ニコンF2フォトミックのカメラ修理

今日は「漫画週刊誌の日」だそうですよ。
1959(昭和34)年のこの日に
日本初の少年向け週刊誌『週刊少年マガジン』
『週刊少年サンデー』が発刊されたことが由来となっています。
いまだに気に入ったものの単行本コミックは買って読みますが
さすがに週刊誌・月刊誌は読まなくなりましたねぇ
私の子供の頃(小学校低学年)は4大週間漫画全盛期で
(ジャンプ・マガジン・サンデー・チャンピオン)
一緒に住んだことがなく週末だけ遊びに行っていた
親父の家に行くと
「おう、ゆきひろ!週間漫画4冊全部買ってこい」と
近所の本屋に走らされたものです。
でも読ませてもらえるから喜んでいくのですが(笑
その頃だったか…ジャンプで「サーキットの狼」とかにハマったのが…
他にもブラックジャックや釣りキチ三平
すすめ!!パイレーツにマカロニほうれん荘やら…
思い出し始めるとキリがないですが
面白いマンガ多かったですよねぇ…
その中でマガジンだけが比較的近年まで読んでいたのですが
段々と読み飛ばす方が多くなってきて
ついには買わなくなったのですよねぇ…
気になるものはその後も単行本で追いかけましたが
さすがにほとんどのものが連載終了しましたねぇ
でもマンガは今でも読みますし
懐かしの名作もいまは電子版で簡単に手に入ります。
場所も取らないし便利な時代になりましたねぇ

さてさて

本日は「ニコンF2フォトミック」のカメラ修理を行っています。
当時の最高級機、ニコンF2に露出計内蔵の
フォトミックファインダーが装着されたモデルです。
もちろんF一桁機はファインダー交換式なので
ファインダー単体で入手していれば
アイレベルファインダーにしたりフォトミックファインダーにしたりと
シチュエーションによって使い分けができいます。
他にもウエストレベルファインダーや高倍率ファインダー
アクションファインダー等の交換用ファインダーが存在します。
露出計内蔵のフォトミックファインダーだけでも
詳細は割愛しますが5種類存在します。
個人的には今回の依頼品でもある
一番最初に発売されたカニ爪対応の無印のフォトミック
(DP-1・指針式露出計)が一番無難かとは思います。
まずLED式の(S・SB)露出計は
何か故障すると修理できる可能性がかなり低くなります。
Ai対応の(A)も良いのですが
Ai式でもカニ爪があれば対応できて加えて非Aiレンズも対応でき
さらにファインダー内絞り値の見えやすい無印フォトミックが
最も使い勝手が良いと個人的には思います。
流通量も多いですし…
先代のFフォトミックに比べれば随分スマートになりましたが
基本的は構造はそれほど変わっていません。
ただ電池室がボディ側に移動したので
少しは「頭でっかち」感が少なくなりました。
それよりも摺動抵抗の耐久性がかなりよくなったので
トラブルも少なくなりました。
余談ですが先代の「Fフォトミック」は摺動抵抗の劣化が激しく
修理不能なものがほとんどなので
現在、当店ではメンテナンスを行っておりません。
見た目のスマートさであればアイレベルファインダーでしょうが
露出計の搭載はやはり便利ですし
さらにファインダー内でSS・絞りが確認できることがさらに便利です。
そのため個人的にはF2はフォトミックがベストかな…と思います。

お預かりのF2フォトミックはスローが少々不調で
やたら速めに切れてみたり
少々引っかかり気味にやたら遅くなってみたりと安定していません
スローガバナの動作不良かと思われます。
F2の定番トラブルである電池室周りのトラブルは今回はなく
露出計もきちんと動作していますが
精度的にはやはり調整が必要です。
加えてやはり高速シャッターの精度はイマイチです。
大きなトラブルはないものの
全体的に清掃整備は必要な状態です。


まだ取り掛かったばかりで現状確認くらいしかできていません。
これから本格的に分解整備に取り掛かります。
基本的には初代Fの進化版と言え
基本的構造はFと似通っています。
Fで評価の高かった堅牢性や各部の精度の高さはそのままに
シャッターは1/2000を搭載し
裏蓋やレリーズボタンの配置や電池室等
使い勝手は格段に進化したカメラです。
1/2000を実現するため幕速はかなり速くなっており
それもあってシャッター音はFよりは甲高いものとなっています。
機械制御機としては最後のF一桁機でもあり
現在でも非常に人気の高いカメラです。
発売から50年経過するカメラでもあり
当然ながらそれなりのメンテナンスは必要ですが
非常に丈夫なカメラでもありきちんと整備をすれば
今でも立派に使えるものが多いと思います。
名機であることは間違いないですね。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。