今日は「月光仮面登場の日」だそうですよ。
1958(昭和33)年のこの日に
ラジオ東京(現:TBS)で国産初の連続テレビ映画
『月光仮面』のテレビ放送が始まったのだそうです。
さすがに私が生まれる10年以上前なので
月光仮面そのものにはそれほど馴染みはないですが
それでもいわゆるヒーロものの元祖でもあるわけなので
意外とよく知っているかも…
でも月光仮面よりは小学校の頃に
家族の目を気にしながら読んでいた
月刊ジャンプの「けっこう仮面」のほうがインパクトあったな(笑
舞台は長野の山奥にある「スパルタ学園」で
園長は「サタンの足の爪」ですよ(笑
顔は誰かは知らないけれど~♪
からだはみんな知っている~♪ですねぇ。。懐かしいな
さてさて
本日は「ミノルタSR-T101」のカメラ修理を行っています。
ミノルタはXシリーズの開始と共に
電子制御カメラに大きく舵を取ったために
機械制御のミノルタ機というと「SRシリーズ」まで遡らないといけません。
SR-2の始祖とするSRシリーズの中で
最も販売台数が多く長く生産されたのが
この「SR-T101」です。
ミノルタ機械制御シャッター機を代表するカメラと言っていいと思います。
この後に出たSRーTスーパーやSR101、505も
このSR-T101のマイナーチェンジ版といえると思います。
それほど基本的な部分には変更が加えられていません。
SR-T101はミノルタ初のTTL測光搭載機でもあります。
開放測光を行うためにレンズ側も絞り情報伝達機構を備えた
MCロッコールにモデルチェンジされています。
さらにそのTTL測光は視野を上下に分割し
それぞれを別のCdSで測光しています。
今でいう分割測光の簡単なものと言えると思います。
当時としては先進機能を満載したカメラだったわけですね。
機能的には目新しいところも多かったのですが
機械的な部分はオーソドッグスな造りで非常に丈夫にできています。
この信頼性の高さも当時の高い人気の一因だったと思われます。
お預かりしているSR-T101は
主に低速シャッター時にミラーアップしてしまう症状が出ています。
毎度同じようなことを書きますが
ミラー駆動部が悪いというよりは
シャッター幕の走行があまりよくないためと思われます。
低速時にミラーアップしてしまうというのは
ガバナでいったん動きを止められた後幕が
キレイに走り切ることができず
最後のミラーダウンレバーを蹴られないということだと思われます。
シャッタスピード計測を行ってみるとさらにその現象は明らかで
後幕の幕速が異様に遅く高速シャッター時の精度も出ていません。
これが逆に先幕の動きが悪い状態だったら
高速時に走行途中でシャッターが閉じてしまい
写真の端が黒くなってしまう等のトラブルが起こると思われます。
露出計も動作はしているのですが非常に不安定で
精度も出ていません。
シャッター整備と並行してそちらも整備していきます。
SR-T系というと連動糸が多く
分解が大変なイメージでもありますが
しっかり手順通りに行えばさほど連動糸に神経質になる必要もありません。
整備性はこの時代の機械制御機らしく非常に良いと思います。
ただ正しい手順を知っていなければ連動糸に苦労するかもしれません
何も考えずに上カバーを開けると
まず間違いなく連動糸を切ってしまうと思います。
AE-1とかもそうですが
部品取り用にジャンクを取り寄せると
連動糸の切れている個体にそれなりに巡り合います。
あくまで自己責任ですがカメラがかわいそうなので
予備知識もなくよくわからないままに分解するのは
できれば避けていただきたいなぁ…とも思います。
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