キヤノンFTのカメラ修理

今日は「マーガリンの日」だそうですよ。
焼きたてのトーストに欠かせないですよねぇ
そりゃバターが美味しいのはわかっていますが
マーガリンだって十分に美味しいです。
それに賞味期限や価格のことを考えると
やはりマーガリンに軍配が上がりますよねぇ
ついついたーっぷりと塗ってしまいがちなのですが
油の塊でトランス脂肪酸や飽和脂肪酸の問題もあるので
摂り過ぎには注意です。
日頃、それほど食パンを焼いて食べることは少ないのですが
たまに無性に食べたくなるのですよねぇ
あのパンの焼ける香りは反則モノです。
強烈に食欲を刺激しますものね!
で、マーガリンをついつい大量に塗ってしまう…
まぁ、たま~になのでいいか…
食べる頻度が少ないのでマーガリン使い切る前に
ダメにしてしまうのですよねぇ…
ちなみにネオソフトよりラーマ派かな…(笑

さてさて

本日は「キヤノンFT」のカメラ修理を行っています。
少し前にもFTの修理やったような気が…
以前はFTより圧倒的にFTbの修理の方が多かったのですが
最近はFTがなぜか多いですね。
ちなみにFTとFTbの大きな違いは
開放測光に対応しているか否かです。
FTb開放測光対応で使用レンズもFDレンズとなります。
対してFTはFLレンズ使用で絞込測光です。
ボディ前面の絞込レバーを押し込んで絞り込んだと同時に
露出計がオンとなり指針が動作します。
あの上から指針がスーッと降りてくる感じが
何ともいえず良い感じです。
FTbになると反応速度が速くスッと反応するのですが
FTは少し遅めにスーッと動く感じです。
ファインダー内に表示されている〇マークに
指針が重なるように絞り・SSを調整して
露出を設定します。
この〇マークはコンデンサレンズに印刷されていrのですが
うっかりコンデンサレンズの印刷部分を
クリーナーや溶剤等で強めに拭くと
この〇印が取れてしまいます。
一度取れてしまうと修復はまず無理です。
そういえば余談ですが以前部品取用として仕入れたジャンクのFTに
コンデンサレンズにマジックで〇印が書いてあったものがあったなぁ
ファインダーを覗くと巨大で雑な〇印があって
思わず吹き出してしまった記憶が…(笑
なんにしろコンデンサレンズ清掃時には非常に注意が必要です。
シャッターはFXから基本構造を受け継いだ
Fシリーズならではの布幕横走りシャッターです。
このシャッター油切れ等で走行状態がおかしくなると
比較的動作音に兆候が出やすいシャッターです。
シャッターを切って「ギャン」といった感じの
金属音が混じる場合は間違いなく精度は出ていません。

今回のFTも明らかにシャッター幕軸の油切れです。
シャッターを切ると明らかに「ギャン」いう濁った金属音が混じり
実際に測定機でチェックすると先幕の幕速が非常に不安定で
1/1000、1/500では開かないことが頻繁にあるようです。
キヤノンFシリーズのシャッター音は
本来非常に乾いた感じで「パシッ」とした
歯切れの良い音がするのが特徴です。
ただ、F-1やFTb、FXやEXあたりもそうですが
未整備で長らく放置されている個体の多くは
この「ギャン」とか「ギャイン」といった感じの
濁った音がしているものが多いのです。

やはりプリズムには多少の腐食が見られますね。
これもプリズム抑え部品に貼られている
モルト加水分解が引き起こしているものです。
ここからさらに分解を進めて
まずはシャッター幕軸の清掃注油から
取り掛かっていきたいと思います。

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