キヤノネットQL17のカメラ修理

今日は「レコード針の日」なのだそうですよ。
でもこの「レコード針の日」
そもそも誰がどういう由来で設定したのか
調べても全くわかりません(苦笑)
でも昔からある記念日なのだそうです。
私の家ではレコードはまだバリバリの現役で
一時期はCDしか買わない(買えない)時期も
ありましたがトータルで見ると
少しだけレコードの枚数の方が多いかな…
最近はCDでしか出ていなかったものの
アナログレコードでの復刻盤も出たりしていますから
また新たに購入することもたまにありますねぇ
聴くたびに多少手間はかかりますかが
アナログレコードの音は良いですよ
レコード針やカートリッジに凝り始めると
キリがないですし、そこからプレーヤーやフォノイコライザ、
アンプ・スピーカーへと広がっていくのは明白なので
そこはあえてあまり考えないようにしています(笑
しかし、まだVHSデッキもあるし(最近買いなおした)
カセットデッキも現役だし
もはや音源をメディアで持つ時代ではないのに
このあたりは変えられないですねぇ
それ以前に写真がフィルムメインなのも…(笑

さてさて

本日は「キヤノネットQL17」のカメラ修理です。
「QL17」というとニューキャノネット以降の
小さなほうを思い浮かべる方も多いかと思いますが
今回は「ニュー」ではない「QL17」です。
伝説的な価格破壊で大ヒット商品となった初代キャノネットから
巻上レバーを一般的な上部に移動し
露出計受光部をCdSに変更し
他、レンズ等の細かなマイナーチェンジも行った
「キヤノネットS」をベースに
この時代のキヤノンの「売り」でもある
「クイックローディング」を搭載し
フィルム装填を格段に簡略化したのが
今回の「キヤノネットQL17」です。
1965年の発売です。
初期モデルは上カバーの「Canon」のロゴの下に
「QUICK LOADING」の文字が刻印されており
途中から他モデルにも使われる「QL」のロゴに
変更されます。
今回お預かりの個体は「QUICK LOADING」刻印の初期モデルです。

そのお預かりしている個体ですが
いろいろと問題を抱えています。
まずシャッターが開いたままで固着しています。
シャッター羽根固着自体は定番ですが
「開いたままで…」というのは少ないですね
おそらく単なる羽根固着ではないと思われます。
絞り羽根も固着していて
マニュアルだろうがオートだろうが全く動きません。
そして電池室はかなり激しく腐食していて
緑青で埋め尽くされています。
余談ですがキヤノネットQL17は
使用電池も電池室も生産時期によって異なり
電池蓋がねじ込み式の場合は「MR50」を使用し
バヨネットの場合は「MR9」を使用します。
今回はねじ込み式蓋の「MR50」使用です。
「MR50」だと現在のボタン電池で使用するには
形状の問題で一工夫必要ですね。
レンズ・ファインダーにもカビ・汚れがかなり盛大です。
フルコースで修理・整備が必要な状態です。

でもこのカメラは大きさに余裕があることもあって
整備性はかなり良いほうです。
構えた時の安心感や安定度もこの大きさならではの良さがあるので
この後の「ニューキャノネット系」も良いカメラですが
この頃の少し大柄なキャノネットは
もっと評価されても良いと思います。
何はともあれシャッターユニットから
ひとつひとつトラブルを修理しながら各部の整備を行います。
オート制御部とかファインダー指針連動部とか
非常によく考えられて造られていて
動作している様子を見ているとそれだけでも
楽しくなるようなカメラです。

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