コーワSWのカメラ修理

今日は「中央線開通記念日」だそうです。
1889年(明治22年)のこの日に
JR中央線の前身である
甲武鉄道・新宿駅~立川駅(約27km)が開業したのだそうです。
最初は立川までだったのですねぇ。。。
中央線や中央高速というと
八ヶ岳や奥秩父・南アルプス方面で
自然を満喫する というイメージばかり先行してしまい
わけもなく楽しくなってきますね。
当店の最寄り駅は西武新宿線の新井薬師駅ですが
中央線中野駅も徒歩圏内(ちょっと遠いですが)なので
普段の生活に身近な路線でもあります。
あれ、「走りだせ~♪中央線♪」のフレーズが
脳内リフレインされて止まらなくなってきた(笑)

さてさて

本日は「コーワSW」のカメラ修理を行っています。
コーワといえば以前にも書きましたが
コルゲンコーワやキャベジンコーワ、ウナコーワ等々の
医薬品でお馴染みの「興和株式会社」の
光学機器部門です。
比較的最近までマイクロフォーサーズマウントの
レンズを「プロミナー」ブランドで販売していて
現在でも」野鳥観察用のスポッティングスコープを製造販売しています。
1950年代から70年代にかけては
コンパクトカメラから中判カメラまで
様々なカメラやレンズえお製造していたメーカーでもありました。

。。。。ちなみに。。今、たまたま
先日お客様に差し入れてもらったドリンク剤を飲んだのですが
これも「キューピーコーワαドリンク」。。。興和の製品でした(笑)

今回お預かりしている「コーワSW」は
1966年に発売されたレンズ固定式のレンズシャッター機です。
「SW」は「スーパーワイド」の意味で
その名の通り28mmF3.2の広角レンズを装備します。
このタイプのレンズ固定式カメラでワイドブームがあったこともありますが
意外と選択肢は少なく
その中でもコーワSWは非常に見えの良いファインダーと
コンパクトなボディで現在でも非常に人気の高いカメラです。
自慢のレンズは4群6枚で最短撮影距離は0.5m
写りの評価も非常に高いレンズです。

今回の「コーワSW」ですが
内外装ともに結構汚れが酷い状態でした。
自慢のレンズ・ファインダーにも
とても見過ごせないほどの汚れ・カビが見受けられます。
加えて鏡胴部にやけにがたがる状況です。
さらにシャッターを切ってみると
とりあえず動作するのですが
1/15、1/125にセットしても1秒で切れてしまいます。
鏡胴取り付け部ガタの影響で
調速カムが少し浮いており
スローガバナとの連結が一部外れてしまっているようです。

写真は一通り整備の終わった状態です。
鏡胴部のガタもなくなりシャッターも正常に動作しています。
レンズ・ファインダーも問題なくキレイになりました。
少々レアなブラック塗装はさすがに多少劣化があり
本来の艶がなくなってしまっていますが
それでも非常に締まったマットな感じもカッコ良いです。
個人的に好きなカメラで見るたびに
いつも個人的に欲しいな。。。と思うカメラです。
ファインダーは非常に明るく
肉眼で見るより明るく見えるほどです。
ご依頼者様にもこの絶好調となったSWを
早く楽しんでいただきたいと思います。

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臨時休業のお知らせ

突然のお知らせで
大変ご迷惑をおかけしてしまいますが
検討を重ねた結果
現在の「緊急事態宣言」に基づき
4月11日(土)より
当面、店舗での営業を見合わせることにいたしました。
修理完了品のお渡しは宅配便等でご対応させていただきます。
それぞれ個別にご連絡いたしますので
よろしくお願い申し上げます。
メール、DM等でのお問い合わせに関しましては
従来通りに対応いたします。
お電話でのお問い合わせに関しましても
本来の営業時間内である
10:00~19:00に関しましては
基本的に対応させていただきます。
多々ご不便おかけいたしますが
何卒よろしくお願い申し上げます。

東京フィルムカメラ修理工房
代表 迫田 行弘

ペンタックスS2のカメラ修理

今日は4月10日ということで
「フォト(4・10)の日」なのですね。
フォト。。。もちろん写真のことですよ
桜の季節でもあり新生活スタートの時期でもあり
本来なら写真を撮る機会が非常に多い
楽しい季節なはずなのですが
今は全国的にとんでもないことになってしまったので
写真どころではないですよねぇ。。。
不必要な外出はもちろん避けなければいけないですが
テーブルフォトだったり普段撮らない自宅の周辺だったり
こういうときにこそ見直して撮ってみるのもいいかもしれません。
しかしながらこの場合、
自宅で現像出力まで完結できるデジタルのほうが
圧倒的にいいですねぇ
でも、自宅でフィルムの現像・引き伸ばしができる方は
こういうときこそ引き伸ばしプリントに没頭してみるのも
楽しいかと思います。
(さすがに少数派になってしまいますか。。。)

さてさて

本日はペンタックスS2のカメラ修理を行っています。
発売は1959年で本来はシリーズ最初のモデルである
アサヒペンタックスAPの普及機として発売されました。
しかしながらその後、細かなマイナーチェンジも行われ
最終的にはシャッタースピード最高速も1/1000となり
当時の最高級機であった「K」とスペックも同等となり
使いやすい一軸不回転式のシャッターダイヤルを持つ
S2のほうがペンタックス機の本流となっていきます。
その後、S2をベースにS3、SVと展開されていくわけですね。

いわゆる「アサヒペンタックス系」(SPより前のもの)は
シャッター幕に重大な劣化を抱えているものが多く
まともにシャッター幕が走行できないものが多いと思います。
今回お預かりしているS2はご依頼者様のおじいさまが
使われていたカメラとのことですが
やはりシャッター幕はガチガチに硬化していて
まともにシャッターが切れる状態ではなく
幕を引っ張っているリボンも今にも切れそうな状態でした。
当然、シャッター幕は交換いたします。
さらにプリズムの腐食もあり(中央に縦線が見えるパターン)
今回はこれも交換で対応します。

シャッター幕の劣化はしかたないですが
本来、保管状況は悪くなく外観は磨き上げると
ピカピカの美品になりました。
お預かり時にはまともにシャッターが切れない状態だったので
体感することはできませんでしたが
本来、アサヒペンタックス系は非常に軽やかな巻上で
操作感もかなり良いカメラです。
もちろん今回は幕交換の上に巻上部も整備を行っていますので
非常に軽やかな巻上と軽快なシャッター音を楽しむことができます。
もちろんSS精度も申し分ございません。
少し様子見をしたうえで完成となりますが
ご依頼者様にも早くこの使い心地を体感していただきたいと思います。

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オリンパスOM-1のカメラ修理

今日は4月9日ということで
語呂合わせで「フォークソングの日」なのだそうです。
さだまさしとかイルカとか松山千春とか
私も小学校の頃に聴いていたけど
いわゆるフォークソング全盛期は私より
少し上の世代かな。。。
私が邦楽を聴き始めたころは
既に「ニューミュージック」(これも死語だな)全盛期でした。
この辺も線引きが微妙なところですが。。。
まぁ今日もお店は非常に静かで
おそらく来店もないでしょうから
作業のBGMには密かに80年代初頭の
ニューミュージックが流れています(笑)

さてさて

本日、作業を行っているカメラは
「オリンパスOM-1」です。
70年代のカメラなのでこの頃こそが
まさに国内でのフォークソング全盛期ですね。
入院していたせいもあって
少し久しぶりな気もしますが
相変わらず圧倒的に修理・整備依頼の多いカメラです。
毎回書きますが当時の一眼レフとしては
驚異的に軽量コンパクトなボディに
軽やかな巻上や上品なシャッター音等々
その気持ち良い使い心地も非常に魅力的なカメラです。

お預かりしているOM-1は
ご依頼者様の実家で長い間眠っていたもののようです。
かろうじてシャッターは動作しますが
先幕・後幕のバランスは大きく崩れていて
1/1000はたまに開かない場合もあるようです。
それ以外の高速シャッターも全く精度は出ていません。
モータードライブ対応前の前期ボディで
フィルム室のスタッドは2本のタイプです。
電池室の端子固定は樹脂ネジが使われているタイプで
案の定、樹脂ネジは劣化で破損しており
露出計は動かない状態でした。
他、これもたまに見かけますが
接着されているASA感度版が外れて紛失していしまっています。

とにかく動くところはとにかく清掃した上で調整を行います。
露出計関連で電気の通る部分もとにかく磨いて
電池室からの配線は交換します、
絞りやSSリングからのメーターへの連動は
OM-1の場合、糸連動なのですが
今回はその連動部の動きも悪かったため対処しています。
これで非常に軽やかに動作するボディに生まれ変わりました。

今回はボディだけではなく
50mmF1.4、28mmF3.5、135mmF3.5の3本のレンズも
お預かりし、それぞれカビがかなり発生していたので
レンズ清掃、ヘリコイドグリスップ等々
こちらも一通りの清掃整備を行っています。

実はズイコーレンズは分解が大変なものが多く
なかなか苦労するものが多いのです。
(個体差もありますが。。。)
レンズの分解はとにかく回して外すの繰り返しなのですが
ズイコーレンズはこれが回りにくいものが多いのです。。。
今回も一部苦労しましたが
何とかキレイに仕上がっています。

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ニコマートFTNのカメラ修理

今日は「花まつり(灌仏会)」ということで
お釈迦様の誕生日なのですね。
子供の頃、通っていた幼稚園が仏教系で
確かこの日はお祝いだったような記憶が。。。
この頃はお釈迦様の」いろんなエピソードが載った
絵本を読んだり聞かせられたりしていたと思います。
でも花御堂に甘茶をかけた記憶はないなぁ。。。
やっててもおかしくないのだけど。。。
40年以上前の話なので
さすがに記憶がかなりあいまいです(苦笑)
確か昨年も同じことを言ったような気がしますが
クリスマスやハロウィンが盛り上がるよりも
「花まつり」が盛り上がるほうがいいと個人的には思うのですが。。。
まぁ、今年はちょっと特殊な状況なので無理ですが。。。

さてさて

本日は「ニコマートFTN」のカメラ修理を行っています。
「ニコマート」は「ニコン」の中級機を担うブランド名で
機械制御シャッターの「FT系」と
電子制御シャッターの「EL系」が存在します。
今回の「FTN」は前モデルのFTに
開放F値補正機能(いわゆるガチャガチャ)が追加され
レンズ交換の際の開放F値セットが簡単になり
ファインダー内にSS表示もされるようになったモデルです。
非常によく売れたカメラで
おそらく現存するニコマートの中では最も数が多いモデルだと思われます。
この時代のフラッグシップは「ニコンF」で
操作系も異なるので純粋な意味での
サブカメラにはならなかったかとも思いますが
その丈夫さや堅牢性はFに負けないほどだと思います。

お預かりしている「ニコマートFTN」も
若干の高速シャッターの精度不良やみらーの粘りはあるものの
機械的な部分は一通り動作しています。さすがですね。
もちろんもっと軽くスムーズに動くように整備すれば
精度もでてきますしまだまだ長く使える状態になると思います。
問題なのはやはり露出計で
指針が全く安定しません。ただ、指針の動きから予想して
いわゆる抵抗不良とかではなく接点の接触の問題かな。。と思われます。

写真は分解し始めて間もなくのものですが
この後、電池室からの配線交換や抵抗の清掃を行い
露出計指針は安定するようになったのですが
今度は明るさが変化しても指針の位置がほとんど変わらなくなりました。
受光体(CdS)に問題があるのかもしれません。
なかなか一筋縄ではいきません(苦笑)
先にミラー駆動部やシャッターユニットの整備を行ってから
じっくり露出計トラブルの原因も探っていきます。

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ロードⅣBのカメラ修理

今日は4月6日。。。ということは。。。
やはり「白の日」とか「城の日」なのですね(笑)
そんな中に「シールの日」なんてものもありました。
実家を引き払ったときに処分されてしまいましたが
昔から家にあったタンスや柱のあちこちに
私が子供の頃に張った「ロボコン」や
「ガンツ先生」のシールが残ってたなぁ(笑)
小学校上がるくらいまではそんなシールをあちこちに貼っては
じいさん、ばあさんを困らせていたと思いますが
これが小学生高学年くらいになると
「柏原よしえ」や「中森明菜」なんて
ただ名前がシールになっているだけのステッカー(?)なんかを
当時の愛車、リトラクタブルライトのスーパーカー自転車に
貼っちゃうわけですね(笑)
あ、今でもカープのシール、スマホケースに貼ったりするから
全く進歩していないのか???(苦笑)

さてさて

本日は岡谷光学機械というメーカー」で作られた
「ロードⅣB」のカメラ修理を行っています。
ここのブログでは2度目の登場でしたかね。
1955年発売のレンズ固定式のレンジファインダー機です。
現存数もそれほどは多くないと思われますが
意外と根強い人気のあるカメラです。
コンパクトにまとめられていますが
質感はなかなか高く
当時としては非常に先進的なセルフコッキングとなっています。
シャッターも当時の国産最高級シャッターといえる
セイコーシャMXです。
ちなみに当時の発売元は後の服部セイコーでもある
服部時計店だったそうです。
装着されるレンズはハイコール40mmF2.8で
これも評価の高いレンズです。
先に写真を載せてしまいますが
もともと非常にキレイな状態でした。

お預かり時には皮剥がれ等もあったのですが
極力自然な状態で補修して貼りなおしています。
お預かり時の一番の問題は
レンズシャッター機定番のシャッター羽根固着で
シャッターが全く開かない状態でしたが
羽根清掃、シャッターユニット整備により
非常に歯切れよく動作する状態に復活しています。
ファインダーも非常にクリアになり
距離計二重像も快適に合わせられます。
もちろん精度もバッチリです。

「白の日」なのに黒いロードの紹介になってしまいました(笑)
黒のロードというだけでめずらしいですが
またこれだけキレイなものはなかなか出てこないでしょうね
ご依頼者様がうらやましいですね。
入手されたばかりで当店にお預けいただいたので
これで改めてキレイで動作快調なロードⅣBで
撮影を楽しんでいただきたいと思います。

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キヤノンFXのカメラ修理

今日は。。。「新子焼きの日」???
「おしんこまき」ではなくて???
調べてみると北海道旭川の名物らしいですね。
若鶏の半身を素焼きにしてタレなどで味付けをした
豪快な焼き鳥なのだそうです。美味しそうですね!
ビールが合いそうですなぁ(笑)
出世魚であるコハダの稚魚をシンコ(新子)と呼ぶ地域があり
これにちなんで若鶏を新子と呼ぶ風習もあり
そこから名付けられたとされているそうです。
う~ん、食べてみたいですね!
そういえば全然関係ない話なのですが
私、十歳以上離れた腹違いの弟が一応いるのですが
(一応。。。というのがまともに一緒に暮らしたことがないので(苦笑))
その弟がまだ幼くてやっと言葉を話し始めたころ
どうも「し」がうまく言えず「ち」になっちゃうのですね。
「しんぶんし」→「ちんぶんち」とか。。。
で、食卓にたまたま出てきた「お新香巻き」を見て
「おちんこまき!」
さすがに当時吹き出して笑いが止まらなかったな。。。(笑)

さてさて

本日は「キヤノンFX」のカメラ修理を行っています。
キヤノンのマニュアル機時代の中核を成すといえば
やはり「Fシリーズ」だとは思いますが
「FX」はその「Fシリーズ」の記念すべき最初のカメラです。
「Fシリーズ」これから20年近く続き
後にマウントもFLマウントから解放測光対応のFDマウントに変わり
F-1やFTb等も発売されるわけですが
基本的なシャッターの構造等は
このFXが基になっています。
(縦走りのEFは例外)
正直、一眼レフの分野で明らかに立ち遅れていたキヤノンを
後の2大メーカーに押しあげるきっかけとなったのが
「Fシリーズ」であり「FX」ではないかと思います。

お預かりしているFXはミラーアップしたまま
固まってしまっています。
シャッター幕はチャージ状態のままなので
シャッター幕が解放れない状態で固着しているようです。
とりあえず下から弄って強制的にシャッターを切りましたが
レリーズ部、シャッター幕、共に動きが非常に悪い状態です。
ミラーが下りたのでファインダーの様子も確認できましたが
プリズムは中央にうっすら縦線が入ってしまっています。
若干のプリズム腐食ですね。
FX、ペリックス、FP、FT、等のFシリーズ前期モデルは
非常にプリズム腐食が多く
(ファインダー視野内に水が流れた跡のような腐食)
交換用のキレイなプリズムの入手が非常に困難です。
(FTbであれば何とかなるのですが。。。)
今回は非常に軽微な腐食ということで現状のままで対応します。

長い間、大事に仕舞い込まれていたらしく
あちこち動きはダメですが
基本的には非常にキレイな個体です。
これまたキレイな元箱に入ってやってきましたが
写真には写っていませんが
カメラケースがまた非常にキレイで良い状態です。
ケースがカビでボロボロな場合も多いのですが
保管状況は良かったものと予想されます。
付属するFL50mmF1.8はカビはないものの
全体的に曇ってしまっています。
基本的にくもりは取れないことも多いのですが
できる限り対処していきます。

現状ではまだシャッターはまともに切れませんが
本来は「Fシリーズ」らしい
アタックの強い歯切れのよいシャッター音で動作するカメラです。
これから本来の姿を取り戻すための
分解整備に取り掛かっていきます。

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ミノルタオートコードのカメラ修理

今日は「あんパンの日」でもあり
「どら焼きの日」でもあるのですよ
どちらも美味しいですよねぇ。。。
とにかく餡子が大好きなので
他にも大福やたい焼き、もみじ饅頭
今川焼(大判焼き、私の地元では「びっくり饅頭」)
呉名物のフライケーキ、
白餡だけど松山銘菓の母恵夢(ぽえむ)
どれも甲乙つけがたく美味しいですよねぇ。。。
緑茶のお茶請けでもいいですが
個人的には牛乳と一緒にいただくと無敵です(笑)
ただ長年、糖尿病持ちだから
無制限に食べられないのですよねぇ(汗)
先日の脳梗塞だって10年近く患っている糖尿病と
若いころからの長年の喫煙(もちろん既に止めています)が
原因のひとつであることは間違いないところで
既に止めている喫煙はともかく
甘いものの食べすぎには気を付けないと。。。
あぁ。。。でも餡子は美味しいですよねぇ(笑)

さてさて

本日はミノルタオートコードのカメラ修理を行っています。
いろいろ好みや考え方によるとは思いますが
個人的にはやはり国産最高峰の二眼レフといえば
やはりオートコードではないかと思います。
振り子式のピントレバー、
SS・絞り値は構えた状態で確認できるレンズ上部での表示
クランク式の巻上・セルフコッキング
平面性を重視し上から下へ巻き取るフィルム巻上
明るくピントの山もわかりやすいファインダー
なんといっても秀逸な写りをする
ロッコールレンズ。。。魅力的なポイントの非常に多いカメラですね。
デビューは1955年ですが
細かいマイナーチェンジを繰り返しながら10年以上にわたって生産されます。
今回、お預かりしているのはオートコードのみならず
ミノルタの二眼レフとしての最終モデルとなった
「オートコードⅢ」です。同年に発売された「CdS」同様に
レンズは新コーティングの「ニューロッコール」となり
220フィルムにも対応しています。

ご依頼者様はこのオートコードを
某ネットオークションで入手したそうです。
外観は非常にキレイな状態で
レンズも比較的状態がよく巻上・ピントレバーも
正常に動作しています。
ただ。。。シャッターユニット及びシャッター羽根
絞り羽根が油まみれです。
レンズシャッター機でよく見かける経年で
自然と機械部分から染み出した。。。なんてレベルではなく
明らかにシャッターユニット内に大量の油
(おそらくCRC)を注入したものではないかと思われます。
当然、シャッターは粘っていて
レンズ前玉ユニットを外してみるとレンズ枠にも
べったり油漬け状態です。
これはなかなか大変です。
これだけ油漬けになっていると普通に清掃しても
どこからともなく染み出してくるものと思われます。
できる限り分解して根気よく清掃していくしかなさそうです。
あくまでも注油はしっかり古い油を除去したうえで
「必要最小限に!」です。
大量の油を後から脱脂すrのは大変ですからねぇ。。。

これから本格的に作業に取り掛かります。
ちょっと根気の必要な長期戦になりそうです(苦笑)

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キヤノンEFのカメラ修理

今日は「五百円札発行記念日」なのだそうです。
1951年(昭和26年)のこの日に
政治家・岩倉具視肖像の500円札(B号券)が日本銀行より発行されました。
さすがにこの500円札には馴染みがあまりないのですが
その次に発行された C号券は
(1969年11月発行、同じく岩倉具視肖像)
子供の頃から見ているし馴染み深いですねぇ
全体的に青っぽくて明らかに当時の他のお札に比べても
ちょっと独特だったと思います。
1982年に五百円硬貨が発行されましたが
1985年までは製造されていたのですねぇ
それにしたって35年前か。。。
時は無常に流れていきますねぇ

さてさて

本日、修理を行っている「キヤノンEF」は
1973年発売開始です。五百円札(C号券)全盛期です(笑)
キヤノンFシリーズの一員といえますが
ちょっと異端児的なモデルです。
「Fシリーズ」の他のカメラは全て
布幕横走りシャッターですが
このEFだけがコパル製の金属羽根縦走りシャッターを搭載します。
次世代の「Aシリーズ」でも布幕横走りシャッターなので
EFの次に縦走りシャッターを搭載するのは
80年代に入ってからの「Tシリーズ」になってしまいます。
さらにEFの特徴はその縦走りシャッターを
1/1000~1/2までは機械制御で駆動し
1秒~30秒までのスローシャッターを電子制御で駆動する
ハイブリッドシャッターなのです。
露出はマニュアル露出に加え
針挟み込み式のシャッタースピード優先AEを搭載します。
いろいろな意味でFシリーズからAシリーズへの
橋渡し的なモデルといえると思います。

お預かりしているEFは
まず電池を入れても電源が入りません。
当然、露出計は動きませんが
シャッターは機械制御の1/1000-1/2までは切れています。
EFには多いのですがおそらく電源が入っても
1秒以上のシャッタースピードは開きっぱなしに
なってしまうのでは。。。と予想しています。
開きっぱなしになるのであれば
直る可能性が高いと予想します。
露出計の精度も含めてまずは電源が入らないと
何とも言えない状態ですね

まだ現状チェックを行ったのみで
これから本格的に作業に取り掛かります。
装着されているNewFD50mmF1.8レンズは
絞り込んでも全く絞り羽根が出てきません。
NewFDではよくある症状ですが
油が絞り羽根に付着して固着しているものと思われます。
ちょっと他の同時期のキヤノン機とは
一線を画すEFですが
やはりこの時期のキャノンらしく非常にスタイリッシュですね
FT系やF-1とも異なるテイストですが
しっかりキヤノンっぽいのはさすがです。
巻上レバー根元に配置されたSSダイヤルは
AE-1でも採用されますが
EFはレリーズボタンもレバー基部なのですね。
これ結構使いやすいですしデザイン的にも良いと思います。

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ミノルタXEのカメラ修理

今日から新年度!
いつもなら午前中はエイプリルフールネタで
盛り上がることも多いとは思いますが。。。
今年はさすがにそんな状況ではないですね。
出口の見えないトンネルに入ってしまったような
閉塞感が漂っています。
あまりここで暗いことばかりいっていても
しかたないので。。。
今日は「トレーニングの日」だそうですよ。
新年度の始まりに合わせて
何か毎日行うトレーニングを始めましょう!という日ですね。
私は退院以来、リハビリを兼ねたウォーキングを
朝晩行っていますが。。。
「本当にこんなことで治るのか?」という
どうにもならない不安感に悩まされています(汗)
発症後3ヶ月が勝負だって言われているし
仕事少し減らしてでも回復期のリハビリ専門病院に行ってみようかと画策中です。
まぁ、できることは全てやっておかないと後悔しそうですし。。。

さてさて

本日は「ミノルタXE」のカメラ修理を行っています。
少しひさしぶりですね。
X-1に続いて発売されたXシリーズ第二弾のカメラで
その秀逸な使い心地により
今でも根強い人気のあるカメラです。
特に巻上の滑らかさは特筆もので
横走りならF3、縦走りならXEがベストではないかと
個人的には思っています。
その滑らかな巻上に大きく貢献しているのは
やはりライツ・コパルと共同で開発した
「コパルライツシャッター」だと思います。
魅力の非常に多いカメラですが
困ったことにプリズム腐食の非常に多いカメラで
当店にも既にキレイな中古プリズムの在庫はなくなってしまいました。
実は今回のXEもファインダー視野内の下部1/3が
腐食のため真っ黒な状況ですが
今回は私が個人的に使っていた良品のXEから
プリズムを移植して対応します。

XEといえばミラーアップもよく起こるトラブルですが
今回のXEもたまにその症状が見られます。
原因がいくつか考えられるのですが
今回は接点の接触不良が原因ではないかと予想しています。
振り切れていることの多い露出計は
今回はまずまずの値を示してます。
そして今回は巻上部の油切れもあって
魅惑の巻上が本来の感触ではない状態ですが
それに加えて巻き上げても
シャッターはチャージしますが
フィルムが巻き上がりません。
スプロケットもスプールも全く回らない状態です。
これもXEでたまにあるトラブルで
多重露光モードになったまま巻上が固着してしまうことが原因です。

まだ取り掛かり始めたばかりですが
まずは巻上周りからチェックしていこうかと思います。
初期の電子制御シャッター機なので
いろいろデリケートな部分も多く
なかなか修理難度は高目なカメラだと思います。
(Xシリーズはどれも難しいものが多いですが。。。)
とはいえ、しっかり整備されたXシリーズは
どれも使っていて気持ち良いカメラばかりですので
今回も一生懸命整備していきます!

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