ペンタックスS2のカメラ修理

今日は「立冬」ですねぇ
秋が極まり冬の気配が立ち始める頃なので「立冬」とされています。
確かに随分冷え込んでくるようになりましたねぇ
晩秋のこの気温と空気感は個人的には非常に好きですが…
で、立冬に関連して今日は「鍋の日」さらに「鍋と燗の日」とされています。
寒くなってくると鍋が美味しいですし
具材さえ買って来れば簡単にできますものねぇ
〆の雑炊まで考えると一人だと簡単に3日分くらいになりますし…(笑
で、鍋にはやはりに日本酒が合いますねぇ
季節柄、やはり熱燗…個人的にはぬる燗くらいが好みですねぇ
鍋と言えば季節柄も手伝ってやはり牡蠣ですね!
今年も広島から美味い牡蠣をお取り寄せしなければ!!!
さらに最強の食中酒と個人的に思っている
呉の名酒「雨後の月」も!!!

さてさて

本日は「ペンタックスS2」のカメラ修理を行っています。
1959年に発売されたM42マウントの一眼レフです。
元々は既に発売されていた「AP」や「K」の普及機として
発売されたカメラですが
後に当たり前の装備となった「一軸不回転式シャッターダイヤル」を採用し
機能的には上位機種以上の使いやすさを持ったカメラです。
シャッタスピードこそ1/500までですが(後期では1/1000も搭載)
その高機能と大幅にお求めやすくなった価格もあり
かなりのヒット作となったカメラです。
SP以前のカメラなので露出計こそ搭載されていませんが
当時の元々精度の甘い上に劣化の心配な露出計を使うよりも
「露出計は外部で現在のモノを…」と割り切れば
そこは短所にならないと思います。
シンプルで扱いやすくM42マウントでレンズの選択の幅も広い「S2」は
現在使ってもなかなか良い選択だと思います。

ただし…今回もそうですが
SPより前のペンタックス機はとにかく問題はシャッター幕です。
今回もガチガチにシャッター幕が硬化しており
先幕は何とか動作はするもののまともには走り切らず
後幕はもはた一切出てこないような状態です。
後で幕交換時に確認できましたが
後幕はリボンが2本とも切れていて何も引っ張られない状態の上に
幕の一部は切れかかっていました…これでは動くわけもありません…
「AP」「K」「S2」「S3」「SV」このあたりは
過去に幕交換が行われていない限りは
もはや幕交換が使用するための大前提となっていると思われます。

外した状態で写っているのは先幕で
後幕はリボンが切れてぶら下がっている状態です。
当然ながら幕交換はそれなりの重作業です。
露出計回路もなくシャッター、巻上、ミラー駆動部、ファインダーと
一眼レフとしてはシンプルなカメラなので
比較的幕交換を行うカメラとしては楽なほうですが
それでも張替え後の調整も含めてかなり大変です。
しかしながらシンプルなカメラ故に
幕交換を行うということは幕軸のメンテも当然行い
全ての駆動部の清掃整備を行うわけなので
キチンと行えば機能的にも精度的にも
非常に良い状態にすることができます。
さすがに金属部品も劣化も多少はありますが
それでも当分の間は何も心配なく使える状態になります。
しっかり整備されたアサヒペンタックス系一眼レフは
M42マウントレンズのボディとして
非常に頼りがいのある相棒となりうると思います。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。