ペンタックスS2のカメラ修理

今日は4月10日ということで
「フォト(4・10)の日」なのですね。
フォト。。。もちろん写真のことですよ
桜の季節でもあり新生活スタートの時期でもあり
本来なら写真を撮る機会が非常に多い
楽しい季節なはずなのですが
今は全国的にとんでもないことになってしまったので
写真どころではないですよねぇ。。。
不必要な外出はもちろん避けなければいけないですが
テーブルフォトだったり普段撮らない自宅の周辺だったり
こういうときにこそ見直して撮ってみるのもいいかもしれません。
しかしながらこの場合、
自宅で現像出力まで完結できるデジタルのほうが
圧倒的にいいですねぇ
でも、自宅でフィルムの現像・引き伸ばしができる方は
こういうときこそ引き伸ばしプリントに没頭してみるのも
楽しいかと思います。
(さすがに少数派になってしまいますか。。。)

さてさて

本日はペンタックスS2のカメラ修理を行っています。
発売は1959年で本来はシリーズ最初のモデルである
アサヒペンタックスAPの普及機として発売されました。
しかしながらその後、細かなマイナーチェンジも行われ
最終的にはシャッタースピード最高速も1/1000となり
当時の最高級機であった「K」とスペックも同等となり
使いやすい一軸不回転式のシャッターダイヤルを持つ
S2のほうがペンタックス機の本流となっていきます。
その後、S2をベースにS3、SVと展開されていくわけですね。

いわゆる「アサヒペンタックス系」(SPより前のもの)は
シャッター幕に重大な劣化を抱えているものが多く
まともにシャッター幕が走行できないものが多いと思います。
今回お預かりしているS2はご依頼者様のおじいさまが
使われていたカメラとのことですが
やはりシャッター幕はガチガチに硬化していて
まともにシャッターが切れる状態ではなく
幕を引っ張っているリボンも今にも切れそうな状態でした。
当然、シャッター幕は交換いたします。
さらにプリズムの腐食もあり(中央に縦線が見えるパターン)
今回はこれも交換で対応します。

シャッター幕の劣化はしかたないですが
本来、保管状況は悪くなく外観は磨き上げると
ピカピカの美品になりました。
お預かり時にはまともにシャッターが切れない状態だったので
体感することはできませんでしたが
本来、アサヒペンタックス系は非常に軽やかな巻上で
操作感もかなり良いカメラです。
もちろん今回は幕交換の上に巻上部も整備を行っていますので
非常に軽やかな巻上と軽快なシャッター音を楽しむことができます。
もちろんSS精度も申し分ございません。
少し様子見をしたうえで完成となりますが
ご依頼者様にも早くこの使い心地を体感していただきたいと思います。

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