ミノルタSR-T101のカメラ修理

今日は7月9日ということで
語呂合わせで「泣く日」なのだだそうです。
「悲しい」や、「悔しい」とかで
思わず涙が出るようなことは
もう良い歳なのでまずないのですが。。。
漫画や映画やテレビで感動して
思わず涙が。。。なんてのはここ数年で非常に多くなりました(笑)
特に漫画(コミック)では散々泣かされます。
何度も読み返しているコミックで
「何回そこで泣けば気が済むんだ!」と自分にツッコみたくなるほど
同じ場面で泣けちゃったりします(笑)
まぁ「泣く」ことは
ストレス発散や免疫力アップに繋がるらしいので
悪いことではないですね。
また何か感動しそうなコミックを探しましょう。。。

さてさて

本日は「ミノルタSR-T101」のカメラ修理を行っています。
SR-Tも修理依頼の多いカメラですね。
1966年に発売されミノルタ初のTTL測光を搭載したカメラです。
同時に開発されたミノルタMCロッコールレンズ群を使用することで
開放測光が可能です。
優れた使い心地としっかりちた堅牢性を持つカメラで
当時も非常に良く売れたカメラで
7年間以上生産されました、
後継となる「SR-Tスーパー」や「SR101」、「SR505」に至るまで
基本的な部分はこの「SR-T101」と共通です。
さらにその後にはミノルタの一眼レフは「Xシリーズ」となり
電子制御カメラにリソースを集中させていきます。
ミノルタの機械制御機の完成形はこの「SR-T101」で
既に出来上がっていたのだとも思われます。
大ヒットしたカメラなので現存する台数も非常に多く
その台数の多さ故に中古市場では不当に評価の低いカメラでもあります。
そのためジャンク扱いの個体をよく見かけますが
その高い堅牢性のためシャッターは動作しているものも多いです。
でもそれは元々の造りの良さのおかげで
何とか動きにくいところを健気に無理矢理動いているだけです。
できるだけ正しい整備を行って
本来の動きで楽しんでいただきたいカメラだと思います。

お預かりしているSR-T101も
とりあえずは動作しています。
それでもやはりひとつひとつチェックしていくと
結構な問題を抱えています。
まずはレリーズ周りの動きが悪いらしく
たまにレリーズした後にレリーズボタンが戻ってこずに
次のシャッタが切れないという症状が出るようです。
受付時には症状が確認できたのですが
現在はなかなか症状が出てきません。
ただ、これはSR系でたまにある症状なので
対処する術はわかっています。
受付時にちゃんと症状が確認できていてよかったです。
シャッターの動きはやはり正常ではなく
先幕と後幕のバランスが大きく崩れています。
特に先幕の動きが悪く
1/1000だと後幕が追い付いてしまいシャッターが開きません、
シャッター音、ミラー駆動音ともに
明らかな油切れの兆候が見られ網に高周波の耳障りな作動音になっています。
巻上機構も同様です。
露出計も動いてはいますが
不安定な上に値もズレています。
やはり全体的に整備が必要な状態です。

写真にも一部写っていますが
SR-T系のカメラは露出計やファインダー表示の連動に
多くの連動糸を使っています。
分解を行う上でこの連動糸が少々厄介な存在で
何も考えずに上カバーを外そうとすると
まず間違いなく連動糸を切ってしまいます。
構造を知らない状態で不用意に開けるのは自殺行為です。
この時代のカメラは連動糸を使っているものが多いです。
SRーTが連動糸が目立つのでその代表格のようになってしまいますが
OM-1やニコマートFT系、FM、AE-1、等も
使っている箇所の多少はありますが連動糸が存在します。
普通に扱っていればまず切れることはありません。
切れるのは間違った分解をした時だけではないかと思います。
さすがに今更、SR-Tの連動糸の処理を間違うことはありませんが
慎重に分解整備を行っていきます。

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