月別アーカイブ: 2016年7月

ペンタックスSPのカメラ修理

今日は「ビリヤードの日」だそうですよ。
高校生の頃はやたらビリヤード場に行ってたなぁ。。。
いわゆる「ナインボール」ですね。
「ハスラー」ブームだったし。。。
もうキューの持ち方も忘れちゃってるな(苦笑)

さてさて

今日は「ペンタックスSP」のカメラ修理を行っています。
少し前にもここで取り上げましたが
やはりSPは現存している台数も多く
適度な大きさで使いやすく
M42マウントということで色々なレンズを楽しめることから
修理依頼の多いカメラです。

今回の個体も前回と同じく高速でシャッターが開きません。
1/500だとかろうじて開いてはいますが
かなり露光ムラが出てしまう状況です。

それから露出計ですが。。。
通常のSPは電源が入っていない状態で真ん中より少し下に
針があるのが正しい状態です。
電源を入れるとファインダーの明るさに応じて
針が動くのですが。。。
このSPの場合、一度、針が下に下がりきってしまうと
なかなか上がってきません。

たとえば露出計をオンにして針が真ん中あたりにあるとします。
その状態でレンズそっと手でふさいでファインダーが真っ暗になるようにします。
(露出計の針は一番下まで下がります。)
そしてそっと手を離して再びファインダーを明るくします。
このとき、針は戻るはずなのですが、今回の場合は戻りません。
で、軽くカメラの頭を「トン」と叩いてやると
びっくりしたように針が真ん中に戻ります。

針が一番端までいったときにくっついてしまう現象です。
SPでもよく見かけますがOM-1やニコマートFT系でも多発します。

IMG_8223

露出計は一旦取り外してガイシの清掃を行ってから調整します。
他、シャッター幕軸の清掃・注油を行った上で
各部点検調整を行っていきます。

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ミノルタSR505のカメラ修理

今日は「漫画の日」だそうですよ。
もう最近、漫画もあまり読まなくなりましたねぇ。。。
以前はいわゆるネカフェに一晩中いて
漫画を読み漁ってたこともよくあったのですが。。。

さてさて

今日は「ミノルタSR505の」のカメラ修理を行っています。
ミノルタ最後の機械式シャッター一眼レフですね。
このモデルを最後にミノルタの一眼レフは電子制御シャッター搭載の
「Xシリーズ」に販売の主力が移り変わっていくわけです。
SR505は基本的にはSRT101が基本となっています。
SRT101 → SRTスーパー → SR505 と
細かい仕様変更をしながらより使いやすく変わっていくわけですが
そう考えるとこのSR505がミノルタメカニカル機の完成形ともいえますね。

今回の個体はご依頼者様が最近入手されたもので
本格的に使う前に一通りの点検整備を行ってほしいというご依頼です。
まずは露出計およびバッテリーチェックで
露出計の針が暴れまくります。
いくつか原因は考えられるのですが
今回はon/offスイッチ部の接触不良のようです。

IMG_8233

赤丸で囲った部分が裏蓋のSWによってon/offされるのですが
SRT系はここの接触不良はよく見受けられます。

他、シャッタースピードのムラ、モルト劣化、ファインダーのカビ等が
見受けられます。

IMG_8234

これからさらに分解を進めて
まずはシャッター周りから整備していきます。

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オリンパスペンEESのカメラ修理

今日は「虹の日」だそうですよ。
この季節ですから、ところによっては虹が見られるところもあるでしょうね。
何度か虹の写真は撮ったことがありますが
虹が出たときに周りの景色も含めて
写真に合う場所にいると良いのですが
なかなか実際はそうはいきませんね。
山に登ると7割以上の確率で雨になるほどの
雨男なのに山で虹に出会ったこともないなぁ。。。
(大抵が降りっぱなしで雨上がりに遭遇していない(苦笑))

さてさて

今日はオリンパスペンEESのカメラ修理を行っています。
ハーフサイズカメラの代名詞ともいえるペンですが
いろいろ種類は数多くあります。
でも多くの人がペンと聞いてイメージするのは
今回のEESのような形を思い浮かべる方が多いと思います。
特にEES及びEE、EE-2は貼り革がちょっと緑かかったグレーで
何ともお洒落ですね。

今回の個体は定番の赤ベロ固着に加えて
(赤ベロ→光量不足の場合にファインダー内に出てくる赤い舌のようなもの)
かなり明るいところでシャッターを切っても
ほぼ絞りが開放、という症状が出ています。
全く制御していないわけでもなさそうなのですが。。。

ある程度分解してみて
露出計の針を確認してみると
LV15の光をセレンにあてても通常の半分くらいしか
針が振れません。明らかにセレン光電池の劣化のようです。
セレンを使ったカメラには避けて通れない問題ですね。
少々、余談ですが
元々セレン光電池は半永久的に起電する、と当時謳われていたそうです。
ただし、それはある程度、きちんと使われていた場合の話のようで
真っ暗な中に仕舞いこんで長期間、起電させていないと
劣化が進むようです。一度、劣化するともう元には戻りません。
日本中のあらゆる押入れや物置に眠っている
セレンを使ったカメラを全て明るいところに出してあげたい気持ちになりますね。

IMG_8221

まずは先にシャッターユニット部及び周辺の整備から行います。
固着が発生しやすい箇所がいくつか存在するので
予防も含めて整備してきます。
セレンは起電力のある中古部品と交換で対応します。

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ペンタックスK2のカメラ修理

トップページにもありますが
明日(7月15日)は臨時休業日といたします。
ご迷惑をおかけしますがよろしくお願いいたします。

今日は「ひまわりの日」だそうですよ。
でも由来は花のひまわりではなく
日本初の静止気象衛星「ひまわり1号」が
1977年に打ち上げられた記念日ということです。
全く関係ないですが。。。
。。。1977年と聞いて即「カルメン’77」って思ってしまった(笑)

さてさて

今日は「ペンタックスK2」のカメラ修理を行っています。
K2はブログ初登場ですね。
ペンタックスがそれまで使用していたM42マウントと決別し
新規バヨネットマウントであるKマウントを採用した際の
最初のシリーズがいわゆる「K」シリーズです。
その中で「K2」はシリーズ中、唯一、完全新設計された
シリーズ中のトップモデルです。
ファインダー内の表示を見ても一気に時代に追いついた感がありますね。

今回、お預かりしている個体は実は動作は良好なのです。
電子制御シャッターであるため、動作が不安定になると修理不可能な
場合もあるK2ですが、今回の個体は露出計も問題ナシ
オートは若干アンダー目に制御するもののネガであれば問題ないレベル
マニュアル時シャッタースピードもほぼ問題ナシ。。。

ただ、ASA感度設定リングがほとんど動きません。
正確にいうと低感度側には重いながらも何とか動くのですが
ASA200より高感度側にはびくとも動きません。

ちなみに今回のように完全に動かないのは
何か内部に問題がある可能性が高いですが
全体的に重いのはK2でよく見かけるトラブルです。
さらに付け加えると
K2のASA設定、露出補正ダイヤルの操作は少々独特です。
まずASA感度リングは感度設定レバーを押したままでないと
回らないようになっています。
加えて露出補正リングが「1x」になっていないと
感度設定レバーは押せません。
中古等で入手されて初めてK2を操作する場合は
操作方法に気をつけてください。
無理な操作はトラブルの元になります。

IMG_8218

今回は一部部品にわずかな変形があるようです。
まずは変形を修正して対応し、それでも改善しないお場合は
中古部品交換で対応します。

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ミノルタSR-3のカメラ修理

今日は「オカルト記念日」だそうですよ。
映画「エクソシスト」にちなんだ記念日のようです。
個人的には洋物のオカルト・ホラー映画よりも
邦画ホラーが好きだったりします。
特に「呪怨」シリーズは初期のVシネ版がすごく気に入って
DVD買って夜中に一人でよく見ていました。

さてさて

今日は「ミノルタSR-3」のカメラ修理を行っています。
個人的にちょっと好きなカメラです。
レトロ感と使い心地が何ともいえない良さがあるのですね。
もちろん私用で撮影するために1台持っています。
対応するオートロッコールの時代を感じさせる写りもいいのですよね。

今回の個体は、とにかく巻上げが重いのです。
SR-3はシャッター幕が劣化している個体も多いので
幕が原因かと思いましたが
意外と幕の劣化はあまり進んでいないようです。
。。。となると巻上げ軸の油切れが原因かと思われますが。。。
今の状態では、とてもではないですが
気持ちよく撮影。。。というわけにはいかない状態です。
他、シャッタースピードの狂いも随分出ていることと
モルト劣化、ファインダー各部にカビ、等々、定番の症状が見受けられます。

IMG_8217

これからミラーボックスの分離、巻上げ部点検整備
シャッター周りの点検整備の順で取り掛かっていきます。

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ペンタックスSPのカメラ修理

今日は「真珠記念日」だそうですよ。
1893年のこの日に三重県で初めて真珠の養殖に成功したそうです。
いいですね~真珠の上品な輝き
さすがに私自身には縁がありませんが。。。
ちなみにこの日に養殖に成功した最初の真珠は
半円形のものが5粒だったそうです。
今のような円形の真珠のようしょくに成功したのは
さらに13年後のことだそうです。
何事も一朝一夕では上手くいかないのですね。
だからこそ面白いしやりがいがあるのでしょうね。。。

さてさて

今日は「ペンタックスSP」のカメラ修理を行っています。
正に一世を風靡した大ベストセラー機ですね。
販売された数がとてつもなく多いので
修理を依頼される件数も多いカメラです。
カメラそのものも使いやすく非常に魅力的ですが
M42マウントと呼ばれるユニバーサルマウントなため
ペンタックス以外のM42マウントのレンズが
豊富に使えることも魅力のひとつですね。

今回の個体ももともと家にあったものが
かなり長い間、使われずに保管されてあったものとのことです。
外観は多少、年季が入っていますが
とりあえずシャッターは作動しています。

しかしながら、今回も経年劣化と油切れでこのままでは
普通に写真を撮ることが難しい状態です。

今のところ確認できていることは。。。

・シャッター、1/1000で開かず、1/500も1/3は開かず
・露出計は不動
・プリズム・ミラー腐食
・露出計SWはシャッター切ってもオフにならない

以上、4点の不具合が分解整備前に把握できています。
ただ、付属してきた55mmの標準レンズは
カビもなく絞りの固着もなく非常に良い状態です。

IMG_8209

まずはシャッター周りの清掃・注油から始めます。
プリズムとミラーに関しては中古良品と交換いたします。
並行して露出計不動の原因を探っていきます。

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ニコンFのカメラ修理

今日は「ウルトラマンの日」だそうですよ。
子供の頃は良く見てたなぁ。。。
どこまでが再放送で見ていたか覚えてはないのだけど
レオやアストラまでは見ていた記憶がある。。。
一番好きだったのはエースだったなぁ。。。

さてさて

今日は「ニコンF」のカメラ修理を行っています。
最近、登場回数が多いですね。
言わずと知れたニコン最初のプロ向け高級一眼レフです。
1958年に発売開始されたときの価格が6万7000円(5cmF2レンズ付)
ちょっと調べて見たのですが
1958年と現在の金銭価値の差がおおよそですが
20倍くらいのようです。

67000円 x 20 → 134万円!!!

やっぱり当時の高級カメラってものすごく高価だったのですね。。。

今回の個体は以前に別のFを修理してくれたお客様が
「こちらも油切れとプリズムのちょっとした腐食が気になってきて。。。」と
持ち込まれた個体です。
ひととおり動作してはいますが
シャッタースピードのチェックを測定機で行うと
確かに油切れの兆候が見受けられます。
実際のシャッタースピードは1/1000設定で1/700くらいです。
スローガバナも固着してはいませんが少々動きが重いです。

IMG_8207

ニコンFアイレベルファインダーのプリズム腐食といえば
真ん中に縦筋が入るパターンが有名ですが
上写真矢印の接眼レンズ周りのモルト腐食を原因とする
ファインダー視野下部の腐食も多く見受けられます。
今回は縦筋は全くないのですが視野下部にモヤモヤと腐食が見受けられます。

IMG_8208

これからシャッター駆動部、シャッター幕軸周り、ミラー駆動部、
その他動作部分の清掃注油に本格的に取り掛かります。
ファインダープリズムは腐食のない代替品と交換します。

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ニコンFEのカメラ修理

今日は「ジェットコースターの日」だそうですよ。
ジェットコースター。。。子供の頃は大嫌いで
10代~20代後半の頃は
めっちゃ大好きで色んなテーマパークにも行きました。
もう連続で何回でも乗っちゃうほど。。。
今は。。。富士急なんかの過激なヤツ乗ったら
心臓止まるんじゃないかな。。。(汗)興味はあるけど。。。(笑)

さてさて

今日は「ニコンFE」のカメラ修理を行っています。
以前も書きましたが
丁度良い大きさのボディ、視認性の良い針式の露出計
安定した動作のコパル縦走りシャッター。。。と
非常に使いやすく信頼性の高いカメラです。

ここでいう「信頼性の高い」はあくまでも
定期的に使い続けて必要なメンテナンスを行っている。。。という前提で
さすがに何十年も使用せずに保管されていたものは
そのままですぐに使える。。。というわけにはいきません。

今回の個体もそんな長期保管のFEです。
シャッター動作はしていますが
やはりシャッタースピードは少々不安定です。
(特に高速側)
シャッター羽根の清掃が必要と思われます。
露出計は電源は入るって動作するのですが
一定の明るさにあてていても針はフラフラと不安定で
たまに大きく落ち込みます。
摺動抵抗の汚れ・劣化が原因と思われます。

IMG_8205

余談ですがFEのペンタプリズム上の基盤には
8個も可変抵抗があります。
このうちのいくつかで露出計制御、オート制御、
マニュアル時シャッタースピード制御、等々の調整を最後に行います。
後継モデルのFE2は4個しか可変抵抗がありません。
調整もシンプルで済むように進化しているのですね。

これからミラーボックス分離、シャッターユニット点検整備に掛かります。

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キヤノンⅢAのカメラ修理

今日は7月8日で「ナンパの日(7・8)の日だそうですよ。
10代、20代の頃ならいざ知らず
40代半ば過ぎのおじさんには関係ない話ですな(笑)
(↑ なんとなく50手前とは言いたくない(汗))

さてさて

今日は「キヤノンⅢA」のカメラ修理を行っています。
いわゆるバルナック型ライカコピーのカメラですね。
ⅣSbやⅡDを見かけることは比較的多いですが
ⅢAはちょっとめずらしいですね。
ライカコピーとは言えこの頃のキヤノンは
本家ライカを機能の面では上回っている部分もあり
非常に興味をそそるモデルが何種類も存在します。
レンジファインダー高級機のメーカーとしては
当時のキヤノンはトップメーカーでした。
そのためにその後の一眼レフの開発には
少々遅れを取ることになるのですが。。。

この頃のキヤノンレンジファインダー機は
モデル刻印がボディになく
詳しい方でないとモデル判別が非常に難しいのですが
ⅢAはⅢのマイナーチェンジ版で
Ⅲと同じく1/1000のシャッターを装備し
巻上げ・巻き戻しノブのデザイン小変更
巻上げノブ内にフィルム感度メモ回転盤が装備されています。

発売は1951年ということで。。。
当然のごとくシャッター幕に劣化が見られます。
今はとりあえずシャッター幕は走りきりますが
いたるところにゴム引き部分の溶解が見られ
気温・湿度によっては粘着となりシャッター走行の妨害となりそうです。
。。。というわけでシャッター幕は今回、交換張替えを行います。
他、キヤノンお得意の
倍率切替式ファインダーにクモリがかなり見られますので
できる限りの清掃を行います。

IMG_8202

まだ各部の現状を確認している状況ですが
これから本格的にシャッター幕交換に取り掛かります。
その後、シャッタースピード調整を含む
各部点検整備一式を行います。

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リコーFF1sのカメラ修理

今日は「七夕」なのは誰もがご存知だとは思いますが。。。
7月7日は「冷やし中華の日」でもあるらしいですよ。
二十四節気の「小暑」にあたるこの日あたりから
「冷やし中華」の美味しい季節になりますよ~とのことらしいです。
ちょうどお昼ですね。おなかすきました(笑)

さてさて

今日は「リコーFF1s」のカメラ修理を行っています。
レンズ折りたたみ式の非常にコンパクトなカメラです。
前モデルは「FF-1」ですが
この「1s」になってから電子レリーズとなり
電池切れの際にシャッターが切れなくなりました。
(前モデル「FF-1」だと電池切れの状態でも
シャッターが開かないまま切れてしまいます。
気づかずに使っていると何も写らない。。。)

このFF-1s、持病なのが
ファインダーのクモリです。
現存しているもので未整備のものは
ほぼ間違いなく曇っているといって間違いではないと思います。
視野の確認のみに使うファインダーではありますが
あまりに曇っていると明るいところで
覗くと真っ白にぼやけて見えてしまいます。

IMG_8193

電子制御シャッターなので、そのファインダーの上にも
しっかりフレキが鎮座しています。
ファインダー清掃他、モルト交換、レンズ清掃、シャッターユニット整備
オート整備調整を行います。

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