ミノルタオートコードのカメラ修理

今日は「マッチの日」だそうですよ。
1948(昭和23)年のこの日に
配給制だったマッチの自由販売が
認められたことが由来となっています。
昔…というか戦時中は
日用品から生産資材に至るほとんどの物資が
統制配給の対象となっていました。
マッチってたまに擦りたくなりますよね。
懐かしさという部分もありますが…
そう思って手に入れた懐かしのパイプマッチが
いくつか手元にあります。
でもタバコもやめて随分経つし使いどころがないのですよね(苦笑)
蚊取り線香を点けるときにくらいしか…
昔の実家にはじいさんがタバコを止めてからも
家中にマッチがあったような気がします。
いろんなところでマッチを配ってたり
もらえたりしましたものねぇ
実家にはやたらとボウリング場のマッチが多かったかな…
仏壇に先行を上げたりろうそくに火をつけたりするのに
毎日必要でした。でも時代とともに100円ライター
(チルチルミチルとか…)になっていくのですが
通常、手に入るもののほとんどがいわゆる安全マッチですが
どこに擦り付けても火が点く「摩擦マッチ」が欲しくて
高校生の頃とかに安全マッチを元に自作したりしていました。
靴の底とかでカッコつけて点けてみたかったんですよねぇ…(笑

さてさて

本日は「ミノルタオートコード」のカメラ修理を行っています。
国産二眼レフ最高峰と言われることも多いカメラです。
フィルム平面性確保のためフィルム送りが通常とは逆の
「上から下」に巻く欲しきを採用しています。
巻上はクランク式でセルフコッキング
フィルム装填はスタートマーク合わせ式の
セミオートマットです。
ピントレバーは素早くもじっくりも合わせやすい
レバー式がボディ下部に配置され「ハラキリ型」とも呼ばれます。
シャッターユニットは製造時期によっていくつか搭載ユニットが異なりますが
シチズンMXV(~1/400)、シチズンMVL(~1/500)
セイコーシャラピッド(~1/500)搭載機が存在します。
レンズは評価の高いテッサー型ロッコール75mmF3.5です。
非常に使い勝手が良い上に質感も高く
写りも非常に良かったので当時から評価が高くヒット商品となります。
現在でも非常に人気の高い二眼レフです。

お預かりしてい「オートコード」は
12-24切り替えダイヤルのある「Ⅲ型」です。
ミノルタ二眼レフの最終モデルともなったカメラです。
発売は1965年で同じ年の少し前に発売開始された
「オートコードコードCDS」から
レンズに新ガラスが採用された
「ニューロッコール」となっています。
ミノルタ二眼レフの集大成ともいえる名機です。
保存状態は非常によく
心配されるレンズのコーティング劣化もありません。
ただファインダーミラーが明らかに拭き傷だらけで
かなり曇った状態となっています。
ここは交換で対処いたします。
スクリーンもかなり汚れているので
できる限りの清掃を行います。
巻上等の機械駆動部にも大きな問題はありませんが
製造から60年経っているカメラなので一通りの整備を行います。
シャッターも一通り切れていますが
やはり若干の羽根粘りがあるようです。
絞り羽根にも少しばかり油滲みが見受けられます。
羽根に関しても洗浄清掃を行っていきます。

50年代~60年代の国産二眼レフは質感が高いモノが多く
眺めているだけでも楽しめるものが多いですが
オートコードも非常に高い質感が楽しめます。
私も祖父から引き継いだ前期オートコードを持っていて
現役として使っていますが
「Ⅲ」もまた一味違っていいですね!
より高級感があるような気がします。
まだ現状を確認しただけの状態です。
これから分解整備に取り掛かっていきます。

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