今日は「アパート記念日」だそうですよ。
1910(明治43)年のこの日に
東京・上野に日本初の木造アパートが
完成したことが由来となっています。
上野公園に隣接していて
洗面所・浴槽・電話は共同で
入浴時には居住者が実費を負担していたそうです。
それでも今でいう高級マンション的な
位置づけだったのでしょうね。
私も一人暮らし歴が長いので
いろいろな場所の安アパートばかり
移り住んでいます。(苦笑)
もう昔みたいに気分で引っ越すようなことはないでしょうが
引っ越す予定もないくせに
いろいろな場所の賃貸情報を見てしまうのですよねぇ…
今はネットで簡単に検索できますし…
でももう10年もしないうちに
賃貸も簡単に借りれなくなるのでしょうね(苦笑)
そろそろ終の棲家について考えなくてはいけないのかも…
さてさて
本日は「ミノルタSR-1」のカメラ修理を行っています。
1959年発売のカメラです。
ネーミングからしてフラッグシップ機と思いがちですが
上位機種はミノルタ初の一眼レフ機である
「SR-2」(1958年発売)でSR-2をベースとして
1/1000を省略したものが「SR-1」です。
そしてフラッグシップは「SR-2」→「SR-3」→「SR-7」へと
モデル名を変えながらモデルチェンジを行い
それをベースとした「SR-1」も並行してモデルチェンジされるていきます。
ただ「SR-1」のモデル名はずっと「SR-1」のままだったのです。
そのため「SR-1」は少々ややこしいことになっていて
同じ「SR-1」でもベースとなったカメラごとに中身も外見も異なる
カメラが年代ごとに混在しています。
私が把握している範囲では外観だけでも4種類の「SR-1」が存在します。
修理する立場としては交換部品等を部品取りから補うこともあるので
同じ「SR-1」で互換性がない部分が多く
部品交換となると少々面倒なカメラです。
お預かりしている「SR-1」は「SR-3」ベースの「SR-1」で
露出計ソケットがないことから1960年型かと思われます。
ソケットがなくすっきりとしていて
丸みのあるボディはレトロ感も増して
何とも魅力的なカメラです。
おそらく何十年もしまい込まれていたものと思われます。
外観もかなり傷みが激しいですが
各部の錆が酷く内部にも相応のダメージがありそうです。
シャッターはチャージ状態かと思われますが
レリーズしても何も動きません。
プリズムも蒸着劣化のため腐食していて
ここは中古良品のプリズムと交換で対処しようと思います。
まだ取り掛かったばかりなのですが…
いやいや、やはり錆の影響がかなりありますね。
まずは外装のネジがどこも強烈に錆で固着していて
ネジ1本外すのもなかなか大変です。
力まかせにいくとどれも舐めてしまうので
溶剤や油を使いながら慎重に外していきます。
シャッターが切れない原因はレリーズ機構の固着と
幕軸の固着の合わせ技のようです(苦笑)
要は積年の汚れや錆により
あちこちが強烈に固着している状況です。
反対に何か破損している部分があるわけではないので
とにかくなだめすかしながら
ゆっくりと本来の動きを取り戻すための作業を行っていきます。
寝たきり老人をいきなりたたき起こして
「さぁ外をダッシュしてこい!」なんてやったら
死んでしまいますものね(笑
焦らず優しく作業を行っていきます。
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