかありませんね。
まだ取り掛かったばかりなので
何も原因はわからない状態ですが
これから分解を進めながらいろいろとチェックしていきます。
先ほども書きましたが分解跡が見受けられるので
中身が酷いことになっていないことを祈りつつ
これから本格的に修理整備を行っていきます。

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